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February 13, 2010
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テーマ: 本日の1冊(3712)
カテゴリ: 日本の小説

陋巷に在り(1)
酒見賢一 諸星大二郎(カバー絵)
新潮文庫
☆☆☆☆◎
 これ、全何巻あるんだろう…?10年近く前に雑誌掲載の挿絵が南伸坊さんだったのと、この著者のデビュー作「後宮小説」が面白かったので気になっていたのだが、雑誌掲載から大分年月が経ち、おそらく文庫でも全巻揃っているのではないかと期待して読み始めた。ただ、カバーの絵も南氏のほうが私は好きだったりするが、著者本人が諸星氏の「暗黒神話」に影響を受けたと書いておられるのでそうなるだろう。
 まだなが~い小説の第一巻なので、何が何だかという感じだが主人公は顔回(字は子淵)と孔子(この人にもなんかたくさん名前があったが、面倒なので省く)。大昔の高校時代の朧な記憶を辿ると、顔回は孔子の愛弟子で早世したとき、孔子が「天は我を滅ぼす気か」と嘆いた、と漢文の教科書に書いてあったような気がする。他にも何となく漢文の時間の論語で出てきた弟子の名前があるような気がするが、似たような名前が多いのでよく覚えていない。
 今まで、忠考の硬直した教え、というイメージがあった儒教だがこの小説によると孔子存命中の儒教はどちらかというと呪い系のイメージがあったらしい。(作中ではこれを原儒として区別されるべきものと書いてある)そして、冠婚葬祭の儀礼と呪い・魔よけめいたアヤしい行為を区別していったのが孔子らであると書いてあった。また、先年なくなった有名な漢字学者の著作が参考文献の最初の方にあるから、その考えが反映されているのだろう。
 古代中国物で舞台設定はややこしいわ、登場人物の漢字は読めないわでかなり読みにくい小説になると思うが、意外に読み始めるとやめられなくなった。孔子をはじめとする論語に登場する登場人物達の印象も教科書とは随分違うので面白い。のんびり続巻も読もうと思う。





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Last updated  February 13, 2010 11:57:31 AM
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