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March 7, 2010
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テーマ: 本日の1冊(3712)
カテゴリ: 日本の小説


角川ホラー文庫
☆☆☆☆☆
 「日登美の章」と「日美香の章」の二章からなる長編。舞台は東京と長野県の奥にある出雲大社や大神神社の系統を引く、「日の本神社」がある「日の本村」が舞台。「日登美の章」は少々でも民俗学なんぞの知識があると、ヒロイン日登美のトロさにちょっとイラつく。が、 この章の最後のたったの一文が見事に次の「日美香の章」を導く、シンプルだがかなり効果的な演出があり、 それまでの少々の退屈が吹っ飛んだ。そして、おそらくこちらがこの著者の筆致なのではないかと思うが、日美香の章の方がストーリーも好みだ。最初からなんだかな~と思って読んでいた 日の本神社の宮司と最初の章から訳ありげな雰囲気芬芬の婿養子代議士の関係もさらりとでも濃厚に描写されていて、ここはかなり個人的に 盛り上がったところだ。また、日の本神社や日の本村の設定も丁度、奈良の大神神社に行くときに読んでいたので楽しめた。それがなければ、なじんだ日常から切り離されて、日の本村に導かれるあたりはホラー文庫にふさわしくもあるし好みだが神社や村の設定がありきたり~とかここに書いていたかもしれない。
 これで、ヒロインが若い乙女にふさわしい(日登美は子持ちだったが日美香は女子大生だ)恋愛でも絡めば、却ってハーレクインになったかもしれない。が、そのへんの展開も良かった。何となく続きがないかな~と思っているところでもある。探してみようかな。





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Last updated  March 7, 2010 12:13:02 PM
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