あれこれ備忘録ホスピス医のこころを支えるもの

粗忽のたかびー

ホスピス・緩和ケア医をしています。仕事でホスピス・緩和ケア病棟で出会う方々の人生には、小説より奇なり、と言う言葉があてはまる物語がよくあります。一方、私生活では沢山の映画、ドラマをみて、小説も読んできました。自分では味わえないドラマをいつも見聞きしていることになります。日々感じたことを発信しようと思います。

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2008.11.12

今朝のニュースで
19歳の男性が父親に仕事のことで怒られ
むしゃくしゃして誰でも良いから殺そうと思った、といって
23歳の男性の命を軽トラではねて奪い去った
ニュースが流れた

誰でも良いから、とか
死刑になりたかったから、とかいうのであれば
極論であるが
まず両親を殺しなさい、と思う。

殺人の犯人の両親というレッテルを貼られ
そんな風に育ててしまって、という眼で見られ
今すんでいる地域からは逃げざるを得ず
一生、罪を背負って生きていかねばならないわけだから

最近の犯人の親は殊勝なコメントを出している
一生かけて罪を償って欲しい
ということは親はまともな人生を歩んできた可能性が高い
しかし子供の顔が見えず、心がわからず
なぜ自分の子が人殺しになったのか
皆目検討がつかぬ、というコメントをしている

私も誰を殺すことなく、３人の子の親になった

でも誰か殺したいほど憎くなったらまずその場から逃げなさいと教えるだろう
人を殺しても何も解決はしない、憎しみの連鎖が更につながるだけである

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