江戸こぼれ話 笑左衛門残日録

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蝋梅咲きて 朽木一空と五林寺隆さん

2024年11月15日
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​<れ> 良薬は口に苦し
​​


<良薬は口に苦けれども病に利あり、
忠言は耳に逆らえども行いに利あり>
 「甘い薬よりは苦くて飲みにくい薬ほど、よく効くもんだと云いますがね、7
 ご隠居の小言は苦すぎて、長屋の者は辟易して逃げちまいますよ、」
「彦五郎よ、苦言は薬なり、甘言は病なりと申すのだぞ、」
「けどね、ご隠居、病にぴったりの良薬を手に入れるのも難しいでござんすね、日本橋本町三丁目辺りには、ざっと数えても40軒は下らない、
 土蔵造りの立派な薬種問屋が軒を連ねておりましてね、
 通りを歩くと、独特の薬の匂いが立ち込めていて、
 匂いだけでも病が治りそうな気がするなんて人もいるくらいですよ、
 良薬の香り漂う三丁目,、なんて川柳でもうなりたいくらいで、」
 「日本橋神田辺りは薬種問屋だけじゃねえ、
 同じ職業の者が集まって暮らしてるのよ、
 元大工町、番匠(大工)、箔屋町には打箔職人、桶町は桶職人、
 大鋸(おが)町には木材から板を切り出す大鋸職人、南鞘町 は刀剣の鞘を作る職人、具足町は甲冑を作る具足師、畳町には畳師が居住し、檜物町には大工棟梁が住んでいて、 南鍛冶町は鍛冶の職人、北紺屋町は染物職人、
 呉服町には呉服店、本材木町には材木商が移り住んでいて、
 町それぞれに独特の空気が流れ、匂いがあるのが江戸の町だ。
  彦五郎が通ってる柳橋や吉原にも独特の匂いが
 立ち込めているようにな、」
 「でも、日本橋三丁目辺りじゃ、薬種問屋が多すぎて、さてどこへ行けばいいのか? ちょいと、面食らいますね、
  薬だって、「錦袋圓」「實母散」「清婦湯」「神効丸」「五臓圓」などと200種もの売薬があるんじゃ、どれが体に効く者か見当もつきませんや、」
 「数ある薬種問屋でも一番なのは、格式ある屋根つきの立派な立看板を出している 鰯屋が一番だろうな、家伝秘法 調痢丸”(ちょうりがん)が鰯屋の文字通り看板商品で、
 腹下し等、胃腸周りの疾患に効く妙薬として人気があるそうだぞ、」
 「まあ、町人は体の具合が悪いからと言って、
 すぐに医者を呼ぶには銭の心配をしなけりゃならねえから、
 病気になって苦しい思いをするまえに漢方薬を買い求めたり、
 自分で灸(きゅう)をすえるために艾(もぐさ)は欠かさずに家に常備して
 おりますがね、」
「日本橋三丁目の横丁に入った薬種問屋の中には、
 惚れ薬だの、毛の生える薬だの、鼻糞丸めた丸薬が気の病に効くだとか
 赤まむしを煎じた粉末が精力剤になるとか、胡散臭い薬を売っている店もあるから、騙されないように気をつけなくちゃいけねえな、
 もともと薬は医者が生薬を刻んだり手を加えて、
 調合していたのだが、いつの時代からか、
 生薬屋が医者に代わって調合した薬を販売するようになったのじゃ、
 おかげで、薬代も安くなったともいえるのじゃがな、」
「安い薬といえば、三丁目の横丁にある仕舞た屋ふうの家の
 薬屋では、医者の順庵先生が薬を調合しているんですが、
  二本橋の表通りの薬種問屋じゃ、安くても一服60文はする、
 良薬なら100文は下らねえ相場なのに、
 幸福堂じゃ、一服10文と格別に安いそうで、
 またその薬がよく効くというので江戸庶民には人気があるんですよ、
 おまけに、貧しい人からは薬代は取らないので、
 順庵先生の家先には芋や大根や菜っ葉などが
 薬代として置かれているんですよ、
 まさに貧乏と追っかけっこの庶民からすれば、
 順庵先生は薬の神様のようだと、評判でございますよ、」
 「良薬なら口に苦くてもよいがな、、」
  ~三丁目匂はぬ見世は三四軒 ~

  ~四丁目もまだちらほらと匂う也~江戸川柳

 ~本草を道へならへる三丁目~江戸川柳

 ~苦いだけ 親父の小言 ききめなし~拙作

 ~甘くって よく効く薬 女郎の甘言~拙作

 ~良薬の 小言うんざり 日本橋~拙作

  ~盗賊に よく効く薬 鬼平丸~ 拙作

 笑左衛門





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最終更新日  2024年11月15日 12時26分47秒
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