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April 4, 2014
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カテゴリ: ミステリ(日本)


集英社 四六上製
☆☆☆☆☆
 16世紀パリを舞台にしたミステリ。美形の修道僧とパリの夜警隊長のコンビだというから、探偵+刑事のミステリかと思って読んだら、甘かった。というかまだこの著者2冊目なので作風がよく分かっていなかったと書いた方が正しいかも。
 この修道僧ミシェルというのが、ただ美形(美丈夫と書いたほうがいいかも)というだけでなく、名門出でカルチェ・ラタンきっての英才で「トマス・アクィナスの再来」といわれるほど。が、当時のカルチェ・ラタンの放埓ぶりを体現した人物でもあり、女たらしでかなりどーしよーもないが、なんだかんだと頼られると頼りになるタイプ。相棒の夜警隊長ドニは肩書きだけは偉そうだが、22歳の青二才。ミシェルが家庭教師をした教え子だ。なので、ホームズとワトソンというよりは、いいようにいじめられているが、なんだかんだと助けてもらっている。
 とはいっても、この小説はミステリではない。最初は人殺しだのなんだのとなるが、結局最後は神学論議に入る。犯罪捜査の謎解きよりも神学論議の描写に重きが置かれているのだ。とはいっても、ストーリー展開も飽きないし、カルヴァン、ロヨラ、ザビエルと当時のカトリックvsプロテスタントの旗手が出てくるので、読んでいて面白い。時代ゆえか、女性蔑視が少々気になるが、そこに気づいたドニが最終的にはミシェルが行った通りの結果を得るところが特に読後感がよかった。
 しかし、初めて読んだ「オクシタニア」もこの小説も結構男女のアヤしい描写は激しい。この著者はこういう作風なんだろうな。そうそうミシェルはあのルネサンスの万能の天才に少年期に師事したという設定もあったっけ。このミシェルを本当に中心にすえたら、もっと全然違う雰囲気になったろうな。





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Last updated  April 6, 2014 09:52:31 PM
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