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今日、ご紹介するのは「Xystridura templetonensis」。本種は、オーストラリアクイーンズランド州にあるBeetle Creek層と呼ばれる古生代カンブリア紀前期の地層から化石発達しているのが特徴でが見つかっています。産地が限定されているからという訳でもないでしょうが、オーストラリアを代表する三葉虫の一つにもなっています。本種は、オーストラリア産の種の中では比較的大型の種で、体側部がフリル状に発達しているのが特徴です。ちなみに、オーストラリア産の三葉虫は、日本産に負けす劣らず流通量が少ないといわれていますが、そんな中でも本種は、まあ、それなりに流通している種のようです。と言っても、そもそも比較元が少なすぎるため、ロシア産やアメリカ産の種と比べること自体おこがましいといった感じの流通量です。Xystridura templetonensis レドキリア目Xystriduridae 2023年8月24日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 27, 2023
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今日ご紹介するのは「Pseudophillipsia spaculifera」。昨日ご紹介した「Phillipsia ohmoriensis」と似てはいますが、それでも少し異なっているということから、ギリシャ語で「偽りの、にせの、まがいの、疑似の」といった意味を持つ「Pseudo」を冠して命名されました。本種は、宮城県気仙沼市の、古生代ペルム紀中期の地層から化石が見つかっています。現時点では、宮城県でしか見つかっていないという現生種だと固有種みたいなものですが、海産でも底生性の種だと、移動拡散能力が小さいものは地域で種分化が進んでいくということを示しているのだと思います。Pseudophillipsia spaculifera プロエトゥス目プロエトゥス科 2023年8月24日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 26, 2023
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今日ご紹介するのは「Phillipsia ohmoriensis」。本種は、岩手県大船渡市の古生代石炭紀前期の地層から化石が見つかる、由緒正しい日本国産の三葉虫です。日本国内で見つかる三葉虫は比較的少ないのですが、その中でも本種は群集で見つかることが多く、海底に集団で集まり、海底の有機物を捕食していたと考えられています。体長1.5~3cm程度と小型の個体が多く見つかっています。また、頭部を欠損している標本が大半を占めており、多種と比べて頭部が分離しやすい構造をしていたのではないかという説もあります。Phillipsia ohmoriensis プロエトゥス目プロエトゥス科 2023年8月24日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 25, 2023
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本日ご紹介するのは「Phacops milleri」。本種は、アメリカ合衆国オハイオ州の古生代デボン紀の地層から見つかっています。本種は、端的にいうと、「複眼が発達したダンゴムシ」。余分な突起を持たず、とにかく複眼が大きいのが特徴です。また、実際、ダンゴムシのように丸くなった個体も見つかっており、「丸くなって外敵から身を守る」というスタイルは、古生代から引き継がれた由緒正しい防御術といったところでしょうか? Phacops milleri ファコプス目ファコプス科 2018年8月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 16, 2023
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本日ご紹介するのは「Lonchodoas mcgeehei」。本種は、アメリカ合衆国オクラホマ州の古生代オルドビス紀後期の地層で見つかっています。どちらか頭でどちらがしっぽかわからない、不思議な格好をしていますが、写真では左側が頭部になります。本種は、その非常に長い「genal spine」と呼ばれる一対の棘と、それに比べて小さな胸部と尾板、さらには、これまで紹介してきた他の三葉虫と異なり眼が見当たらないといった特徴があります。加えて、頭部の先にはきわめて長い角のような突起があり、全体として「栗の実から作ったヤジロベエ」といった感じです。ちなみに、本種が属するLonchodomas属には、近縁で外観がよく似たAmpyx属という属がいますが、 Lonchodomas属は節の数が5節であるのに対し、Ampyx 属では6節と節数が異なっており、この点に注意すれば両者を容易に区別することができます。 Lonchodomas mcgeehei アサフス目ラフィオフォルス科 2018年8月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 15, 2023
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今日、ご紹介するのは「Norinia convexa」。本種は、頭部が幅広く、左右に伸びる「genal spine」と呼ばれる一対の棘も頑丈でしっかりしています。一方、頭部以外はというと、外殻周りに目立った突起が見られないのが特徴です。なお本種は、中国の古生代オルドビス紀前期の地層で見つかっていますが、流通個体は比較的少ないといわれており、いわゆるレア物三葉虫の一つとされています。Norinia convexa アサフス目アサフス科 2018年8月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 14, 2023
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今日ご紹介するのは「Stephenaspis bispinosus」。本種は、アメリカ合衆国ネバダ州の古生代カンブリア紀中期の地層で見つかっています。本種の一番の特徴は、学名の種小名にもあるように、尾部に生えた二本(bi)の棘(spina)です。また、頭部から左右に伸びる「genal spine」と呼ばれる一対の棘が比較的長いのも特徴の一つです。Stephenaspis bispinosus コリネキソクス目ザカントイデス科 2018年8月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 13, 2023
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今日ご紹介するのは「Neoasaphus kowalewskii」。本種は、ロシア、サンクトペテルブルク近郊のヴォルコフ川周辺の、オルドビス紀前期~中期の地層で見つかっています。本種の特徴は、・・・と言わずもがな。誰もが見て、一目でわかる突出した「眼」です。本種は、体を海底に潜り込ませて潜み、この長い柄を持つ眼をあたかも潜水艦の潜望鏡のごとく突き出して、周りの様子をうかがっていたのではないかと考えられています。正直なところ、「三葉虫」の名前の由来となっている構造のうち、両側の「葉」がなければ、まさにナメクジかオオムラサキの幼虫かといった感じがしっくりくる外観です。それにしても、本種を含めこれまで紹介してきた数々の棘や突起を持った化石を、ここまで壊さずにきれいにクリーニングできるとは、本当に職人技といったところでしょうか・・・。縁日の型抜き、それも二次元ベースのものを、半世紀の間、一度も成功させたことのない私から見ると、3Dで成し遂げてしまう技術はまさに神業です。ちなみに、本種は以前「Asaphus属」の中の一亜属として分類されていましたが、最近では、この亜属が属に昇格されて扱われることが多いようです。Neoasaphus kowalewskii アサフス目アサフス科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 12, 2023
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本日ご紹介するのは「Ogyginus corndensis」。本種は、イギリス、ウェールズの古生代オルドビス紀中期の地層から見つかっています。これまで紹介してきた多くの種と異なり、棘や突起がなく、丸くのっぺりした感じで、なんとなく最中の外皮を彷彿とさせる外観をしています。Ogyginus corndensis アサフス目アサフス科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 11, 2023
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今日ご紹介するのは「Thysanopeltis speciosa」。本種は、扇のように広がる大きな尾部と放射状の隆起と周縁にある棘が特徴の三葉虫です。また、胸部の側葉は針葉樹の葉のような棘状となっています。北アフリカのモロッコにおいて、デボン紀約3億6千万年前の地層から見つかっています。Thysanopeltis speciosa コリネクソカス目スティギナ科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 10, 2023
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今日ご紹介するのは「Drotops armatus」。本種の特徴は、一目見てお判りのように、全身に生えまくった鋭い棘。昨日ご紹介した「Asaphus expansus」と対極に位置するような外観をしています。背甲のみならず、頭部や眼の上にまで突起がありますが、ここでいう「眼の上」というのは、「upper」ではなく「on」であり、まさに外骨格を持つ三葉虫ならではの重装備です。正直、北斗の拳のヒャッハー共の肩にくっつけていても全く違和感を感じさせない重厚さです。ちなみに、本種の種小名である「armatus」は、ラテン語で「武装している」という意味であり、英語の「armed」と同義です。そういう意味では、名は体を表しているというのを地でいっている種だと思いますが、それにしても、ここまで武装してさらに丸くなって身を守るという進化を遂げた裏側には、外敵による相当な捕食圧がかかっていたことが容易に想像できます。なお、本種はモロッコの古生代デボン紀(4億1000万~3億6700万年前)のむ地層で見つかっており、中には16cmを超える立派な個体も見つかっています。Drotops armatus ファコプス目ファコプス科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 9, 2023
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今日ご紹介するのは「Asaphus expansus」。本種は、古生代オルドビス紀前期の地層で見つかっています。本種が属するAsaphus属は、20種以上の種を含んでおり、その多くがロシアで見つかっているため、ロシアを代表する三葉虫の仲間とされています。本種は、そんなAsaphus属の中でも比較的初期に出現した種類で、北欧のスウエーデン王国からも見つかっており、紹介した写真の標本もスウエーデン産です。体長7.5cmに達し、全体的に目立った突起が見当たらず、滑らかな印象を受ける種で、なんとなく現生のダンゴムシを彷彿とさせます。実際、ダンゴムシのように丸くなった状態の化石も見つかっており、捕食者から身を守る行動をとっていたと考えられています。また、複眼が突出しており、視覚的にも発達していたものとみられています。Asaphus expansus アサフス目アサフス科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 8, 2023
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今日、ご紹介するのは「Bristolia harringtoni」。見てお判りのように、頭部から左右に伸びる「genal spine」と呼ばれる一対の長い棘に加え、胸部から左右に伸びた棘、そして尾板から伸びた1本の棘と、合計5本の長い棘が特徴の三葉虫です。本種は、アメリカ合衆国カリフォルニア州の古生代カンブリア紀前期の地層で見られます。ちなみに、本属は、この棘が特徴の一つになっていますが、頭部のみが見つかることが多く、なかなか完全な全身標本は見つからないため、完全な標本はいわゆる「レア物」と称されて結構な価格で流通しています。Bristolia harringtoni レドリキア目オレネルス科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 7, 2023
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本日ご紹介するのは「Walliserops trifurcatus」。本種は、北アフリカモロッコのデボン紀中期(約3億8千万年前)の地層から見つかりました。昨日紹介した「Hopolichoides conicotuberculata」は頭部に後ろ向きの棘がありましたが、本種は頭部前方に、三つ又のフォークにしか見えない突起が出ているのが一番の特徴です。体長85mmに達する三葉虫で、頭部から左右に伸びる「genal spine」と呼ばれる一対の棘が比較的長いのも特徴の一つです。さらに、複眼の上にも突起があり、なかなかの重装備です。ちなみに、フォークの長さや形状が異なる群があり、それぞれ別種ではないかと言われています。Walliserops trifurcatus ファコプス目アカステ科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 6, 2023
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本日ご紹介するのは「Hopolichoides conicotuberculata」。本種は、ロシアの古生代オルドビス紀中期の地層から見つかりました。オルドビス紀は、古生代前期の約4億8830万年前から約4億4370万年前までを指し、カンブリア紀に次いで古い時代となります。本種は、三葉虫としては比較的初期の部類に入りますが、その特徴は、何といっても一目で目に付く棘。頭部から左右に伸びる「genal spine」と呼ばれる一対の棘が比較的長いのはもとより、頭部の後ろに二股の角状突起が生え、さらに背中の中頃にも後ろ向きの棘が一本生えています。男の子は、割とカブトムシやクワガタムシといった、角などが発達した生き物にカッコよさを見出しますが、本種もそんなワクワク心を彷彿とさせる外観をしています。Hopolichoides conicotuberculata リカス目リカス科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 5, 2023
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本日ご紹介するのは「Elrathia kingi」。知る人ぞ知る、というよりも、アメリカ産の三葉虫といって思い浮かべるのが本種と言う位、有名な三葉虫です。本種は、古生代カンブリア紀中期の地層から見つかっており、これは、約5億年前に当たります。ちなみに、属名の「Elrathia」は、本属の個体が最初に見つかったアメリカ合衆国アラバマ州のチェロキーの地名エルラス(Elrath)に由来しています。本種は、アメリカの中でもユタ州の頁岩層において数十万個と多産しており、流通している標本の多くが、このユタ州産のものとなっています。体長は20~30mmと小型であり、中には捕食された跡が残っている化石もありますが、それらの痕跡がある化石は比較的高値で取引されているようです。Elrathia kingi レドリキア目アロキストカレ科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 4, 2023
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本日ご紹介するのは「Odontochile syncrama」。本種は、アメリカ合衆国オクラホマ州の古生代デボン紀の地層から見つかっています。一昨日紹介した「Comura bultyncki」が生息していたのと同じ時代ですが、何せ同時代の期間が長く、また、化石が確認されている場所も大きく異なっているため、これらが出会っていた可能性は小さいのかもしれません。本種が属する「Odontochile属」の内、モロッコ産の種については、現在「Zlichovaspis属」あるいは「Devonodontochile属」とされていますが、いずれにしても頭部から左右に伸びる「genal spine」と呼ばれる一対の棘が比較的長いのが特徴の一つとされています。また、本種が属するファコプス目の三葉虫の特徴である発達した複眼もしっかりと有ります。さらに、尾部の先端が尖って棘状になっているのも特徴です。Odontochile syncrama ファコプス目ダルマニテス科 2007年2月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 3, 2023
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本日紹介するのは、「Eoredlichia intermedia」。本種は、中国雲南省で発見されました。カンブリア紀の地層から採集されました。このカンブリア紀が、どのくらい昔かといいますと、古生代前期、約5億4200万年前から約4億8830万年前までとされています。昨日紹介した「Comura bultyncki」が生息していたデボン紀が古生代の中頃、約4億1600万年前から約3億5920万年前までの時期であることを考えると、さらに1億年近く前ということなので、人生100年とか言っているのが馬鹿らしくなるくらいのスケール感です。ちなみに、察しの良い人は感ずいているかもしれませんが、中国雲南省でカンブリア紀の地層といえば、カンブリア爆発で生まれた「澄江(チェンジャン)動物群」と呼ばれる独特の生物群が保存されているところです。本種に話を戻しますが、本種が属するEoredlichia属は、頭部から左右に伸びる「genal spine」と呼ばれる一対の棘が比較的長いのが特徴の一つとされています。なお、尾の先にも長い棘があるとされていますが、本標本では破損していて残念ながらその特徴はわかりません。また、本属は、三葉虫の中でも特に初期に出現したものであり、眼を持った初期の生命の一つとしても知られています。体長2~3cmと、比較的小型ですが、初期の三葉虫らしく頭部が大きいのが特徴です。Eoredlichia intermedia レドリキア目レドリキア科 2015年8月2日 東京都国立科学博物館 特別展「生命大躍進展」展示標本
Jun 2, 2023
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怒涛の5月が嵐のように過ぎ去り、ようやく落ち着き始めた6月。あっという間に今年の上半期最終月に突入してしまいました。というわけで、少し気分転換を兼ねて古生物に着目。現在生体が生で見られない化石種は、個人的にやはりロマンですが、そんな中でもテンション上がるのが三葉虫。自分でも掘りに行きますが、やはりプロの方のクリーニングは真似ができません。今日紹介するのは、そういう外観を持つ三葉虫の一種Comura bultynckiです。本種は、体長6cmほどの三葉虫で、モロッコにあるデボン紀の地層で見つかっています。このデボン紀が何時ぐらいの昔かというと、古生代の中頃、シルル紀の後、石炭紀の前で、約4億1600万年前から約3億5920万年前までの時期になります。本種の一番の特徴は、背甲に生えている長い棘で、岩の中から、この棘を折らずにとり足すのは、まさに職人芸としか言い表せず、本当に感心してしまいます。ちなみに本種の棘については、外敵から身を守るために発達したという説があります。、Comura bultyncki ファコプス目アカステ科 2018年8月4日 東京都国立科学博物館 展示標本
Jun 1, 2023
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