Emy's おやすみ前に読む物語

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Apr 13, 2006
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カテゴリ: 連載小説
半分くらい意識が朦朧としていたと思う。

1gも贅肉のついていないお尻が
ネイビーか黒のボクサーパンツに隠れていくところだった。

“そっか・・・。 彼もパンツ脱いだんだ。”

そのまま眠ってしまった・・・。




気がつくと目の前に下着が置いてあった。
たたまれていなかったのが不幸中の幸いだった。

ベッドから出て急いで着けた。


外が少し白んでいる。
彼がうつぶせに、こちらを向いて寝息を立てていた。
シングルベッドなので顔が近い。

“まつげが長い。これは、旅行の時には気づかなかった。”

指でそっとまつげに触れてみた。
ピクッとまぶたが動く。

―― 可愛い。

可愛くて いとおしくて、
もう意地悪したくてたまらなくなった。

もう一度まつげに触れるとピクッと振えて、
まぶしそうに目を開けた。



「・・・おはよう。 今、何時?」

「5:30。私、帰るね。」

「待って。コーヒー飲もうよ。今すぐ入れるから。」

彼はTシャツに、スウェットのズボンをはいていた。

彼がコーヒーの用意をしている間に、




彼の背中を見て、赤ちゃんの肌の質感を思い出した。

“ビロードの背中・・・。“

私は彼の背後から抱きついた。

「痛いっ。」
彼は小さく悲鳴を上げた。

「どうしたの。」

彼はTシャツの背中部分をつまむと、少し持ち上げた。

「これ、私が昨日・・・。」

彼のきれいな背中に、桃色の濃淡のミミズ腫れの
痕ができていた。

「痛いよね。・・・ごめんね。」

「ま、いいから。コーヒー入ったよ。」

久しぶりに彼の入れたコーヒーを飲む。
・・・あの時のまま、苦い。



コーヒーを飲みながら、何も話さない。

“で、俺と姉さんはどうなる?”の解答を、私は出さない。

彼は、私を困らせるようなことは言わない・・・。


私は飲み終わったコーヒーカップを洗い、かばんを手に持った。
彼に笑顔を向ける。

「ありがとう、ヒーロー。解決してくれて。」

「ありがとうって、言わないでよ。」

静かに答える。

私は靴を履き、玄関を開けた。

「今日、いい天気になりそうね。」

「ほんとだ。・・・姉さん、また・・・、またね。」

彼は何か言おうとして、やめたようだった。






彼の部屋を後にして、もう一度空を見上げた。

今日は晴れる。

土曜の早朝、人もほとんど歩いていない街。
なぜか全てが私を祝福してくれるように見えた。





―― 私は、心の重りから解放された。――











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Last updated  Apr 13, 2006 06:51:23 PM
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