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June 2, 2015
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カテゴリ: 日本の小説

KUNIMORI
五條瑛
中央公論新社 四六上製
☆☆☆☆☆
 設定の複雑さの割にすんなり読めるのと、登場人物関係が非常に好みなので、また五條作品を図書館で借りてきた。そして、この本だと、先が気になってつい読んでしまうので、ストレスの発散にもいいのだ。
 伯母の死で彼女の遺した遺産を全て相続した武村耕太。彼は親戚の中での記憶の伯母と、生活していた時の彼女とのギャップにまず驚かされる。そして、さらに伯母のツテで色々と怪しい人物が現れ始めるのだ。しかし、そんな人物の中でも潤という少年には武村も伯母同様目をかける。仕事上のトラブルで姿を消した潤の祖父を探しているうちに、武村は伯母の秘密を知ることになる。
 この作品は暴力シーンも少ないが、市ヶ谷という東京でも1・2を争う馴染みの地名が出てくるせいか、却ってストーリーに現実味を感じる。そして、革命シリーズのすみれにも通じる潤のしっかりしぶりが切ない。そして、作中、武村と月子、そして伯母と(実は全ての黒幕である)カサイの関係はかなり好み。最後に武村がおよその真相にたどり着くと、タイトルの意味が腑に落ちる。そして、その理屈も結構説得力があったりして。





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Last updated  June 3, 2015 01:36:21 AM
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