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November 15, 2010
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テーマ: 本日の1冊(3712)
いなか巡査の事件手帳

中公文庫
☆☆☆☆○
 来年の手帳を選定中に図書館で手帳の使い方関連の本でも借りてみようかと思って検索していて、面白そうだったので書庫から出してもらって借りてきた。タイトルから、どこかの田舎町を舞台にしたミステリだと思ったのだ。ここのところミステリ系を読んでいなかったので、禁断症状が出てきたのだ。
 ところが、実際は終戦直後に巡査になった人の随想。場所が群馬県だったので、両親の実家があるせいもあり、読んでみるとあっさりとした語り口だが、終戦直後から昭和50年代末の世相が反映されていて面白い。だが、時の流れとともに今の犯罪とは様相が異なってきている。人間模様は変わっていないが、世相は変わった。今ならば有無を言わさず「犯罪」とされる、詐欺まがい商法のことが、まだこれは罪になるのか、と警察官自身が疑問に思っているようなこともある。今なら心中なんか考えないようなことでも心中してしまったり……。それに毒物も工場廃水も今より管理が甘そうだ。公害の調査も警察が行っているのだ。
 時代からいって、横溝正史の映画の片隅にいる制服警官が、金田一耕助達と無縁で過ごせていたら、こんな感じの日常を送っていたんだろうな、と思う。





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Last updated  November 15, 2010 09:44:44 PM
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