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January 22, 2012
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カテゴリ: ミステリ(日本)

【送料無料】書物輪舞
赤城毅
講談社ノベルス
☆☆☆☆☆
 短編集。連作ではない。旧ソ連と ロシア革命 、旧日本軍と 朝鮮戦争 、チャウセスクの独裁、切り裂きジャックにまつわる謎と関係のある書物をル・シャスールが追う。今となっては世間を揺るがすような価値のない古本だと思っているが、実はそこに書き込まれた内容には長い年月を経た現代でもまだ大きな影響力が潜んでいる……。それが明かされるとき、私たち読者はミステリの謎解きと同じ爽快感を味わうことになる。だが、このル・シャスールが探偵と違うのは、彼は、書物を愛し、その力を信じていることだと思う。金や権力といった生臭い欲望のためにそういった稀覯本を見つける輩には相応な対応をとるル・シャスールもただ、その本が欲しいという願いのためには、それに協力を惜しまない。というか、「古めかしい仕事の進め方を好む」という書物狩人気質なのか、かな~り気障な報酬を求めたりもしている。出てくるトピック一つ一つが政治的事件と古本かただの歴史的・美術的価値しかない稀覯本との繋がりが明かされる時はやっぱりミステリ小説の解決編と変わらない。この本で一番好きだったのは、冒頭作。情報将校とはいえ、まっとうな公務員がル・シャスールとかかわることで、昔から現代にまで繋がりをもつ歴史の隙間に残された棘のようなものに関わる話だ。
 でもやっぱり長編も読みたいなぁ。





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Last updated  January 22, 2012 11:06:25 PM
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