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2016.05.05
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テーマ: 徒然日記(24299)
カテゴリ: 音楽全般
そんなわけで、こちらもほぼ40数年ぶりのクリムゾン・キングの宮殿を聞く。
まあ、エピタフや21世紀は、断片的に聞こえてくることがあるので、そんなに長い間聞いていない、という感じではないけど。

■21st century~
21世紀、演奏始まる前に人工的な環境音が入っていて(当時は気づかなかった)、これはもしや危機がパクってるのではと思った。危機は自然音だったけど。当時はこういうの流行っていたかな。あと、ドラムがビルそっくり!ちがう、ビルがマイケル・ジャイルスにそっくりなのか。ストトトトンってかんじの軽いドラミング。ドラムのことはさっぱりわかんないけど、ジャズドラムってこんな感じなんだろうか。
中間部はジャズっぽいんだけど、4分40秒あたりからのドラムと管のユニゾンはお見事!こういうの好きだ。あ、でも多重か。こういうのをライヴで聴きたいな。ここもイエスのサイベリアンのラストのアカペラユニゾンにつながるような気がする。そして、わかってたけど歌詞が怖い(笑)。

アルバム通して聞いてみると、REDでも感じたんだけど、やっぱり時代を感じさせる。なんだろう、ストリングス(メロトロン)の使い方なのかな、ブラスが入るロックというのも70年前後を容易に思い起こさせる。全体に古い音楽に聞こえてしまうのが残念だ。人工的に歪めすぎているのも、今の時代からするとダサイ。前回も書いたけど、イエスのような巧みでメロディアスなコーラスがあると救われるのになーと思う。クリムゾンのような暗さや重さはむしろ好きなんだけど。当時は、イエスのような陽のプログレはむしろ珍しかったし。

■墓碑銘
あー、なんかメロトロン自体が私のなかでは「古い過去のも」を想起させるのかもしれない。いや、そのとおりなんだけどさ。イエスみたいに本物の管弦楽使ったらまた違っていたかな。
特にストリングスが前に出て、そこに甘いレイクの声がかぶさるエピタフみたいな曲は、なんちゅうか俗っぽいドラマの附帯音楽みたいだ。きっと、40年の間にフォロアーがたくさん出てきて、手垢が付きすぎて「使い古された」ものになってしまったのかもしれない。

エピタフは、当時は気づかなかったけど、後半、シンバルの縁を叩くようにタタタタタタと小さな細かい音がずうっと入っていて、こういうのもビルが好きそうだと思った。おい、今頃ビル愛すごいな自分。あああでもレイクの声はやっぱりいいなあ。キーはジョン・アンダーソンなんかよりはずっと低いけど、澄んだ甘い声。同じキーですこしかすれが入るとジャスティン・ヘイワード、ジャスティンの声を5度くらい上げるとアンダーソン(笑)。

そういう意味では、実際に時間が経っているわけだから、古く感じるのはむしろ当たり前で、私が2月ごろに突然イエスを聞き始めて、まったく古色蒼然と聞こえなかったほうが奇跡に近いのかもしれない。おそらく、いま「サテンの夜」とか聞いても、懐メロにしか聞こえないと思うのに、イエスの3rd~海洋までは、何度聞いても飽きない。究極以降は新曲だったし(笑)。なんでだろう。ハウとクリス、アランはむしろ正統的なロックらしさをもっているのに、そこにアンダーソンの声とリックのフレーズが入り、絶妙のコーラスが醸し出されると、それだけでかっこいい。70年代当時、聞いていたころは、いちばん聞いていたのはピンフロだったかもしれないし、イエスだけを突出して好きだったわけではなかったのに、不思議。クリスの死という要素が余計に神格化させているのかもしれないなあ。

■ブラス入りが流行った時代
70年代前半限定の記憶と知識でいうと、この時代、ブラスセクションの入るロックにヒット曲が多かった。チェイスの黒い炎とか、ブラッド・スウェット&ティアーズのスピニングホイールとかシカゴとか。でもこれらはどっちかというとタテ乗りのロックだった。
クリムゾンは今聞くと、ロックではないしジャズとも言い切れないし(アドリブっぽい部分はジャズだけど)、なんつうかすごく俗っぽく聞こえる。あれれれこんなだったっけ?

I talk to the windは、ロック小僧のクラスメートに頼まれて譜面に起こした記憶がある。なんだか日本のフォークソングみたいだよね。今日、本読みながら聞いていたストローブスの曲にも、歌詞が日本語で聞こえてきそうなフォークソングがあって、この時代は世界共通でこうしたノリのフォークが全盛だったことも思い出した。メロディラインがきれいで、母音の多い日本語がぴったりはまるシラブルのつくりになっている。もしかしてこういうのがやがてユーミンとかにつながっていくのだろうか。

■ついでにストローブス
ストローブスはリック脱退後に最大のヒット曲が生まれて、それは私も覚えていた。
でもリック在席中の演奏は知らなかったので、2枚聞いてみた。曲はフォークロック+ちょっとプログレ。うーん、プログレはないな。むしろトラディショナルな感じか。ケルトとかあっちのほうの寒い民族音楽っぽく感じる曲もある。
リックは「こっそり」という感じで、ハモンドオルガンで細かい装飾を入れていたり、バックに薄く(無理やり)ピアノを入れていたりしている。きっと本来、キーボードがなくても成り立つ音楽なのに、カズンズはストローブスの音楽自体をキーボードを入れることによって変えていきたかったのかもしれない。

5分に及ぶピアノソロでは、イエスのライブでのソロにはないジャズやブルースっぽいフレーズも入れていて、20歳をやっと超えたくらいの若者に、ちゃんと場を用意してくれたカズンズに感謝。もう1曲、さまざまなハモンドオルガンの音色とテクニック(すごくキレがよくてギターかと思った)を聞かせる12分もの曲もあって、頭と終わりにヴォーカルも入るんだけど、完全にリックの独壇場みたいな曲。これもお気に入り。なんだっけ。Where is this dream of your youth? アドリブっぽいメロディラインがスタッカートみたいに粒立って聞こえる。こういうの、ラテン系のジャズバンドとかの演奏で聴いたことがあるかも。こういう音やフレーズはイエスでもソロでも聞くことができない。ポップでノリがよくて、でもいかにも60年代の音(ハモンド)で、貴重な演奏だと思う。あと明らかにハープシコードみたいな音が聴ける曲もあった。ピアノならまだしも、ハモンドでこれだけ引出しの多いところを聞かせる(しかもライブで即興)20歳やそこらの若者って、そりゃほうっておかれないだろう。



私もバブルのころは、広告屋で企画やコピーを書いていたけど、社歌の仕事なんてのも受けたことがあって、作曲家・作詞家に仕事を依頼し、スタジオを抑え、歌手をオーディションし、セッションミュージシャンを予約する仕事をやっていたことがある。そう、当時はCIが大流行して、社名を替えたりロゴを作ったりするついでに社歌なんてのも作るのが流行ったぐらい金余りだったんだよ。中村八大作曲・永六輔作詞(これは結局かなわず、八大さんのとこのお弟子さんに頼んだ)・デュークエイセスのコーラスというビッグネームの社歌に数千万投入された。依頼主の証券会社も今はない(笑)。兵どもの夢の跡。

リックもこういう、名前の残らない仕事を山のようにやって稼いでいたんだろう。ひそかに社歌とか校歌とか(UKにそんなものがあるならば)に貢献していたかもしれないと想像するとちょっと楽しい。この器用すぎる才能がすべてロックに向いていたら、自分のバンドやもうちょっとマシになっていたと思うし、80年代以降の駄作のオンパレードなんてのもちょっとは防げたかもしれない。オケやコーラスとロックバンドのアンサンブルというのは、19世紀にワグナーがやろうとしていた斬新さに近いかもしれないと思う。でも残念ながら彼は自分のクリエイティブな能力は20代で使い切ってしまったんだと思う。





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Last updated  2016.05.06 08:18:58
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