江戸こぼれ話 笑左衛門残日録

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月夜の傘 朽木一空と五林寺隆さん

2023.02.16
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カテゴリ: 裏長屋よもやま話,
​​   ​ 囲い者(妾)1 極上松の巻
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​  ​~親のため 我落ちにきと 女郎花~​  ​江戸川柳​
江戸の男は妾を持つのがが男の甲斐性などといわれておりまして、 
 大店の主人に大番頭、大名や旗本のお武家さんにご隠居さん、
 はたまた、火消しの棟梁に博徒にやくざまでが妾を抱えていたのでございます。
 ですが、一口に囲い者(お妾さん)といっても 松竹梅とございまして、
 吉原の花魁の身請けともなれば極上の松である。
 何しろ身請け金が安くて100両(400万円)太夫の上物になれば
 目の玉が飛び出る500両という金額なのである。
 そんな花魁が身請けされても、旦那様には本妻がいるので、身分は愛人なのでございますが、
 高い板塀で囲まれた門構えの家を用意し、世話をやく幾人かの奉公人も付けるのでございます。
 お妾さんに綺麗な着物を着せ、おいしいものを食べさせ、お小遣いを上げて維持すると、 月に二十五両が相場でございましようか。
 吉原の花魁を囲者にした旦那は、まさに甲斐性のある男と言えましょう。
 まっ、日本橋の大店の旦那か、大名家のお偉いさんか、悪代官か、
 京大阪あたりの悪徳商人でもなけりゃできやしない。
  囲者になった元花魁にすれば、なんとも極楽極楽な暮らしだったに違いない。
 家事労働は女中と下女がやり、自分は風呂に入り、化粧をし、綺麗な着物を着て、
 三味線を弾いたり、本を読んだりしながら暇を持て余していたのであります。
 大店の主人ともなれば、店に目を配らなければならないし、
 得意先や同業者との付き合いもあり、本妻への気遣いもあり、
 毎日のように妾宅に来ることなどできやしないのだった。
 たまに旦那が来れば、求めているのは性的快楽の欲望なので、
 旦那を天にも昇るいい気持にして喜ばせてあげることがお妾さんのお仕事だった。
 元花魁にとって旦那様を天国に連れて行って昇天させるは他愛のないことだった。
 だが、極上松の囲い者になれる吉原の女は極極一部の女で、夢のまた夢の事でありました。
 吉原へ身を売って奉公して吉原の囲いの中で病気になって
 命を落し、投げ込み寺に放り込まれる女がほとんどだったのだ。
 同じ囲いの中でも運命は残酷なものでございます。
~忍ぶ夜の蚊はたたかれてそっと死に~  ​江戸川柳​
  続く 笑左衛門





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最終更新日  2023.02.16 10:30:06
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