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February 17, 2010
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カテゴリ: ミステリ(日本)


原書房 四六上製
☆☆☆☆☆◎

文中、ネタバレの可能性がある箇所は背景と同色の文字色にしてありますが、勘のいい方には分かってしまうかもしれません。

 タイトルは「水魑の如き沈むもの」「水魑」は「みづち」と読む。思わず上の商品リンクのリンク元からコピー&ペーストしてしまった。このブログにも上手くアップロードできるといいけど。
 これも500ページある大作。終戦から10年くらい経った時、奈良のとある田舎の村で珍しい雨乞いの儀式が行われると聞き込んだ怪奇作家刀城言耶は編集者とともにその村に向かう。しかし、そこでは彼の目前で連続殺人が起こる…というストーリー。
 また、このシリーズの特徴のような気もするが、地理関係が複雑で地図が欲しくなる。そして、これは人なのかそれとも…?と思ってしまう描写がさりげなく込められている。このさりげなさが曲者で、私の場合は、気にしていると一層怖くなってくるのだ。更に、久しぶりにこの著者の代表作で思いっきり怖かった「蛇棺葬」シリーズと同じ「~け」で終わる方言が復活し、あのシリーズの恐怖も思い出されてきた。
 ストーリーは最後の最後で二転三転。しかも 明確な解決はごまかしてある。割合救いのある描写ではあるものの、この結末思いっきり読者は混乱するぞ。 謎めいた田舎の旧家に終戦のどさくさ、まだ残っている「闇」がごたまぜになって、不気味な世界が展開される。妙に社会的な内容にならないだけに、かえって現実離れして薄気味悪く感じる。それだけでなく、今回は 入浴など この作品の第一作目に出てきた架空の地 の出身者が重要な役割を果たしているような気がする。今後シリーズの中でこの設定が繋がるのだろうか。そうなったら楽しみだけど。このシリーズの前の作品は一番最初を除いて、ちょっと物足りなく思っていたので、この作品のこの展開は大歓迎だ。次作が楽しみになってきた。ちなみにこの本、図書館で予約して借りたが、1ヵ月以上待たされた。





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Last updated  February 17, 2010 11:10:06 PM
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