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「4人専用ペア戦殴り合いのニッチすぎる頭おかしいゲーム買ったからやろうぜー」とお誘いいただいたので参加。いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。 書いてる時点で4ヶ月前のことなので記憶が定かではないため(最高にイケてたのは覚えている)、覚えてることのみちょっとだけ書く。●La Famiglia: The Great Mafia War Today's MASTERPIECE!! 本命のこれから。 デザイナーはMaximilian Maria Thiel。みんな大好き……ではなかった「マグナストーム」や、「パワー・ストラグル」の作者の1人。本作が3作目、単独では1作目となる寡作のデザイナーだが、そのゲームのシステムはどれもユニークだ(売れるかどうかは別にして)。 本作は1980年代のシチリア島が舞台。“大マフィア戦争”と呼ばれるマフィアの大規模抗争が起こっていた時期らしい。プレイヤーはファミリーを1つ担当して、他のファミリー1つと手を組んで共同での勝利を目指す。4ラウンドプレイして、いくつかのエリアに分かれているシチリア島内で共同で5エリアを支配するか(各エリアに3つの区画があるので、そのうち2つ以上を占有していればそのエリア全体を支配していることになる)、単独で6エリア支配したらそのチームの勝ち。 各マフィアには金回りがいいとか構成員が多いとか武闘派だとかの特徴がある。ゲームごとにランダムに用意される外付けの特殊能力もあるのは今風だ。 アクションは排他的な選択式。誰かが実行したアクションは選べないってやつ。ワーカープレイスメントっぽいが、金を払えば他プレイヤーの色の駒でも使えるのが珍しい。そしてアクション選択には二重の悩ましさが用意されてる。これが本作の一番のキモだろう(前述の「マグナストーム」でも似たようなシステムが採用されてたけど)。 アクションするときには、上段の任意の列にある駒を1個取り、下段の任意の列にあるアクションスペースに置いて実行する。これが基本だが、上段の任意の1列にあるすべての駒の分だけ金を払うと、その駒を全部使って強アクション(その列の上側に示されてる)が実行できるのだ(使った駒は下段の任意のアクションスペースに割り当てて封鎖する……だったと思う)。 なので、まだあるうちは金のかからない駒を使ってアクションを実行したいが、その結果として特定の列の駒数が極端に少なくなると、次のプレイヤー(各チームが交互に手番をプレイすることになってる)がその列の強アクションを安く打ってしまうかもしれない。また、強アクションを打つことで全プレイヤーの手番数がずれる(ことがある)ので、多少金を払ってでも相手チームに手番を回したくないこともある。まあこのゲームの金は血の一滴なので1金だろうと無駄にはしたくないんだがw そうしてアクション打ち終わったら戦闘解決。中立マフィアを殴る場合にはおおむね戦力差を見るだけだが、チーム同士の抗争の場合は互いにカードを1枚プレイして、その分だけ戦力に増減がある。はっきり言ってこのルールは蛇足。ノーコスト、戦闘ごとに全プール(3枚)から1枚選択なので完全にじゃんけん。多少紛れを出したかっんだろうけど、だったらダイス振って比べた方がスピーディーに進む分だけなんぼかましだろう。最近のゲーマーはダイス振るのを極端に嫌うからこうしたんだろうけど、だったらカードごとに強弱つけてコストがかかるようにするとか、他にやりようはあったんじゃないかなあ。ここだけが唯一の残念ポイントだ。 この日は私といたるさんのチーム対旅団長さんと一味さんチームで対戦。2ラウンド目終了時点では我がチーム優勢、あわや中押し勝ちかと思われたが、一味さんの読みが冴え渡ってがっつり阻止。3ラウンド目終了時に途中終了としたが、戦力・資金力の差で我々にはもう勝ち目はなかっただろうw 面白い。テーマがよくないということでBGGで低評価爆撃を食らってたが、今は修正されてる。何しろヤクザ映画みたいなもんなので、確かに殺った殺られたの不謹慎なワードがばんばん飛び交うが、そんなゲームは他にもごまんとあるしなw チーム戦のプロット式戦闘解決システムなので、多少は相談したいけどしゃべると相手チームにも思惑がばれてしまうため、「チームのうち1人がしきってもう1人は唯々諾々と従うだけ」とはなりにくいようになってる(なったとしても、それはプレイヤーが悪いのであってゲームは悪くないのだが)。個別能力の成長、陣取り、後腐れのない戦闘……このへんが琴線に触れるならマストバイだ。●モニュメンタル 旅団長さんが早退されたあと、3人でこれ。日本とかギリシャとかの文明を1つ担当して、マップ上でユニットを配置・移動させて資源を得たり蛮族倒したり中立都市と交易したりしてリソースを得て、いろんな種類のカードを買ったり(このゲームはデック構築ゲーなのだ)、驚異を建設したりして得点を得ていく。そしてもちろん他プレイヤーとも殴り合う。ディスプレイにカードを補充するための山が尽きたらゲームは終了に向かい、最終得点計算していっぱい点取った人の勝ち。 自分のカードを手元に3×3の形で並べて、その中から1列と1段を選んで発動させる。そのあとそれらのカードを捨て札にして、空いたスペースにカードを補充する……という独特なシステムが売りだろう。どの列・段を発動させるかは手番ごとに悩ましいし、カードの出方の綾でいい感じにコンボが組める列・段が生まれると脳汁あふれるw 「ラ・ファミリア」が最高だったので、どうしてもがややかすんで見えてしまったが、こちらも面白かった。プレイヤー同士の殴り合いは終盤になるまでは(よほど隙を見せない限り)発生しないし、負けても全ユニットが本拠地に戻るだけなので、勝者にメリットはあるが敗者にデメリットがないタイプの今風のやつ。殴り合いというだけで嫌悪感を持ってしまう人には「ラ・ファミリア」よりこちらがいいだろう(全然違うゲームだが)。 おそらくはお値段が張るせいであまり話題になってないようだが、拡張のモンスターモジュールや英雄モジュールを入れればさらに面白くなりそうだし、マップの組み方もいくつか用意されてるので、そのへんも試してみたいね。
2023.03.31
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タナカマさんからお誘いいただいたので、一も二もなく参加してきた。タナカマさんとゲームするのも久しぶりだ……どのくらい久しぶりかというと、前回遊んだのがビッグバントーナメント・ユニバース第73夜だから、実に2年ぶりw そういや「ザバンドールのノーム」やってないな……w タナカマさん、あっきーさん、あだちさん、私の4人で。●カウンシル・オブ・フォー 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:4つの評議会 まずこれから。邦題は「4つの評議会」とされることが多いようだが、それなら「フォー・カウンシルズ」だわな。「Committee of 300」が「三百人委員会」、「Council of Thirteen」が「十三人評議会」だから、これも「四人評議会」の方がいいと思うけども。評議会が4つあることにもかかってるとするなら「四の評議会」でもいいな。まあどうでもいいですけど! いやほんとにどうでもいいですけどw マップを適当に組んだ結果、中央だけがすべてつながっており(中央はどちらの面もすべてつながっているが、王城がある分だけ得られるボーナスが少ない)、両端は上下で分断されている形に。そこでまず両端の青都市を速攻で押さえて1位ボーナスを取り、中央でエリアボーナスを取りに行くことにした。前者は対応する営業許可タイルと王様パワーですぐに達成できたが、後者に苦労した。 ↑のように青都市が中央に寄ってたので、この2つを有効活用するためにはボーナスのない王城と、今回は1金を生むGの都市に先行して置かざるを得ず、その結果助手が全然手に入らない流れに。これが超つらいw 都市はゲーム終盤に向かってどんどん埋まっていくので助手が必要になるのは明らかなのに、もう全然足りない。お金を集めてクイックアクションで買ってもいいけど、貴重な手数が減るしねえ。序盤に1カ所でいいから助手が手に入る都市に触っておいて、無理してでもつなげておくべきだった。 タナカマさんがお金都市を押さえ、その金でカードをあまり揃えず商店を置いて、ボーナスで取り戻す戦術。家柄トラックを進めてたのもタナカマさんだけだった。あだちさんはとにかく速攻で商店置いてく感じで、一時期は盤上の商店駒数が3個差くらいあったw それぞれ結構得点を得てたが、ボーナスタイルを2回得た(青都市ボーナスと中央エリアボーナス)の分だけ差をつけて私が勝った。 勝ったから言うけど、これいいんじゃないかね。今回は青速攻がきれいに決まったけど、これもマップのどちらの面を使うか、最初に出てる営業許可タイルに対応するものがあるか、青都市のボーナスは何かによって、有効ではない場面も多いんじゃないかな。カード引きによる適度な運要素もあり、評議員駒の押し出しや、都市にあとから商店駒を置く際の助手コストなど、他プレイヤーとの適度な絡みもある。がちがちの重ゲーマーにはちと軽いかもしれないが、中量級ゲーとしてさくさく遊べる良ゲーよ。●ブレーキングアウェイ NGOの商品ページにルールがアップされてます。 続いて最近再販されたこれ。自転車トラックレースを再現し、集団の後ろにいると風をよけて足を温存できるとか、先行車を抜き去ってトップに立つと、2位との差分が移動力になるとか、興味がある人にはにやりとできるルールが多いようだ。ゲームとしてもなかなか面白かった。 取った点数。明らかに息切れしとるw なおチーム4人のうち1人は早々に脱落し、サイクリング状態(すべての移動力が3)となったw しかしちょっとそれ以外の点で不満なところが多いな。もうそこら中で言われてるが、とにかく視認性が悪い。横1列にいくつも並ぶプラ板駒の車輪部分に数字があっても見えるわけねーw しかも打ち抜きだから、反対側から見れば鏡文字になる。そしてトラック競技だから、いつか必ず反対向きになるのだ。ボードもなー。駒の大きさに対してちょっと小さくないか? 置きにくいし、自分の駒がどのマスにあるのか、途中で何度も分からなくなった。 そしてちょっと長いかな。あと半周分短くても、ゲームとして成り立つ気がする。「バントゥ」でも思ったけど、もうとにかく鋭いシステムがあればあとはどうでもいいって人向けかな。私はもうちょっと見栄えがしないと、さすがにボドゲしてる気がしないなあ。●アンユージュアル・サスペクツ 詳しくはこちら↓BOARDGAME MEMO:アンユージュアルサスペクツ そのあとこれを、まずタナカマさんが目撃者役で1回、次いで私が目撃者役で1回。どっちも途中失敗。 パーティーゲームとしてよくできてるが、やはりパーティーゲームなので、プレイヤーからの積極的な楽しむ姿勢が必要。システムが勝手に楽しませてはくれない。質問に対する回答を見て、「この人は違うだろう」で終わってしまう私のようなプレイヤーはダメダメw 「こいつは絶対違うでしょ! だって間違いなく週に3回はエステ行ってる顔だし!」くらいのことを呼吸するように言えるレベルが望ましいねw 方向性は(全然違うゲームだが)「スパイフォール」に似てるが、あれよりははるかにハードル低いので、パーティーゲーム修行にいいかも。●ザ・ゲーム 写真撮り忘れ。詳しくはこちら↓ボードゲーム大好き坊主:ザ・ゲーム THE GAME 最後にこれ……だった気がする。「アンユージュアル・サスペクツ」と順番逆だったかも。山札尽きるところまではいったが、手札が2枚ほど残ったところで詰んで終了。2と99を巻き戻せる12と89が割とキーカードなのかな。 これもやってる最中は面白いが、やはり何かしらのテーマが欲しいかな。原語版はノンテーマだとデザイナーが明言してるそうだが、今度出る予定の日本語版では「悪魔の復活を阻止する」というテーマが乗っけられてるようだ。勝手に乗せたのだとしたら問題だが、まあわけもなくおどろおどろしいカードに合ってるのは確かだ。会話のネタにもなるだろうし、ないよりはいいだろう。 あとは「数字を明言しちゃダメだがヒントはいい」というルールもちょっと曖昧よね。私はインスト受けただけでしっかりルール読んでないけど、数字を言わずに1つの数字を指す発言なんて、頑張ればいくらでもできるしなあ。この緩さがあるからこそSdJ取れたんだろうけど、ガチゲーマーはそのへん気になるかもね。
2016.01.12
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ボックスアートプレイ風景 ドイツのクラウドファンディングサイト「startnext」で出資を募集した(そして残念ながら失敗したw)「Domus Domini」のデザイナー、Heinz-Georg Thiemannが2008年に発表したデビュー作。これはそのリメイク版で、新たなパブリッシャーはFantasy Flight Games。 タイトルから想像がつくように、舞台は惑星スチーム。SFだけどメインエネルギーは蒸気、主要な移動手段は飛行船というアメリカンなスチームパンクだ。プレイヤーはまだ更地に過ぎない惑星スチームに入植する投資家となり、土地を買いあさって水(この星の主要資源)を汲み出すタンクを建設し、そのタンクを改良してエネルギー、鉱石、水晶を抽出できるようにして、市場での売買で利益を上げる。規定ラウンドプレイしたらゲーム終了で、現金と資産価値を合計して、最も財産を蓄えたプレイヤーの勝ち。 ラウンドごとに競りを2回行うのがこのゲームの特徴で、まずは専門家カードを競る。スタートプレイヤーから時計回り順に競り上げていくおなじみの方法で、落札者は残っている専門家カードから1枚を取る。 専門家カードは特殊能力をもたらすほか、ラウンド中の手番順も決める。これ以降は(競りを除いて)カードの番号順にプレイすることになる。 専門家カード。一番右の「レディ・スチーム」は何の能力も持っていないが、これを取ったプレイヤーはスタートプレイヤーとなり、以降あらゆる局面で(次ラウンドの専門家カードの競りまで)一番最初に行動することができる。一番左の「銀行支店長」を取ったプレイヤーは5番手になるが(当然5人プレイでしか使われない)、輸送機を次のクラスに改良する(後述)か、任意の資源を1つ手に入れることができる。常に狙って取るようなカードではないが、輸送機改良にはそれなりのコストがかかるので、資源価値によっては手番が最後になっても取るべきかもしれない。 次に惑星スチーム上の1区画を競る。2番手の専門家カード「投機家」を取ったプレイヤーが、マップ上から空き区画(なければ中立区画)を1つ選んで競りにかけ、「レディ・スチーム」を取ったプレイヤーから時計回り順に入札。落札者はその区画に自分の所有権マーカーを置くことができる。このあとで各プレイヤーは任意の区画を1カ所ずつ無料で手に入れられるのだが、落札者は他プレイヤーの倍の区画を得るわけだから、当然その分有利になる。なお、「投機家」には競売区画を選ぶ能力の他に「区画を落札したときには入札額の半分しか支払わない」というトンデモ能力があるため、序盤は「投機家」が落札すると考えていいだろうw 競りのあと、各プレイヤーは手番順に空き区画を1カ所手に入れる。どこでもいいのだが、建設許可証(4番手の専門家カード「設計技師」を取るか、あとのフェイズで購入するかして得ることができる)を使わない限り、プレイヤーは6面ダイス1個を振らなきゃならない。出目が1~3だった場合、狙った区画を得ることはできない。その代わり、プレイヤーは狙った区画から任意の縦横方向を1方向選び、その方向で一番近くにある空き区画を得ることができる。ここがちょっと分かりにくいが、急ピッチで展開される植民地開発の混乱の中で手違いが生じたってことなんだろう。 たとえばマップがこんな感じのとき、Aの区画が欲しかったのに出目が1~3だった場合、BかCかDを得ることになる。Aから上方向の区画はすでに緑と橙が全部所有しているため、もう取ることはできない。選んだ区画から上下左右どちらの方向にも空き区画がない場合は何も得られないので、建設許可証を使わずにダイスを振るなら、1/2の確率で発生するリスクを考慮に入れて区画を選ぶべきだろう。 2回の競りと区画獲得が終わったら、手番順にいろんなものを購入していく……のだが、ここで非常に重要になるのが「活動コスト」という概念。このフェイズで1回でもアクションしたければ、まず問答無用で水資源1枚を支払わなければならないのだ。フェイズ中に何をいくつ購入しようとも、とにかく水資源1枚を支払う。これを支払えわない(支払えない)場合、ストックから水資源を1枚もらうことができるが、いっさいのアクションができないので要注意。ゲームは長くても7ラウンド、5人プレイなら4ラウンドしかない。わざとならともかく、計算違いで1回購入フェイズを飛ばしたら、間違いなく致命傷だ。 コストが支払える限り、何でも好きなだけ好きな順番で買うことができる。ただし、たいていのものは駒数に制限される。また、タンクは植民地では最大14個しか売っておらず、供給量に応じて価格が変動する。有り余ってるときは10金で買えるが、残り1個のときには22金まで高騰する。売り切れてしまったら母星から輸入するしかなくなり、これには現金の他に資源も必要になるため、極めて入手しにくくなる。これだけ見ても、「レディ・スチーム」に特殊能力がない理由が分かるだろう……1番手であるということは、それだけで非常に有利なのだ。 購入できるタンク(赤銅色)と、それに取り付ける変換機3種類。タンクだけで区画に置いた場合、そのタンクからは水を生産することになる。対応する変換機を取り付けて置くと、それぞれ水の代わりにエネルギー、鉱石、水晶を生産するようになる。各タンクにはいずれかの変換機を1個しか取り付けられないが、それとは別に過給機(右上のタンクの頭に取り付けられてるやつ)を取り付け、生産量を1増やすこともできる(その分非常に高価だが)。 プレイヤーは輸送機を改良することもできる。このゲームの輸送機とは、要するに資源倉庫だ。ランクが低いと少ない資源しか保管できないので、改良によってその数を増やすことができる。輸送機カードは各プレイヤー4枚持ちで、それぞれ対応する資源しか保管できないので、自分がたくさん生産する資源をきっちり保管できるようにしたい。 輸送機カード。左上のアイコンに対応する資源を、その横の数値分だけ保管できる。右上のカードは拡張ルールで使うもので、任意の資源を3枚まで保管できる。 ここまで来たら、やっとタンクを使って資源を生産できる。しかし、このゲームでは生産さえ自動処理ではない。ほとんどのタンクは、資源を生産するためにエネルギーを必要とするのだ(エネルギー生産タンクと、河川区画にある水生産タンクだけは無料で生産する)。このため、プレイヤーは手持ちのエネルギーと相談して、どのタンクで生産するかを考えないといけない。 基本的に、各タンクは対応する資源を1枚生産するが、同じ資源を生産するタンクがいくつかつながっていたり、過給機がついていたりすると、その分余分の資源を生産する。また、マップ右側の係留地点には支援飛行船が1隻置かれており、これと同じ段にあるすべてのタンクは追加資源を1枚ずつ生産する。どの係留地点に支援飛行船を置くかは、3番手の専門家カード「飛行船船長」を取ったプレイヤーが決める。当然、自分のタンクがたくさん並んでいる段を選ぶべきだろう。 最後に資源の売買。基本ゲームでは水晶、鉱石、水、エネルギーの順で、手番順に購入か売却のどちらかを行う。購入すると供給量が減り、売却すると増えて、そのたびに価格が調整される。パスしても現在の供給量に応じて価格調整が入るってところはちょっと珍しいかも。ここでも先手は好き放題できるので有利だが、直前のプレイヤーと逆のことをやれるなら、後手でもそんなに損ではないだろう。 資源の他にも、建設許可証を売買したり、高級住宅所有権を購入したりできる。後者は何の効果も持たないが、ゲーム終了時に高い資産価値を持つので、勝利のためには遅かれ早かれ購入することになるだろう。 このあと、市場に鉱石とエネルギーがある場合、それを使って新たなタンクが生産されて現地市場で流通するようになる。このため、序盤は常にこれらの資源(特に鉱石)が高騰するが、タンクを置く場所がなくなる(=タンクが売れなくなる)終盤にはだぶつくだろう。タンク生産の時点でどちらか(あるいは両方)の資源が0だった場合、タンクは生産されず、その資源は一気に高騰する。これを狙って鉱石/エネルギーを買い占め、値上がったところを狙って次ラウンドに売却して儲ける、なんて戦術もありかもしれない。 これを規定ラウンド繰り返したらゲーム終了。現金の他、タンクや過給機、資源、高級住宅権を現金換算し、資産価値が最も高かったプレイヤーが勝者となる。 とにかく苦しそうなゲームだ。競りゲーというのは基本的に苦しいものだが、その競りが毎ラウンド2回入るんだから苦しくないわけがないw さらに購入のたびに必要になる活動コスト、生産のために支払わなければならないエネルギーなど、とにかく何をするにも、一般的な拡大再生産ゲームに比べて支払いが多くなっている。区画の獲得さえ、確実に狙った場所を押さえるには建設許可証が必要で、それを得るには「設計技師」を取るか、15クレジットで買うしかない……どんだけプレイヤーを絞れば気がすむんだw 間違いなくマゾゲー。だからマゾにはお勧めw これでもまだ物足りないというマスタークラスのマゾのため、さらに条件を厳しくする上級ルールが5つと、市場価格を調査したり、他プレイヤーを直接妨害したりできる拡張カードが3枚入ってる。旧版の拡張カードはプロモ用で入手しづらかったため、これは非常にありがたい。 コンポーネントは旧版から大きく変わっている。特に木製だったタンク類がプラ駒になったところは好き嫌いが分かれるだろう。 旧版のプレイ風景。見栄えはいいが、タンクに変換機や過給機がかちっとはまるわけではなく、ゆるい隙間に挟んだり、タンクの上に置くだけだったりしたので、プレイアビリティは新版の方が上だろう。 だが、なんといっても一番の変更点は箱の大きさだ。新版はよくある正方形サイズで、収納にもさほど困らない。この画像で有名な旧版はとにかくでかく、縦にしても横にしても置く場所に難儀したので、今から買うなら新版一択と言っていい。「我こそは三国一のマゾ」という人には是非プレイしていただきたいw
2013.07.27
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ボックスアートタイル類 REBEL.pl新作ゲーム第4弾にしてトリ。デザイナーはAdam Kałużaで、同社からは「K2」「Drako」などを出しており、「K2」はテンデイズゲームズから日本語版も発売された。 プレイヤーは洞窟学者(「洞窟学」というジャンルがちゃんとあるらしい)のチームを率い、新たに発見された洞窟を調査する。結構広い洞窟なので手分けして調査を進めていく中で、高低差があったり極端に狭くなったりしてる難所を通過したり、地底湖に潜ったり、自然が作り出した神秘的な光景を写真に収めたりしていく。本来学術的調査というのは地味なものだが、それだとパトロンが食いつかないので、そういう素人受けするアクションをたくさん取ったプレイヤーほどたくさんの勝利点を得ることができ、最終的にゲームに勝利する……こう考えるとちょっと世知辛いなw プレイ人数に応じたスタートボードを置いて、大量にある(ほんとに大量にあるw)トークンを種類別に分けておく。洞窟タイルは裏面の数字別に分け、プレイ人数に応じて何枚か取り除く。各プレイヤーはプレイヤーボードと駒を持って、最初に持ってる装備トークンを8枚選んで、リュックサック内を表してる装備マスに置いたらゲーム開始。 各プレイヤーは順に手番をプレイする。手番開始時に、プレイヤーは消耗品トークンを1枚捨てなければならない。時間経過に伴って、水や食料、燃料なんかを消費したってこと。これができないと、プレイヤーは移動以外に何もできなくなり、その移動コストも莫大なものになる。これをやっちゃったら致命的(特にスタート地点から離れてるほどやばい)なので、こまめにスタート地点に戻って消耗品を補充しなければならないだろう。 アクションポイント制で、プレイヤーは5APを使ってアクションを実行する。たいていは1AP消費して新たな洞窟タイルを引き、自分の駒があるタイルに隣接させて置くことになるだろう。こうしてどんどん洞窟の奥へと探検していくわけだ。ルールに従ってうまく置けない場合、そこは行き止まりだったことになり、引いたタイルの代わりに用意されてる巨石閉塞タイルを置くことになる。 行く手にタイルを置くことができたら、さらにAPを費やしてそのタイル上に移動することができる。何もないところには1APで入れるが、そうでない場合は余分なAPと、地形に対応したアイテムが必要になる。 下り坂だったら安全のためにロープを張らなければならない。順に下っていく場合は25メートルずつ高度が下がっていき、そのたびにロープが1本ずつ必要になるが、どんどん下っていった先で他の既存のタイルにつながると、その高度差分だけロープが必要になる。ちょっと分かりにくいが、タイルを引いて25メートル、50メートル、75メートルと下っていき、その先で他の方向から伸びてきたタイルにつながって、そのタイルの高度が0メートルだった場合、目の前に75メートルの断崖絶壁が立ちはだかることになり、そこを上るにはロープ3本と4APが必要になるのだ。この「突然現れる難所」感が、素人が想像する洞窟探検のイメージにぴったりw 地底湖がある場合は酸素ボンベを使って潜るか、ゴムボートを使って水面を渡らなければならない。狭隘路を通るにはアイテムはいらないが、狭いところほど多くのAPを消費することになる。 難所はただ通過が難しいというだけの場所ではない。最初に述べた通り、そのような難所をくぐり抜けたという事実は一般受けするので、最初にそこを突破したプレイヤーは、そのタイル上に用意されているトークンを得ることができる。ロープを張って下ったらトラバーストークン、地底湖に潜ったら水域トークン、奇観を写真に収めたら写真トークンといった具合。これらはその難易度に応じて、ゲーム終了時に勝利点となる。 最初に用意した装備は8つしかなく、そのうちいくつかは消耗品にしないと、ろくに移動もできない。とうていすべての地形に対応して何でも用意しておくのは無理。ロープがないときに限って下り坂がでたり、酸素ボンベもボートも置いてきたら地底湖にぶつかったりするw そんな感じで行き詰まったり、消耗品が心許なくなってきたら、スタート地点に戻って再度装備を調えることになる。しかし、これでは一定の距離までしか進むことができない。そこで役に立つのがキャンプ。プレイヤーボードにはリュックサック内を表す装備マストは別に、キャンプ用の装備マスがある。キャンプに詰めた装備品はすぐには使えないし、キャンプ自体がリュック内の装備マスを2マスも占有してしまうのだが、プレイヤーは任意のタイル上にキャンプ駒を置くことができる。そうしたらそこを拠点にして、キャンプ内の装備とリュック内の装備を詰め替えて先に進んだりできるのだ。 このキャンプに関わるルールはやや複雑で、ルールを読んだだけですっと理解するのは難しいかもしれない。キャンプを回収してスタート地点に戻り、再度詰め直したりとか、キャンプを放棄した場合とか、あらゆる状況を想定してルールが書かれているためだ。ここは実際にプレイヤーボード上でキャンプ駒や装備トークンをいじりながら試してみれば分かりやすいんじゃないかな。ルールブック中に例があれば一番よかったんだけど。 プレイヤーボードはこんな感じ。左がリュック内装備マス、中央上がキャンプ内装備マス。中央下と右側はアクションサマリー。アクション数もアイコンの数も多くて複雑そうだが、一回ルールを読めば分かるレベル。「洞窟語」ってほどではないw そうして洞窟調査を続け、最後の山が尽きたとき、ゲームは終了に向かう。そのラウンドを最後までやったあと、追加の3ラウンドをプレイする。プレイヤーはこのあいだにスタート地点に戻らなければならず、戻れなかったプレイヤーは自動的に足切りされて敗北するw まあ、よほど凡ミスをしなければそうはならないだろうけど。 各プレイヤーは集めたトークンによる勝利点を得て、さらにそれぞれのトークンを集めた数を比較し、種類ごとに順位点を得る。最多得点プレイヤーの勝ち。 前作「K2」が日本では好評だったので、たぶんそれと比較されることになるゲーム。「K2」は私の好みからすると地味すぎ、「洞窟」は未プレイなので何とも言えないところはあるが、共通してるのは「素人が想像する山登り(または洞窟調査)の大変なところ、スリリングなところを再現してる」ってとこだろうか。たぶん、実際にはどちらも相当に危険で、かっこいいところなどほとんどなく、こつこつと単調な作業を繰り返して目的に到達するものなんだろう。しかしそれじゃゲームにならないので、漫画や映画なんかで描かれるような、ドラマチックな展開を再現できるようにした。そんなゲームじゃないかな。だから実際に調査チームが今どんな局面にあるのか、想像しながらプレイすると、よりいっそう楽しめると思う。 翻訳時にはまだ用意されていなかったため、日本語ルールからはURLを省いてあるが、REBEL.plではこのゲーム用のBGMをダウンロードコンテンツとして用意している。これを再生しながらプレイすると、よりいっそうゲームの世界に浸れるだろう(ゲーム中の4フェイズにそれぞれ対応したBGMを用意しているという本気っぷりw)。日本なら「川口浩探検隊」のテーマとかをエンドレスで流すといいかもねwBGGの和訳ルールREBEL.plのBGM(ZIPファイル直リンク。約120MB)
2012.11.28
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超愉快な地下探険系ボードゲーム「アバブ・アンド・ビロウ」と世界観を共有するキャンペーンゲーム「ニア・アンド・ファー」が届いたのとのことで、早速いたるさんにお呼ばれしてプレイさせてもらった。いたるさん、一味さん、私の3人。●ニア・アンド・ファー こちらでルールなどの和訳が公開されています。 早速メインディッシュから。「アバブ・アンド・ビロウ」は1つの町の地上と地下が舞台だったが(上の写真の左端で見切れてるところがそれだ)、「ニア・アンド・ファー」はその町を含む広大な世界全体が舞台となる。1プレイごとにバインダーの見開き2ページ分がゲームボードとなり、そのマップ上に点在する資源ポイントや町などの拠点を移動して探険していく。 詳しいルールは省くが、遠くまで行くにはスタミナや移動力が、道中にいる敵を倒すには攻撃力が不可欠で、町で仲間を雇うには当然お金が入り用で……とさまざまなものが必要になるので、それらを揃えつつ、遠くを目指しながら空きスペースに自分のキャンプを設立していく。誰かが全部のキャンプ駒を置ききったらゲーム終了で、最多得点プレイヤーの勝ち。 一応キャンペーンモードでプレイしたが、第1話はチュートリアルなのでどのモードでも同じとなり、特にキャンペーンらしさはなかった。まずは担当キャラクター選択で、私はトカゲ人のリンをチョイス。最初からいる仲間であるお供ペットは犬にした(裏面は猫になってて、能力的な違いはない)。 リン君。リアルでは猫派だけど犬も好きだし、冒険のお供として猫はさすがに役に立たんと思うw 基本的には、町で準備整えて、気がすんだらマップ上に出て探険して、スタミナ尽きたら町に戻って(町に戻るのはスタミナ不要で、マップ上のどこにいても1手番で戻れる)また準備して……を繰り返す……のだが……勝ち負けにこだわるゲームとして見た場合、町でできるアクションが強力すぎるw 配置に条件があるとはいえ、その条件を整えちゃったらマップをうろつくより町中の鉱山にキャンプ置ききった方がいいし、マップ上でお宝アイコンを通過したときにもらえるお宝が町中でも(無料で!)もらえるってどういうことだw 奥にあるのが町ボード。マップ上よりここにいる時間の方が長かったかもしれんw 能力の重要度も差が大きいかなー。盾1つあれば剣なくても何とかなっちゃうし、移動力は鳥でまかなえるから、収入を増やす目が何より大事だ。スタミナや技術はあとからついてくる。 とまあ、このへんを初見で見切った一味さんがゲームには勝利したが、「アバブ・アンド・ビロウ」経験者ならお分かりだろう。このゲームの魅力は勝ち負けなどにはない。クエストに挑戦して愉快な冒険をすることにあるのだ。たとえ実入りが少ないと分かっていても、未知の冒険に挑戦できるクエストトークンが残っているなら、そこを目指すのが冒険者というものだ……幸い、「アバブ・アンド・ビロウ」ほど外れパラグラフはないと思う。「魚釣りしてる魚人に出会った。魚もらう」とかはなかったので安心していいよw ただし、繰り返すが報酬はうまくはない(少なくともチュートリアルシナリオでは)。無理して達成値上げて大成功してもいいことないぞ! 普通に成功したらそこで我慢した方が絶対いいw 剣を上げて敵いっぱい倒したけど、鉱山で掘ってた方が効率いいw 目がないと金が手に入らず、カードを全然出せないのが痛かった。 個人ボード上はだいたいこうなる。お宝3枚引いて、その当たり外れが生死を分けると言っても過言ではないw 今のところは“悪くない”という印象しかない。チュートリアルだけだとさすがに前作との差もあまりないしね。本領を発揮するのはキャンペーンが始まる2話以降だろうから、最終的な評価はそれまで保留にしよう。●グルームヘイヴン 前回のプレイ記録はこちら。 続いてメインディッシュ第2弾。前回2度目の全滅を喫した……という悪夢を見たが、それを振り払って辛くもボス戦に勝利した(ことにした)我々は、いったん町に戻って依頼主に戦果を報告した。ここからシナリオが分岐するので、以降はストーリーにはできるだけ触れず、どんな敵と戦ってどんな感じになったかだけ記録することにする。写真はアップするので、プレイ予定があってマップタイルの配置や敵の姿さえ見たくないという人は見ないようにしてください。 この3戦目にして、ついに我々は(本当に)勝利した! ただし難易度下げてイージーモードでw いやイージーでもぎりぎりだったんですが……ほんと難しいなこのゲーム。今回は左右に入る必要のない部屋があり、そこの敵を相手にせずにすんだので比較的楽でもあった。無限ポップする敵もいたが、ポップポイントを押さえておけば沸かなくなるしなw そして今回から投入したXレベルカード(キャラのレベルに関係なく使えるカード)。上段は距離3で3点ヒールできる頼もしい魔法。そして下段は神秘の仲間を召喚する「サモン・ミスティック・アライ」。この使い魔(通称“アライさん”)が非常に役に立った。ヒットポイント2、移動力2はさすがに心許ないし、モンスターと同じルールに従って自律行動するので意のままに操ることはできないが、火力3が頼もしい。破棄したカードを回収できるカードを温存しておけば、最大2回はアライさんを召喚できるので、1回ならやられても大丈夫。アライさんにお任せなのだー!(これが言いたかっただけ)。 次のシナリオできっちり個人目標をこなせれば、ようやく戦闘デックを強化できるはず。そうなれば多少は楽になるだろう。シナリオの分岐も一気に増えたので、どの陣営についてどこに行って何をするかもみんなで相談して決めなきゃならない。オラワクワクしてきたぞw
2017.06.02
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なんでも2015年に「Kingdom Death: Monster」というミニチュアもりもりゲーが出てたそうで。こいつがミニチュアの造形のよさで評判なんだけども、ゲームとしてもかなりの出来らしいと。その1.5版がキックスターターで出資募集してたので、我らがいたるさんがバッカーになり、ついに届いたのでプレイの運びとなった。●キングダム・デス:モンスター Today's MASTERPIECE!! 実は前回のゲーム会の時点で届いてたので、そのとき箱の中身を少しだけ見せてもらった。 でかい。このときはそのでかさに圧倒されて目につかなかったが、箱の中央にでかでかと「MINIATURE ASSEMBLY」と書いてある。「MINIATURE」ではない。「MINIATURE “ASSEMBLY”」だ。ほんの少しでも頭を使ってこれを読んでおけば、プレイ当日の悲劇を避けることができただろう。 また、このゲームのパブリッシャーはルールを公開しない方針だったため、当日までどんなゲームかまったく知らずにいた。もしルールが公開されていれば、それを読んだ段階で気づいただろう。いや、少しでも下調べしようとBGGを見ていれば……あるいはメンバーの中に、「ゾンビサイド」などのぬるいミニチュアゲーではなく「ウォーハンマー40000」などをプレイしているガチミニチュアゲーマーがいれば……だが、そうはならなかった。それゆえに悲劇が起こった。 いざプレイするかと箱を開けて出てきたのがこれですよw プラモじゃねーか!(ミニチュアです)。右にあるのは一般的な大きさの腕時計。ランナーの最下段に並んでるのがミニチュアの手だ。いかに小さいかが分かるだろう。素人がプレイ直前に素組みできるレベルじゃねーw ルールブック中でも大きくページを割いて用意されてる「最初のミニチュアの組み立て」。ルールが公開されてさえいれば……てか事前に読んでたのにここをスルーしたいたるさんもどうかと思うがw まあ嘆いていても始まらない。繰り返すが、道具もなしにその場で組むのはとうてい無理なサイズだったので、代用品を使ってプレイすることにした。幸い、いたるさん宅には「グルームヘイヴン」など、かっちょいいPCやモンスターを使うゲームがたくさんある……。 そして実際のプレイ風景がこちらです。四方にいるのが屈強な半裸の男女4人。中央にいる巨大な(巨大です)怪物(怪物です)は我々を食い殺そうとしている邪悪なホワイトライオン(ライオンです)。PCは転倒することがあり、モンスターは向きが重要となるが、それらのルールにも問題なく対応できる優れたソリューションだ。まあボドゲやTRPGは想像力こそ最大の武器だからね! 心の目でご覧くださいw おふざけはともかくとして。この日はチュートリアルだけプレイしたので、キャンペーンに関する細々としたルールは省略され、メインとなる敵との戦闘部分のみ。「あるときプレイヤーたちが目覚めると、そこは真っ暗闇で、身につけているのはわずかなぼろ布のみ。なぜこんなところにいるのかさえ分からなかったが、意識を取り戻したとたんにホワイトライオンが襲いかかってきた! 次々食い殺される他の人間たち。残った4人は手元に転がっていた石を握りしめ、生き残るために絶望的な戦いに挑んだ」という感じ。 ここ数年で増えてきた、ゲームマスターのいらないTRPGといったところか。モンスターは人間が操るのではなく、カードデックによって制御される。「視界内で一番近い敵を攻撃。いない場合は死角外の敵を攻撃。それもいない場合は索敵する」といったようなことが書いてあるカードが何枚かあり、最初は何をしてくるか分からない。戦闘が長引けばデックが一巡することもあるので(長期戦はおおむねPC不利なのであまりよくはないが)敵の動きを多少は予測できるようになる。 敵が相当に強いので、チュートリアルから歯ごたえがある。こちらの攻撃は、まず命中した上で相手の装甲を抜かないとダメージにならないのに対し、向こうの攻撃は当たったらおおむね即座に1ダメージ。ぼろ布をまとってる腰回りだけはちょっと固い。頼りになるなぼろ布w さらに同じ箇所に3発食らったら致命的なダメージとなる可能性がある(ダイスを振って、いわゆる痛打表を参照するのだ)。 私のキャラ。元ネタの「BM ネクタール」では3回のBMハザードを生き延びた歴戦の猛者だが、この日は頭をライオンに噛まれて一発で痛打表送りとなり、サバイバルポイント(いざというときに使えるヒーローポイントとかポシビリティみたいなもの)をもらうことも使うこともできない体になってしまった……もう引退しかないw で、普通にやってるとPC全滅してもおかしくないくらいのバランスなんだが、ここで最初に拾った石ころが生きてくる。こいつは白兵戦武器としては下の下だが、なんと投げればどれだけ距離が離れていても必ず命中し、しかもロールの必要なくクリティカルするという優れものなのだ。すごいな石ころ! 投げたら使い捨てだけどなw ということで、しばらくは手に持った石ころで殴りつけて削り、残りHPが石ころの数に等しくなったところで全員で投げつけて勝利した。キャンペーンの続きのことは何も考えていないプレイングだが、まずは生き残らんと話にならんしなw ゲームのメインとなるのがこの戦闘部分なのは間違いなく、そしてそれだけで充分おもしろいのだが、その後の成長もこのゲームの醍醐味だ。キャラが(ほんのわずかに)成長するのもTRPG的でうれしいが、PC以外の生存者を発見し、みんなで村を作って発展させていくことになるのだ。冒険のたびに村にさまざまな施設を建設し、戦闘で手に入れた素材(モンスターの内臓とか骨とか皮とか)をそこで武器や防具などに加工することができる。このゲームではキャラが成長する=年をとるということなので、しばらくすると引退することになるから、そのためにオルド(隠語)して次世代を増やすのも大切だ。 そしておもしろいのが、キャンペーンシナリオがある(と思われる)ものの、他のゲームとは異なり、同じシナリオ(つまり同じモンスター)に何度でも挑むことができる。なぜそんなことするかというと、そいつが落とすレア素材が目当てだ。たとえばホワイトライオンが落とすたてがみなんかは特殊装備の制作に必要になるが、これを得るには攻撃が命中したときの部位決定で、対応するカードが出た上でクリティカルしなきゃならない。まあ狙ってできることじゃないw なので欲しければ何度も挑戦することになる。そうして武装を整えてから次の敵に挑みたいわけだが、一度勝った相手も雑魚というわけではないので、どうするかは悩みどころだ。 村を育てるところは「迷宮キングダム」、世代交代しつつ強くなっていくところは「俺の屍を越えてゆけ」、素材を集めて装備を作るところは「モンスターハンター」に似てる。どれも傑作なんだから、それらを足して煮詰めたこのゲームがおもしろくないわけがない。最初は猿に毛が生えた程度のPCたちが(何しろ最初に得るスキルが「言語」だw)、将来的には銃器を使えるほどの文明まで発展するみたいだから、相当長いスパンで遊べるようになってるはずだ。値段、入手難度、ミニチュアを組む(そして塗る)手間などをクリアできるなら持ってて損はしない優れものだよ。大学のサークルとかだったらメンバーで割り勘してたまり場に置いておくのもいいかもね。●チャーターストーン(2回目) 写真なし。 おもしろくなることを期待しての2回目。2回目以降のセットアップルールが曖昧でいきなりつまづいた(なぜか2回目のゲーム終了時に説明カードが出てきた)。まあ特にルールも増えてないので、1回目と同じく、手数を最大限にするためにできるだけ同じ建物を繰り返し(そして必要なだけ)使い続けるプレイ。途中でルール増えたが、このプレイングを助長するようなものだったのでそのまま続行。1回目と2回目のあいだでは資源をすべて持ち越せるので(これ以降はごっそり減らされる)持ち越し資源の差で一味さんが勝った(本人の談)。 うーん。世間の評価があまりに高いので、我々が何かルールをミスってるんじゃないかという感は拭いきれないが、いくら確認しても見当たらない。そしてぶっちゃけつまらない。ルールの視認性の悪さ(全部をシールにしたのはホントクソ過ぎる)もあり、もうプレイしたくないというのが本音だ。合わないゲームをやり続ける理由もないし、もういいかなー。
2018.01.19
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巷で噂の「クトゥルフウォーズ」を買ったのでやりましょうと声をかけていただいたので、そりゃこの機会を逃すわけにもいかず、万難排して参加。つなきさん、いたるさん、タムラさん、私の4人で。●クトゥルフウォーズ 詳しくはこちら↓しみくんのボードゲーム脳:クトゥルフウォーズ この日の本命のこれから。プレイヤーはクトゥルフ神話に登場する旧支配者勢力の1つを担当し、勢力の拡大をもくろむ。最初は下っ端信者6人しかいないが、異界につながるゲートを増やしたり、自勢力の神話生物や旧支配者を召喚したりして版図を広げていく。当然、各勢力ごとにさまざまな特殊能力を持っているが、勝利条件はどの勢力も同じで、6つの呪文すべてを解放した上で、最多得点の獲得を目指す。両方満たしてないといけないので、終了条件(絶滅儀式が一定数行われるか、誰かが30点獲得するか)が満たされたときに誰も勝者がいない場合があり、そのときは全員敗北となる。 いたるさんだけ経験者だったので、前と同じ勢力にならないように選んだあと、ランダムに勢力決定。つなきさんが這い寄る混沌(ニャルラトテップ、青)、いたるさんが黒山羊(シュブ=ニグラス、緑)、タムラさんが大いなるクトゥルフ(緑)、そして私が黄の印(ハスター、黄)となった。 アクションを実行するにはパワーが必要で、パワーは主に支配しているゲートから得られる(盤上の平信者1体ごとに1、支配しているゲートごとに2)。なので、セオリー通りに平信者を隣接地域に移動させ、新たなゲートを作って支配していく他陣営。対して我が黄の印陣営は、特定地域に冒涜マーカーをまき散らすだけで多少パワーが得られ(冒涜マーカー1枚ごとに1)、さらにそれが呪文の解放条件でもあるので、早速黄衣の王を召喚して冒涜にかかった。失敗しても神話生物か余ってる信者を召喚できるので、およそ損はしないのだ……と思ってたが、たぶんこのプレイングはダメだなw いや、そんなに悪くはないはずなんだが(今回は読まずにプレイしたが、ルールブックにある各勢力ごとの指針にもそんなようなことが書かれていた)、ゲートのもう一つの重要な役割を忘れてた。ゲートはほぼ唯一の得点源でもあるのだ。 2ラウンド目以降の破滅フェイズで、各プレイヤーは支配しているゲート数に等しい得点を得る。このとき、指定のAPを支払って絶滅儀式を行うと、この得点を倍にすることができる(場合によってはおまけがついてくる)。誰かが儀式を行うたびにコストが上がっていくので早めに行いたいが、支配してるゲートが少ないうちにやってもメリットも少ないというわけだ。しかし、うまいこと信者を6人残してゲートを5つも支配してれば、得られるAPは16。得点は5点。絶滅儀式のコストは最初なら5APなので、払えばさらに5点で計10点。それでもまだAPは11残ってる。1ラウンド目は8APから始まることを考えれば充分だろう。これでもう終了条件である30点の1/3を満たしたことになる。つまりあっという間に終わるのだw これに気づいたのが3ラウンド目くらいで、そのときにはもう遅かった……最近こんなんばっかだな。ゲーム開始前にこそ、もっと頭ひねらないとだめだなw なぜか的にかけられてゲートを失い、私と同じくらいのゲート数しかなかったいたるさんとともに、他の2人が熾烈なトップ争いをしているのを指をくわえてみているしかなかった……特に黄の印は神話生物が弱いから、むしろ序盤にリードしておかないと他プレイヤーを止めることすらできないね。よくないプレイングだった。どっちが勝ってもおかしくなかったが、がめていたエルダーサインの隠し得点差でタムラさんが勝利した。私は呪文を6つ解放することすらできないていたらくw 派手な盤面。彩色しなくてもユニットの差が分かる作りは非常に好感が持てる。途中で黄衣の王を退却不可状態に追いやられて除去されたのも痛かった。火力のない勢力なので戦闘で負けるのは仕方ないとして、退却はできるようにしとかないとねー。序盤に黄衣の王を召喚するのはいいとして、ゲート数を「トップ陣営-1~2」くらいにはしておかないとダメかな。 面白い。フィギュアの出来ばかりが取り上げられがちだが、ゲームとしてもしっかり作られた良質のマルチだ。陣営によってプレイングが大きく異なるのは「ケイオス・イン・ジ・オールド・ワールド」(これもプレイヤーが邪心勢力となる傑作マルチゲーだ)に似ているが、こちらは最終的な勝利条件は同じなので取っつきやすい。プレイ時間も段違いに短いので、1日に数回プレイすることもできるだろう。クトゥルフ神話の知識はプレイにまったく必要ないし、目も当てられないようなグロ系イラストもないので、そっち方面が弱い人でも大丈夫。 ただし、言うまでもないが大きな欠点が1つある……くっそ高えw いや分かるよ、そりゃこのフィギュアあってこそのゲームだし、これだけのものを用意したら高くなるよ。だがいくら理屈が分かったところで、最低3万円からってのはもう絶対的に高いw 「ケイオス・イン・ジ・オールド・ワールド」なら拡張つけても半分の値段で買えるからなあ……両方持ってていいゲームだけど、こっちはさすがにブルジョア向けだね。とはいえ、世にあふれる凡百のゲームに5000円払うなら、こっちに3万円払った方が絶対いい。それだけの価値はあるゲームだ。●XCOM:ザ・ボードゲーム 詳しくはこちら↓オフ箱ブログ:XCOM:The Board Gameの面白さ 続いてこれ。「ボードゲームの玉手箱(おおむね煙しか入っていないの意)」いたるさんが持ち込んだ隠し球。ファンタジーフライトのゲームだが、その性質上、日本語版も出なければ流通さえしないであろう、一風変わったリアルタイム協力ゲーだ。 私はよく知らないが、「XCOM」という人気PCゲームがいくつか出てるらしく、これはそのうちのどれかを元ネタとしたゲームのようだ。プレイヤーはコマンダー、チーフサイエンティスト、セントラルオフィサー、スカッドリーダーのいずれかとなり、スマホなどにインストールしたアプリの指示に従ってアクションをこなしていく。ここが一番の特徴で、アプリがないとプレイできない。一応マスターを立てればアプリなしでもプレイできる「工房の錬金術師」とはここが違う。実に潔いデザインw スマホを握ったセントラルオフィサーが「コマンダー、世界各地に迎撃機を配備してください。時間は30秒」とか、「チーフサイエンティスト、カードを6枚まで引いて、このラウンドに開発する技術を3つ選んでください。20秒」みたいな感じで読み上げていき、呼ばれたプレイヤーはその通りにする。そのうち敵が出てきたりもする。そうしてすべての指示が終わったら、迎撃機で敵のUFOを撃墜したり、潜入してきた宇宙人を陸戦部隊で撃退したり、技術を開発したりする。これを数ラウンド繰り返すと最終ミッションが提示されて(推定。なぜならそこまで行かなかったからw)、それをこなせば勝利。それまでに2大陸の危機レベルが上がりすぎるか、本部が陥落したら敗北。 これも面白い。そりゃ面白いよ、制限時間内でやらなきゃならないことをどんどんこなしていって、その結果を確認するわけだからね……日本語と同じくらいに英語をすらすら読めるならねw 私は今回コマンダーだったが、ほぼ毎ラウンド「危機イベントカードを2枚引き、ましな方を1枚選べ。20秒」とか言われるのよ。20秒はかなりきついw さらに月面に攻めてきたUFOを撃ち漏らすと通信障害が発生し、この時間が短くなる。10秒とか言われるともうどうしようもないw 終盤、引いた危機イベントカードのテキストを読まず、ほぼランダムに1枚選んで置くというプレイを繰り返したが、これは決してゲームを投げてたわけではないのだ。制限時間内に選べなかったりするとかなり重いペナルティをくらうので、どうせ読む暇がないならランダムでも選択を成した方がましなのよね。 最終的に危機レベルが上がりすぎてゲームオーバー。チュートリアルから相当難しいので、これからプレイしてみようという人は覚悟するようにw カード類をすべて日本語化した上で、アプリ(当然日本語化は不可能だ)を読み上げる必要があるセントラルオフィサーとして英語すらすらのプレイヤーを最低1人用意できるなら、定番化しても不思議はない傑作。ハードルは高いけど、協力ゲー好きならお勧め。
2015.05.29
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ボックスアートプレイヤー用追加要素を全部ぶっ込んだ状態。プレイヤーボードの横幅がおよそ2倍になる。 全国で100人にも満たない(推定)海賊ゲーファンの皆さんこんにちは。ボドゲ業界において、海賊と言えば売れない、売れないと言えば海賊ってなくらいに、スポーツと双璧をなすほど不人気なボドゲテーマ、それが海賊。だが、ゲームの善し悪しはテーマだけで決まるものではない。当然、海賊ゲーの中にも傑作はあるのだ。そのうちの1つが「海賊と商人」であり、この「栄光と海」はその拡張だ。 2010年にKasper AagaardとChristian MarcussenがZ-manから出した「海賊と商人」は、BGGランキング150位と健闘している。しかし、長いプレイ時間、プレイヤー同士の殴り合い、そして海賊テーマが日本では敬遠されたのだろう。たいていのゲームで最初の拡張くらいは扱ってくれるホビージャパンが、この拡張はガン無視したことから推測するに、相当売れなかったんじゃないかw だが「海賊と商人」は、この「栄光の海」拡張を入れて完成すると言っても過言ではない。そこで全国100人未満の「海賊と商人」ファンのため、ここでその内容についてご紹介する。 「栄光と海」はいわゆるモジュール式の拡張で、プレイヤーの熟練度に合わせて各モジュールを個別に、そして任意の組み合わせでいくつでも導入することができる。そのモジュールの数、なんと11! 各モジュールごとに、そのモジュールによって延びるプレイ時間や、増大する複雑さが示されている親切設計だ。 モジュール1~3と5は追加の噂、特命、イベント、船長、船カードと、新たな特殊武器、新たな船の改装。まあ当然ある。イベントカード以外は単にゲームの多様性を増すだけなので、「海賊と商人」初回プレイから全部ぶっ込んでいい。イベントカードの中には、基本ゲームにはなかった「戦争中じゃないのにいきなり登場する各国の戦艦」と「かっぱらった軍艦に乗って登場する海賊」が出てくるものがあるので、入れると多少難易度が上がる。 追加カードの一例(日本語シールを作って貼ってある)。船カードでは新たな船種であるブリッグ船が追加され、ガレオン船は機動性が2から1に下方修正された。商人プレイしてるプレイヤーがガレオン船を買っちゃったら手がつけられなかったから、まあ妥当なところか。 モジュール4では、NPC(各国海軍の船と海賊船)が船の改装や特殊武器を持つようになる。当然倒しにくくなるが、白兵戦で勝てばそれらも奪えるようになる。 モジュール6では、スペインの財宝ガレオン船(カリブ海から金銀をヨーロッパに持ち帰ってたらしい)がボード上をうろうろするようになる。 金色の財宝ガレオン船フィギュア。 こいつがルールに従って移動するたびに、別に用意されてる財宝ガレオン船ボード上に5金が置かれていく。当然プレイヤーはこの船を襲うことができ、白兵戦で勝てば船と共に有り金奪うことができるので、ゲーム終盤には商人プレイヤーでさえこいつを的にするだろうw しかし、当たり前だがスペインから不倶戴天の敵と見なされ、ものすごい勢いで賞金をかけられるので、財宝ガレオン船との戦いで傷ついたところを他プレイヤーに襲われるかもしれない。 財宝ガレオン船ボード。ここに積まれていくお金を見れば、どのプレイヤーも襲いかかる誘惑に駆られること間違いなしw モジュール7は禁制品。指定の港でのみ売却できるご禁制の品が追加される。購入価格は通常の商品と変わらないが、その売却価格、なんと1枚10金! 需要のある商品なんか目じゃない利益率w しかも2枚売却するたびに1栄光点入る。素晴らしい! こんな感じの禁制品カードが追加される。港で買うときに、通常の商品(「砂糖」とか「織物」とか)として買うか、禁制品(「無認可の国旗」とか「異国のペット」とか)として買うかを決め、いったん決めたらもう変更できない。 しかし、禁制品を積んでいると、たとえ賞金を一切かけられていない非海賊プレイヤーでも海軍から臨検を受けるようになり、見つかると禁制品を捨てるか、その海軍と戦わなきゃいけなくなる。小遣い稼ぎにはリスクがつきものってことだ。すでに海賊になってるプレイヤーにとってはデメリットがないので、積極的に利用していくことになるだろう。 モジュール8は風と天候。ターン開始時に風向きをランダムに決め、風下には移動しやすくなるが、風上には移動しにくくなる。また、ボード上に嵐トークンが置かれ、常にどこかで嵐が発生していることになる。嵐が発生してる地域で手番を開始したり、その地域に入ったりすると、船がダメージを受けることがある。うーん、どうかな。ちょっとこれは上級者向きかもね。 天候ダイヤル。ターン開始時に針をはじいて風向きを決める。 嵐トークンと土台。トークンの真ん中に土台を刺して、ボード上に立てて置く。……土台いらないだろw モジュール9は名所。各海域に、港とは別に訪れることができる名所トークンが置かれる。各名所では特定の特殊アクションを実行でき、さらには名所を襲撃して略奪することもできる。名所によっては海賊が入れなかったり、逆に海賊しか入れなかったりする。 名所トークン。小さいトークンなので、トークン上のテキストだけを読んでも詳しい効果は分からない。「交易所」では積荷の購入か売却のどちらか一方のみを実行できる。「原住民の村」では、積荷カードを1枚捨てるだけで船を完全に修理できる(乗組員は増えない)。なお、「原住民の村」に住んでるのは原住民であり、ヨーロッパ列強には関係ないので、襲撃して略奪しても賞金をかけられることはない。ひでえ話だよw 最後に、モジュール10と11は「好意」追加ボードと「忠誠度」追加ボード。プレイヤーは特定の条件下で、さまざまな港のさまざまな人々から好意を得て、それを支払うことでさまざまな利益を得られるようになる。また、乗組員の忠誠度もさまざまな条件によって上下するようになり、これが高いといいことが起こり、低いと悪いことが起こる(最悪、反乱が起こって殺されるw)。 2枚の追加ボード。好意ボードを採用すればゲームの難易度が下がり、忠誠度ボードを採用すれば難易度が(基本的には)上がる。 このほかに、追加のコンポーネントを(ほとんど)必要としない選択ルールが5つ用意されてる。手番順が固定ではなく可変になったり、最初の船長の選択肢を増やしたり、まあそういったちょっとしたものだ。ゲームの方向性をより攻撃的にするものもあるので、好みに合わせていくつか採用してもいいだろう。 ゲームボードが入っていない分だけ箱が薄いが、中身は基本ゲームと同じくらいにつまっている、盛りだくさんの拡張だ。今でも「海賊と商人」を持ってるようなゲーマーは「海賊と商人」大好きっ子に決まってるので、そんな人にとっては100%マストバイの拡張だ。今基本セットを持ってないゲーマーは……まずは基本セットを買え! そしたら間違いなくこれも欲しくなるはずだ。何せ傑作だからな!BGGの和訳ルール
2016.07.19
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いたるさんから「キックスターターで支援してたボドゲが届いたのでやりましょう」と誘われたので参加。いやひさしぶりだなーきんきゅーじたいせんげんちゅうはぜんぜんぼどげしてなかったからひさしぶりだなー。いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。●Intrepid こちらで和訳ルールが公開されています。ニーズはあまりないと思いますが、キックスターターで募集していた、宇宙ステーションダイスゲームのIntrepidの基本ルールの方の日本語訳です。ほかのファイルの公開は追々行います。https://t.co/Ts7FxFyYut— 𝔻𝕌𝔹𝔻𝕌𝔹 (@GoDubDub) 2021年9月15日 この日の本命のこれから。電力と熱と酸素と栄養(たぶん食料)がどんどん流出していく国際宇宙ステーションで一丸となってミッションの成功(そして何より生存)を目指す協力ゲー。え……そもそもそんな人命ガン無視のポンコツ宇宙ステーションに行きたくないんですけどw今日は、廿日市ボードゲーム会に参加。今回はとびさんに遊ばせてもらう予約を入れていたので、持ち込みは少なめでよかったのでintrepidを持ち込んだよ。宇宙ステーションで危機を乗り越える協力ゲーム。なんと4人プレイ。ロシア、アメリカ、ドイツ、日本のみんなで頑張ったよ。 pic.twitter.com/ZXgtZ982ug— 𝔻𝕌𝔹𝔻𝕌𝔹 (@GoDubDub) 2021年10月23日 ルールをざっと読んでもらって、こちらのツイートから始まる感想を読んでもらえば、もう言うことはあんまりない。振ったダイスを四苦八苦しながら使って設備を起動し、放っておけばどんどん失われるものを補充していく。このダイスの使い方や利用できる設備が国ごとの個性になってるところが面白い。必要なものをより効率よく生み出す設備を作ると、他プレイヤーが管理しているものの流出がさらに加速するというのも(いささかゲーム的ではあるが)悩ましい。 この日はトレーニングモードでプレイし、序盤はともかく終盤は安定して危なげなくクリア。協力ゲームとしては、金字塔の「パンデミック」と比べても充分に差別化できてるし、何より面白い。強いて欠点を上げるとダイヤルがすぐずれることくらいかなw これから買おう、プレイしようとしている人にお伝えしておくことが2つある。まず、協力ゲーというのは初回から歯ごたえがあった方が(なんなら負けた方が)リプレイにつながりやすいものだが、このゲームのトレーニングモードは本当にトレーニング用で、かなり簡単にクリアできてしまう。インスト聞いてもさっぱり理解できないとか、どうせ1回しかプレイしないから気持ちよく勝ちたいとかでない限り、最初から他のシナリオでプレイした方がいいだろう。 もう一つ、これはキックスターター版しか見てないので定かではないが、基本ルールブックを読む限り、たぶん一般流通版には担当できる国が4つしか入ってないんじゃないかな。これだと4人プレイでは展開が固定しがちなので、最初から拡張も一緒に買った方がよさそう。それだけの価値はあるよ。●KABUTO SUMO(甲虫相撲) 続いてこれ。今BGG見て気づいたが、虫しか出てこないのに、どうやら日本が舞台らしい。マジかw 春になってカブトムシが成虫になったので(それは夏ではないのか?)、さまざまな虫が覇権を賭けた世界昆虫レスリング選手権(つまり相撲)を行う。 どんなゲームか説明する必要はないだろう。この状態から始めて外周からいろんな形の駒を押し込み、他プレイヤーを落とせば勝ちだw ペア戦ってところがちょっと独特かな。担当する昆虫の種類によって、駒が変わったり特殊能力がついたりする。 まあどこまでいってもコイン落としゲーだ。それ以上でもそれ以下でもなく、そういうのが好きならヨシ。好きじゃないならスルーでいいだろう。●オリジンズ:ファーストビルダーズ 詳しくはこちら↓テンデイズゲームズブログ:【ゲーム紹介】オリジンズ:ファーストビルダーズ(Origins: First Builders / Adam Kwapiński / Board&Dice / 2021) 旅団長さんが帰宅されたあと、3人でこれ。宇宙から来た上位存在にいろいろ教えてもらって文明を発展させていく。この設定は時代背景を無視した建物を出すためのもので、ゲーム中に意識することはあんまりないw 将来拡張を出すときに(そんな予定があるかどうか知らんけど)トンデモルールを追加するにも都合がいいんじゃないかな。 ツイッターで検索する限り、勝ち筋は多様な感じ。誰も彼も、自分が負けた戦略を指して「●●強すぎじゃね?」と言ってるのが面白いw この日は一味さんが建物戦略を取り、有益な塔をほぼ1人で建てて爆走した。塔強すぎじゃね? 戦争弱すぎ、宗教は無理ゲーだろw なかなか評判がいいようだが、ボーナスの初期配置からゲーム展開を読むのがかなり(もう本当にかなり)重要なので、最初の数回のために推奨配置ルールが欲しかったかな。ソロプレイ用ルールのところに「このボーナスがここにあったら目標勝利点を増やす」というルールがあるんだけど、これはつまり、そのような状態だとそのアクションが強いってことなんだよね。これに気づくかどうかでだいぶ違うし、かといって全員が気づいてしまうと、最初に対応するダイスを取れる1番手2番手がまあまあ有利な気がする……まあこの日は「市民ダイス1個獲得」と橙ボーナスがかぶってたのにその重要性に気づかず、1番手の私がスルーして他の2人がノータイムで橙ダイス取り、周回遅れで負けたんですけどねw こういう事故が初回で起こると印象が悪くなるかもしれないが、それさえなければなかなかの良作だと思うよ。
2021.10.15
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前年のシュピール直後から今年のシュピール直前までの「ゲーム年度」で印象に残ったゲームから10タイトルを選んだ。今年度私が初めてプレイしたゲームから選んでいるので新作とは限らないし、プレイした順に挙げているだけで順位付けなどはしていない。 過去の記事はこちら。2012ゲーム年度 私的ボードゲームベスト10 その1 その22013ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2014ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2015ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2016ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2017ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2018ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2019ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2020-2021ゲーム年度 私的ボードゲーム七選2022ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2023ゲーム年度 私的ボードゲーム十選●チャレンジャーズ! 対象年齢低めの軽いパーティーゲーなので私の好みからは大きく外れるはずだが、これはよかったね。アイディアの勝利。何人集まろうが2対2でリーグ戦して決勝戦するというのは、勝敗だけ勘定すると終盤の試合に意味がなくなりがちだが(決勝に出られないプレイヤーは戦うモチベを保てない)、このゲームでは終盤ほど高得点になるという、現実世界ではとうてい認められないがボドゲではすんなり受け入れられるシステムで逆転性を担保している(それでもダメなときはダメだがw)。そして本質的には坊主めくりだが、ただの坊主めくりでさえ山を自分で構築すれば面白いということに気づかせてくれたのも素晴らしい。まだまだボドゲには可能性が残ってるな!●ワイマール:民主主義の戦い 日本語版が出たのが未だに信じられない枠。4人専用、戦間期のドイツがテーマ、ばかでかい箱……なんでこれを出そうと思ったのかw 4つの政党が異なる勝利条件を目指して独自のカードを使ってデッキを構築していき、ドイツ全域での影響力、議席、議題の3つの分野でしのぎを削るというのはポリティカルゲームとして間違いなく面白かった。しかし……全然知らない分野についてヒイヒイいいながら訳したので、本職の歴史学者さんたちがプレイしてると聞いたときには冷や汗が出たw●チケット・トゥ・ライド・レガシー:西部開拓記 メジャータイトルをロブ・ダヴィオーがレガシー化したら面白くないわけがない。しかもマット・リーコックまで関わってる。はいはい傑作傑作w とはいえ、パンレガ1や裏切り者レガシーと同じく、チケライ初のレガシーということでシステムに問題がまったくないとは言えない。線路を引きたくなくなるような追加要素は入れないで欲しかったし、葉書が偏らないようにするルールも欲しかったな。このあたりのフィードバックは当然パブリッシャーにも行っているはずなので、ヨーロッパ版チケライレガシー2では改善して欲しいね! いや全然情報ないですけど! さすがに出さない理由がないでしょw●The Golden Ticket Game 箱が地味すぎるしアートワークもちょっと古い感じだったからレトロゲーだと思ってたけど、出たのは2021年だった。割と人気のある「イスタンブール」の原型みたいなものかと思ってたけどこっちの方が新しかったw ランダムに配置されたタイル上を移動して効果を適用していく。そこに射幸性が追加されてるんだから、もう面白くないわけがない。「イスタンブール」好きな人にもそうでもない人にもお勧め。すべての特殊効果がアッパー調整されてて、割とあっという間に終わるのもいい。版権ものだけど、オリジナルテーマに変えて日本語版出ないかなー。●イーオンズ・エンド:新たな時代 間違いなく面白い「イーオンズ・エンド」の、4シナリオのミニキャンペーンゲー。シールを貼るのでレガシーと言ってもいいだろう。面白い元ゲー+キャンペーン(レガシー)システム。はいはい面白い面白いw 終わったあとは基本ゲームの拡張として使えて無駄がない(多少の調整は必要だが)。 やっぱ「イーオンズ・エンド」はいいねー。拡張もいっぱい出てるしねーきっとこれから完全日本語版でもばんばん拡張が出るんだろうなーw●ニュークレウム ここに来てようやく本格的な重ゲーからの選出。重ゲー好きなのに相変わらずレガシー・キャンペーンゲーやニッチゲーばかりやってるからなw これも時間がなくてほんのさわりしかプレイしてないんだけど、それでも充分な面白さの片鱗を感じることができた。アクションタイルの使い方の二択に、電力供給できるようになるまでの長い道のり。辛いところしかない! だがそれがいいw 拡張もばんばん出てることだし、何とかしてプレイ機会を作って今度こそ完走したいところだ。●Slay the Spire: The Board Game 「ドミニオン」が生んだデック構築ゲーの世界に新たな転機を(デジタルゲーで)もたらしたゲーム。そのボドゲ版。そりゃ面白いんだろうなーと思ってたけど、ちょっとなめてたね。めちゃクソ面白いw デック構築の元となるカードプールが完全に個別。しかも手に入るカードがランダム(だいたい3択)。確かに“デック構築”と言うより、もう“スレスパ”だわw TCGだっていくらパック剥いても欲しいカードが手に入るとは限らないのに面白いんだから、そりゃ思い通りに組めないデック構築だって面白いわな。でも今まで誰も気づかなかったんだよなー。目の付けどころがシャープすぎる。 とはいえ、現状ではそれでもカードプールが少なめで、序盤こそ巡りが悪いと瀕死になることもあるが、レベル1をクリアできたころには(特に4人プレイだと)かなり盤石になってしまうので、できれば追加カードが欲しいかな。もちろん、スレスパ2ボードゲームにも期待したい。絶対出るだろw●環状鉄道都市の宝(アイゼンバーンシリーズ) これまでも小さめの国産持ち帰り謎はいくつかやらせてもらってたが、本格的なのはこれが初めてだったように思う。そして「謎解きは『アンロック!』シリーズが至高」と信じて疑わなかった私の蒙を啓いてくれた素晴らしいゲームだ(もちろん、コンポーネントがおおむねカードのみ、解答の大半が数字にならなければならないという制限下で「アンロック!」シリーズが非常に優れていることに間違いはないが)。 段階的に難しくなって行く謎。コンポーネントのいたるところにちりばめられているヒント。ストーリーと謎の融合性。どれを取っても素晴らしかった。ヒントを見るのに会員登録しなきゃならない(しかもその手順がめんどくさい)ことだけが玉に瑕だが、今作をきっかけに国産持ち帰り謎を自分でも買うようになったくらいによくできてた。続編も積んでるのでストーリーを忘れないうちに(なんと物語が続いているのだ)最後までプレイしたい。●レジサイド トランプのジャック、クイーン、キングを敵に見立てて、全プレイヤーが手札を使って攻撃して勝利を目指す協力ゲーム。トランプを使ってプレイできる新たなゲームのコンテストがあって、そこで入賞して商品化されたゲームらしい。なのでルールを知っててトランプを持っていればプレイできてしまうわけだが、このアイディアには専用カードに金を払う価値がある。ただのトランプだとテーマに乗り切れなくて味気ないし、日本語版専用のハートのエース(芝犬)も可愛いしなw このゲームを元にした「レジサイド・レガシー」のクラファンに出資するかどうかを判断するためにプレイしたが、レガシー要素抜きでも十二分に面白かったので即バックした。そっちが届くのも楽しみだ。●Clank! Legacy: Acquisitions Incorporated 最後はまたもレガシー。大本のルールを覚えてしまえばあとはちょっとずつ増えてくだけだから、実はレガシーゲーはおじいちゃんに優しいんだよね(ストーリーは忘れる)。何度でも繰り返すが、優れた元ゲー+レガシーシステム=最高。レガシー神のロブ・ダヴィオーが噛んでなくてもいいものは作れる。「チャーターストーン」くんはちゃんと反省しろよw シナリオ部分も全部自分で訳したので、他の4人にプレイさせて私はドラゴン袋から駒を引く役だけやってたが、見てるだけでも充分に楽しかった。特にこのゲームは、YouTubeで配信されてるコミカルな展開が売りの「D&D」リプレイの世界設定が元になってるので、対戦型レガシーゲーにしては殺伐とした雰囲気になりづらいのもいい。 来年には続編の「Clank! Legacy 2: Acquisitions Incorporated - Darkest Magic」も届くので、また翻訳して遊んでもらおう。番外●マドリカ不動産2 電源ゲームだけど謎解きゲーマー、ボードゲーマーとの親和性がかなり高いと思うので挙げておく。パズルを解いて不動産に巣くうオバケを撃退する。基本的には1人ゲーだが、モニターを囲んで複数でわいわいプレイした方が面白いだろう。私は1の方は未プレイだが、中身はほぼ同じなので、やるならそっちからの方がいいかも。ただし1の方はオバケがちょっとグロくて不評だったらしく、2では改善されてかわいらしくなってるので、私みたいに耐性が限りなく低い人は確認してからの方がいいかもねw さすがに近年は何をやっても大なり小なり面白く、どうしようもないものは商業レベルではずいぶん減ったように感じた。そんな中でも、同人を含めて本当にどうしようもないものもわずかにあった。以下はそんなボードゲームゴールデンラズベリー賞。もっとがんばりましょう。東大紛争オルトレーパストニヒト 今年も相変わらず定例会に参加してくれているメンバーに感謝を。来年は「クランクレガシー」の最終回をプレイして……どうしますかね? まあ依然として積みゲーを崩していくか、翻訳が終わったら「マッシブ・ダークネス2」でもやりましょう。 国産謎解きゲーの良さに気づかせてくれたり、守備範囲外のクラファンゲーなどを遊ばせてくれたりしたいたるさん、旅団長さん、一味さんに感謝を。「ボドゲはやらなきゃ分からない」ので、今後もいろいろ遊ばせてください。でもシエラマドレは勘弁な。「アイゼンバーンシリーズ」も積んでるし、日本未流通の「アンロック!」シリーズも買ったし、タカラッシュの超長時間謎解きもやりたいところですな。 遠いところから来て貴重な時間を割いてお誘いいただいたKanaさんと、段取りをつけてくれたしいたけさんに感謝を。いい歳して人見知りな上に人付き合いがへたくそなので印象悪かったと思いますが、また機会があったらお声かけください。醤油おいしかったですw 和訳を多数採用していただいたホビージャパン様、テンデイズゲームズ様、Engames様、数寄ゲームズ様、ケンビル様に感謝を。新たなご依頼はいつでもウェルカムなのでお気軽にご連絡ください。よほど締め切りまで間がないか、他の案件で手一杯のときを除いて、仕事であればくにちあだろうがシエラマドレだろうがどんなご依頼でもだいたい承ります。そろそろインボイス廃止は諦めて発行事業者にならないとないとだめですかね……。 「艦これ」引退後、なんだかんだで「シレン6」もやってないので暇なはずですが、空いた時間で漫画や小説を読んだりしてて、趣味の翻訳は思ったほど進みませんでした。1年以上積んでるゲームくらいは何とか終わらせたいと思います。 今年のトレンドは環境テーマですかね。植民地テーマとかがほぼ絶滅して擬人化動物になった上、やたらとエコを前面に押し出したゲームが多かった気がします。いやテーマはそれでもいいんですけど、シュリンクをシールにしたのは本当にいただけない。ヨーロッパの連中はずいぶん昔に木材を使いすぎるのは環境によくないとか言って日本の割り箸産業を根絶やしにした前科があるので、今回もそんな感じだと思っています。海を渡るゲームくらいちゃんと保護して欲しいところです。 なんかもう1ドル150円以上が当たり前になってますが、これじゃもうほんとに輸入してられないので、来年こそは円がもうちょっと高くなってくれますように。そしてまた10作選べるくらい無事に過ごせて、面白いボードゲームをたくさんプレイできますように。
2024.12.26
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ボックスアートゲームボード デザイナーはブラジルのThiago Boaventuraで、これがデビュー作。パブリッシャーは今年「隔離病棟」を発売したアメリカのMercury Gamesで、これが2作目。アメリカのパブリッシャーとブラジルの新人デザイナーのどこに接点があったのか気になるw ゲームタイトルの“capital”は首都のこと。公称プレイ時間90分の都市建設ゲーだ。となればもう紹介しないわけにはいかないなw プレイヤーはヴィクトリア朝から現代までという、かなり長いスパンで自分の都市を建設する。当然1人の人間が生きていられる長さではないので、その都市の代々の偉い人、みたいな立ち位置だと思えばいいだろう。ゲームは3つの時代に分かれており、各時代は4ラウンドに分かれてる。なので12ラウンドプレイしたらゲーム終了。ラウンドごとに建物を建てて自都市を発展させ、時代ごと(つまり4ラウンドごと)に中間得点計算を行い、ゲーム終了時に最終得点計算して最多得点プレイヤーの勝ち。 要素が多いので細かいルールも多くなってるが、全体の流れはそれほど複雑ではない。まずは初期建物として「市役所」と「ホテル」タイルを手元に置き、そのあいだに工事現場トークン(十字型の道路っぽいやつ)を置く。都市とは少し離して動力施設タイルを置き、その上に示されてる数のエネルギー駒を置く。最後に自分の色の観光客駒を手元に置いたらゲーム開始。 ゲーム開始時点では、プレイヤーの手元はこんな感じになる。さあ、もう好きな人にはたまらない感じになってきたw まずは手番順を決める。1ラウンド目はランダムに決めるが、2ラウンド目からは前ラウンドの手番順に従って、好きな手番順を選ぶことができる。ただし、このときに「前ラウンドの手番順の乗数」×「選んだ手番順のコスト」を支払わなきゃならない。 こんな感じで、前ラウンドでスタートプレイヤーだった青が$2スペースを選んだ場合、$2×4=$8を支払うことになる。他プレイヤーがどのスペースを選ぶかによって、青の手番順は早くて3番手、遅いと4番手になる(4人プレイ時には一番右のスペースは使えない)。これはなかなか面白いシステムじゃないかな。毎ラウンド18金以上稼げるなら、常に左端のスペースを占有して1番手でいられるが、たぶん難しいだろうw 手番順を決めたら、そのラウンドに建設する建物タイルを取る。ゲームボードの事業エリアの右側に置かれてるタイルの中から好きなものを1枚だけ取るが、$2段と$4段に置かれてるタイルを取るとその分だけお金がかかる。ラウンド終了時には$0段にタイルが補充され、だんだん下にずれて値上がっていくシステム($4段のタイルはゲームから除外)なので、まあたいていは$0段から取るだろう。取ったら即座に手元の自都市に追加するのだが、「同色のタイルがすでにある場合、それに隣接(斜め可)させなければならない」「工事現場トークンの角に接して置かなければならない」という2つの制限がある。これに従わなくても置けるのだが、ルールを1つ破るたびに-2勝利点なので、できるだけルール通りに置きたいところだ。 建設例。一番下のタイルを置いた場合、同色のタイルに接してないので-2勝利点。一番右のタイルを置いた場合、同色のタイルにも工事現場トークンにも接してないので-4勝利点。なお、工事現場トークンは4つの角すべてが埋まったら好きなところに移動させることができる。この例では右側のトークンが初期配置から1つ下に移動してる。 建物タイルにはいろんな効果があるので、建設したタイルに「即時効果」や「建設時効果」があればそれを適用。既存のタイルの中に、新たに建設したタイルに関連する「建設時効果」や「永続効果」があればそれも適用。こうしてゲームボード上にあるマーカーを前後させ、文化レベルを上げたりお金を稼いだり雇用を増やしたりするわけだ。 建物の例。「ホットロックタイヤ工場」は即時効果(!アイコン)を2つ持っており、建設したプレイヤーは即座に進歩レベル(歯車アイコン)を2上げ、公共サービスレベル(鐘アイコン)を1下げる。さらに公共サービスレベル1ごとに雇用レベルを1上げる(左側の効果)。効果の適用順は任意なので、まず左側の効果を適用してから公共サービスレベルを下げた方がいいだろう。 全員が建物を建てたら観光フェイズ。ここは自動処理で、一番文化レベルの高いプレイヤーが最高文化トークン(いろいろボーナスがついてくる)を取り、さらに一番文化レベルの低いプレイヤーの観光客駒も取る。まあ文化的でない都市に観光に行ってもつまらんからなw 最高文化レベルの都市が一定の文化レベルに達している場合、最低文化レベルの都市からではなく、一定レベル以下の“すべての”都市から観光客駒を取ることができる。ゲームボードの文化トラックを見てもらえれば分かるが、たとえば文化レベルが9以上でトップになった場合、文化レベルが5以下の全都市から観光客駒を取ることができる。これは次の運営フェイズで非常に強力なアドバンテージとなるので、文化レベルで大差をつけられることだけはないようにしたい。 最後に運営フェイズ。自都市の動力施設タイルによって決まった回数だけ、建物タイルの「発動効果」を発動させることができる。このときエネルギー駒を支払わなきゃならないのだが、その数は「すでにタイル上にある駒数+1」になるので、同じタイルを何度も発動させるとどんどんコストが上がっていく仕組みだ。そしてこのとき、エネルギー駒の代わりとして観光客駒を使うことができる。これは次のラウンドでは別のタイルに移動させることができるので、いかに有用かはもう語るまでもない。 発動効果(雷アイコン)を持ってるタイルの例。「総合電気店」には最初からエネルギー駒アイコンが2個印刷されてるので、1回目の発動からエネルギー駒が3個必要になる。その次は6個なのでかなり苦しい。発動させると即座に$9を得ることができる。地味だが、お金が必要ないゲームなどないからねw このタイルは永続効果(無限大アイコン)も持っていて、周囲8スペースで他のタイルを発動させるたびに$6を得ることができる。 動力施設タイルの例。動力施設は進歩レベルを上げることで改良することができ、改良した途端に1回だけエネルギー駒を取ることができる。高レベルの動力施設を持っていると発動回数も増えるので、できるだけ早く改良した方がいいだろう。 これを12ラウンド繰り返してゲーム終了。4ラウンドごとの中間決算(万博会場になるための審査を受けているという設定だw)にも面白いシステムがいくつかあるが、ここでは割愛。最後に所持金やエネルギー駒などから得点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 まあどう見たって、初見でいきなりうまく回すのは無理なゲームだ。建物タイル1枚取ってみても情報がぎっちぎちに詰め込んであるから、駄目な人はこれを見ただけで拒否反応を起こすだろうw さらにゲームボード上で管理すべき情報も6つもある。お金はどんなゲームだって必要だ。エネルギー駒がないと建物を発動させられないから、進歩レベルも上げて早めに動力施設を改良したい。雇用レベルを上げないと得点計算時に勝利点が得られないし、でも雇用レベルは人口レベルを超えることができないから、一緒に人口レベルも上げなきゃならない。かといって人口レベルの方が大きいと、その差分が失業者ってことになって失点してしまうから、うまいこと同じレベルにしたい。文化レベルが高くないと観光客がいなくなっちゃうし、公共サービスレベルが低いとボーナスがもらえないわ失点しちゃうわでいいことなしだし……いや、これ無理ゲー過ぎるw たいていの建物は「こちらを上げてあちらを下げる」という即時効果を持っているので(特に公共サービスを下げるものが圧倒的に多い)、下がった分は建設時/永続/発動効果でカバーしなければならない。毎ラウンド1枚の建設が必須なので、最終的には12枚のタイルの能力をうまく回す必要がある……いや、これ無理ゲー(ry これ以上ごちゃごちゃ言っても仕方ない。うんざりした人はプレイしなくてよろしい。ゾクゾクした人はマストバイ。そんだけ。なお「まだ物足りないな」という超越者向けに上級ルール(建物タイルの種類が1つ増える)もあるのでご安心下さいwBGGの和訳ルール
2013.08.29
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今年最後の定例会。ssk、まるみ屋、carroll、私の4人。●テラフォーミング・マーズ 最初のプレイ記録はこちら。 2回目のプレイ記録はこちら。 3年振り3回目のテラフォ。拡張も増えたし、今年もなんとかかんとか大賞を取ったしということでやることになった。私の評価は可もなく不可もなくといったとこだけど、プレリュードが入れば私の気に入らないところが改善されるらしいので、そこに期待してプレイ。なお、どんな拡張かまったく知らないが「動乱」を入れるといかにも長引きそうだったのでそれだけ抜いて、あとはすべての拡張を入れた。我々は何でも長時間ゲーにしてしまうので、この判断は正しかったと言えようw 「どうせなら未プレイのマップにしよう」とsskがヘラスをチョイス……誰も何も言わなかったが、前回やったのもこのマップだった。まあ3年振りで何も思い出せないし、全部未プレイみたいなもんだw 企業はsskがセレスティック(1アクション目で浮遊体アイコンがあるカードが2枚出るまでめくってそれらを得る。この企業カード上の浮遊体3個ごとに1点)、まるみ屋がヘリオン(温熱を金として使える)、carrollがアリドール(1アクション目でコロニータイルを1枚追加。イベント以外で新しいタグをプレイしたらお金収入+1)を選んだ。 私が選んだのはフォボログ(チタンの価値+1)。この企業の評価はあまり高くないみたいだが、今回は初期手札10枚にチタンを使える有用なカードが3枚あり、そのうち2枚に木星タグもあって称号が狙いやすく、ゲーム中の引きが悪くてチタン使えるカードがなくなっても「エウロパより水の輸入」で消費できると考えて選ぶことにした。もう1枚は明けの明星(1アクション目で山から金星タグカードが3枚出るまでめくってそれらを得る。金星条件±2)で、こちらは最初のカードドローの結果に左右されるだろうし、正直金星のことはよく分からないので敬遠した。まあ基本や他の拡張のカードのことも全然知らないんだけどw プレリュードカードは「寄付(+21金)」と「供給体制(電力産出+2、建材4個)をチョイス。「供給体制」は可もなく不可もなくといったところだが、チタン産出/獲得系を1枚も引かなかったので、まあ早期にカード使って都市建てるのに電力産出もいるし……と思って選んだ。実際には交易するのに最も効率いいのが3電力支払いだったので、もっと電力を重要視してもよかったが、この日の私はほぼ都市建設にしか使わなかった。 で、大量のチタン(+1金)を使って初手で「イオ採掘産業(チタン産出+2、お金産出+2)」を出し、コロニーを建設……するのはよかったが、「冥王星(まあカードいっぱい引ける)」があるのに「エウロパ(水タイル1枚配置)」に置くというどうしようもない選択をしてしまった。いずれ自分で「エウロパより水の輸入」を出すつもりだったのに、標準アクションより1金安いだけの水タイル置いてその枚数減らしてどうするんだw 結局交易でも1回か2回しか使われなかったし、ほぼ完全に無駄アクションだった。 ある程度詳しく覚えてるのはここまで。あとは冥王星にもコロニー建設してリカバリーしたり、前回ボード上にまったく絡まず惨敗した教訓を生かして都市、森、水域を基本アクション以外で置けるよう努力したり(まあまあうまくいった)、称号や褒賞もちゃんと狙ったり(称号は1つ取って及第点だが、褒賞はチタンタグ最多が充分狙えたにもかかわらず他に3つ取られ、そのどれにも絡めなかった)、思ったよりずっと早く終わるはずだから中盤以降は拡大再生産カードをぐっと我慢して得点カード(駒置いて増えてく系ではなく、固定点がついてるやつ)を出すようにしたりした。 その結果、TR、称号、褒賞、盤上、カード上の駒数による点まで数えた時点で少し離された3位だったが、カードの固定点で26点取ってまくりきった。 最終盤面。片付け途中になっちゃったので緑と黒の駒が取り除かれてしまってるが、黒がボード右上、緑が中央付近の都市群だったので、青の私が盤上で一番広がってた。ボード右下の熱しか生まないあたりに広がってるのは称号狙いの名残。 我がカードたち。あれも出したい、これも使いたいという欲をぐっとこらえ、1、2手番は最初の4枚を全部捨てることもあるくらいに絞ったが、それでもうまい人たちに比べるとまだ1枚2枚多い感じかな。強いていえば、結果として4人9ラウンドで終わるようなゲームで「家畜」はリスキーだったか?(2点しか取れなかった)。でもその分の金で他に2点以上取れるカード引かなかったし、ドラフトなしならこんなものかなー。 効率のいい称号・褒賞から5点しか取れなかったにもかかわらず勝てたのは、sskとまるみ屋が「偏心王」を競い合って何手番もかけて(それ自体はあまり、またはまったく得点にならない)浮遊体の数を増やしていたので、その分だけ相対的にこちらが稼げた感じかな。攻撃系カードの標的にもほとんどならなかったし、やはり目立たないのが一番大事だw 各拡張のうち、金星ボードはやはり空気となった。金星企業が複数いればここも大事になるのかねえ。だが「世界政府によるテラフォーミング」ルールでゲームが早く終わるので、短時間ゲーにしたければそれだけのために入れた方がいい。 コロニーも高効率アクションが打てるようになるのであった方が加速するが、3人までしかコロニー作れないので、強コロニーボードが1枚だけ出るとそこに噛めなかったプレイヤーがだいぶ不利になる気がする。コロニー建てなくても交易はできるけどねえ。配置ボーナスはいいとして、コロニー建設は全員できるということにしてもいいんじゃないかな。電力の使い道が増えるのもいい。 プレリュードは序盤のもっさり感や、拡大再生産カードを引けなかった場合の事故感を軽減してくれるので、マストと言っていい。4枚配って2枚プレイなら、プレリュードカード自体の配り運はそれほど気にならないだろう。私はもうプレリュード抜きではやりたくないレベルw 短時間化する要素がかなり追加されてるのに、我々クラスになるとそれでも4人で6時間。ボドゲ体力が落ちてるのでそうしょっちゅうはやれないが、再インストが不要なうちにまたやってみたくはある。一度でいいから金星ボードを充分に活用してみたいんだよw
2021.12.25
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前年のシュピール直後から今年のシュピール直前までの「ゲーム年度」で印象に残ったゲームから10タイトルを選んだ。今年度私が初めてプレイしたゲームから選んでいるので新作とは限らないし、プレイした順に挙げているだけで順位付けなどはしていない。 過去の記事はこちら。2012ゲーム年度 私的ボードゲームベスト10 その1 その22013ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2014ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2015ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2016ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2017ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2018ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2019ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2020-2021ゲーム年度 私的ボードゲーム七選2022ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2023ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2024ゲーム年度 私的ボードゲーム十選●Charioteer ボドゲには再現が難しいものがいくつかあり、その一つがレースやリアルタイムスポーツの“スピード感”だと思っている。そこでたいていは戦略性を重視した作りになるのだが、これはその成功例。手札だけでなく、見えている場札と組み合わせて使うところがミソだ。序盤~中盤は団子になり、終盤にスパートをかけるという展開もリアルでいい。GMTの非ウォー当たり枠。●メソス カードドラフトゲー。いいカードを早く取ろうとすると取れる枚数が減り、逆に多く取ろうとすると取る順番が遅くなっていいカードがなくなりがち。いくつかある得点手段にコスト軽減or資源入手手段。ランダムな順番で発生する厳しいイベント群。カードを選ぶだけなのにプレイ中ずっと悩んでいられる。●レス・アルカナ 10点先取の、ある意味レースゲー。たった8枚のカードデックでプレイするタブロービルディングがここまで面白くなるのはすごい。ランダムに配って「カードが弱いから負けたわー」というのもよし。ドラフトしてしっかり構築するもよし。この手のゲームはプールが大きければ大きいほど多様性が増すので拡張も全部マストバイだ。●マインドMGMT 現代に蘇った「スコットランド・ヤード」。当然ブラッシュアップされてる。しっかりした背景設定があり(漫画が原作だ)、キャンペーン要素まであるとなっては傑作にしかなりようがない。アートワークに癖がありすぎるのが唯一の欠点だが(漫画も発売当初は酷評されてたようだ)、本当に欠点はそれだけなので食わず嫌いせずにプレイしてみて欲しい。●テラミスティカ:革新の時代 傑作「テラミスティカ」のパーツをさらに細分化して組み合わせてプレイできるようにした。やることは「テラミスティカ」なので、もう面白いに決まってる。勢力と地形の組み合わせに加えて、ゲーム中に得る能力まで考えたらもう無限だ。●ケメト:ブラッド・アンド・サンド 殴り合いが嫌いな老害ゲーマーなんていません! ピラミッド建設によるスキルツリーの構築、その過程で得ることができる特殊能力持ちクリーチャー、じわじわと積み重なる固定得点に、一気に勝負を決めるポテンシャルがある一時得点。ひりつくー! おててつないで仲良く発展する多人数ソロゲー好きなゲーマーは一度こういうゲームの洗礼を受けるといいと思うよw●YRO 天下の傑作「マグノリア」の海外リメイク版。なので厳密には私にとって初プレイのゲームではないが、こんな素晴らしいアートワークのゲームは何回紹介してもいいので特別枠として選んだ。 短時間で終わるタブロービルディング。コストと効果、他プレイヤーとの能力比較に終始頭を悩ませることになる。そしてペラ紙ではない立派なコンポーネント。「マグノリア」好きは全員輸入すべき。何の情報もないけど拡張いつまでも待ってるよ!●The Fellowship of the Ring: Trick-Taking Game 「ザ・クルー」に代表される協力型トリテの秀作。歯ごたえのある難易度に「指輪物語」のフレーバーが乗せてあるので、ファンにはたまらないだろう。続編の第2部も出てるし(きっと第3部も出るだろう)、日本語版出すなら今だよ!●キャッスルコンボ カードを選んで取って、最終的に3×3の形に並べる。たったこれだけなのにしっかり悩みどころがあって面白い。短時間でプレイできて満足度の高いゲーム。何しろカードの出がランダムなので特定の戦略が常に強いということもなく、運要素がいい方向に作用している。ちょっと悪いところが見当たらない。拡張も出るようだが、当然日本語版も出してくれるだろう。期待してるよ!●指輪物語:運命の旅 「パンデミック」システム(というか「パンデミック:ローマの落日」システム)を使った指輪物語ゲー。「指輪物語」の版権が取りやすくなったのかね。プレイヤーが最大5人に対してキャラ5人だと「指輪物語」感を出すのに苦労しそうなものだが、1人2キャラ担当という荒技で解決してきたw 各ゲームごとの目的も可変になり、「パンデミック」系と言ってもこれまでとはだいぶ毛色を変えてきていてプレイ時間も延びている。ダイスロールというランダム要素には賛否あるだろうが、充分コントロールが効く範囲で独自の面白さに貢献してる。「パンデミック」好きにはもちろん、そうでない人にもぜひ一度プレイしてもらいたい。番外●Sunderfolk 「グルームヘイヴン」フォロワーみたいなPCゲーム。リアルで集まってプレイすることを前提としてるので(おそらくオンラインではプレイできない)、ディスプレイで情報を共有して敵の行動をPCが管理するボドゲと言っていい。難易度調整もできるからちょうどいい歯ごたえでプレイできるし、「『グルームヘイヴン』好きだけどちょっとプレイに時間がかかるんだよな」という層に向いてると思う。テンデイズのタナカマさんもお勧め。 たぶんボドゲ全体の完成度は年々高くなる一方だとは思うが、今年は引きが悪かったようで、どうしようもないものを数多くプレイする羽目になった。以下はそんなボードゲームゴールデンラズベリー賞。もっとがんばりましょう。ロアム~さまよえる村人たち~サイレンベイ音声分析班ルドフィールラブレターストーリーズネモの戦い ~海底二万マイルを超えて~ 今年の十選は軽いゲームが多めになりましたが、別に好みがそっちに寄ったわけではありません……ありませんが、寄る年波のせいか、年々インストと実プレイに時間がかかるようになり、最近は重ゲーを1つやるとそれで1日つぶれることが多くなったので、単にプレイ本数が減っただけですw まあオープン会で知らない人とプレイしているわけでもなし、数をこなすことに意義を見出してるわけでもないので、特に改善することもなくだらだらプレイしていこうと思います。 今年も相変わらず定例会に参加してくれているメンバーに感謝を。来年は「レジサイド・レガシー」をプレイしつつ、それが終わるまでには「クランク・レガシー2」の翻訳を終わらせてシームレスに移行できるようにしたいところです。 相変わらず私では発見できない守備範囲外のクラファンゲー、同人ゲー、謎解きゲーを発掘して遊ばせてくれたいたるさん、旅団長さん、一味さんに感謝を。「ボドゲはやらなきゃ分からない」ので、今後もいろいろ遊ばせてください。でもシエラマドレは勘弁な。私は相変わらず日本未流通の「アンロック!」シリーズ担当でやらせていただきます。興味があれば「赤竜亭」シリーズもいけますが。 またしてもわざわざお誘いいただいたKanaさんと、同卓してくださったニコさんに感謝を。次の機会があったら今度こそこちらで段取りして、充分に寝て万全の状態でお迎えします。 和訳を多数採用していただいたホビージャパン様、テンデイズゲームズ様、Engames様、数寄ゲームズ様、ケンビル様に感謝を。新たなご依頼はいつでもウェルカムなのでお気軽にご連絡ください。仕事であればくにちあだろうがシエラマドレだろうがどんなご依頼でもだいたい承ります。得意なのは人が嫌がる案件です(歴史的小冊子が16ページ分ついてくるやつとか)。 「艦これ」をやめて空いた時間でさらに翻訳にいそしむ……などと考えておりましたが、夢物語でした。人間が一日のあいだで翻訳に費やせる時間には限りがあるようですw では余った時間で何をしていたかというと…… VTuberにドはまりしました。 以前は冗談交じりに「余暇の80%は『艦これ』やってて、残りの20%で翻訳してる」などと言ってましたが、今では「余暇の95%はYoutubeで推しの配信と切り抜き見てて、残りの5%で翻訳してる」が限りなく真実に近い状況です。ホロライブ箱推しで(最推しはフワモコ、次いでビジュー、こぼ)チケット取れればほぼ毎月ライブに行ってます。ぶいすぽだと橘ひなの、小森めと、胡桃のあ、猫汰つな、他箱では天鬼ぷるる、本阿弥あずさ、夜絆ニウなど見てます。ライブチケット連番してくれる方ご連絡ください。アクスタ代だけで破産しそうなのでお仕事たくさんください。 もう毎年恒例になりつつありますが、来年こそは円がもうちょっと高くなってくれますように。そしてまた10作(できれば重ゲー中心に)選べるくらい無事に過ごせて、面白いボードゲームをたくさんプレイできますように。
2025.12.29
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「『ザヴァンドールのノーム』をやりましょう」とお誘いを受け、ホイホイと参加。ちなみに「『ザヴァンドールのノーム』をやろう」と誘われたのはこれで2度目だ。●マヤ まずはこれ。日本で「マヤ」と言えばこれを思い浮かべるだろうが、今回プレイしたのは今年出たばかりの新作。デザイナーはこれがデビュー作のAlberto Branciariと、「Skyscrapers」のAndrea Mainini。 2~4人用なのだが、人数に応じてルールががらっと変わってほぼ別ゲーになる。今回は3人プレイだったので、上の写真に写っている司祭駒と階段駒は使わなかった。 最初に9色、各5段ある階段ピラミッドを、すべての色が異なるような組み合わせにして9組作って3×3に配置する。各プレイヤーは秘密の目的カードを2枚受け取る。これにはピラミッドの色が示されている。中央にあるピラミッドの土台の色カードは公開してボードの横に置く。 手番ごとに、各プレイヤーは縦横に隣接するピラミッドを2つ選び、任意の段より上の段すべてを交換する。ただし土台は移動させられない。一番上の5段目だけを交換してもいいし、2段目から上すべてをごっそり入れ替えてもいい。ただし、「すでに同色の段が連続している」部分を分割することはできない。たとえばあるピラミッドの2段目と3段目がどちらも緑だった場合、この部分を分割するように入れ替えることはできないということ。 入れ替えたら手番終了。次のプレイヤーは、直前のプレイヤーが入れ替えた2つのピラミッドの片方(または両方)を選ぶことはできない。残りの7つから2つを選んで入れ替える。 入れ替えられるピラミッドがなくなったとき、または自分の色の1つか中央のピラミッドを完成させたプレイヤーが終了を宣言したとき、ゲームは終了する。自分の目的カードの色がたくさん連続しているほど得点。2段連続してる部分1つごとに1点、3段連続してるところがあれば3点、とかいった感じ。中央のピラミッドを完成させたプレイヤーは+5点。最多得点プレイヤーの勝ち。 ルール聞いた時点ではどうかなーと思ったが、やってみればそこそこ面白かった。しかし、これもルール聞いた時点で思ったが、ガチでやるとゲームが終わらない。いったん連続した部分は分割できないので、自分の目的カードの色を隠す必要がほとんどない。ブラフのつもりで他の色を連続させてしまうと、そこは確定して間違いなく誰かの点になってしまうのだからw まあ誰の点にもならない色が2色はあるのだが、それでも自分の色をとにかく連続させた方が明らかにいい。そして直前のプレイヤーが触ったピラミッドには触れないとはいえ、3人戦だ。2人がかりでトップを絞るのは赤子の手をひねるより簡単w ほぼ千日手状態になり、飽きてきたので、何となく勝てそうな気がして中央のピラミッドをタナカマさんに作らせるようにしてゲームを終えてみたが、計算してみればタナカマさんの勝利。当たり前だよ、自分のピラミッドを完成させてやっと6点なのに、中央の完成ボーナスで+5点だもの。2段3段をたくさん作ったところで追いつけるわけがねーw 完全アブストラクトゲームになる2人プレイが本来の姿で、3人プレイ(およびチーム戦になる4人プレイ)はおまけだろう。2人で遊ぶ機会が多い人は試してもいいかもね。あとピラミッド好きな人もね。●ホワイトウォーター 続いてこれ。知ってる人はその危険性を充分に承知している「Mayfair Gamesオリジナルゲーム」の1つだ。デザイナーは「お邪魔者」「チェロキー」のFrederic Moyersoen……事前に知っていればやらなかったなw ゴムボートで急流を下るというテーマのレースゲーム。各プレイヤーがゴムボート1隻を担当するのではなく、2人1組で1隻を担当する。3人プレイだと、プレイヤー1はゴムボートAとB、プレイヤー2はBとC、プレイヤー3はAとCって感じ。担当するゴムボートが決まったら、各プレイヤーはこっそりどっちのボートの得点が倍になるかを決める。 手番プレイヤーは各ゴムボートに割り当てられた2人の漕ぎ手と、何かよく分からないエネルギーカード3枚を駆使してゴムボートを進める。漕ぎ手は手番ごとに再利用できるが、エネルギーカードは漕ぎ手を使用して利用状態に戻さないといけないので、再利用するのにちょっと手間がかかる。 もりもり進んでいくと、コース上のヘクスに示されてるようにボートの向きが変わったり、流木に引っかかって余分なAPが必要になったり、漕ぎ手が落水して再利用しにくくなったりする。ゴールした順位に応じて得点が入り、最初に倍にしておいた方の点を倍にする。最多得点プレイヤーの勝ち。「じゃあはじめましょう。よろしくお願いします。ボートAを2マス進めます。次にボートBを2マス進めます」「じゃ私はこっちを進めて、前にあるボートを押してイベントマスに押し込みます」「(ダイスころころ)ボートの向きが180度変わりました」「じゃあ私がアクション使って向きを戻します。でこっちのボートはここに進めます」 ……まあね、レースゲームの時点で基本的には当たりなしですよ。それにしても、それにしてもですよ、これはひどいw ホントにまったく掛け値なしに盛り上がらない。これほどつまらないレースゲームは初めて。ゲーム開始時にコースとして4マップをつなげたが、1マップ目を越えたところで、いたるさんが静かに4マップ目を取り除く。私とタナカマさんはそれを黙認w 3人プレイは一番つまらない人数だったかもしれない。ボート数が少ないので盤上でカオスが発生しづらいし、自分に関わりのないプレイヤーがいないので、トッププレイヤーを絞りづらい。なにより、たまたま他の2人が同じボートの得点を2倍にしていた場合、最後の1人に打つ手が何もないw ゴール間際はちょっと盛り上がったが(もうすぐ終わるから)、そんだけ。ちなみにタイル類は安定の片面印刷仕様なので、コンポーネントフリークにも不向き。病的なまでの渓流下り好きか、あらゆるボドゲを手に入れないと気がすまない人以外はスルー推奨。●ケイラス 詳しいルールはこちら(BSW用なのでマップがちょっと違いますが、ルールは変わりません) 遅れて来たシミーズさんを迎え、4人でこれ。もうすぐデザインがリニューアルされた多言語版が出るので、その前に1回はプレイしておきたかったからちょうどよかった。 2005年に出て、未だにBGGランク堂々の10位。さすがの大傑作だった。タナカマさんが建物恩恵を重視し、低コストで続々と石造建造物を建てていき、シミーズさんは城を軽視して資金繰りの向上に注力。商人ギルドの力も再三利用し、終始他プレイヤーの建物選択にプレッシャーを与えていた(序盤に2回殺された!)。逆にいたるさんは比較的城を重視。決算時に毎回恩恵をもらってたように思うが、誰も木造の生産建造物を建てなかったため、常に資金繰りと資源不足に苦しんでいたようだ。 私は何をしてたかさっぱり思い出せないくらいにぶれすぎw 城にはタッチだけして、最低限失点はしないようにしたが、その分建物建てたかというとそうでもなく。ほんとに何してたんだろう……たぶん交易所、馬小屋、宿屋を取りに行きすぎて、実効性のあるアクションがその分減ったのかな。 ゲーム終盤、シミーズさんが名声建造物を建てようとしたとき、タナカマさんはそれを(監督駒を移動させて)ブロックすることができたが、逆に監督官駒を進めて容認。シミーズさんは大聖堂を建て、一気に25点を詰めたが、ここが焦点の一手だった。きっと私なら、特に考えもなく手拍子で監督官駒をバックさせただろうが、そうするとプレイが1ラウンド伸びる。結局そのあとシミーズさんはもう一度名声建造物を建てに来て、その際には防げなかっただろう。その他の状況を鑑みて、自分よりシミーズさんの方が伸びしろがあると見たタナカマさんは、1ラウンド早くゲームを終わらせる方が勝ちに近いと読んだわけだ。そこまで考えられるものなのかと心から感服した。 最終ラウンド、いたるさんも城を一気に3段階建設して猛烈に追いすがるも、わずかに届かず。終わってみればなんと1点差でタナカマさんが1位、シミーズさんが2位。繰り返すが、あと1ラウンドあればどうなったか分からない。お見事の一言だ。ちなみに私は黒を担当。上の写真をご覧いただければ、1人後ろの方にいるのが分かるだろうw 3人ベストと言われてるようだが、4人でも充分に面白い。プレイ時間はさすがに長めだが(3時間弱くらい?)ダウンタイムは感じないし、最近のゲームと比較するとずいぶん軽く感じる。「プエルトリコ」といい「サンクトペテルブルク」といい、傑作はやはり色あせない。●ダブルオアナッシング 詳しいルールはこちら。 「ケイラス」で終わっていればいい1日だったのだが……。19時くらいに顔を出したけがわさんが、自分もどうしてもゲームやりたいとだだをこねたので仕方なくこれ。当然クニツィア。 高得点が欲しければカードをめくらなければならないが、めくった手番には得点できない。めくって合わないスートができたらその分だけ得られる点は減るし、あってるスートがなくなったら0点でラウンドから脱落。いわゆるバースト系だ。 私はバースト系ゲームが嫌いなので、当然評価は低め。さらにノンテーマのクニツィアゲーと来たら、もう高く評価する理由がないw バースト系って、基本的に「序盤にたまたまうまく行った奴が先行し、たまたま後手を踏んだ奴が無理せざるを得ず、結果死ぬゲーム」じゃないかね。ケニツィア博士は「逆転性がある」とか何とか言ってた気がするけど、ないよw 特にこのゲームは、「自分が最後に残ってるプレイヤーになり、ダブルオアナッシングで2倍点取る」に成功しないとなかなか点差を詰められない。ということで、負けてるプレイヤーはなかなか降りられない。ではそんなプレイヤーが2人いたら(つまり終盤で、ダブルオアナッシングに成功しないと勝てないプレイヤーが2人いたら)どうなるか。何しろどっちも降りないので、必然的にどちらも勝てないのだ。降りても勝てない。降りなくてもバーストするから勝てない。いやー、さすがクニツィア先生の作るゲームはひと味違いますねw 短時間で終わるので、バースト系のくせにひたすら時間がかかるあれやこれよりはましだけど、もう1回誘われたらやらないな。 注意:ブログ中の表現は作劇上の手法であり、私とクニツィア狂信者はホントハ心ノ友デス。↓な感じです。 そのあとご飯食べて解散。楽しゅうございました。 ……あれ? 「ザヴァンドールのノーム」は?
2012.06.05
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ボックスアートゲームボード(クリックで拡大)プレイヤーボード 「ノートルダム」「ドラゴンイヤー」といった、プレイヤーに負のイベントへの対処をさせるものから、「マカオ」「ストラスブール」「ブルゴーニュ」のように特殊効果満載のもの、「倉庫の街」のようにシンプルだがせめぎ合いが熱いもの、「それってアリ!?」のように子供も大人も楽しめるダイスゲームなど、幅広いデザインをするStefan Feldの最新作。2011年のドイツゲーム賞では、10位までに3作品が入賞するなど、今一番脂がのっているデザイナーかもしれない。 トラヤヌスとはローマ帝国の皇帝の名で、ローマ五賢帝の1人に数えられている。プレイヤーはその統治下のローマで政治家となって、領土拡大に貢献したり、建物を作ったり、元老院で影響力(票数)を増したり、貿易で利益を上げたりして得点を得ていく。 しかしこの時代のローマは、帝政とはいえ市民の人気がなければ政治家としてやっていけないので、四半期ごとに市民の要求を満たさなければならない。失敗すると得点を失う。ここらへんはいつものフェルトw また、ラウンドが終わるごとに元老院で選挙があり、元老院での(および元老院タイルでの)票数が最も多いプレイヤーと2番目のプレイヤーは、ゲーム終了時に得点計算を発生させるボーナスタイルを得る。 4ラウンドで1四半期が終了。4四半期が終わったらゲーム終了。最終得点計算を行い、最多得点プレイヤーが勝者となる。 アクションの実行の仕方が独特で、いわゆる「マンカラ」と呼ばれる古典ゲームに(駒の動かし方だけが)似ている。プレイヤーボード上には6つのアクションに対応したスペースが円形に配置されており、ゲーム開始時にそのスペースにアクションマーカーを2個ずつ置く。手番プレイヤーはそのいずれか1スペースを選び、そこにあるアクションマーカーをすべて取って、時計回りに次のスペースに1個ずつ置いていく。最後のアクションマーカーが置かれたスペースのアクションを実行することができる。このため、ここぞというときにどうしても実行したいアクションがあっても、どう頑張ってもそのスペースに最後にマーカーを置くことができない、なんてことも発生しうるだろう。 また、アクションマーカーは6色に色分けされており、それぞれ2個ずつある。各アクションスペースには「トラヤヌスタイル」と呼ばれるタイルが置かれていることがあり、それぞれにアクションマーカーの色が2つ描かれている。最後にアクションマーカーが置かれたスペースにトラヤヌスタイルがあり、それに示されている色のすべてのマーカーがスペースにある場合、プレイヤーはそのトラヤヌスタイルを取ることができる。得点のほかに5種類の特殊アクションを持つものがあるので、機会があれば逃さず獲得していきたい。 プレイヤーのアクションは各ラウンドの長さも決定する。プレイ人数に応じた時間トラックが用意されており、各プレイヤーが選んだアクションスペースにあったマーカーの数だけ時間マーカーを進める。このマーカーがトラックを1周したらラウンド終了となる。最初のうちは2スペースずつ進むだろうが、後半になってアクションマーカーがたまっているスペースを選ぶと一気に時間が進むことになり、手番数が少なくなったりするだろう。ラウンドが終わるたびに市民の要求が1つ追加され、四半期終了時点ではそれまでの3ラウンド(4ラウンド目は要求は追加されない)に公開された要求を満たさなければならない。不意にラウンドが終了して、要求を満たせなくなることがないようにしたいところだ。 アクションの実行手段の独特さに比べると、アクション自体はいたって普通。アクションは6種類あり、ゲーム中の得点手段は領土拡大、建物の建設、貿易、元老院での票数獲得の4つが主になる(あと2つは「新たなトラヤヌスタイルのプレイヤーボードへの追加」と「広場タイル(主に市民の要求を満たすのに必要)の獲得」)。元老院で票数を稼げば得点になるだけでなく、各ラウンド終了時の選挙に勝ってボーナスタイルを手に入れることができる。これはゲーム終了時に特定の条件を満たしていれば得点になる(たとえば「領土拡大に使った駒1個につき2点」とか「貿易した特定の商品カード1枚ごとに3点」とか)。選挙の結果が2位でもボーナスタイルは手に入るが、得点効率の悪い裏面を使わなければならない。当然ボーナスタイルはたくさん取るにこしたことはないが、なかなか毎ラウンドは取れないだろう。領土拡大、建物、貿易のいずれか(あるいは全部)で稼ぎつつ、自分に合ったボーナスタイルが出たら元老院にも注力する、といった感じだろうか。 うーん……実は何回かマンカラ(の一種)をやったことがあるけど、どうプレイしたらいいのか、さっぱり分からなかった。このゲームではさらに色分けまでされてる。自分のアクションをきちんとマネジメントできるか、正直言って私にはまったく自信がないw やりたいアクションを重点的に実行できるように、知恵を絞ってマーカーを配置することができるゲームなんだろうか。このゲームの肝はまさにその一点だろうから、それができるという人、またはそういったゲームにぜひチャレンジしてみたい人にはお勧めかな。
2011.10.02
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ボックスアートゲームボードプレイヤーボード デザイナーはDimitris DrakopoulosとKonstantinos Kokkinisの2人。どちらもこれがデビュー作。BGG内にはいくつかのコミュニティがあり、そのうちの1つにギリシャ人が集まる「GREEK GUILD」というのがある。その参加者がゲームデザインコンテストをして、第2回に審査員投票と一般投票の両部門で1位を獲得したのがこのゲーム、ということらしい。当然2人ともギリシャ在住で、パブリッシャーのArtipia Gamesもギリシャの会社だ。前評判が高いのでルールを訳してはみたが、エッセンに行かないと入手は難しいかもしれない。 サーカスを舞台にしたゲーム。といってもプレイヤーは曲芸師になるわけではなく、ヨーロッパを巡業するサーカス団の長となるので、ゲームのメインは曲芸師の芸ではなく、サーカスの管理運営だ。曲芸師を雇い、その曲芸師の演技レベルを上げるため、練習させたり小道具・大道具を揃えてやったり宣伝を打ったり衣装を与えたりする(それぞれ駒で表される)。裏方の職員も雇う必要があり、彼らはサーカスの運営効率をよくしたり、勝利に必要な名声点をもたらしたりする。曲芸師と職員の雇用にはもちろんコストがかかる上、ショーを開催し終えたあとには給料を支払わなければならない。お金はチケットを売れば稼げるが、もちろん限りがあるのでどの曲芸師/職員を雇うのかは慎重に決めたい。また、あるターンに雇われなかった曲芸師/職員は次ターン以降は少しずつ雇用コストが下がっていく。欲しいが高いカードを何ターンか待って安く買うのもいいが、もちろん他プレイヤーに先に買われるかもしれない。常に手番順や所持金と相談することになるだろう。 アクションとお金を消費して投資を行えば、さまざまな効果を持ったアクションカードが手に入る。最初の手札枚数上限は2枚と少ないが、強力な効果を持つものが多いので、チャンスがあったら逃さず取っておきたい。 このようなさまざまなアクションに対応したアクションスペースに、プレイヤーは手番順に1個ずつマーカーを置いていく。駒を取るアクションはターンごとに1回、1人のプレイヤーしか実行できないきつめのワーカープレイスメント。その他のアクションは他プレイヤーが駒を置いていても実行できるが、各プレイヤーの実行回数には制限があり、実行順は駒を置いた順となるゆるめのワーカープレイスメント。マーカーは3個、ターン数は最低5ターンなのでアクション数は1回のショーにつき最低15回。あまり多くの曲芸師を雇用しても駒を置ききれないし、必要な駒の種類がかぶっていると他プレイヤーにブロックされやすい。バランスよく取るか、駒を変換できる職員を活用すべきだろう。 アクションが終わったら駒を曲芸師カード上に配置する。曲芸師は置かれた駒によって、ショーのときに下手な演技から優れた演技までの3段階の演技をする。駒が置かれていなかったり、必要条件を満たしていなかったりすると「演技なし」となり、せっかく雇った曲芸師を解雇しなければならなくなるので、それだけは避けたいところ。 ここまでの流れを5ターン繰り返したら「投票」が行われる。もう自分のサーカスは準備万端だと考えるなら「ショーの開催」に、まだ準備時間が必要だと考えるなら「ショーの延期」に投票する。過半数取った方(同数ならスタートプレイヤーが選んだ方)になる。最大7ターンまで(2回)延期できるが、2回目に延期に投票したプレイヤーは1名声点を失うし、他プレイヤーもよりいっそうの準備を進めてしまうので、いたずらな延期は自らの首を絞めることになるだろう。 ショーが開催されることになったら、各曲芸師の演技レベルに対応した利益を得る。「手品師」はサーカスにいるだけで手札枚数上限を増やし、「軽業師」はお金を得る。「猛獣使い」はお金を得るのに任意の駒が必要になるが、雇用コストと給料が安いなど、それぞれの種別に応じて利益にも個性がある。また、優れた演技をした曲芸師は、通常の利益の代わりに名声点をもたらすことができる。そうした場合カードは裏返され、二度と演技による利益をもたらさなくなるが、給料も安くなるのでサーカスの管理に優しい。複数回利益を得るか、名声点を得るかの判断を間違わないようにしたい。 そのあと給料を支払い(支払えないと名声点を失う)、ショーが1回終了。ショーを3回開催したらゲーム終了で、最終ボーナス得点を得て、最も多くの勝利点を得たプレイヤーが勝ち。 サーカスの皮を被った会社運営(拡大再生産)+ワーカープレイスメントなので、システム的に目新しいところはない。この組み合わせのゲームなら一定以上の面白さはまず保証されてるので、テーマが気に入ったなら買いでいいだろう。手札のアクション(投資)カードだけが非公開で秘密兵器っぽいので、たぶんアクションカードの効果が強そうだ。ゲーム終了時に得点をもたらすものもあるので、手札の少ないプレイヤーは他プレイヤーがそんなカードを持っているという前提で名声点を稼いだほうがよさそう。 カードの効果はすべてアイコン化されており、言語依存はない……しかしアイコンの凡例が39個もあるw これ英文書いた方が分かりやすかったんじゃないかなーw カードの絵が美しい(↓参照)だけに残念。 基本セット発売前からすでに拡張セットの発売も決まっているようだが、最初に書いたように、ひょっとすると日本では入手困難になるかもしれない。先行予約するとプロモ用の曲芸師カードが5枚つくので、欲しい人は利用した方がいいだろう。なお、エッセンの会場で買うとさらに会場限定カードがつくので、欲しい人はぜひドイツ旅行に行っていただきたいwBGGの和訳ページ
2011.09.21
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定例会。4人で。CAUTION! この日は残念ゲーム会となったため、この先読み進めると貴方の精神的健康を損なう恐れがあります。いつも通り? ごもっともです。●ヘルベチア こちらに和訳ルールがアップされています↓ボードゲームの素敵な世界:ルール和訳の部屋 発売当初、けっこう評判よかったので期待してた。しかし店舗がつけているルールに大きな不備があったため(結婚時に相手プレイヤー自身のコインも取ることができるようにも読め、脱落者が出る可能性がある)、開始30分ほどで打ち切って再ゲーム。この時点で全員のテンションが下がり気味だったが、まあ頑張って最後までプレイしてみた。 役割タイルが極めて強力で、それを取った次のラウンドには、わざわざコインを使って対応するアクションを選ぶ必要がないほどだった。特に「夜警」が無双すぎ、村人駒を使っては起こしを繰り返したプレイヤーがあっという間に規定得点に達して勝利。どうもおかしいと思ったが、ドイツ語読めないのでその場で確認する術がなく、そのまま終了。帰宅後に確認してみたところ、原文ルールの「一度使った役割タイルは裏返し、そのラウンド中は使えない」という項目が和訳では漏れていた。そりゃ強いはずだわ、手番ごとに使ってたんだから。 インスト1時間、実プレイ2時間かけたこの日の「ヘルベチア」はノーゲーム。友人宅ゲーム会は基本的には新作をプレイするノンリプレイゲーム会なので、私がもう一度このゲームをプレイする機会はおそらくないだろう。誤訳、訳し漏れを0にするのが事実上不可能なことは充分承知しているが、さすがに堪えた。次回からは事前にプレイ候補を絞り、和訳がついていてもできるだけ自分で訳すか(自分の誤訳なら当然自分が悪いのだから諦めがつく)、最低限英語ルールを探しておくことにしよう。●サンティアーゴ・デ・クーバ前回のプレイ日記はこちら。 1回プレイした限りではさして面白いゲームではなかったが、メンツも変わり、プレイ人数も変わり、ボード上の人物や建物の配置も変われば面白くなるかもしれないと思ってプレイ。 感想は変わらず。船での出荷がテーマの1つなのに、どーんと出荷できることはまずない。今回も建物でちまちま得点を重ねたプレイヤーが勝利。こりゃダメだね。たぶんMichael Rieneckには、手綱を取ってくれるStefan Stadlerが必要なんだよw その意味では「フォルトゥナ」には少しは期待してもいいかなあ……それとも「大聖堂」と「キューバ」が確変過ぎただけなのか。●カーサグランデ Gunter Burkhardt作。もう説明するのもめんどくさいのでこちらをご覧下さい↓ふうかのボードゲーム日記:カーサグランデ ブルクハルトの時点で即気づくべきだったが、とにかく先行逃げ切りゲー。序盤に力を蓄えて、あとからまくるとか入った要素はない。奇跡的にうまくいって、4手で9マスタイルを1階に置いても1×9=9点。3階に3マスタイルを2手で置いても3×3=9点。どっちが楽かは火を見るより明らか。置けるタイルがあろうがなかろうが、誰かがタイルを置いたらとにかくその上に駒を置く。そのうち広くなって置けるタイルができてくる。出目に対応しているスペースの中で、とにかく一番高いところに駒を置く。角には絶対止まらないこと。そのうち誰かが自分のタイル上に駒を置いてくれるから、そのときボーナスは手に入る。角でもらえる3点なんか単なる手番損。 もちろんゲーム中にはこういったことに気づかず、「ここは角で3点もらっとくかー」などと悠長なことをいってたらあっという間に置いていかれ、ぶっちぎりドベ。ほかに選択肢がないときを除き、自分で低い階層に駒を置く理由がまったくない。先に高い階層に駒を置いて予約しておいて、あとからその周辺を高くしていき、タイルを置けるようにすればいい。 とにかく先行逃げ切り。どこかでミスるか、出目が奮わずに後手を踏んだら、相手も同じようにミスるか後手を踏むのを期待しない限り、まくるのはまず無理だろう。「チョコラトル」「カステリ」「カーサグランデ」とやったが、全部先行逃げ切りデザイン。そういうのが好きな人にはお勧め。私は大っ嫌いw やるたびに「ブルクハルトはもうやらねー」と言ってるが、なぜかコンポーネントだけ見るとどれも面白そうで、つい騙されるんだよなあ……だがもう覚えた! ブルクハルトゲーは逃げ切りゲー! もうやらねー!
2012.03.10
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ボックスアートボード類 パブリッシャーはオランダのSplotter Spellen。「ボドゲの最低プレイ時間は120分」と考えてるふしがあり(90分台のもいくつかあるが)、180分とか240分とか平気で書いてくるところw デザイナーはJeroen DoumenとJoris Wiersinga。同社のゲームの大半をこの2人で作っており、残りにもどちらか一方が絡んでるようで、Jeroen Doumenの方が社長らしい。あとJeroen Doumenはどっかの大学で数学の博士号を取ってるとのこと。 舞台は古代アフリカ。無学な私には未開のイメージしかなかったが、実は中世ごろにはヨーロッパと対等につきあってた国もたくさんあり、古代にも独自の立派な文明が栄えたそうだ。プレイヤーはそんな王国の1つを率いる王となり、資源を確保してそれを加工する職人を誘致し、その生産物を使って記念碑を建てていく。記念碑の配置とその高層化、および職人タイルの配置から勝利点を得て、誰かが勝利条件ラインを越える勝利点を得たら、そのラウンドでゲーム終了。その時点で最多得点プレイヤーの勝ち。 このゲームにはユニークなルールがいくつもあるが、まず第一に「勝利条件は自分で上下させることができる」というのがある。ゲーム開始時の勝利条件は全プレイヤー一律に20点なのだが、プレイ中に神カード、技術カード、専門家カードを取ると、それに応じて勝利条件が上がっていくのだ。当然強力な能力を持つもの、多くの勝利点をもたらすものほど勝利条件を大きく上昇させる。たくさん取るほどプレイ中の選択肢やボーナスが増え、有利になるが、一時的に勝利から遠ざかってしまうので、最低限必要なものだけを確保して、それを効率よく利用するのが肝だろう。勝利条件は40点で打ち止め(それより上昇させるようなカードは取れない)なので、いっそ最初から40点獲得目指してばんばんカードを取り、圧倒的な火力で勝利点を稼ぐというのも手かもしれないがw プレイ人数に応じたマップタイルを適切な形に並べたら、まずは手番順を決める競りを行う。当時資産として大きな価値のあった牛を使って入札するのだが、ここも少し変わっている。このフェイズは正確には「国王の寛大さフェイズ」と呼ばれ、自分がいかに気前のいい国王であるかを示すフェイズとなっている。このため、支払った牛駒はストックに戻すのではなく、全プレイヤーに均等にばらまかれることになる。“全員”に振る舞うので支払額のいくらかは自分に返ってくる(こともある)。序盤は手番順より牛駒の方が大事だが、後半(特にゲーム終了間際)は1手差が大きく盤面を変化させるため、限界まで突っ張ることになるだろう。 前ラウンド1番手の赤が牛駒2個で入札したところ。赤と2番手の緑のタイル上に牛駒を1個ずつ置く。 ここで2番手の緑が牛駒3個で入札すると、黄、赤、緑の順に1個ずつ置いて上図のようになる。このあと黄、赤の順でパスしたら、手番順は緑、赤、黄となり、各プレイヤーは自分のタイル上にある牛駒を得る。流れによっては、ほとんど支払いをせずに先手となることもあり得る。 手番順を決めたら、メインのアクションフェイズ。手番プレイヤーは以下の3つを任意の順で1回ずつ実行できる。・神カードか専門家カード1枚の獲得(いずれか1枚)・専門家カードの使用(何枚でも)・新規記念碑の建設/職人タイルの配置/記念碑の高層化(いずれか1つ) カードを獲得した場合、それに応じて勝利条件を上げなければならない。当時のアフリカは一神教がほとんどだったので、一度神カードを取ったらもう取れないし、交換することもできない。効果はさまざまで、ラウンドごとの牛駒の収入を2個増やす“牛の供給者”エンガイや、新規記念碑建設時に2つずつ建設できる“人類の創造主”オバタラなどは非常に強力だが、その分勝利条件の上昇も大きい。“太鼓師の長”ザンゴは何の利益ももたらさないが、逆に勝利条件を2点下げてくれる。どの神も役に立つが、ボードタイルの配置や専門家カード、職人タイルとの兼ね合いで強くも弱くもなるので、よく考えて取らなければならない。 専門家カードも特殊能力をもたらすもので、1人で何枚でも持つことができるが、使用時に指定の牛駒をカード上に置かなければならない。また、カードを取った手番中には必ずその能力を使わなければならないので、充分な牛駒がないと取ることもできない。専門家カードに限らず、カード上に置かれた牛駒はラウンド終了時には手元に返ってくる(ここも他のゲームの“支払い”とは異なり、分かりにくい)のだが、牛駒がなければ使えないことには変わりない。ボード上に新たな資源エリアを増やす「シャーマン」、置いた牛駒の数に応じてラウンド終了時により多くの牛駒をもたらす「牧者」など、これも強力なものばかりだが、牛駒の回転をうまくマネジメントしないと毎ラウンド利用するのは難しいだろう。 神カードの一部と専門家カード。VR+●ってのが勝利条件の上昇分。 新規記念碑の建設はノーコスト。ボード上の空いている陸地マスにマーカー1枚を置くだけ。既存の記念碑に隣接させることはできない(斜めも不可)。お手軽かつ地味だが、これをやらないとまず勝てないw ボード上に最低5、6個は自分の記念碑がないと駄目だろう。将来高層化しやすい場所というのはそんなにいくつもないので、先を見据えた1マス単位での配置戦略を練る必要がある。 このゲーム中で一番難解なのが「職人タイルの配置」と「記念碑の高層化」だ。職人タイルを置くには、まず対応する技術カードを持っていなければならない。持ってない場合、カード置き場から1枚取る。こうして晴れてその職人を置けるようになるが、やはりその分勝利条件を上げることになる。 そのあと職人タイルをボード上に置くが、このとき必要な資源マスから3マス以内(斜め可)に置かなければならない。また、他の同種の職人タイルから3マス以内にある資源マスは、もうその職人タイルの“縄張り”なので、タイル配置時には利用することができない。縄張り内に必要資源マスが多いほど、のちにその職人タイルを何度も利用できるので、マップの状態に応じた職人タイルを焦点となるマスに置けるようにしたい。タイルを配置したら、のちに物品を生産したときの価格を決めておく(牛駒1~3個)。この価格はあとで上げることはできるが、下げることはできないので、自分だけ使う予定なら安く、他プレイヤーにも使わせたい(そして競合する職人がいない)なら高くしておこう。 これがより高位の二次職人ともなるとさらに大変で、資源マスの他に、前提となる一次職人タイルにも3マス以内で到達しなければならない。ただし、職人さんは向こうから歩いてくることができるので、途中にある塔(誰のものでも可)を中継地として挟むことができる。そうすると、またその塔から3マス以内にあればいいことになる。塔はいくつでも挟めるので、ずいぶん遠くから一次職人を連れて来ることも可能だ……配置に関しては。 塔を高層化するには、高層化前の塔の高さに等しい数の儀式的物品が必要になる。これらはボード上に置かれた職人タイルが生産してくれる。たとえば高さ1の塔を高さ2にする場合、物品が1つ必要なので、3マス以内に何らかの職人タイルが置かれていればいい。このとき、その職人タイルは資源マスを1つ消費する。タイル配置時には縄張りを主張しただけだが、ここでは実際に象牙彫刻などを作っているので、資源が消費されるのだ。そしてタイル配置時には自分たちだけの資源マスが必要だが、消費するときには3マス以内にあるマスならどれでも消費できる。つまり、他の職人タイルの縄張りとかぶっているところは早い者勝ちってことだw ある種類の二次職人タイルが置かれていると、その下位にあたる一次職人タイルを塔の高層化に使うことはできなくなる。儀式に使うものなので、チープなものではお供え物として不適切なのだw また、二次職人から儀式的物品を得る場合、材料として資源だけでなく、対応する一次職人が生産する物品も必要になる。そしてその一次職人は当然資源マスを消費するので、資源マスの奪い合いはより熾烈になるw 使用した職人タイルごとに、そのプレイヤーのカード上で示されている額の牛駒を支払い、そのカード上に置く。これはあとでそのプレイヤーのものになる。物品の輸送経路を考えるとき、タイル配置時と同様に塔を中継地として使うことができるが、今度は実際に人が歩いて物品を運んでくるため、コストとして牛駒1個をストックに支払わなければならない。遠路はるばる運んでくるととんでもない額になるw 塔を高層化するとこれだけ勝利点が入る。そうとうでかい。 ラウンドの最後に手元のカード上から全牛駒を回収し、自分の最も高い塔の高さに等しい牛駒を収入として得る。この時点で誰かが勝利条件を満たしてたらゲーム終了。そうでなければ続行。 ここまで読んだ皆さん、お疲れ様でした。何一つ理解できなかったと思いますがw とにかく分かりにくい。特に塔を中継地として使うルールが職人タイル配置時と塔の高層化時に使われるが、前者は無料、後者は牛駒1個が必要となっており、混乱しやすい。職人タイル配置時の“縄張り”の概念も配置時にしか影響せず、塔の高層化時に実際に使うときは(3マス以内であれば)どれでも使えるというのもやはり混乱する。インストには相当時間をかけなければならないだろう。 何とかプレイにこぎつけても、最初はさっぱり分からないだろう。ルールブック巻末に「戦略的ヒント」があるが、これを頭に入れてもうまくプレイするのは至難の業。ゲームが終わるころに、やっと微かな光が見えてくる感じかw そんなわけで、万人に勧められるゲームとはまったく言えない。重ゲーマーが集まる場でも、これを出すのはなかなかに勇気が入りそうだ。それでも、ここのメーカーの「インドネシア」とかが好きなら、それよりは分かりやすい(そして視認性もいい)らしいので、1回プレイする価値はある。そんな敷居の高さをすべてクリアし、「俺たちゃそんじょそこらの重ゲーにはもう飽き飽きだぜ」という重ゲー中毒者たちなら、繰り返し長く楽しめるタイトルになるはずだ。BGGの和訳ルール
2013.01.31
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定例会。SSK、まるみ屋、ハマチ、私の4人。●東京サイドキック 公式サイトはこちら。ルールは(たぶん)公開されてないけど。 ヒーローとヴィランの戦いをテーマにしたデック構築型協力ゲーム。各プレイヤーはヒーロー1人とサイドキック(相棒とか親友とか部下とか)1人を担当し、架空の東京(地理関係がめちゃめちゃなので架空なんだろう)を荒らすヴィランと戦い、一般市民の手には負えない致命的大事件を解決したり、警察に任せとけばいいような痴漢事件とか迷子の親探しとかしたりする。 勝つにはヴィランを規定数倒すしかない上に、倒さないとデックがどんどん腐るので、強くなるための準備をする理由はほとんどなく、とにかく沸いた端から殴りかからないとダメ。経験値はヴィラン殴っても入るしな。 私の担当キャラ。どうも途中でヴィランからヒーローになるという設定らしく、最初から使っていキャラではなかったかもしれない。しかし今は確認できない。ルール公開されてないからな! 隣から手助けできる(=経験値が得やすい)サイドキックを操るハマチがガンガン経験値をためてレベルアップし、その能力でまるみ屋(対ヴィラン火力キャラ)とSSK(高移動力キャラ)を相手にカード交換して互いのデックをあっという間に最適化。まるみ屋はたいていのヴィランをワンパン(ルール上必ず2回殴るけど)できるようになり、SSKは走り回るだけで通過した事件を全部解決できるようになった。私はマップの端っこでSSKの手が届かない致命的事件を解決しながら「がんばえー、ぷいきゅあがんばえー」とみんなを応援してた……私のキャラいらなかったな! 余裕で勝利したので、協力ゲーとしての評価は低め。3人だときついらしい。ルールには穴が多く、これからプレイするなら公式FAQには目を通しておいた方がいい。テーマはいいけどねー。●ヒストリー・オブ・ザ・ワールド 新版 完全日本語版 続いてこれ。これに興味あるようなゲーマーは旧版をやりこんでるに決まってるので詳細は割愛。何、知らない? じゃあ(ボドゲ史上の順序は無視して)強制的に種族が代替わりする「スモールワールド」と思っておけば問題ない。 まるみ屋調べによる旧版(アバロンヒル版とハズブロ版)との違いは以下のような感じらしい。・エポック数が減って5になった・1エポックごとに8帝国あるので、最大の6人でやっても出てこない帝国がある・帝国カードは得点の低い方から、イベントカードは点数の高い方からドラフトするようになった・帝国ごとに特殊能力がついた(ないのもある)・地域数もストレングスも減った 時代の流れに従い、とにかく短時間でプレイできるように調整されている。それでもさくさくプレイして2時間はかかると思うが(我々はさくさくプレイしないので3時間以上かかった)。 この調整による一番大きな変化は、イベントカードの強弱が変わったことだ。ストレングスがごっそり減ったので、ダイス目修正系より単純除去系が圧倒的に強い。昔はローマ(ストレングス25)などが「聖戦」とか「武器」とか持つと手がつけられなかったが、今回は他プレイヤーのユニット3個除去とかの方が破壊力高い。もう帝国はどこでもいいから強イベントカード押さえたいまであるねw 終了時の盤面。最終エポックの最終手番となったまるみ屋が適当にユニットばらまくだけで勝利することを確認して終了した。勝敗ついてるのにどこまで点数伸びるか試すためだけに戦闘するのだるいしなw 今回の我が覇道の歴史。敗因は第1エポックで小帝国を取らなかったことと、第4エポック最終手番から第5エポック1手番目の帝国を選ばなかったことらしい。割とうまくやった気がしたけどなー。出目がな! 出目が悪かったな! ダイスゲーだし仕方ない! 面白い。傑作と言っていい。さすがにこれだけ何度もリメイクされるのには理由がある。殴り合いだが、どうせ殴られるのはもう使えない過去の帝国のユニットだけだし(点は減るだろうけど)、何もできなくなるってことは絶対ない。万人にお勧めだ。そうだな、強いて言うならカタパルトは邪魔だw
2018.08.25
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いよいよ中盤を越えようとしている我らが「裏切り者レガシー」。元ゲーのポテンシャルが高いので個々のゲームプレイは楽しいが、英語直読みゆえに誰もメインストーリーをしっかりと把握していない……大丈夫か? 果たして完走できるのか? いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。●裏切り者レガシー 第6章、第7章 前回のプレイ記録はこちら。 第5章の終わりに追加されたものを使っての初めてのプレイ。どんな感じかと楽しみにしてたが……ぶっちゃけそんなたいしたものではなかったw 現状ではシナリオで必須にならない限り利用する意味がないなあ。少し残念。完全協力シナリオを引いて(どのグループでも必ずそうなるかどうかは分からない)全員で勝利。 第7章も一般的ではないシナリオを引いた。なんか多いな! 勝ったのは誰だったかなー。私でなかったのは確かだが。 半分終わらせての感想を少し書く。具体的なネタバレはないけど、一応行間空けとくので見たくない人はがーっとスクロールしてね。 先に述べた通りに元の「丘の上の裏切り者の館」が面白いので繰り返しプレイは苦にならない(というか楽しい)。しかし、途中で分岐が入るというシステム上、どうしても各章でプレイするゲームそのものをキャンペーン全体の物語に深く絡めるのが難しい。どのシナリオをプレイしたかによって、もちろん使うカードやボードの状況は変わるのだが、物語自体はゲーム開始前のカードと終了時の日誌で語られるので、ぶっちゃけどのシナリオをプレイしても同じなのだw あと、これは引きが悪いのかもしれないが、ちょっと「怪異発生時に裏切り者が1人決まる」タイプのシナリオが少ない。これが「丘の上の裏切り者の館」の最も楽しいとこだと思うので、これはいただけない。繰り返すが、正直どのシナリオをプレイしてもキャンペーン全体への影響は少ないので、引いたシナリオがつまらなそうだったら他のシナリオ選んでもいいと思う(タイルを引き直したり、配置し直したりする必要があるだろうから、常にそれが可能だとは限らないけど)。 とはいえ、まだ半分しか終わってないし、この先すべての選択に意味があったと判明するかもしれない。メインストーリーもしっかり読み込めば、徐々に不安のボルテージが上がってきてるし、どう展開するのか非常に楽しみだ。●ペンク! 旅団長さんが帰宅されたあと、3人でこれ。「ツォルキン」「グランドオーストリアホテル」「ロレンツォ・イル・マニーフィコ」など数々の重ゲーを作ってきたSimone Lucianiの紙ペンゲーム。 ダイス振って確保して振り直して確定させた目に応じてマスをチェック。他プレイヤーが列を埋めたらその列を封鎖されるとか、最終的にチェックできるマスがないとペナルティー喰らうとか、独特のルールもあるけど、まあだいたいそんな感じのアレだ。 私はすべての紙ペンゲームを「そんな面白くない」と思うタイプなので、好きな人にとってこれがどのくらい面白いゲームなのかはまったく分からない。ただ一つ言えるのは、ユーザーがSimone Lucianiの名を聞いて期待するのはこの方向性のゲームじゃないだろうなってことだけだw●Book of Dragons 続いていたるさんが取りだしたこれ。40枚のドラゴンカードを使って、16人のデザイナーがゲームを作った(または伝統ゲームをリメイクした)。「それで面白いゲームができるのかなあ?」と思うよね? できないです(断言)。全体に突貫で作った感が否めないルールが多い。今回はその中でもましだと言われてるらしい、ワレス師によるブラフゲーをプレイしたが、私一人だけ勝利条件がちょっと違うドラゴンを割り当てられ、その条件があっという間に満たされてしまったのであっけなく勝利。まあ、うん……ワレス師も木から(頻繁に)落ちることもあるよね……。 コレクターズアイテム。イラストはキレイだよw●バス 最後にいたるさんのこれ。スプロッターの有名なやつじゃなくて、Perplextというパブリッシャーが出しているちっちゃいゲームシリーズの一つ。 バスに乗客を乗せて、その乗客と同じ色の停留所まで連れていく。Uターン、スイッチバック不可。何故か乗せた客に応じて速度制限が課せられ、速くてもいい客は低得点、遅くなる客は高得点。確か規定人数を運び終わったらゲーム終了だったかな。 乗客ディスプレイをリフレッシュする手段がないので、誰も運びたがらない客だけになると停滞しがちだが、そこを除けばまずまず遊べる。地元でなら安く手に入るし、気軽に買えていいだろうね。日本だと送料の方が高くつきそうだがw
2019.03.29
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定例会。SSK、まるみ屋、私の3人。今日は書くのが楽だよ! 何しろ公称120分のゲームのインストに120分、実プレイに270分かけてこれ1つしかやってないからなw これが真の長考プレイヤーの集まりなので、オープン会とかでいらいらしたときには「まああのブログの連中とプレイするよりましだし」と思って広い心で受け入れるといいよw●テラマラ 詳しくはこちら↓数寄ゲームズ:「Terramara/テラマラ」紹介 「エジツィア」で一世を風靡しそうになったけど、それを最後に作品を発表しなくなってしまった4人のデザイナー集団、アッキトッカ。近年になって1~3人での活動を再開し始め、ついに10年振りにフルメンバーで出したのがこの「テラマラ」だ。そりゃあ期待も高まるってものだ(実を言うと私はあんまり「エジツィア」好きじゃないけど)。 舞台は紀元前1500年ごろのイタリア北部。青銅器時代だ。プレイヤーは氏族を率いる長となり、おらが村を発展させるようなさまざまなことをやって得点を稼ぐ。5ラウンドやって最多得点プレイヤーの勝ち。 置いて即アクション実行する系のワーカープレイスメント。というともうおなかいっぱい感があるが、以前のラウンドのアクションスペースは使えなくなる(代わりに別のアクションスペースになるが使用条件があるし、スペース数は必ず減る)、将来のアクションスペースも使えるが、そのラウンドの終了時までワーカーが帰ってこなくなる(遠くに探検に行ったので、帰ってくるのに時間がかかることを表してるようだ。アクションの効果自体は即適用だけどなw)、軍事力で勝っていれば他プレイヤーのワーカーがあるとこにも入れる(2個まで)、族長駒は軍事力関係なく割り込めるが、村でどんと控えてなければならないので遠く(将来のスペース)にはいけない、先に族長駒が置かれたスペースには誰も(他の族長さえ)入れない……など、この部分だけでも新要素をこれでもかとぶち込んでる。これがアッキトッカの本領だよなw ラウンドごとに登場する新たな十字路アクションスペースを使うにはキャラバンを進めなきゃならず、作成できるアーティファクトの選択肢を増やすにはカヌーを進めなきゃならず、そもそもアクションスペースの選択肢を増やすには軍事力を上げなきゃならず……と、選択肢と手数の少なさのバランスは絶妙で、終始悩みっぱなしになること請け合いだ。 この日はSSKが探検家1人多いマン、私がアーティファクト作るときに原材料混ぜちゃうウーマン、まるみ屋がカヌーめっちゃ進めるウーマンでプレイ。それぞれ他プレイヤーがうらやましくなる程度には強力な能力で、「マルコポーロ」ほど強弱はないように感じた。すばらしい。 ……のだが、この日のプレイでは(後述する勘違いのため)アーティファクトの方に問題があった。アクションを実行するために軍事力が重要なのは言うまでもないが、その上でゲーム終了時に軍事力順に点が入る。さらに今回は、ランダムに選ばれるタイルによって、ゲーム終了時に軍事力トラック上で進んでる位置に応じて(旗を置いていれば)点が入ることになった。ここでSSKが初手で「軍事力が同じでも他プレイヤーの探検家がいるところに置ける。軍事力減らない」アーティファクトを作成。このあと4時間以上にわたってプレイするわけだが、振り返ってみるともうこの時点でSSKの勝ち確だったw 最終盤面。赤はNPC、火事タイルは封鎖されてるアクションスペース。 おもしろい。おもしろいがいくつも問題を抱えている。まず第一に、プレイ人数2~4人となっているが、事実上4人専用だ。2/3人時には上記のようにNPC駒と火事タイルを使っていくつかのスペースを封鎖することになるのだが(NPC駒があるスペースは軍事力で勝っていれば使える)、これが少々ストレスだ。プレイ人数に応じてボードを差し替え、使えるアクションスペース数を調節するゲームは無数にあり、このゲームも本質的には同じだが、やはりゲーム中に使えないスペースが見えているとどうしても「ここさえ使えればなあ」と余計なことを考えてしまう。もうちょっとボードデザインを工夫して、これらを使わないですむようにしてくれた方がよかった。 あとルールブック(原文)がひどい。テキストもひどければ構成もひどい。何で資源・労働者・アーティファクトの説明から入って、そのあとゲームの流れなのだ。なぜ2~5ラウンド開始時と1~4ラウンド終了時の処理が分かれてるのだ。それはどう考えても1つにまとめられるだろw そのあと個別要素の詳細が入るから「あれ、ゲーム終了時の処理が書いてないな」と思ったらそのあとに書いてあった。 極めつけはアーティファクトの一覧がないこと。アイコン一覧はあるがこれだけじゃとうてい足りない。たとえば今回の勝敗を決めたと書いた「軍事力同値でスペース配置OK。軍事力減らない」カード。これは「他プレイヤーがいるところに探検家駒置いても“常に”軍事力は減らない」と解釈したが、BGGで確認したところ「軍事力同値の他プレイヤーのところに置いたとき、そのときに限って軍事力は減らない」だそうだ。だがこれを(少なくとも英語ルールから)読み取るのは無理だと思うよ。 ゲームそのものは間違いなく傑作の部類なので、必ず4人でプレイして、余力があるなら事前にBGGのルールフォーラムを呼んでおくことをお勧めする。それだけする価値はあるよ。
2020.02.15
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ボックスアート初期内容物。タイルが異常に少ないぞwプレイ風景。 筆頭デザイナーはRob Daviau。さまざまなゲームをレガシー化してきたデザイナーが、ついに自身の最高傑作をレガシー化した。他に共作者が5人いるが、おそらくはシナリオを数本ずつ担当しているんだろう。今回が2作目となるデザイナー(兼ディベロッパー)もいれば、「Tyrants of the Underdark」の共作者などもおり、幅広い才能を集めた感じがある。パブリッシャーはアヴァロンヒル。 すでにプレイ日記でも述べたが、 2004年に初版、2010年に2版が発売された「Betrayal at House on the Hill(丘の上の裏切り者の館)」のレガシー版だ。もともとシナリオ式で1回性の強いゲームなので、レガシーシステムと相性もよく、本作が出るのは当然の流れと言えるだろう。 主な要素は元ゲーと変わらないので、まずはこちらの紹介記事を読んでいただきたい。とても詳しく書かれているので、これ以上つけ加えることは何もない。ある元心理カウンセラーのボードゲーム日記:ボードゲーム 丘の上の裏切りの館(Betrayal at House on the Hill) リプレイ! ルールブックの冒頭に元ゲーとは異なる点が列挙されているので、「丘の上の裏切り者の館」の経験者ならそこだけ読めばだいたい理解できるようになってる(やり直しがしづらいので、さすがにプレイ前にルール全部に目を通した方がいいが)。レガシーなら当然ある要素(数ゲームに渡るキャンペーン制だとか、カードやタイルに書きこみしたり、それらを破棄したりすることがあるとか)を除くと、大きな違いはほとんどない。怪異の発生チェックが「バルダーズゲートの裏切り者」と同じ方式(出てる前兆カードの枚数分だけダイスを振る)になって超序盤で怪異が発生する事故を発生しにくくしたり、カードの使用に関するルールを整備したり、アクション回りのルールを明確にしたりといったプレイアビリティの向上に関するものが大半だ。 各プレイヤーが持つ一族ボードが大型化して、よく使うアクションのサマリーがある。ちなみにクリップはいつも通りきつかったり緩かったりするw 明白に違うのは、アイテムとイベントカードもタイルと同様に領域(1階と地下と上階と屋外)に属し、対応する領域にあるアイテム/イベントタイル上でしか得られなくなったところくらいだ。今のところ、これにどれほどの意味があるのか分からないが、たぶん何かあるんだろう。繰り返しプレイするのが大前提だから、覚えてれば狙ったアイテムを取りやすくなるかもね。 あとはもう、レガシーなんで大して言えることもない。最初に必ずプレイすることになる序章の導入くらいは紹介してもいいかな? 時は17世紀後半。所は新世界。ある館に住んでた一家が天然痘で全員死亡したが、1人の遺体は見つからなかった。生前から、この一家は館を建てたときに貴重なお宝を見つけたという噂があった。今、この館に主はいない。お宝は置きっ放しかもしれない……となればやることは1つ。忍び込んで家捜しだ! 死人の持ち物をもらっても悪くないよね(悪いです)。だけどそう考えたのは自分1人だけではなく、他のプレイヤーも集まってきた。急げ! 他の奴らにめぼしいものを奪われる前に自分の取り分を確保するのだ! ……もうこいつら全滅してもいいんじゃないかなw その後、怪異が始まったらどうなるかはぜひプレイして確認して欲しい。 いろんなところに貼るシールシート、その名も“地獄の紙片”! スペースが空いてるルール! おなじみ英雄用と裏切り者用の怪異の書に加えて、ゲームブックよろしくパラグラフがびっしり書かれてる「陰鬱な日誌」もあるよ! 初期デック、レガシーデック(パート1)に加えて“煉獄”デックもあるよ! キャンペーン終了時まで空けちゃいけない観音開きページ。普通にプレイしてても勝手に開きがちなので要注意w また、これまでのレガシーゲーにもあったかもしれないが、「裏切り者レガシー」はキャンペーン終了後も繰り返しプレイすることが想定された作りになっている。「パンデミック・レガシー:シーズン1」のように「がんばれば普通の『パンデミック』として遊べなくもない」というレベルではなく、もう普通に繰り返しプレイするためのルールが用意されてるので、「キャンペーン終わっちゃったけど、この粗大ゴミどうしよう……」と困る心配は無用だ。もうプレイをためらう理由は何もない。骨の髄までしゃぶり尽くせ!ルールブックとキャンペーン全13章をプレイするのに必要なすべて(パス付きzip)更新履歴/解凍パスワード
2021.06.14
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定例会。ssk、まるみ屋、carroll、私の4人。●Slay the Spire: The Board Game Today's MASTERPIECE!! 詳しくはこちら↓さっさろぐ:【ボドゲ紹介】Slay the Spire: The Board Game|ゲームの遊び方やレビュー評価など クラファンで支援してたのが届いたのでさっそくプレイ。Steamやスイッチでプレイできる1人用電源ゲー「Slay the Spire」を多人数でプレイできるようにしたボドゲ版。 デック構築しながら敵と戦ったり買い物したりイベントに対処したりしつつ、レベル1から3までのボスを倒せばクリア(そのうちレベル4ボスとも戦えるようになる)。これだけ聞くと今までにもあったような気がするが、「手に入るカードが、それなりに種類がある中からランダムに選ばれた3択」というところが新しい。 まるみ屋とCarrolが電源ゲー版を経験済みだったので、私は簡単だとルールブックに書いてあったアイアンクラッドを選択。sskも未経験だったのだが、外見が気に入ったウォッチャーを選んだ。そして苦労してたw まるみ屋はサイレント、carrollはディフェクトを選択。ルールを確認したり、選択肢にいちいち悩んだり相談したりしながらプレイしたので、レベル2ボスを倒したところで時間切れ。インスト込みで7時間くらいかかったかな? しかし何もしてない真のダウンタイムはまったくといっていいほどなかったので、だれることは全然なかった。解散してから次のゲーム会までずっとスレスパのこと考えてたよw これまでのデック構築と言えば、ゲーム開始時に用意した全員共通のプールから購入していくタイプか(「ドミニオン」「イーオンズ・エンド」など)、購入のたびに補充が入って少しずつプールが変わっていくタイプ(「ハート・オブ・クラウン」「アセンション」など)の2つが主流だったと思う。 それが完全に個別プール。初期手札がちょっと異なるゲームはこれまでにもあったけど、ゲーム中に手に入るカードが完全に個別。しかもランダム。3択とは言え完全にランダム。確かにシステムを一言で表すならデック構築というしかないが、これまでとは完全に別物。デックに入るカード以外にずっと使えるレリックとか使い捨てのポーションとかもあるが、それもランダム。なのにこんなに面白い。もう発明としか言いようがないw ボードゲーマーはランダムを(特にダイスを振るのを)嫌うとされるが、正確にはランダムなシステムによって結果が一意に決まるのが嫌いなのであって、実はランダムに用意された選択肢から選ぶのは大好きなのだ。知恵を絞ってる気がするからねw もちろん、何しろランダムなのでちぐはぐなカードしか手に入らなくてうまく構築できない可能性も多分にある。幸い、ボドゲは(ソロプレイ以外は)プレイヤーが複数いるので、半分くらいデック構築に失敗しても何とかなるように調整されてる気がする。それに協力ゲーなんて常勝無敗じゃつまらないので、レベル2くらいまで辛勝してレベル3の道中やボスで力尽きるなんてのも乙なもんだろうw ちょっとこれはゲームの内容には文句のつけようがない。ゲーム外の難点として、昨今の事情を考慮しても値段が高いってところだけが玉に瑕だw 来年には電源ゲーの方で続編が出るみたいだし、たぶんそのうちファンが作ったオリジナルキャラのデータがBGGにアップされるだろう。普段はそういうのに見向きもしないのだが、スレスパだけは試してみたくなる。それくらいハマったので、電源ゲーの方には鋼の意志を持って手を出さないことにした。仕事に支障が出るのが目に見えてるからねw
2024.03.23
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「まだまだいい感じの謎解きあるからやろうぜー」とお誘いいただいたので参加。いたるさん、旅団長さん、私の3人。●26(ニジュウロク) 写真は旅団長さんが取ったものを拝借。 謎解き制作で活躍しているメジャーな集団の一つ、タンブルウィードの持ち帰り謎。ストーリー性はまったくなく、タイトル通り26の謎が入ってる。 3段階くらいに分かれてて、各段階ごとに6~8つの謎が入ってる。全部解くとその段階の大謎の答が出せるようになるので、それを考えてアプリで回答。合ってたら次の段階に進む。 第1段階の8つか9つの謎は、はっきり言って小学校低学年のなぞなぞレベル。問題を見れば3秒くらいで解けるので、作業と言っていい。「もしかしてこのレベルが最後まで続くのか……」と考えて目の前が真っ暗になったが、もちろんそんなことはなかった。第2段階の時点でかなり歯ごたえがあるものになり、第3段階は半分くらいヒントを見る羽目になったw おもしろい。謎にストーリー性を求めず、純粋に脳みその勝負をしたい人に向いてそう。仕掛けもなかなかよくできている。 私はストーリー性を求める方だし、仕掛けも(感心はしたが)面倒くささの方がやや上回った。それでもやれてよかった、やって損はなかったと思ったので、純粋謎解き派の人たちには間違いなくお勧め。●ファラウェイ 画像はBGGから拝借。 詳しくはこちら↓ぼくボド:ボードゲーム『ファラウェイ』のルールを徹底紹介 続いてちょっと余った時間に私持ち込みのこれ。神秘の大陸アルーラを歩き回る旅人となり、出会った人々の依頼を受けて、それを達成して得点を得る……という設定だが、これを理解してゲームしてる人ほとんどいないんじゃないかなw みんなちゃんとルールブックの冒頭にあるフレーバーテキストも読もうね! 手番ごとにカードを1枚手元にプレイ。出したカードの数字の小さいプレイヤーから、ディスプレイにあるカードを1枚選んで補充。直前のラウンドに出した自分のカードより数字が大きいカードを出した場合は聖地カードももらえる。これを8ラウンドやったら終わり。 非常に簡単なルールで、プレイ時間も短い。じゃあ何が面白いかというと、ゲーム終了時の得点計算はプレイしたカードの逆順(ラウンド8でプレイしたものからラウンド1でプレイしたものの順)で行うことと、得点計算前の地域カードは他のカードの得点計算において考慮に入れないってこと。これに尽きる。 つまり、ラウンド8でプレイしたカードの得点計算で参照されるのは、基本的にはそのカードだけ。ラウンド7のカードで参照されるのはそのカード自身とラウンド8のカードの2枚だけ……となり、ラウンド1のカードではようやく全部参照される。 それで「持ってる●●アイコンごとに2点」とか「4色の地域カードが(得点計算の時点で)全部あれば10点」とかになるので、あるカードをプレイしたあと、それ以降のカードだけで条件を満たしていかなきゃならないわけだ。これが脳みその普段使わない部分を使って悩ましいw なので条件が難しいカードは早めに出しておきたいのだが、そういうカードはたいてい数字が大きく、そのあとで聖地カードを得るのがちょっと難しくなる。聖地カードは得点計算時に常に参照されるので、うまく集めればラウンド8にプレイした高難度の条件を聖地カードだけで満たすこともできる……うまく集めればなw この日は私と旅団長さんが「4色の地域カードがあれば10点」をラウンド6でプレイし、足りない色の聖地カードを持ってなかったのでどちらも0点になるという大失態w しかし聖地カードを得るためにカードを昇順で出すことにのみ注力したいたるさんはそもそも高得点のカードをプレイできておらず、最終的には3点差くらいで旅団長さんの勝利となった。 なるほど、この軽さでこの面白さは確かに素晴らしい。なぜ中身一緒で箱だけ色違いのものを4種類も作ったのかはまったく分からないけどw これは何らかの賞を取りそうねーと思ったが、もうフランス年間ゲーム大賞の中量級部門で大賞になってるらしい。さもありなん。 拡張出してもう少し複雑にして欲しい気もするし、このままでいいからカードプールだけ増やして欲しい気もする。いずれにせよ基本の赤色以外の3色は数に限りがあるので、欲しいなら今すぐ買うべきゲームだ。●レジサイド Today's MASTERPIECE!! 写真はホビージャパンのサイトから拝借。 詳しくはこちら↓くりログ:『レジサイド(BGA)』の遊び方・魅力をご紹介! 旅団長さんが帰られたあと、2人でこれ。トランプ(と同じ構成のデック)を使ってやるファンタジー協力ゲー。 それぞれ4人いるジャック、クイーン、キングが敵となり、1人ずつランダムに(ジャック、クイーン、キングの順で)出てくる。そいつらを協力して倒していき、最後のキングを倒したら勝ち。 手札をプレイするとおおむね数値分のダメージを与えることができる。それで敵を倒すことができなかったら反撃され、食らったダメージの分だけ手札を捨てる(10点食らったら数値合計が10以上になる手札を捨てる)。これで誰か1人がダメージ分の手札を捨てられなくなったら全員敗北。 スートによって攻撃力2倍とか相手の攻撃力減少とか手札補充とか山札回復とか特殊能力があるが、面白いのは敵と同じスートの特殊能力は発動しないってところだ。 たとえばダイヤをプレイすると「そのカードの数値分だけ山札からカードを補充する」ことができるが、敵がダイヤのジャックかクイーンかキングの場合は発動しなくなっちゃうのだ。なので手札が少なくなった状態で敵を倒し、出てきた次の敵がダイヤだったりすると絶望することになるw 敵のヒットポイントちょうどのダメージを与えて倒すと仲間(手札)にしやすくなるとか(そうしなくても仲間になることはある)、スペードは他のカードと共にプレイして特殊能力を付与できるとか、細かいルールがすべてゲームを面白くする方向に作用してる。こりゃ傑作だわ。 4人プレイの方が手札の事故率は下がるが(2人プレイだと最初のカードを配った時点や、ダイヤを使って手札を補充した時点でダイヤのカードが1枚もなくなって敗北確定になることが数%くらいある)、手札を補充しにくくなるのでより戦略的なプレイが求められそう。 レガシーゲームが大好きだけどこのゲームをプレイしたことがなかったので、今クラウドファンディングでレイトプレッジを受け付けている「Regicide Legacy」に突っ込むかどうか悩んでたのだが、翌日速攻でポチったw 十中八九日本語版が出ると思うが、万が一出なかったら困るのでよしとする。元ゲーの面白さは保証されたので、レガシー好きなら(そして日本語版が出ても後悔しないなら)みんなも行っとけ!
2024.06.23
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定例会。ssk、carroll、私の3人。●テラミスティカ:ガイアプロジェクト(失われた艦隊拡張入り) 詳しくはこちら(基本のみ)↓ニコボド:ゲーム紹介『テラミスティカ:ガイアプロジェクト (Gaia Project)』 前回のプレイ記録はこちら。6年振り5回目らしい。最初の2回はいつどこで誰とやったかさえ覚えてないが。 3人なのでいつも通り、4人以上だと時間かかりすぎて終わらない重ゲーを選択。当然今日はこれだけ。もう誰もが知ってる超有名重ゲーなので詳細は割愛。 拡張込みで、1番手のcarrollが地球人、2番手の私がタクロン族、3番手のsskがスペースジャイアントを選択。この時点で、スペースジャイアントの初期配置場所が実質1つしかなく(原始惑星が宙間タイルには1つしかなく、他の原始惑星はすべて外宇宙タイル上にあって選ばれにくいため)、その近隣に私の母星である茶惑星はなかった。そして地球人が2つ目に選んだ青惑星の近くにも茶惑星がなかったため、私の初期鉱山のうち1個は孤立することが確定。いきなり厳しいスタートとなったw 我らがタクロン族。パワーストーンをガイアエリアに移動させないと宇宙船に触れない(つまりラウンドごとに1隻にしか触れない)悲しい奴だ。 ここから先は、振り返ればよくなかったことしか思い出せない。・研究所ルートで行ったのはいいが、初手で取るべきは4金収入ではなく4パワー収入だった(2枚目には取ったけど)。・序盤に鉱山2つ体制で進めたのはいいが、鉱山を4つ以降にするのが遅すぎて終始石が足りなかった。足りないのに対策を打たなかったのは愚の骨頂。素直に鉱山増やすなり、石収入タイル取るなりすればよかった。後者ならパワー収入もついてくるんだし。・とにかくスペースジャイアントに好き放題やらせすぎた。どこに入植するにも2改造必要なんだから、選択肢を減らすために2改造のパワーアクションは私が率先してつぶすべきだったし、3石パワーアクション上級タイル、到達距離+1技術タイルも取られ、3ラウンド目に「新たな種類の惑星に鉱山建設したときに3点」タイルがあったのに「ラウンド終了時に入植惑星の種類数ごとに得点」タイルまで取られて手のつけようがなかった。・上記のように、3ラウンド目に「新たな種類の惑星に鉱山建設したときに3点」得点タイルがあった上で、4ラウンド目に「交易所建設するたびに4点」タイルがあるという明白なフィーバータイムがあったのに、完全に失念していた。どう考えても3ラウンド目に鉱山ばらまくとこだろw そんなわけで、2ラウンド目までは可もなく不可もなくって感じで回せた気がしたが、終わってみればスペースジャイアントに180点以上取られてぶっちぎられた。地球人が147点で2位、私は138点で3位。拡張なしの環境では平均点前後の得点に見えるが、たぶん拡張入れたら得点も上方修正されるだろうから平均以下かなあ。 技術の最終盤面。経済を2レベルにして石収入増やして、大して使わなかったガイア計画を1レベルで止めて、その分を惑星改造に回した方がよかったかな。 獲得した技術タイル。「ガイアに鉱山作ったら3点」は5ラウンド目に「ガイアに鉱山作ったら4点」があったのでそのためだけに取った。アクションタイルが載ってるのは4パワーアクション。即時1石タイル2枚も取るくらいなら収入タイル取っておけばよかったし、7勝利点タイルも取れてないし、もうお見せするのが恥ずかしいくらいだw まあ拡張入れてプレイするの初めてだし!(3人ともそう) 1回目は練習みたいなもんだし! もう完全に理解したから次は勝つし! 次いつになるか分からんけどなw
2024.12.21
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「雑誌の附録に面白そうなゲームついてきたからやろうぜー」とお誘いいただいたので参加。いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。●群雄戦国時代 詳しくはこちら↓がせっちの子育て世帯応援サイト:【2025年12月発売】ゲームジャーナル97号「群雄戦国時代」完全ガイド|戦国SLGの魅力・ルール・特集記事を徹底解説 本命のこれから。ウォーゲーマー向け雑誌「ゲームジャーナル」の附録ゲーム(というかゲームが本体で雑誌が附録というか)。 タイトル通り、日本の戦国時代がテーマ。徳川家康とか武田信玄とか上杉謙信とか誰でも知ってるような武将が出てきて殴り合って、誰かが自分の手番中に10エリア支配したら即勝利。 戦闘は軍隊のユニット数の分だけ1d6して、武将の戦力値以下出たダイスの分だけ敵ユニット除去。防御側先攻なので、攻撃側はそれなりの数を用意して攻めないと返り討ちに遭う。 まあよくあるウォーゲームみたいに見えるが……勝利条件がサドンデスなのに手番順はチット引きで決まる。しかも中立勢力のチットが引かれた場合、“直前の手番プレイヤー”がその行動を決める。さらに京都を支配しているプレイヤーは京都手番順チットが引かれたときにも行動できるようになるので、純粋に手番数が2倍になるw そして手番中にはアクションポイントを使ってアクションするのだが、このアクションポイント数が何とダイスで決まるw 下限や上限に関するルールがあったり、武将の能力によるプラス修正もあるが、まあ出目が1より6の方がえらいに決まってるわなw これだけでもまあまあパーティーゲームだが、それを加速するのが計略カード。1アクションポイントで引けるのだが、この強弱が激しすぎる。「戦闘中にダイスを“1個”“振り直せる”」のと「敵ユニットを“問答無用で”“2ユニット”除去する」が同列に扱われるのはどう考えてもおかしいだろw さらにはアクションポイントを1d6分増やすぶっ壊れカードもある。これで6出たら(そして上限に引っかからなければ)手番が2倍になるようなもんだぞw 愛しきぶっ壊れカードたち。 ということで、硬派な見た目とは裏腹に、さまざまなランダム要素に一喜一憂するバカゲーであった。短時間で終わるし、そういうものだと思って挑む分には面白いよ。●Unlock!: Enchanted Adventures:Kilea's Wrath そのあと「アンロック!」シリーズ最新作の1本目、「キレアの憤怒」をプレイ。人々が平和に暮らしていた諸島で突然火山が噴火した! これは火の神キレアの怒りに違いない。諸島全体が溶岩や火山弾でずたぼろになる前に、何としても神の怒りを静める手段を探さなければならない……というお話。 独自のメカニズムの適用方法に少し戸惑ったが、そこを理解できたあとは比較的スムーズに進んだ。1本目ということで難易度★1だしね。納得いかないところは1つだけで(解答を見ても「そうは見えねえだろ!」となった)、久しぶりに納得感のあるアンロックだったな……本来の解き方とは違うごり押しで解いたところもあったけどw●リミット 詳しくはこちら↓【ボードゲーム】LIMIT(リミット)①(ゲームの紹介)|あさお 現在パート5まで記事がアップされています。 最後にこれを3人で。産業革命の始まりから近未来までの1850年~2060年代を舞台とした文明管理ゲー。 コンポーネントもルール量も多いが、意志決定が必要なのは政治フェイズ中のカードプレイくらいであとは自動処理なので、最悪そこだけ説明して始めてしまえば、あとはプレイしながらインストでもなんとかなる。この日はそんな感じでプレイして、3人でインスト込み3時間くらいで終わった(ラウンド6で世界危機エンド)。 で、だね。これ人口トラックが100まであるけど、テーマが“成長の限界”であることからして、たぶんここまであげきってまともに運営するのは無理じゃないかなw もう石油がまったく足りない。参考文献のせいかデザイナーの思想のせいか分からないが、「菜食主義」や「リサイクル」などの常動能力を全部出して、それでようやく人口30くらいで回るかどうかくらいだと思う。 そうなると、少なくとも3人だと展開の幅はなさそうかな。多人数で同盟ありでやったらまた違うかもしれないが、そうするとプレイ時間は大きく伸びるだろうし、悩ましいところだ。
2025.12.23
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ボックスアート デザイナーのBen Harkinsが自分で立ち上げた会社、Floodgate Gamesから昨年のキックスターター案件として発表した時間遡り系ゲーム「レガシー:時の歯車」。最近になって国内での取り扱いが始まったこともあり、プレイした人も多いだろう。その拡張となるのがこの「レガシー:禁断の機械」だ。 プレイヤーは歴史の管理者となり、時を遡る能力を持つ古代機械を操って、過去の技術がきちんと存在するように努力する。ゲームは4ラウンドに渡ってプレイされるが、時間を過去へ未来へと行ったり来たりするのは思ったより大変なようで、1ラウンド中は過去に遡ることしかできない。1ラウンド4手番、1手番は3アクションからなり、各プレイヤーは「時間を好きなだけ遡る」「今いる時代に新たな技術カードを置く」「今いる時代に置かれている技術カード上に影響力駒を置く」「山札から技術カードを引く」の4種類のアクションを任意の組み合わせで実行する。ラウンド終了時には全員が未来に帰還し、各技術についてちゃんと存在してるかどうかを確認。うまいこと存在できた技術ごとに、最も影響力を与えたプレイヤーが得点を得る。このとき、その技術の前提条件となる技術に影響力を与えたプレイヤーには再度得点が入るのが面白い。これを4ラウンド繰り返し、最多得点プレイヤーの勝ち。 以上が「レガシー:時の歯車」のおおざっぱな解説。当然、その拡張である「禁断の機械」もだいたい同じだが、変わっているところも多い。 相変わらず歴史の管理者として多忙な日々を過ごしているプレイヤーたち。しかし、タイムマシンのエネルギー源である“ヴェスパー”と呼ばれる謎の物質が異常に増大し、歴史がかつてない速度で崩壊を始める。万策尽きたそのとき、プレイヤーたちはついに苦渋の決断を下すことにした……そのあまりの強力さゆえ、かつて歴史から抹消した“禁断の機械”の数々を復活させることにしたのだ! うーん、なんて燃える展開w この「禁断の機械」、拡張と銘打ってはいるが、そんじょそこらの「基本セットに追加できるカードをちょこっと用意してみましたー」みたいなヌルいものとはわけが違う。なんとゲームの肝である技術カード(および運命カード)は全部差し替え! 混ぜて使うことはできないという、完全置換型なのだ。置き換えるのには当然理由があり、「禁断の機械」技術カードの大半は特殊能力を持っている。それが確立時能力と発動能力の2つだ。 確立時能力は、その技術カードを手札から出してタイムライン上に置いたときに発動する。「~できる」と書かれていない限りは発動必須。確立時能力を持っているのは基礎技術に限られるようだ。 確立時能力を持つ技術カードの例。左上の「スカイフォーク」は、確立時にカードを1枚引いて1枚捨てることができる。右上の「タイムジャー」は、確立時に1タイムフレーム分だけ過去に移動することができる。移動にもアクションを消費するので、ただで移動できる能力はありがたい。左下の「大いなる炎」は、このカードを置いたタイムフレームより前に別の「大いなる炎」がすでに置かれている場合、プレイヤーは1点を失わなければならない。 発動能力はプレイヤーの意志で手番ごとに1つだけ発動させることができ、手番中の1アクションには含まれない。ただし、発動させるには条件がいくつかある。まず、自分が現在いるタイムフレームの技術しか発動させられない。さらに、その上に誰より多くの影響力駒を置いていなければならず、その技術がその時点で存在確定していなければならない。この最後の条件のため、基本的なルールにも変更が加えられている。「時の歯車」では各技術が存在しているかどうかをラウンド終了時にのみ確認していたが、「禁断の機械」では新たな技術カードがタイムライン上に置かれるたびに存在判定を行うことになる。 発動能力を持つ技術カードの例。左の「運命移植機」を発動させると、この技術カード上にある自分の影響力駒を全部取り除いてストックに戻さなければならないが、なんとラウンドの最後に5手番目をプレイできるようになる。右の「季節接合機」を発動させると、なんと一番後ろ(一番昔)のタイムフレームのさらに後ろにタイムフレームがもう1つ追加される。さすが禁断の機械、何でもありだなw あとのプレイの流れは「時の歯車」とまったく同じ。内容物としては新たな技術カード以外に、一部の発動能力の効果を現すためのトークン類が追加されている。また、ラウンド中に各技術が存在できているかどうかを頻繁に確認することになるため、存在できていない技術を表すためのマーカーもある。 上から順に延長タイムフレームマーカー、追加手番マーカー、得点修正マーカー、非存在技術マーカー。 以前紹介した「マグヌム・サル:ムリア」同様、内容物置き換え型の拡張。個人的には、超強力なものもあった運命カードが完全になくなったのが好印象。以前プレイしたときはあれのおかげでひどい目にあったからねw その代わりに特殊能力が追加されたが、確立時能力は出したときに1回使えるだけだし、発動能力は条件が厳しい上に1手番1回までの制限もあるので、そこまで煩雑にはなっていないんじゃないか。とはいえ、間違いなく長時間化するだろうから、「時の歯車」とどちらを好むかはプレイヤー次第となりそうだ。私は特殊能力バリバリ系ゲームが大好きなので、是非こっちもプレイしてみたい。 ラウンド中に技術の存在をいちいち確認するのは手間がかかりそうだが、それがマーカーの使用によってどこまで軽減されるか。また、これまでの画像で気づかれたと思うが、技術カードは前提とする技術、前提とされる技術が左右にアイコンで示されているデザインになっているので、これがプレイ時間の短縮にどれだけ貢献しているかも気になるところだ。 発売は2013年8月予定と、結構先。プレイには「時の歯車」が必要なので、興味がある人は今のうちにこちらを手に入れておくといいだろう。日本ではゲームフィールドがFloodGateGamesの正規輸入代理店となっている。初回限定でミニ拡張(追加カード)がついており、お値段も相当頑張っているので、このゲームに関しては単品で個人輸入するより国内での購入がお勧め。「禁断の機械」の取り扱いにも期待したい。BGGの和訳ルール(発売まで間があるため、ルールやカード効果に変更がある場合があります)ゲームフィールドの「レガシー:時の歯車」の商品ページ
2013.05.23
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「やる前から傑作って分かってる謎解きやろうぜー」とお誘いいただいたので参加。いたるさん、旅団長さん、私の3人。一味さんは「ディテクティブX」を一緒にプレイしたマブダチとプレイするとのことで涙の欠席。●DETECTIVE X CASE FILE #2 ブラックローズ 「DETECTIVE X CASE FILE #1 御仏の殺人」のプレイ記録はこちら。 用意された豪華なコンポーネントとインターネット経由でダウンロードしたデータを駆使して謎を解き、web上で回答を入力(または選択)して進めていく謎解き。本職の推理小説家によるシリーズ第2弾。 ラグジュアリーなリゾートホテルのパーティーで、「黒いバラ」の開発に成功した女性経営者が殺害された。さらには、依頼者である記者の息子も行方不明になっている。犯人は誰? 少年の行方は? 殺人と行方不明との関係は? 謎が謎を呼び、状況は二転三転。パーティー参加者たちの不可解な証言や、さまざまな写真、動画や音声といった大量の捜査資料を紐解き、事件の真実を暴け!(公式サイトよりコピペ) 当然ながらネタバレ厳禁なので、内容について詳しく話せるのはここまで。できるだけネタバレを避けてよかったところを挙げると、まず何より役者の演技力が段違いに上がったw 前作は素人に毛が生えた程度に見えたが、今作は子役にいたるまでほとんど違和感はなかった。私は疎いのでよく知らないが、かなり有名な女優も出演しているようだ。おかげで動画を見るたびに萎えるということはまったくなくなった。これは大きい。今から1作目をやり直したらここで引っかかってギブアップするかもしれんw 肝心の謎については、前作が推理小説的謎7:パズル的謎3くらいだったとするなら、今作は推理小説的謎9~10:パズル的謎1~0だろう。正直言って、販売元のスクラップの気配はまったく感じなかった。動画という必須要素がなければ、推理小説を読んでいるのとほぼ変わらない。ここは善し悪しというより好みの問題だが、私はパズル的謎をストーリーにうまく組みこんでいた前作の方が好きだ。 ストーリーに大きな突っ込みどころはないのは、やはり本職が書いてるおかげだろう(まったくなくはないが、まったくないフィクションなど存在しないので問題ない)。ほかの作家もどんどん謎解きのシナリオ書くといいと思う。 結論として、前作を充分楽しめたならこちらもプレイして後悔はない。なお、作者がツイッターで「プレイ環境は問わない」と言っており、まあ確かにそうかもしれないが、実際にはネタバレ禁止の謎解きゲーをボドゲカフェなどでやるのはあまりお勧めできないし、大きな音を立てると迷惑になるようなところ(公民館など)でやるのも問題だろう。ぜひ閑静な個人宅でプレイして欲しい。 後日一味さんに聞いたところによると、そちらのグループではとうていやりそうもないことをやったらしい。人間の発想力は無限だな……全然関係ないけど、今作は頑張ればリプレイが可能ですw
2024.10.01
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