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February 20, 2014
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カテゴリ: 海外の小説

【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】秘密 上 ケイト・モートン/著 青木純子/訳

【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】秘密 下 ケイト・モートン/著 青木純子/訳
ケイト・モートン
東京創元社 四六並製
☆☆☆☆☆
 1961年、母が訪ねてきた男を刺殺するのを目撃したローレル。50年後、国民的女優と呼ばれるようになった彼女は死期の迫った母のその過去を出てきた古ぼけた本や写真を手始めに探り始める、というストーリー。(死期の迫った、あるいは死んでしまった)老婦人の過去をその縁者の女性が探る、というのは、このモートンに限らず、割と欧米の小説には多いパターンなのかもしれない。ダニエル・スティールの"Granny Dan"も同じテーマだ。ただし、モートンの場合、最初の「リヴァトン館」からずっとそんなテーマが作品の底流に流れている。今回は第二次大戦中の謎。日本同様と書いていいものか少々迷うところだが、イギリスもドイツ軍による空襲で大きな被害を受けた。そのさなかにいろいろな秘密が生まれたのだ。
 上巻は最後の方になるまで少々読みにくく感じた。文体が少し固いのかもしれない。また、「手編みのジャンバー」は「手編みのセーター」のことだと思うけどなぁ。とにかく最初はパズルのピースがバラバラすぎてよく分からず、全体像がはっきりしたのは下巻の最後100ページあまりになってから。ただし、 ヴィヴィアンとドロシーが入れ替わっていた 根本のトリック(?)は最初に可能性に思い当たったが途中忘れてしまっていた。そして、結末部分で最後から一つ残しのパズルのピースがはまったとき、最初の予想が当たっていたことが分かった。さらに、この小説を読み終わって爽やかな気分になれるのは、一番最後のピースがはまった時だろう。それまではいかにもなアタマの軽いカオだけの若い娘がそれなりの一家の家刀自になるのか、少々違和感がないではなかったのだ。そして、アタマの軽い若い娘がそのおばあちゃんの若き日、というのを"Granny Dan"で読んでいたのも先入観だったかもしれない。下巻の中ほどまでは、この本を読みながら、またダニエル・スティール読もうなどとアタマの片隅で思っていたのだから。
 今回、少々さびしかったのは、これまでモートンの作品にはマニアックな小道具がマニアックな使い方で大きな鍵になっていたのだが、それがあまり感じられなかったこと。しいて言うなら、古ぼけた本や写真なのだろうけれど。そういった小道具がなかったせいもあり、イヤな意味で「やられた!」感はないが、ちょっと日本の叙述トリックを使って読者をミスリードするミステリに近いものもある。あともう一点、ちょっと物足りなかったのは、今までは凋落する上流階級というのが割りとはっきり出てきていたのだが、この小説はそうでもないことだ。リヴァトン館のそのあたりの描写は特に好きだったので、これもちょっと残念なところだった。
 にしても、おばあちゃんの過去を縁者の女性が探るって、日本の小説にはないパターンのような気がするなぁ。祖父や父親の過去を娘が探るとかいうのは、内田康夫にありそうなパターンだけど。





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Last updated  February 21, 2014 12:32:47 AM
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