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May 31, 2015
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カテゴリ: 日本の小説


徳間書店 四六上製
☆☆☆☆☆○
 結構前に上梓された本だろうなぁと思いながら読み進め、読書録をつけるので、初版年を確認してびっくり。2004年だって。もう少し後だと思っていた。
 いつの間にやらコバルトだのプルトニウムだのウランだのが「特殊物質」と呼ばれて、日本国内を頻繁に運搬され、50年前に大事件を起こし、20年前に日本を脱出した危険な新興宗教団体が日本に戻ってきて、環境保全・過去への回帰を謳ってテロを行っている近未来の日本。移民と日本人との対決も険悪になっている。東北大震災がなかった日本ならこうなっていたのでは、とパラレルワールドを読んでいるように感じる。
 登場人物は割とお馴染みの設定。チャイニーズマフィアに壊れた殺人鬼・テロリストたち。そして一癖も二癖もある女の子。で、「お前が女だったら~」なんて稀代の二枚目に言われる青年なんかもお約束?のように登場している。でも主人公はお馴染み設定ではなく、「特殊物質」の専門運転手。高額の報酬を約束されているが、彼は自分の身体にある疑念を感じていた。最初のうちは、それぞれの人物が別個に動いているが、最後にそれが収斂していく。ストーリーの展開が割合に速いのと、暴力場面は軽く読み飛ばし気味にしているせいか、一晩で読み終わってしまった。殺伐としたストーリーなのだが、救いはヒロイン?のマキを巡る人々。主人公の鶴見と彼女の関係と、彼女が異母妹だと知った冷酷なチャイニーズマフィアのボスが彼女に示す少々ゆがんでいるが、意外に良心的な感情だ。そういえば、彼女の母が巻き起こした犯罪もどこかで聞いたことのある犯罪だったなぁ。





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Last updated  May 31, 2015 09:11:47 AM
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