全442件 (442件中 251-300件目)
<ベルギーの巨人たち>世界各国の旗が彩る市庁舎は、大聖堂からすぐのグローテ・マルクトにあります。グローテ・マルクトは『大きな市場』という意味のオランダ語。アントワープはオランダとの国境に近いので、ブリュッセルのようにフランス語優勢ではなく、オランダ語やフラマン語が主流のようです。日本の国旗も一番上にありますね。ギルドハウスが整然と立並ぶこの広場の真ん中に、投球途中みたいな格好の像が建っているんです。よく見ると水が出ていて噴水なんですね。しかも変なところから水が出てるんです。この街を巨人の脅威から救った英雄『ブラボーの噴水』だそうです。ローマ時代、この街のすぐ西側に流れているスへルト川に巨人が住んでいて、川を通る人に通行料を要求していました。お金が払えないとなると手首を切り取るという傍若無人ぶりだったんです。そこへ現れたローマ軍の隊長シルヴィウス・ブラボー。巨人アンティゴーンを成敗し、手を切り取って川に投込んだそうです。噴水の水は、切り取った手首から吹き出す巨人の血みたいですね。この手の像は、駅からメインストリートを歩いて来る途中にあったものです。ここまで大きいと川に投げ入れるのも大変そう。アントワープという地名はこの出来事に由来していると言いますから、巨人は本当にいたのでしょうね。handwerpen(hand 手 + werpen 投げる)= Antwerpen だそうです。巨人の国オランダがすぐそこですからありそうな話しだと思いました。川に向って西に歩いて行くと、2階建ての観光馬車に遭遇しました。馬と馴染みがない自分も『馬力がある』という言葉はよく使いますが、ホントに馬の力って凄いですね。2頭でバスみたいの引っ張ってました。こちらがスヘルト川です。利根川くらい大きいかななんて思ってしまいましたが、橋がありませんね。船で渡るのかな。川岸にお城が建っています。ステーン城 (Steen)。ステーンはオランダ語で『石』(ストーン)の意味です。大将のように日本のお城はそれほど興味ないんですが、ヨーロッパのお城はわりと好きなのでちょっと詳しく解説。13世紀、この要塞が建てられた頃は周りの家はほとんどが木造だったそうです。城が石造りで珍しいので『石』と呼んだらしいんですが、1520年にチャールズ5世によって改修され1820年まで刑務所として使用されていました。沈泥の堆積で船の運航に支障を来すので、19世紀に川沿いの歴史的建造物のほとんどは取り壊されたそうですが、これだけは投票でかろうじて残されることになったとのこと。1890年に考古学博物館になり、1952年からは海洋博物館となりました。近代的なMAS博物館ができたので展示物はそちらに移され、現在は建物の外側を散策出来るのみとなっているようです。城の前に巨人の像があります。きっとこれがその手首切り取られた巨人だろうと思っていたんですが、それにしては股の下の人を愉快に見下ろしてますね。調べてみたらこちらは別の巨人でした。アントワープの昔話に出てくる陽気な巨人、ランゲ・ワッパーだそうです。だんだらぼっちみたいな感じかな...。(つづく)
2014/05/06
コメント(0)
<アントワープ>朝6時に目が覚めてしまいました。試合が終わって寝たのが3時頃だったんですが、昨日の夜はバナナしか食べていなかったので空腹で起きてしまったんです。ゆっくりと朝食をとり、11時25分の電車でゼーフェンベルゲンからローゼンダールに向います。車窓からは一面緑の牧草地に放牧された牛や馬、地平線まで続くかと思われる真っ平らな畑、そして風車ならぬ風力発電の風車がたくさん列んでいるのが見えました。ローゼンダールで乗り換えて国境を越え、ベルギーに入ります。電車の中でしゃべっているのはほとんどアメリカ人観光客で、英語以外の言語は聞こえてきませんでしたね。私達も半分うつらうつらしながら黙って窓の外を眺めていました。アントワープの駅はミラノ駅にも似た素晴らしい建造物です。駅のすぐ隣が動物園で割と規模が大きくて有名らしいんですが、ここまで来てトラやサル見なくても他に見たいものいっぱいありますからね。特に美術館や博物館関係は月曜休館がほとんどなので、この日、日曜日の午後にどれだけ回れるかが勝負でした。駅前ホテルにチェックインしてまず向ったのはアントワープが生んだ世界の巨匠ルーベンスのお家。ルーベンスハイスです。作りがレンブラントの家にも似てましたね。弟子もたくさんいたしお金持ちだったので広くて豪華です。お庭も立派。マグロステーキとフレッシュサラダをつまみにビール休憩して次に向います。こちらマイヤー・ファン・デン・ベルグ美術館。美術収集家だった貴族のコレクションを一般公開してくれているんですが、絵画だけでなく彫像やタペストリーほかお宝御殿でしたね。見られてよかったです。入場料6ユーロなんですが、ルーベンスハイス他いくつかの美術館との共通券が10ユーロで買えると入り口で説明されました。先にここに来てればルーベンスハイスで6ユーロ払わなくてよかったんですけどね。次に向ったのはプランタン・モレトゥスの博物館です。あまり時間がなかったので急いで回ったんですが、世界遺産になっている16世紀ヨーロッパで最大だった印刷所です。非常に貴重な印刷物も多く保管されているとのこと。何にもなかったゼーフェンベルゲンとは対照的な、アントワープは見所満載の街です。グルン広場に建つルーベンス像とその向こうに見えるのが明日行く予定のノートルダム大聖堂。ここに涙なしには見られない『フランダースの犬』の最終回で登場するルーベンスの傑作があるんですね。ひとまず今日は教会を外から眺めながらベルギービールとムール貝料理を堪能。(つづく)
2014/05/04
コメント(0)
<3年分の変化>オランダに行くと自分が小人になった気がします。空港近くのホテルで1泊し、朝食会場のバーカウンターで足をぶらぶらさせながらクロワッサンをかじり、胸の位置にあるテーブルから不器用にコーヒーカップを持ち上げます。隣で食事をされていたオランダ人と思われる老夫婦に、孫を愛でるような目でにこやかに言われました。『ジャンプ!』朝食を終えた私は、かけ声に合わせて高い椅子から飛び降りました。オランダと言えば風車にチューリップ。今ちょうどチューリップの季節で、キューケンホフ公園に向う空港のツアーカウンターは賑わっていました。世界最大のフラワーパーク、いつか機会があったら私も是非見てみたいですね。試合会場のクランデルトは、3年前に行ったゼーフェンベルゲンから10キロほどの隣町で、どうせなら勝手知ったるホテルの方がいいだろうと前回と同じホテルを予約していたんです。一つ心配だったのは電車。ローカルな場所なので1時間に1本しかなくて、しかも無人駅で自動販売機で切符を買うしかないんです。その自動販売機はViSAカードが使えなくて、選択肢の中になじみのあるカードが一つしかありません。それはマスターカード。私たちは持っていませんでした。お釣りもないので3年前はホテルで小銭をたくさんもらって切符を買ったんです。あのときはオランダ国内の移動でしたので切符もそれほど高くなくて、1ユーロ玉20枚くらいで足りた気がします。今回は試合の後に行く先が隣国のベルギーですから、小銭何枚必要なのかな。出来ることなら日本で電車の切符は手配して行きたかったんです。でもあまりにもローカルな駅なせいか日本から買えなかったんですね。ベネルクス3国乗り放題券は買えますが、元とれるほど電車に乗りまくる予定もないし、切符の手配が一番の悩みのタネでした。スキポール空港のトレイン・サービス・カウンターに行ってみると、この道何十年の経験豊富そうな駅員さんが対応してくれて大変助かりました。今回の旅の全行程のチケットがここで買えたんです。最終日の特急指定席までとれ、乗り継ぎ電車の選択肢もいくつか教えてくれて、VISAカードも使えました。ヨーロッパの駅はあまり改札という概念がなく、フリーでホームに入れて電車にも乗れてしまうんですが、時々車掌さんが『切符拝見』に回って来て、そのとき切符持ってないと定価の何倍も払わなくてはいけないらしいんです。サルソ・マッジョーレの時もそうでしたが、だいだい超ローカルな路線ほど車掌さんが回って来る確率が高いです。今回も1時間に1本の電車で車掌さんが回って来ました。3年ぶりのゼーフェンベルゲン。はっきりいって、街の様子はほとんど変わってなかったです。この磔みたいに枝を剪定された並木は見覚えがあるようなないような。ホテルの親切なフロント兼バーテンダーさんは偉くなられたみたいで皆の仕事ぶりを見て回りながら私たちに笑顔を送ってくれました。ちょっと髪が少なくなったかも?部屋も何となく見覚えがある絵がかかっていて、ひょっとして3年前と同じ部屋かと思ったんですが昔の写真で確かめてみたら微妙に違ってました。夜はホテルの1階にあるビアレストランで頂いたんですが、週替わりディナーを始めたらしく、お手頃価格で美味しかったです。これは想像ですが、ベルギーで料理を勉強したコックさんを雇ったんじゃないかと思うんですよね。以前は典型的なオランダ料理、淡白な味付けに素材そのままみたいな料理ばかりだったんです。肉も塩こしょうして焼いただけみたいな。今回食べた週替わりディナーは、フランス料理の影響を受けた美食の国ベルギーで出て来るような凝ったソースが肉にかかってたんです。やはり3年の間にいろいろ変化があったのかもしれません。私たちのダンスもいい方向に変化していればいいんですが。(つづく)
2014/05/02
コメント(0)
<アテンションプリーズ>ゴールデンウィークを利用して『木靴杯』というオランダ南部で行われる大会に参加することにしました。3年前の夏、初めてオランダ遠征した時は、フェルメールやレンブラント所縁の地をめぐるオランダ国内の旅でした。今回は試合の後国境を越えて、隣の国ベルギーでルーベンスとムール貝料理を満喫しようというのが旅の目的。そしてもちろん地ビールも。ところがいきなり出国前からハプニング発生でした。なんとアキバで大将とはぐれてしまったんです。飛行機のチケットとかホテルの予約票を全部持っているのは大将で、旅費を持っているのは私でした。どっちがなくても困るんですね。ダンスの試合的にも。そもそも何でそんなことになったのか。スーツケースのキャスターが駅の黄色い凸凹ブロックに引っ掛かって私がモタモタしている隙に、大将が一人でどんどん行ってしまったんです。私も遅ればせながら後を追ってホームの先頭まで行きました。いないし…。『さっきの電車に乗ったのかな。』次に来た電車に乗って浜松町で降りたんですがそこにもいません。アキバのホームで私がいなくなったことに気付いた大将は、途中から引き返したらしく、どこかですれ違ってしまったみたいなんです。国内だからまだいいものの、海外ではぐれたりしたら相当ビビルでしょうね。空港に向うモノレールの改札でしばらく待っていると電話片手に文句言いながら現れました。『どーこ行っちゃったの。ちゃんとついて来なきゃダメじゃない。』大将のダンスのリードがどんなもんか、これでお分かりになりますでしょ。私のフォローがどんなもんかも…。前回はオランダ航空(KLM)の直行便を利用したんですが、今回は大将が何を思ったのかドイツのルフトハンザ航空とKLMをミュンヘンで乗り継いで行くという経路を選択。自分でもなぜそんな複雑な行き方を選択したのか覚えてないらしいんですが、多分ゴールデンウィークで直行便は値段が高かったんでしょう。それともミュンヘンビールが飲みたかったのかな?乗り継ぎのせいで数時間のタイムロスがあっただけでなく、他にも気になることがありました。KLMとルフトハンザはグループ系列が違うので、出国前にパソコンからまとめてチェックインが出来なかったんです。羽田空港でもKLM便はチェックイン出来ず、ミュンヘンで手続きして下さいと言われました。荷物だけはアムステルダムまで登録済み。ミュンへン空港で私の名前が呼び出されました。『アテンション、プリーズ。』エコーかかってるしドイツ語だかオランダ語だかでアナウンスされるので聞き取りにくいんですね。『自分、よばれたのか?』外国の空港で名前呼ばれたの初めてでした。微妙に緊張します。悪いことしてないと思うけど...。国内では呼び出された経験ありました。あれは出張で九州の方に行ったとき。のんびりビール飲んでて搭乗時間に遅れたんでした。カウンターに行ってみるとパスポートと航空券見せろと言われます。係員さんがドイツ語で電話してるんですが、どうも荷物がどうのという話しのようでした。ミュンヘン空港での乗り継ぎは、普通はターミナル間バス移動するようになっているんですが、ちょうど行ったばかりで次は15分後と言われて歩くことにしたんです。『乗り継ぎの際にカウンターで荷物預かり証を提示して下さい』羽田空港で言われてはいたんですが、のんびり歩いて行ったせいかチェクインカウンターが混んでいました。並ぶのも面倒なのでマシンでチェックインしてしまい、荷物が直行で行くことになっていることをKLMに知らせていなかったのが問題だったようです。ドイツ・ミュンヘンからは1時間くらいでオランダ・アムステルダムに到着。夜9時半ですが、まだ薄ら明るかったです。いろいろありましたけど、とりあえずオランダには無事到着。すでに家を出てから21時間経過しています。飛行機では殆ど寝ずにずっと映画を見ていたので、二人とも疲れ果てて頭がズキズキしていました。(つづく)
2014/05/01
コメント(0)
<クレーマーの先を読め!>関西人は、いつも面白い落ちを考えつつおしゃべりをしているせいか頭の回転が関東人より速い気がしますね。まるで外人のおしゃべりの中に割って入れないような感じで、関西弁の会話のスピードに付いて行けなかった経験があります。自分がトロイだけかもしれませんが。試合前日の夕食は、ホテルの前にあったファミレスに行きました。セットメニューがいろいろあってお得。私はメイン料理にスープとサラダとドリンクバーがセットになっているものを注文しました。するとウェイトレスさんが親切におっしゃったんです。『このお料理にはスープ・バーも含まれていますので、セットのスープとかぶってしまいますがよろしいですか。』ちょっと感動しましたよ。そんなこと関東のお店ではきっと言ってくれないと思います。出て来た料理が予想に反して凄いボリュームだって、料理の付け合わせにサラダ付いてるのに別にサラダ頼んだって、注文した方が悪いので客は粛々と出て来たものを食べるものだと思っていました。『大阪の方は面倒見が良いですねぇ。』大将はウェイトレスさんが行ってしまってからこう言いました。『多分ね、客に文句言われるんだよ。うちの母親だったら絶対言うよ。スープかぶってるやんか、何で先に言ってくれへんのって。そういうクレーマーの先を見越して言うのに慣れてるんだと思うよ。』そう言うのをサービス精神ていいますよね。客としては言ってもらった方が絶対嬉しいですもん。先回りして考えられるっていうのは、やっぱり頭の回転が速いからだと思います。帰りの大阪空港で少し時間があったのでコーヒーでも飲もうとパン屋さんが経営しているカフェに近付いて行くと、いきなり焼き上がったばかりの食パンを宣伝されました。これから東京に飛ぶのに食パン1斤買う人いるんでしょうかね。有名なパン屋さんですからいるのかもしれませんが、私がちょっと引くとすぐさま切り替えて『こちらでお召し上がりですか』と聞かれます。他にもコーヒー飲める所はいくらでもありますから客を逃さないための上手い戦略ですよね。しかも間髪を入れずこう言われたんです。『ここから見る限りでは席が埋まっているようですので、先に奥の方を見て頂いてお席が空いてましたらそちらを取ってからもう一度来て頂けますか?』これも上手いなあと感心したんです。いろいろ買ってから『席が空いてないからいらんわ、お金返して』とか言われなくて済むし、席に付くとなると落ち着いてビールでも飲もうかという気分になるじゃないですか。私なんかパンまで買っちゃいましたよ。ランチ食べてお腹いっぱいだったのに。大阪のサービス精神は素晴らしいです。東京ではこんなこと言ってもらえませんから、トレーに食べ物や飲みのも乗せてウロウロしたり席が空くの待ったりした経験ある方はきっと私だけじゃないと思います。それでも客はだれも文句言わないんですよね。それが当たり前だと思ってるから。『おいしかったわ、ありがとう。また来るで。』食べ終わって店を出るとき口癖のように関西の方が口にするのは、きっとこんなサービスをいつもしてもらえるからでしょうね。大阪商人のサービス精神は客が育てたのかもしれませんね。
2014/04/15
コメント(6)
<街の名前にしますから!>試合の行われた五月山体育館は大阪府池田市にあります。いつも八重桜の咲く頃に試合があって、体育館の前の道路は大渋滞するんです。空港前のホテルから朝、タクシーで体育館に向かう途中に面白い話を聞きました。信号待ちで停まっていた時、運転手さんが隣の車を指差してこんなことをおっしゃったんです。『ほら、あの車。トヨタのプリウスにダイハツのマーク付けてますやろ。』見ると確かに後ろについているはずのトヨタマークがダイハツマークになっています。運転手さんのお話で、ここ池田市に自動車メーカーのダイハツ本社があること、初めて知りました。以前はダイハツの社員はダイハツの車しか乗っちゃいけないという規則があったようです。トヨタの連結子会社になってからはトヨタの車にも乗っていいことになったらしいんですね。何でマークを付け替えるのかその辺の事情は分かりませんが、ダイハツをめぐる面白い話が聞けました。運転手さんのお話によると、親分のトヨタ本社では設計しかしていなくて実際に車を作っているのは関連企業や子会社なんだそうです。トヨタ自動車本社のある豊田市は愛知県。部品作ったり組み立てたりしている関連会社も近くにいた方が便利ということで、みんな愛知の方へ移転して行ったそうです。ダイハツもトヨタグループに参入し、名古屋へ移転する計画があったとのこと。『ちょっと待って下さいよ。』池田市が言って来ました。市の貴重な基幹産業に移転されたら税収入が激減しますからね。大阪の人は素晴らしい商人魂を持っておられますから駆け引きも上手なんでしょう。私なんかには全く思いつかない条件を提示して来たんです。『街の名前変えますから。』それでダイハツ本社は池田市に残ったそうです。その話しに思わずウケて、運転手さんに聞いてしまいましたよ。『ダイハツって、かたかなですか?』大阪府池田市ダイハツ町1番1号。これがダイハツ本社の所在地です。大阪を愛する従業員さんたちも大阪を離れずに済んでよかったですね。あっぱれ。
2014/04/15
コメント(2)
<消費税をぶっとばせ!>浜松町でモノレールに乗り換える時、改札で気付きました。『1971円だって。こんなの初めて見た。』4月から消費税が8%になったことでJRも値上げして、スイカの残金が1円単位で減っているんです。先週末も試合で電車乗ったんですけど、そのときは気が付かなかったんですね。『ボクは買い物でも使ってるから前からそうだったよ。』と大将は言ってましたが、私は駅のコンビニで何か買うチャンスがほとんどないのでスイカの残金は常に10円単位だったんです。なんか、不思議というか新鮮な感じでした。消費税増税前の3月中にいろいろ買ってしまったので4月に入ってから買い物も控え気味になっていますが、大阪の商売魂はそんな消費者の心の壁を破壊する威力を持っていますね。今回は滞在時間も短く観光もしていないのにそれを感じました。試合会場にはたくさんのダンス用品店がブースを並べていたんですが、以前から欲しかったストッキングを見つけたので買うことにしたんです。普通のストッキングよりちょっと頑丈に出来てるのか定価2600円します。消費税8%だから….。お財布いじりながら暗算しようとしたんですが頭働かなくて、店員さんがレジ打ってくれるのをおとなしく待ってました。すると、予想に反して2500円台だったんです。『えっ、なんで?』消費税足して定価より安くなるって変じゃないですか。要領のいい人なら何にも言わずにお金払って『しめしめ』って感じなのかもしれませんが、私は元来カモなので心に思ったことすぐ言っちゃうんですよね。そしたらお店の方がおっしゃったんです。『1割引させてもらってますので。』8%増税なのに10%値引きですよ。素晴らしいですよね。大阪商人。関東で買った時はきっちり消費税分も払いましたよ。その時は5%でしたけど。もう一つお話ししましょう。前泊した空港近くのホテルには大浴場がついていました。チェックアウト11時だったんですが、1時間1000円で延長出来て最高2時までいられるというシステム。私たちの試合は午前中で終わりですので、チェックアウトせずに試合終わってからホテルにもどり、お風呂に入ってから帰ることにしたんです。ホテルの食堂でランチを食べ、大浴場で綺麗さっぱりしてチェックアウトしたのが1時半頃でした。当然3時間延長で3000円と思っていたら、フロントの方がにこやかに2千円で結構ですと言われたんですよ。しかも空港までホテルの送迎バスで送ってくれました。ビックリしましたね。ここまでされたら次もここに泊まろうと思いますよ。しかも私、ブログで宣伝しちゃってるじゃないですか。こういうのを損して得とれって言うんでしょうね。ちなみにこのホテルは大阪空港前(伊丹)グリーンリッチホテルといいます。チェーン店みたいで日本各地にありますね。こんなサービス精神旺盛なのは大阪だけかもしれませんけど。
2014/04/14
コメント(0)
<アクア・アルタ>ベネチア本島にもどってから水上バスを乗り継ぎサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂に向かいました。ここにはベネチアを代表する画家ティツィアーノの名作があります。『聖母被昇天』(1516年 - 1517年)冬の教会の中は暖房のない競技会場みたいに寒いです。風雨がしのげるだけ外よりはましという程度。靴の中が水浸しで足が凍っておりましたが、それすら忘れるほどの素晴らしい絵でした。『ボクはこんな絵を見ながら死にたいな。』大将がつぶやいておりましたが、このセリフが飛び出したのはアニメ『フランダースの犬』の最終回が話題に上がっていたからなんです。涙なしには見られないネロとパトラッシュの天に召されるシーン。アントワープ大聖堂にあるルーベンスの名画『キリスト降架』と『聖母被昇天』、ネロが最後に見た絵です。ルーベンスはイタリアに留学してティツィアーノの作品に多大な影響を受けるんですね。私はまだネロ少年が見たルーベンスの『聖母被昇天』を見たことはありませんが、その下絵は2回見るチャンスがありました。最初はオランダのマウリッツハイス美術館で、2回目は東京のマウリッツハイス美術館展で。プラド美術館の入り口すぐのところにティツィアーノの『アダムとイブ』をルーベンスが模写した作品が並んで飾ってありましたが、この『聖母被昇天』も二人の作品を頭の中で並べてみると、ティツィアーノの100年後に同じテーマを描いたルーベンスがどんなに憧れを持ってこの教会のティツィアーノの作品を眺めたか、そしてそれに追いつき越えたいと熱望したかが伺い知れます。きっとルーベンスは自分が今立っている場所と似たような所に立ち、何度もこの絵を眺めたに違いありません。この教会にはティツィアーノ・ヴェチェッリオのお墓がありました。ここに埋葬して欲しいというのは生前からの希望だったようで、巨大なモニュメントに守られて今も自分の作品と共にあります。ベネチアにはまだまだ見所がたくさんあるんですがすでに日も暮れてしまいました。最後にサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会だけはどうしても見ておきたいと水上バスに乗り込みます。ここにもティツィアーノとティントレットの作品があるんです。夕方の帰宅ラッシュでバスは混んでました。あともう1本乗り継げば行き着ける所まで来て閉館時間まで30分を切っていました。バス停を探してキョロキョロしていると、大将が大声を上げます。『わっ! なんだこれ!!』足下を見るとなんと海から水がちゃぷちゃぷ打ち寄せてるじゃありませんか。停泊しているゴンドラなんか今にも陸に乗り上げそうな勢い。振り向くと地元の方々が手分けして『水が上がって来たとき用』の台を並べてます。潮が満ちて来てベネチアが水没する!こんな時に島に渡って絵なんか見てる場合じゃありません。私たちはあわてて駅に向かう水上バスに飛び乗りました。そういえば昨日もこの時間みんな焦って駅に向かってました。昨日は水上バス使わずにひたすら徒歩だったんですけど、駅に向かうイタリア人たちがみんな急ぎ足だったんですよ。『イタリア人て、歩くの速いね。』なんて言ってたんですけど、それはイタリア人だからじゃなくて水が攻めてくるからだったんですね。絵は見られなかったけど、いい経験させてもらいました。翌日、ベネチア・マルコ・ポーロ空港から帰国の途に尽きます。東方見聞録のマルコ・ポーロってベネチア人だったんですね。私の西方見聞録も本日これにて幕とさせていただきます。長々とおつき合いいただきまして、どうもありがとうございました。(おわり)
2014/02/15
コメント(0)
<ブラーノ島>水上バスに乗ってブラーノ島へ向かいました。ムラーノの次はブラーノなんてダジャレみたいですが、イタリア語って『の』で終わる地名とか名詞とか多いですよね。トリノとかミラノとか、カプチーノとか…。なんでですか?これまで水上バスを何度か乗り継いできましたがチケットをチェックされることも無く、タダ乗りしても平気な感じだったんです。でもこの島はちょっと遠いせいか改札口がありました。ブラーノ島はカラフルなお家が建ち並ぶ可愛い島です。シーズンになるともっと観光客も増えるんでしょうけど、いまは冬だし天気悪いし客足もまばらでした。雨が本降りになっていて、吐く息も白く、海風が冷たく感じられます。遠い島なので水上バスもそんなに頻繁には来なくて、一つ逃すと次は30分後とか1時間後とか。どれに乗って帰るかあらかじめ決めておかないと時間をつぶして待ってるのも寒いです。ホテルを出る時は降っていなかったので大将は傘を持って来なかったんです。私の小さな折り畳み傘はすぐにオチョコになって殆ど役に立ちません。『ポンチョも持って来たのにホテルに置いて来ちゃったんだよね。』大将はオランダで買った風に負けない丈夫な傘を持って来ていたのに、それもホテルのトランクの中。O.K.じゃないよ、全然。オチョコ傘を何度も手で直しながら身を寄せあってあんまり楽しくない相合い傘でした。二人ともずぶ濡れ。しかも悪いことに私の『雨の日用』に買った靴が浸水して靴下もずぶ塗れ、足が凍りそうです。『もう次のバスで帰ろうよ。』カラフルなお家も、もうどうでもよくなって来ました。この島はレース編みでも有名なんです。でもお店を見て回るには寒すぎて、かといってずぶ濡れのまま買いもしないのに店に入るのも悪いし、バス停の近場をぐるっと回ってもどって来てしまいました。みんな考えることは同じようで、30分前のバスでやって来た人の殆ど全員が次のバスで本島にもどりました。ブラーノ島で覚えているのは、寒かったことと人気の少ないカラフルな街並です。水上バスの中が暖かくてホっとしました。窓が全部曇って、景色も全然見えなかったなあ。(つづく)
2014/02/14
コメント(0)
<仮面舞踏会>毎年2月のこの時期に行われているベネチアの有名なカーニバル。今年はソチ・オリンピックの影響からか開催時期が後ろにずれて、2月15日から3月4日までとなりました。至る所に仮装用のきらびやかな仮面が売られています。サンマルコ広場では特設ステージが建設中。夕闇迫るアドリア海にたゆとうゴンドラ。カップルを乗せた船が黄昏の海にこぎ出して行きました。優雅に建つサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会のシルエット。ベネチアバロック建築の傑作です。サンマルコ広場のコッレオーニ騎馬像。広場に灯りがともりました。つい先ほどまでオレンジに燃えていた教会が、今は夜の装いを見せます。運河沿いにも灯りがともります。まだ街はたくさんの人でで賑わいを見せていました。こちら大運河にかかるリアルト橋。ゴンドラに乗った写真の背景です。大将、小学校の入学写真みたいに固まってます。フィレンツェのベッキオ橋と同様、橋の上には商店が建ち並んでいます。ベネチア、地図で見たら金魚釣りですけど,中を歩けば確かにアドリア海の真珠でした。こんなに美しい街は見たことがありません。中世の衣装に身を包んだ紳士淑女が練り歩く仮面舞踏会も、きっと素敵でしょうね。(つづく)
2014/02/12
コメント(0)
<金魚釣り>『ベニスの商人』の『ベニス』は、ベネチアの英語読みなんだそうですね。ベネチアは大小いくつかの島から出来ていて、メインは地図中央の金魚みたいな形の島です。イタリア本土とはリベルタ橋という車と電車が並走する長い橋で結ばれていて、本土側の最寄り駅がベネチア・メストレ駅、島側がベネチア・サンタルチア駅になっています。アドリア海の真珠とか海の女王とかベネチアにはいろんな別名がありますが、私が命名するとしたら『金魚釣り』ですね。夢がなさ過ぎますか?ベネチア・メストレ駅の近くのホテルに荷物を置くと、早速電車で島を目指します。2014年2月9日(日)ちょうどお昼頃でした。切符は二人往復で買って5ユーロ。『なんかテーマパークみたいなところだね。』車が通行禁止で、徒歩か運河を利用した船しか交通手段がないので特にそう感じたのかもしれません。テーマパークの方がベネチアを模して作られたっていうのが正しい見方でしょうね。かわいらしいお店が軒を連ね、見て歩くだけでワクワクします。流行っていそうなレストランに入ってランチを食べ、本場のティラミスに舌鼓を打ってアカデミア美術館へ行きました。2時間くらいベネチア絵画を堪能したあと、またひたすら歩いてサンマルコ広場を目指します。なんか歌声が聞こえるぞ。橋から覗いたらゴンドラが通って行きました。『寒いのにゴンドラ乗る人いるんだね。』カンツォーネ,とっても上手です。この船にくっついて行けばタダで歌が聴けそう。でもゴンドラって1万円くらいするらしいです。私達もゴンドラに乗った写真ありますよ。京都ですけど...。ヴィヴァルディはベネチアを代表する作曲家ですが、サン・マウリッツッオ広場に面したところに入場無料の博物館を見つけました。入ってみると薄暗い館内には古い楽譜や楽器が展示されていて、静かにヴィヴァルディの『四季』が流れていました。バッハの曲も流れてましたけどまあそれはいいとしてここはちょっと穴場的で心の落ち着くいい場所でしたね。地元の音楽家たちによるヴィヴァルディ演奏会のポスターを見つけました。興味があったんですが今夜9時からで、ホテルに戻る時間を考えるとちょっと無理かなと諦めました。コンサートに行くような服装でもないし。この島のホテルに泊まっていたら行ったかもしれないですね。更に歩いて行くと突然目の前に見覚えのある景色が広がりました。『これは...。』まさに京都のヴェネチア展で見たカナレットの絵画そのものの風景でした。(つづく)
2014/02/11
コメント(2)
<珍しいもの>イタリアで試合に出ていた頃、関東地方では記録的な大雪に見舞われていたようです。ヨーロッパでは日本のニュースはほとんど流れないし、日本選手のオリンピックの結果もテレビでは全く分かりませんので上村選手のモーグルの結果などはネットでチェックしていました。でも、東京駅や渋谷が大雪で大変なことになってる映像は世界の天気予報でやってたんです。よほど珍しい現象だったんでしょうね。さて珍しいと言えばヨーロッパでいつも目につくのが大きい野菜です。ネギやキュウリが太い。道路標識も、これなんだろうみたいのがあります。これは荷物の積み降ろし用の駐車スペースでしょうね。ホテルのバスルームに必ずあるハシゴ。サルソマッジョーレでもあったんですが、ヒーターがつけられるのは知りませんでした。ハシゴが程よく暖かくて、その熱でバスルームも暖かいしバスタオルもホカホカ。靴下洗って干したらすぐ乾いて重宝しました。ホテルのトイレは普通の洋式でしたが、旧市街のレストランで入ったトイレは和式でした。和式という言い方は変ですよね。水洗なんですけど腰掛けるタイプではなく、しゃがむタイプなんですね。古い建物だからかと思ったら競技会場もそうだったんです。使い方分からないヨーロッパ選手も多かったみたい。バッサーノ・デル・グラッパ以外では見たことがないので、この地方の特徴なのかもしれません。日本の便器のように前方にドームは付いていなくて、はっきり言ってどっちが前か分かりませんでした。公衆トイレは有料ですがカフェやレストランに客として入れば無料で使わせてくれます。駅のマクドナルドはトイレ有料でしたね。トイレだけ使いに来る人が多いからでしょうか。そういえばマックでサラダ頼んだらオリーブオイルとバスサミコ酢のセットくれました。ポッキーのようなスティックはレストランに入ると必ずパンと一緒にお通しとして出てきます。駅はどこでも改札はなく、出入り自由です。必ずあるのがカフェ&レストラン。自動販売機はかなり日本より遅れてます。ちょっと喉が渇いたら自販機よりも店に入るのが主流みたい。この辺で『コーヒー』頼むと出て来るのはおちょこみたいな小さなカップのエスプレッソコーヒー。競技会場でサンドイッチと一緒に頼んだらそれだったもんで、目で『こんなちょっと?』と訴えたら子供と思われたのかミルクくれました。こちらでいうところの普通のコーヒーはカフェ・アメリカーナというらしいです。試合翌日バッサーノ・デル・グラッパを離れ、ベネチアに向います。電車の中はガーラガラ。車掌さんがやって来て切符を拝見。私達は日本からネットで買っていたのでプリントアウトを見せるとこんなスタンプを押してくれました。(つづく)
2014/02/10
コメント(0)
<バッサーノ・デル・グラッパ>ここがこの街の観光名所です。屋根付きのかわいらしい赤い橋ポンテ・ベッキオが、青い空と薄緑色の川を分け美しい景観を作り出しています。アルプス山脈に属するモンテ・グラッパから流れ来るブレンタ川、雨続きだったせいか水量が多く、動画で撮ると音がゴーゴーと凄いです。ベッキオ橋といったらフィレンツェが有名ですが、日本にも良くある『○○銀座』みたいな命名なんでしょうね。橋のたもとに『グラッパ・ミュージアム』があります。ここに来るまでグラッパというお酒の存在を知らなかったんですが、イタリア特産の蒸留酒で、ブドウの搾りかすを発酵させるそうです。入場無料なので中に入ってみると、プーンと度数の高そうなアルコールの香りがしました。『大きいのにする?小さいのにする?』もちろん小さいグラスで味見させてもらいました。一嘗めで舌がしびれましたね。中にいた3人のイタリアのおばちゃんたちが私の反応を見て笑いながら『もっと、カっと飲みなさいよ。』と身振りで促します。博物館と言ってもコンビニくらいの広さなんですぐ見終わっちゃうんですけど、タダでお酒が飲めるのはここくらいでしょう。でも多分60度くらいあると思うのでそんなにたくさんは飲めませんね。市内は車で走るのは大変そうな細い石畳の道がクネクネと走り、13世紀頃に建てられたらしいこういった建物が残っています。狭い範囲に教会と学校がたくさんあるイメージでしたね。なぜここに恐竜がいるのか意味不明でしたが、地元の子供たちがこの周りで遊んでました。『いいところだねー。住んでみたいな。』と言う方にはこんな大邸宅の空き家がありましたよ。何世紀に建てられたのか知りませんが庭に天使やらローマっぽい彫刻が並んでて、見た目ホーンテッドマンションです。写真撮ったら幽霊も写ったりしてなんて言ってたんですが『売家』の看板が出てました。一応、明日の試合会場の下見にも行きましたよ。ネットで調べるとここらしいんですが、一抹の不安が心をよぎります。入り口に『2014年2月8日夜9時開幕!』の女子ホッケーの試合のポスターが貼ってあるんですよ。この辺りはホッケーが盛んらしいです。『翌日もダンスの試合なのに夜だけホッケー会場になるかな?』試合会場だと思ってたところが風呂だったサルソマッジョーレの想い出が蘇りました。(つづく)
2014/02/07
コメント(0)
<絶不調なれど>時は来れり。ソチ五輪へ…。ではありませんが、週末イタリアで開催されるWDSFダンス競技大会『バッサーノ・オープン』に向けて出発しました。真夜中のフライトで12時間、フランクフルトで乗り換えです。オリンピックの影響か空港のセキュリティが厳しく、普段はスルーなゲートでボディチェックされました。今回の目的地はベネチアから北西に70キロほどのイタリア北部の街バッサーノ・デル・グラッパというところ。ユーリとヤグダの住んでるスロベニアにも近い。『うちから300キロくらいの所だわ。』と、レッスンの時に言ってました。近いって言っても300キロは割と遠いですよね。ドイツ・フランクフルトからアルプスを超えて約1時間半、3人がけの席で私は窓側だったんですが非常口の前で足が伸ばせたんです。通路側に座ったのがアメリカ人のでっかい人で、足が席につかえて窮屈そうだったので『代わりましょうか?』と言ってみました。『いえ、大丈夫ですよ。窓から見える眺めは素晴らしいものですからどうぞその席にいて下さい。』プロレスラーのような強面だったんですがとても良い方みたい。実際雪を冠ったアルプスの眺めは素晴らしく、上空から見たベネチアも本当にきれいでした。ところが真ん中の席だった大将も窮屈だったようで、飛行機降りるなり泣き泣きビーム炸裂。『ずっと丸めてたから肩痛めた。もう踊れなーい。』ダダこねの子供みたいだ...。バスでベネチア・メストレ駅まで行き、そこからローカル電車に乗って約1時間。更にタクシーで会場近くのホテルに向います。時差8時間。家を出てから約26時間で漸く到着しました。今回でヨーロッパ遠征は10回目なんですが、今まで泊まった中で最も快適なホテルです。フロントで英語が通じるし、騒音もないし温度管理も丁度良い。バスタブなしでシャワーだけなのが玉に傷のホテル・グランモール。まだ出来て間もないホテルのようでした。『ここ10日ほどずっと雨だったんですよ。』ニュースでもこの辺りベネト州は雨続きで水かさが増している様子が映し出されていました。グラッパという蒸留酒が有名らしいです。しかーし!!憧れのベネチア旅行もかねてというもくろみとは裏腹に、先週からの風邪が長引き絶不調です。ザビエル先生に『免疫力が落ちてるからインフルエンザに感染しやすいので注意。』と脅されて、早く治そうとひたすら家で寝てたんですが治りませんでした!ホントにタダの風邪なのかなとさえ思ってしまう。その間、大将は1人で練習に通い、美味しそうにご飯を食べビールを飲んでいました。大将だけでもまともに踊れば、私は周りでウロウロしてるだけでも点入れてもらえないかしら。もう10日もダンスシューズ履いてないので恐ろしく不安です。こんなので踊れるんだろうか…。オリンピック選手じゃなくてよかった…。皆さんは楽しいオリンピックウィークをお過ごしくださいネ。(つづく)
2014/02/06
コメント(2)
<龍馬>龍河洞から高知城へ向かいました。石垣の修復工事されてましたけど、大きな石が積まれてるのって外側だけみたいですね。ピラミッドのように大きな石を積んで全部作るのかと思ってました。内側には小石を詰めるのだそうで、城作りの時、子供たちが着物のたもとにたくさんの小石を集めては小遣い稼ぎをしていたのだそうです。城を造ったのは山内一豊。奥さんがへそくりで名馬を買ってくれて出世したという、大河ドラマ『功名が辻』で有名な殿様です。また随分高い所に作ってくれたもんですね。現存12天守の一つだそうです。重要文化財。上からの眺めはこんな感じ。『土佐の高知の、はりまやばしで、坊さん、かんざし買うを見た』というヨサコイ節に出てくる『はりまや橋』。かなりイメージ違いましたが、これです。そういえばヨサコイ踊りってここが発祥の地なんですよね。近所のジムでもヨサコイ教室やってます。かなりの運動量みたい。私もやらないかと誘われたことありますよ。次に向かったのは坂本龍馬の像が立っている桂浜。浜辺に立ってるのかと思ったら小高い丘の上でした。結婚する前に大将の誕生日プレゼントとして龍馬人形あげたことあるんです。刀の紐引っ張るとしゃべるやつ。『こころは太平洋ぜよ。』『くよくよしてちゃ、あかんぜよ。』今も家にあります。それと同じ恰好してましたね。右手懐に入れて。龍馬と言えばこのポーズですね...。小腹が減ったので『龍馬ラーメンセット』なるものを頂きました。どの辺が龍馬なのかサッパリですが、きっと大河ドラマやってたときは龍馬と名のつくものは何でもゲットのファンが殺到して相当賑やかだったんでしょうね。さて、そろそろ飛行機の時間も迫って来ましたので空港に向かうことにしました。ただ一つだけ、どうしても気になっていたことがあったんです。龍河洞に向かう途中にあんぱんまんミュージアムとか動物園とかありましたけどそれではなく、山の上に見えた洋風のお城。『あれは何だろうね。』『誰かお金持ちがドイツの古城買って移設したのかな。』まだ少し時間的余裕がありましたので謎の城に向けて車を走らせます。行ってみてただのラブホだったりしたらアホみたいなんですが、だんだん城が大きくなってくると、ますますこれはタダモノじゃない感じがしてきました。『ナビには金剛山とか書いてあるよ。』洋風の古城なんてミステリアス。動物園の入り口で分かれ道になっていて、左が動物園、右がお城。係りの方に止められたのでついでに聞いちゃいました。『あのお城、なんですか?』今は閉鎖された遊園地の跡だそうです。『行っても何もないですよ。』ミステリアス・ツアーはあっけなく終わりました。あとから調べたら、三宝山スカイパークという遊園地があったとのこと。こちら高知空港の大将と龍馬。なんか似てなくもない気がする。今回は全く地ビールと縁がありませんでしたね。空港にも置いてなかったです。うどんも食べなかった。でもたくさんの『初もの』を体験出来ました。高知ナンバーの車に乗ったのも初めてでしたし。コラーゲンたっぷりの高級魚うつぼのタタキと唐揚げ用をセットにしてお届します【送料無料】高...大将は去年と同じようにスマホの充電器をホテルに忘れて来ました。今年はオマケの一日はありませんでしたので、着払いで送ってもらいました。挨拶文が同封されていて、またどうぞお越し下さいとのこと。四国は楽しい思い出ばかりです。また是非行きたいですね。いつもつたない旅日記に長々とおつき合いくださいましてありがとうございます。(おわり)
2014/01/17
コメント(0)
<洞窟>三連休最終日、成人の日は朝から高知観光です。最初に向かったのは龍河洞という鍾乳洞でした。ローマの休日に引っ掛けて龍馬の休日というキャンペーンをやっていて、パスポートにスタンプを集めるといろんな特典があるらしいんですが、今日一日だけですのでね。観光すると必ずたくさん階段上る羽目になるんです。そういう所ばっかり行くからいけないんですよね。城とか塔とか。うわぁー、また階段か?!今回はエスカレータがありました。冬はオフシーズンなんでしょうね。とっても空いてました。中は約1キロの道乗りで80mほどの上りだそうです。一般コースの他に、予約が必要な冒険コースというワイルドなのもあるみたいですけど、一般コースだってこんな狭いところや、あんな低い所があって、大柄の人にはムリな感じです。途中ライトアップされた場所もありました。外は気温3度くらいでしたが洞窟の中は15度くらいあって、冬暖かく夏涼しいとのこと。要所要所で説明係の方がいらっしゃるんですが、こんな暗いコウモリ飛交う洞窟でたまにしか来ない観光客待ってるのって大変だなと思いました。弥生時代の住居跡も見つかっていて、土器が成長する鍾乳石に取り込まれてるのはとっても珍しかったです。昭和12年に鍾乳石の育ちそうな場所に器置いて一体化するのを見る実験を開始。現在継続中でしたが、成長速度が1万年で1センチとかおっしゃってました。気の長い実験ですね。外に出て長い階段を下った所に龍河洞博物館がありました。出土した土器や石の標本、昆虫の標本などが見られて入場無料です。すぐ隣に珍鳥センターもありました。土佐にしかいない尾長鶏や、いろんな天然記念物の鳥が生育されています。入り口に鳥インフルエンザ防止用の消毒液が置いてあって、そこに靴の裏を浸してから入ります。白菜の出荷時に捨てられる外側の葉っぱなどを餌にしているようで、飼育係りさんがひたすら山積みの白菜を刻んでおられました。龍河洞でうかがった所によると、尾長鶏って元来じーっとしてるらしいんです。『狭い所に閉じ込められて動物虐待やとおっしゃる方もいらっしゃいますが、外に出してもほとんど動かないで一日中枝に止まっている観賞用の鳥なんですよ。』なにか考え事でもしてるんでしょうかね。龍河洞から歩いて来る途中に刃物を売っているお店があったんです。この辺りは刃物の生産でも有名なんだそうですね。カモの私はついお話に引き込まれて、包丁買う所でした。大将がすぐ漫談ネタにするので今回は買わないでなんとか脱出しましたが。でも切れ味は素晴らしかったですよ。楽天でも買えるみたいです。(つづく)
2014/01/16
コメント(0)
<温水>この水着、買ったのいつだっけな。それより最後に着たのはいつだっけ。ブログってこういうとき便利ですね。買ったのは2005年8月、最初に着たのがディズニーシーのミラコスタプールでした。そして最後に着たのは…。2006年かな。今回泊まったホテルはプールがあったんです。試合の後に泳ぐかというのもイマイチ疑問でしたが、念のため水着持って行きました。最後に着てからかなり年数が経ってますので、まだ入るのかもちょっと不安。たらふく食べた後でお腹でちゃってるし。食後少し休憩してからプールに行ってみました。冬の寒空に屋外プールはさすがに無理なので室内の温水プールへ。『子供たちいっぱいいたらどうしようかね。』ホテルについてすぐお風呂に入ったら小学生の女の子たちの集団が入って来たんですよ。女子風呂は男子風呂より狭くて洗い場も少ないので子供6人でも混んでる感じだったんですね。男子の方は大将一人だったそうです。お風呂から出ようとしたらまた別の女の子集団がやって来て、今度は親も一緒だったので聞いてみるとバレーボールの試合があったそうなんです。道理で女の子たちみんな引き締まったお尻してると思った。でも会話の端々に『リトル』という言葉が出て来たのでソフトボールかと思ってました。翌日ポスター見て知ったんですが『アンパンマンカップ』が行われていたようです。その大集団がプールで遊んでるとリトルハーレムになってしまうな。温水プール、誰もいませんでした。一応水着も着れました。でも水がぬるすぎて寒い。5メートルくらいの小さいプールなのですぐ向こう岸になってしまって『泳いだ』感が得られない。サウナもあったのでちょっと温まってから外のプールも行ってみたんですけど冬ですからね。凍えます。それより古い水着が繊維疲労(なんて言葉あるか分かりませんが)で水につかった途端ゆるゆるになってしまった。もう風呂入って出ようということになりました。15分くらいかな、プール。水着は繊維が崩壊し始めていて身体に繊維カスがいっぱいつきました。これ着てイタリアで風呂入らなくてよかったわ。今度は体型カバータイプを買おう。(つづく)
2014/01/15
コメント(2)
<山越>数年前まで四国旅行と言ったら私にとって海外旅行と同レベルな大旅行感覚だったんですが、3年連続で年始に開催される四国の試合に出場して今回は逆に『こんなに近かったっけ?』という感覚になりました。四国のどこにどの県があるのかいまいち分ってなかったんですけど、もう分かりましたよ。実は高知と高松もどっちがどっちかあやふやでよくいい間違えてました。ひょっとすると四国にお住まいの方々にとってみたら、茨城ってどこだっけって方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。茨城は関東地方に入ってるんですよ。東北じゃありません。関西のは茨木です。試合が終わって香川県から四国縦断、高知県へ向かいました。昼ご飯はコンビニコーヒーとサンドイッチ。高速のって最初のサービスエリアで休憩。大将がずっと運転してくれたんですが、高速道路を使うほとんど一本道で、案内はナビがやってくれるし私は手持ち無沙汰なのでラジオをいじり始めます。驚いたことに日曜日いつも練習に向かう時に聞いている東京FMの番組がそのままFM高知でも聞けました。NHK-FMとFM高知しかチョイスがないのでいじるって言ってもたいしたことないんです。NHK-FMにしてみたら『走れメロス』の朗読やってました。おーーーっ! これ、すごい好きなお話なんだよね。『小学校の教科書に載ってたっけ?』と大将。太宰治。ダサイ治じゃないよ。ダザイオサム。そんなくだらない会話をしている間にトンネルに入ってしまいます。処刑されることになってたメロスは、妹の結婚式の間だけちょっと待ってくれって王様に頼んで、もし期日までに帰って来なかったら親友を処刑するってことになってたんですよね。やっとトンネル抜けた。妹の結婚式。大雨が降ってメロスは出発する勇気が削がれるんです。このままここで幸せに暮らせたらどんなにいいだろう。心の葛藤です。でも自分が行かないと友達の命が。意を決して故郷を出発したら、雨のせいで川が氾濫して…。またトンネルだ。今度は長いよ。ねえ、お話し終わっちゃうよ。きっと今頃メロスは夕日が消える最後のひとかけらの瞬間まで死力を振り絞って走ってるに違いないよ。アーー、感動的なとこなのに。『もうきっと終わったよ。』大将冷たい一言。トンネルを抜けたら大将の言う通り、終わってました。しかもビックリしたことに雪積もってるじゃありませんか。四国って雪降るの?今年は日本全国寒いみたいで、四国にも珍しく雪が降ったみたいですね。4時半頃、目指していた高知県香南市にあるリゾートホテル『海の果樹園』に到着。ここね、黒潮地ビールって言うの作ってるらしいんですよ。今日はたらふく飲まして頂きますよ。まず温泉でさっぱりして…。荷物を部屋まで運んでくれた従業員さんに聞きました。『地ビール作ってるんですって?』大将も飲む気満々だぜ。『作ってたんですが3年前にやめました。』はいッ?!!!やめた?一瞬こころが異次元をさまよいました。(つづく)
2014/01/13
コメント(2)
<門出>男もすなる日記というものを女もしてみんとてするなり。紀貫之の旅日記はこんな風に始まっていました。今年で3年目になる正月早々の四国。試合が行われるのは香川県ですが、終わった後、折角の連休ですから四国の中でも行ったことのない南国土佐、高知県に行ってみようということになりました。私もつたない土佐日記を綴ってみたいと思います。こちらの写真は香川県坂出市から望む瀬戸内海に沈む夕日です。まずは羽田から飛行機で高松空港に降り立ちます。空弁を買い損ねたので初めて機内でカルボナーラ・スープ(500円)なるものを注文してみたんです。おいしかったです。キャンペーン中とのことで、おまけに『747マグネット』もらいました。いつでも地ビール飲めるように(?)、飛行機降りたら電車とバス、もしくはタクシーを利用して来ましたが、今回はレンタカーを使います。『左車線だし左ハンドルだしオートマだし、うちのと同じ車だし。』『それにカーナビも日本語だもんね。』イタリアでの苦い経験以来、極力避けていたレンタカーです。タクシー代とか電車代とか計算してみたらどうもこっちの方が割安みたいなんですね。タクシーや電車を待つ必要もないので時間も有効に使えます。早速向かったのがこちら、瀬戸大橋記念公園にあるタワーです。去年は東山魁夷せとうち美術館をゆっくり見ていて日没を迎えてしまったので、今年はこのタワーに上ってみることにしました。柱に沿ってドーナツ型の展望台が回転しながら上がって行くんですよ。上から見た瀬戸大橋。瀬戸内海って全然波がないんですね。夕日があたった海面が鏡のようにそこだけまばゆいオレンジに輝いて、それが雲の動きに従って移り行く様は、まるで天からのスポットライトに照らされた壮大なショーを見ているようでした。感動に浸ったまますぐそばにある瀬戸大橋記念館に入ってみました。巨大な瀬戸大橋を作る行程がくわしく説明されていてとっても興味深かったですが、それを書き始めると長くなりそうなので瀬戸大橋建造話しはまた機会を改めたいと思います。それより気になったのは、タワーから見えていたこの公園のすぐそばにあるプライベートビーチのような場所。個人の屋敷にしては相当大きいし、車も出入りしているし、あれは何だろうねということで、この辺がレンタカーのいい所ですね。行ってみることにしたんです。去年はここで寒風吹きすさぶ中タクシーの到着を今か今かと待っていたんですが、その必要もないというのはありがたい!『向こうから車来たら、すれ違えないね。』という感じのくねくね道を進むとすぐ、ここは沙弥島(しゃみじま)ナカンダ浜という場所らしく、プライベート・ビーチを有する大邸宅と思っていたのは海の家でした。宿泊者の方が窓を開けていたので中も見えちゃいましたよ。普通の宿泊所でした。この浜はどうも知る人ぞ知るデートスポット&夜景ポイントらしいんですね。一番上の写真はここから撮った夕日です。更に進むと万葉の歌人、柿本人麻呂の碑なんかもあったりして、上から見たのと随分イメージ違いました。(万葉集にご興味ある方こちら)ホテルに帰って早めの夕食にしました。去年ご飯を食べて美味しかった店に再び出向きます。お魚料理がメインの和食のお店です。『お飲物は?』『はい、お茶でお願いします。』試合前は飲まないぞって大将強気で、コンビニでノンアルコールビール買って来てたんです。もう運転もしないし1杯くらい飲んでもいいんじゃないかと私は思いましたけど、カロリー制限するには飲まないに限る。今年は坂出グランドホテルという所に宿泊したんです。お店がホテルと提携していて、去年、ここにすればよかったねと目をつけていた所でした。そういえばチェックインのときにサービス券をもらってなかったっけ?どれどれ。『ドリンク1杯無料券だって。』『すいません、これでビールお願いします。』結局ビール頼みましたよ。欲望に正直すぎる自分たちが情けない...。お食事の方は私は鯛釜飯の御膳料理を頂きました。大将はなんか肉食べてましたね。ここ『磯の匠』って店なんだから海のもの頼めばいいのに。金粉をちりばめた黒豆や、馬の図柄の絵馬をかたどったかまぼこなど、お正月の小鉢がいろいろついてて目にも楽しいおいしい食事でした。近所のスーパー銭湯のタダ券ももらえたし、ラウンジのコーヒーも半額だったし何かお得感満載。地ビール飲めなかったのはちょっと残念でしたが、明日は地ビール作ってるホテルに泊まる予定なんですね。一応その前に、試合があります。(実はこっちがメイン)(つづく)
2014/01/11
コメント(0)
<空飛ぶ座布団>ミラノ・マルペンサ空港に向かうシャトルバスに乗り込んだのは13時40分でした。走り出してしばらくして、大将が急に声を上げます。『あっ、しまった!』いつも何事かとビックリさせられるんですが、大抵どーでもいいようなことなんです。今回は『座布団忘れた』とのこと。空港はミラノの街よりも更に北にあって、アルプスがより大きく見えます。2015年5月からミラノ万博が開催されるそうです。テーマは『地球に食料を、生命にエネルギーを』。公式サイトはこちらです。空港ロビーに食べ物で形作られたこんな人形が展示されてました。到着したときは地味な空港だなと思いましたが、出発ロビーの方はとても賑やかで高級ブランド店はもちろん、レストランもお土産の免税品店も充実しています。ここで夕方までのんびりしてミュンヘン行きの飛行機に乗りました。ミュンヘン空港は初めてでしたが、飛行機を降りると日本人の乗り継ぎ案内の方が看板もって待っていてくれました。そして意外な言葉を聞くんです。『行きの飛行機で座布団をお忘れではないですか?』もう10年くらい前にニトリかなにかで買った一山いくらの座布団。4つ買ったうちの3つは綿が出たり食べ物こぼしたりして既に廃棄してたんですが、最後の1枚を大将がお気に入りで海外遠征のときはいつも旅のお供に持って来ていました。かさばるのにねー。12時間も飛行機で座ってるとお尻が痛くなるんですが、この座布団を敷いてると平気なんだとか。私は自前の肉座布団があるので平気なんですけどね。その座布団がフランクフルト空港で大将を待ってるみたい。帰りもフランクフルト経由だったら回収出来たんですね。『どうしようか?』って、そんなの捨ててもらっていいじゃないの。ぼろぼろなんだし。だって自宅に送ってもらうの着払いなんですよ。当然航空便です。というわけで、大将愛用の座布団は空を何度も飛びドイツの地に骨を埋めたのでした。(骨はないよね)日本到着前、飛行機の天井がレインボーカラーになりました。ボーイング787、今回も無事です。さて、帰国して早2週間が経ちました。ようやく時差ぼけや旅の疲れからも回復し、気が付けばもうすぐ今年も終わりです。いつも長々と旅の四方山話におつき合いくださいましてありがとうございます。しばらくは日本で質素に暮らして行きます。(おわり)
2013/12/10
コメント(0)
<ミラノ中央駅>最後にもう一度ミラノ中央駅(Milano Centrale)に電車を見に行きました。イタリア国鉄は民営化されてトレニタリアというグループ会社が列車を運行しているようです。かまぼこ型のガラス天井が、イタリア色の赤白緑になっているのにこの時気付きました。サルソマッジョーレに向かう電車は一番左端ホームのローカル線でした。ここミラノ中央駅にはヨーロッパ各地からやってくるいろんな電車が集結していて見てるだけでワクワクして来ます。これはローマへ向かう高速電車Frecciarossa(フレッチャロッサ、赤い矢の意味)。カッコイイー!そしてこちらはヴェネチアにむかうFrecciabianca(フレッチャビアンカ、白い矢の意味)。乗りたいっ!切符は自動販売機で買えます。アンコーナで経験しましたけど結構手こずったので今回はネットで全部買って行きました。釣りがないので買えないとか、並びの席が予約できないとか、いろんな理由でマシンに冷たく拒絶されるんです。しかも無言なので(しゃべられても分からんけど)何がいけないのか分からないし。自販機の周りには使い方を教えて小銭をたかろうという輩がたむろっているので、そう言う人たちを追い払うのも面倒。今回乗ったローカル列車Regionale(レジョナーレ)は、ネットでは7日前からしか買えません。それ以外はもっと前から買えるし早割もあるみたい。列車の手配は全部大将がやってくれました。ネットで買って便利なのは打刻しなくていいことですね。プリントアウトは絶対持参する必要ありですが。イタリアだけでなくドイツでもオランダでもそうでしたが、駅にちゃんとした改札口がないので電車に乗る前に切符に打刻する必要があるんです。それがこの黄色い機械。国によって色は違うかもしれませんが、各ホームの片隅に必ずあります。これ忘れると車掌さんにいろいろ言われて面倒なことになるみたいですよ。車掌さん回って来ないことも多いんですけどね。ミラノ中央駅は大きな駅なので駅構内がショッピングモールのようになっていて、いろんなショップや飲食店が入っています。列車のホームは最上階。この坂道状のエスカレータで結ばれています。有料トイレが2階にあります。小銭を入れてバーを押して入るタイプ。男子トイレは混んでいたらしく大将がなかなか出て来ないのを外で待っていたら、イタリア人の親子連れに『子供をトイレに行かせるから荷物見てて。』なんて頼まれてしまいました。私なら知らない外人に荷物任せるなんてしないと思いますけど、周りのイタリア人より無害に見えたのかな。両替所もありますが、手数料割高です。いつもは空港内の両替所でレートのいい所を探してユーロにしてもらいますが、今回はモノレール羽田空港国際線駅改札前に新設された自動両替機を利用してみました。寒いのに『お得なキャンペーン中』の看板持った方がいらしたので試してみたんです。100ユーロ札と10ユーロ札しかチョイスがないので10ユーロ札ばっかりたくさんもらいました。1ユーロ138円。空港内のいつも利用する所では141円でしたので確かにお得でしたね。このミラノ中央駅構内の両替所は152円!多分他の通貨もかなり割高だと思います。よほど切羽詰まってない限りここでは両替しないでしょうね。(つづく)
2013/12/09
コメント(0)
<ミラノ中央駅周辺とムッソリーニ>午後は荷物をフロントに預けてミラノ駅周辺を散策しました。こちらは外から見たミラノ中央駅。駅を少し離れただけで住宅街になります。どの家のベランダも必ずと言っていいほどたくさんの植物を育てていて、洗濯物を干すという文化はないようです。スペインで最初見た時驚いた縦列駐車。ここでも隙間なく車が並んでいました。真ん中に置いた人は前後が出るまで多分出られませんね。駅前駐車場なんてないみたいですから、車乗るならまず縦列駐車が出来ないとダメみたい。レトロな路面電車が走っていました。昨日買ったメトロの1日券でバスやトラムも乗り放題なんですが、今回は乗るチャンスがありませんでした。チケットは売店で買えます。そういえば『ワン・デイ・パス』(英語)で通じましたね。さすが都会だ。サルソマッジョーレとは違いますよ。新型車両のトラムも素敵。バルセロナにもありましたが、ここでもレンタサイクル。借りる人いるんでしょうかね。そもそも歩いてる人もいない。ガイドブックに載っている店のミラノ風カツレツを食べたいと昨晩大将が言っていたんですが、駅周辺には物乞いの人や浮浪者を多く見かけましたので、夜この辺りのレストランを探して歩かなくてよかったと思いました。ドゥオーモ駅から地下鉄に乗ったときも、窮状を訴えて回る物乞いの人がいました。みんな無視してましたけどね。私たちの前に来なかったのは、イタリア語で言っても分からんだろうと思われたからかな。スリも多いらしいし。車両を移動しながら一日中乗ってるみたいです。駅の南側にはホテルやレストランが軒を連ねていて、空港行きのバス乗り場やタクシー乗り場もあります。サルソマジョーレのような田舎と違い、ちゃんとタクシー会社が運営しているらしいそろいの車種のタクシーが列を作っていました。タクシー乗り場から少し離れた所にボッタクられそうなタクシーが停まっていて、駅から降りてくる観光客を狙って網を張っています。駅南口の方が人が多く、この辺でタムロッてる人がみんな煙草を吸っているので煙いです。ミラノ中央駅はムッソリーニ率いるファシズム全盛期に建設されたので、その影響が残されているようです。多くはその後の改修工事で削り取られたりしたようですが。ムッソリーニは公共事業に熱心で、巨大な建造物で威信を示そうとする傾向にあったようですね。それで思い出したんですが、サルソマジョーレで日本人選手団の出場交渉後に試合会場へ向かうタクシーの中で、運転手さんがしきりに『日独伊』の友達関係を強調されてたんです。イタリア語なので『ムッソリーニ!』以外の詳しいことは分かりませんでしたが、大将のネットサーフィン情報に基づく解説によると、ムッソリーニがファシズムの威信を示すべく建設された建物がテルメと体育館を結ぶ道沿いに今も残っているとのこと。以前ドイツでタクシーに乗ったときも『日独伊』の話しが出たんですね。単なる話題作りなのかもしれませんが、日本のタクシー運転手さんもドイツ人やイタリア人の客を乗せた時この話題を出すんでしょうか。ムッソリーニは処刑された後ミラノのロレート広場で逆さ吊りにされたとのことです。帰って来てからそのことは知ったんですが、全く行く予定じゃなかったロレート駅、引き寄せられるように私たちも行きました。ドゥオーモ駅からミラノ中央駅に向かおうとして大将が間違えて乗りこんだメトロ1号線。乗り替えたロレート駅は、ロレート広場の真下にあったんです。ミラノはイタリア第2の都市、政治的にもイタリアを牽引する力を持っています。何かとお騒がせのベルルスコーニ元首相も、そういえばミラノの政治家でしたね。建設業で財を成し『メディア王』から首相になった彼も、今は汚職や脱税、女性スキャンダルで大変な様子でこの日もミラノのTVニュースに登場していました。(つづく)
2013/12/06
コメント(0)
<ミラノのドゥオーモ>11月25日(月)、日本選手団の中に雨女か雨男がいたのか、皆が帰った後、快晴の素晴らしい天気になりました。朝食を済ますと、昨晩かなわなかったドゥオーモの塔に上るためホテルを出て地下鉄に乗ります。メトロ1日券は24時間有効なので、昨日買ったものが使えました。月曜の朝のせいか、教会前の広場は人通りもまばら。昨晩の賑わいが嘘のようです。ミラノのドゥオーモは世界最大のゴシック建築で、500年もの歳月をかけて作られました。塔に上るには階段なら7ユーロ、エレベータなら12ユーロ。もちろんエレベータを使いました。フィレンツェみたいな階段トレーニングはご免です。ドゥオーモは中も外も大修復工事中で、修復した箇所が更に白くなっているので目立ちます。(上の写真:右端の塔の付け根とか)こちら上からの眺め。中央にガレリアのガラス天井が見えています。遠方に白く煙るのはアルプス山脈。広場の眺めはこんな感じです。いい天気でしょう?下を見るとちょっと怖い。折角なのでドゥオーモの中にも、もう一度入ってみることにしました。ステンドグラスに光が当たってきれい。大きなパイプオルガンや祭壇を飾る絵画も素晴らしい。ガラスケースに入った何体かのミイラが聖職服にマスクをつけて横たわっています。きっと偉い方々なんでしょうね。ちょっと不気味だったので遠巻きに通過。床なんか見たりしながら。教会でまたニコ・ロビンに会いました。モデルの仕事じゃなくて、観光客だったのかしら。公式サイトはこちらです。きれいな写真が見られますよ。(つづく)
2013/12/05
コメント(0)
<ガレリア>夕暮れのミラノ、カドルナ駅からメトロ1号線(赤)に乗ってドゥオーモを目指します。こちらがミラノ大聖堂(ドゥオーモ)です。中に入るのに入り口で鞄の中身をチェックされました。迷彩服を着たイタリア軍兵士さんでしょうか。鞄の中身と言ってもチラ見するだけで、本当に警戒しているとは思えなかったんですが、歴史的な価値の高い宝物もあるし宗教がらみのテロなどの牽制には役に立っているのかもしれません。煙がたちこめていて、まるで仏教の護摩炊きのような雰囲気でした。紫の衣を召されている方はミラノ大司教様なんでしょうか。特別なミサが行われていたようなんですが、信者の方達が祈る周りを観光客たちがぞろぞろ歩いて見学。写真なんか撮ったらいけなかったのかも。この大聖堂の塔に上れるんですが、6時で終わりらしくちょうど『今日は終わり』のタイミングだったようで全ての出入り口に立っておられるらしい迷彩服の兵士さんに追い返されました。もうすっかり暗くなった広場にはたくさんの人出。広場から門を抜けると、『ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア』という名のアーケード街になっています。カフェでお茶飲んでる人もスーツでばっちりきめてて、なんかちょっと入り難い雰囲気。アーケードの交差点には私にはほとんど縁のないような高級ブランド店が軒を連ね、ウィンドウショッピングだけでも目がキラキラになってしまいます。グッチ、プラダ、ルイ・ヴィトン、名前くらいは聞いたことある。プラダはここが本店だそうですよ。こんなお店に入るのってどんな人なんだろうなと思って眺めていたら、可愛い孫を連れた背の高い紳士が普通に入って行きました。『負けずに入ってこい。』大将が言いますが、さすがにユニクロの暖パンにズックじゃ入り辛いナ。このアーケードの風景、どこかで見覚えがあると思っていたら、東京ディズニーランドのワールドバザールはここをモデルにして作られているんだそうです。当初はここで夕食の予定だったんですが、この服装で入れるのはフードコートぐらいしかなさそうでしたのでひとまずホテルに帰ることにしました。お腹が空いていたのか大将がスタスタ1人でメトロへまっしぐら。ドゥオーモ駅からミラノ中央駅まではメトロ2号線(黄)で4駅だったのに、勝手に1号線(赤)に乗り込んでしまいました。『もうボクね、間違えたって分かっても飛び降りるのやめたから。』そこ、威張る所か?今回は路線図を持ってましたのでロレート駅で3号線(緑)に乗り替えればもどれることが分かって特に問題にはなりませんでした。メトロ1日券が有効に使えた上にたくさん電車に乗れて鉄子的にはうれしいくらいだ。(私はやっぱり鉄子だったのかな?)(つづく)
2013/12/03
コメント(4)
<マグロ>11月24日(日),この日はイタリアの国内大会が行われる予定です。朝8時頃、朝食会場に降りると昨日とは打って変わって日本選手団の姿はなくガランとした寒々しさを感じます。『もうみんな電車に乗ったかな。』テルメの煙突から煙が見えました。雨は上がっていましたので私達は10時頃歩いて駅に向いました。来る時に使った公園を抜ける道はアスファルトの整備不良でガタガタなので,スーツケースを引きずって歩くもっと楽な道を行くことにします。体育館に向うパルマ通りには途中まで商店街がありました。初日、雨の中スーパーマーケットを探して歩いた道。あの時は遠く感たものです。天然のミネラル成分をたっぷり含んだサルソマッジョーレ温泉水、温泉塩を配合途中、親子連れの奥さんと若い女性の二人に道を聞き、その度に同じことを言われました。『ドリット、ドリット。』あとで調べたらドリット(dritto)はイタリア語で真っ直ぐと言う意味でした。言葉分からなくても身振りで真っ直ぐだと言うことは分かりましたけどね。今日歩いてみると大した距離ではなく、最後に小さな水を買いました。レジにいたのは同じ店員さんでしたね。[正規品] 美肌に導き引き締める。ボディ用クレイマスク。【送料無料】 テルメ ディ サルソマッ...電車の時間までまだ余裕があったので、お土産を見ながらゆっくりと歩きます。冷蔵庫に貼るサルソマッジョーレのマグネットと小さな石鹸を買いました。こちらサルソマッジョーレ・テルメ駅。行きと同じようにフェデンツァに着くまでの数分の間に車掌さんがやってきました。フェデンツァからはインターシティに乗り換えミラノへ。6人がけのコンパートメントだったんですが、3人組のデザイン関係の仕事をしている人たちと一緒でした。その3人がミラノまでの約1時間、絶え間なくしゃべり続けていたんです。イタリア人てまるで『まぐろ』だと思いました。しゃべり続けてないと死ぬとでもいうように、息する間もなくしゃべってるんですよ。電車の中で携帯電話はご遠慮下さいなんて言う思いやりマナーはイタリアにはなく、電話も大声で、よくあんな表情豊かにしゃべれるもんだって言うくらい電話に向って訴えかけている人もいます。マナーと言う意味では歩きタバコも未だ全盛で、ミラノの街はどこに行ってもタバコ臭かったですね。昼過ぎにミラノ駅に到着し、駅前のミケランジェロホテルにチェックインしました。ジャグジー付きのバスタブがついてます。さあ、お昼ご飯を食べて街に繰り出すぞー!気合いの入った私とは裏腹、大将はよほど疲れが溜まっていたのか昼寝を始めてしまいました。明日は帰国の途に着くので観光は今日しか出来ないんですけどね。仕方なく窓からミラノの街を眺めつつ、日本から持って行ったソイジョイやカロリーメイトをかじりながらガイドブックを読んでゆったりとした午後を過ごしました。(つづく)
2013/12/01
コメント(2)
<明日が見えない>『明日のタクシー頼んどいて。』1日目の試合が終わり、いよいよ明日は世界選手権。体育館からの帰り道で決まったのか、朝9時半ごろにまた3回のピストン輸送で会場に行くためタクシーを予約することになりました。いつも大将がかってに決めて私に仕事を振るんです。StarTrees日の丸特攻隊長ですよ。フロントにいたのは夜担当のフロントマン、ジョバンニでした。小柄で小太りでいかにもコメディアン風のジョバンニさん。常に忙しそうに動き回り、1秒でも速く話しをすませたいかのような早口です。動物で例えたらハムスターかな。『明日の朝、9時20分ごろから12人タクシーで移動したいんですが。』『O.K.』タクシー会社に電話してイタリア語でぺらぺら。電話片手にメモで『10:00』と書いて『O.K?』と私に聞きます。試合開始が11時過ぎなんですから10時では遅すぎます。私はノーノーと言いながらそのメモに『9:20』と書きます。こんどは別のタクシー会社に電話してまたイタリア語でぺらぺら。どうも話しが難航している様子。何が問題なのかよく分からずにいたんですが、ひょっとして今晩と勘違いしてるんじゃないかと閃きました。ちょうど夜の9時15分頃だったんで、タクシーに『5分で来い。』みたいなことを言って断られてるのかも。『Tomorrow, not today.』(今日じゃなくて明日です)ジョバンニさん、相変わらずイタリア語でペラペラ。イタリア語で明日って何て言うんだっけな。うーー、思い出せない。『TOMORROW!!』(明日ですってば!)すると突然、何を思ったのかジョバンニさんが私に電話渡すんです。自分で交渉しろってことですよね。うそー!でも成り行き上、携帯受け取りました。『Hello.』英語通じました。『これからそちらに行くのに最低でも45分かかりますので、急いでも10時頃になってしまうんです。』これからじゃなくて、明日の朝の話しなんですが…。『あー。明日!ドマーニ(domani)!』そうそう、やっと分かってもらえた。そういえば明日は『ドマーニ』だった。ジョバン二さん、私の笑顔に反応してちっちゃく親指を立てます。12人いるので4人ずつタクシーで3往復してもらう必要があるんですというと、意外な提案が飛び込んできました。『うちはバスがありますからそれで1度で行けますよ。何時にしますか?』料金もタクシー3回分よりは少しはお得だろうし、全員1度に行けるなら願ってもない話しです。というわけで9時半にバスで迎えに来てもらえることになりました。ジョバンニさん、口癖のように『O.K.』というのでてっきり分かってるのかと思ったんですけど、『明日』が見えてなかったんですね。この時既に皆部屋にもどっていて、フロントにいたのは私たちとメロンチョコさんたちだけでした。どこかおいしい店を紹介してくれというとジョバンニさんは張り切って『肉も魚もピザもスパゲティもおいしくてエコノミー』な店に電話をかけ、男性二人に場所教えるからちょっとオレと来いみたいな仕草で3人で外に出て行きました。私たちは部屋番号の分かる人のところに明日の段取りを説明に行き、それ以外の人には朝食会場で伝えてもらうようにしてから夕食に。男性二人はジョバンニさんと意思疎通出来たのか微妙ですが、それっぽい店が1軒しかなかったので多分ここだろうと入ってみました。言われてたのと違う名前の店だったんですけどね。混んでたのできっと地元の人にも人気の店なんだろうと思いましたが、ホントにおいしかったです。パンみたいな厚手の生地の上にシーフードがたっぷりのピザや、きちんとアルデンテのカルボナーラ、鳥、豚、牛のミックスグリル、それにフレッシュサラダ。イタリアに来て初めてまともな食事をした気になりました。これで温かいお風呂に入れたら最高だったんですが、私たちはエコノミーな屋根裏部屋でしたので半畳サイズのシャワーのみ。あんまりちゃんと洗えた気がしませんでしたがどうせ明日も試合だし、適当に流して早々にベッドに入ります。嬉しかったのはスペインで悩まされた近隣の騒音がまるで聞こえないことです。屋根を打つ雨音以外は何も聞こえない、静かな静かな夜でした。(つづく)
2013/11/24
コメント(2)
<会場はどこだ>深夜1時、日本各地から集結した日本代表メンバー12人は羽田からフランクフルトに向う飛行機に無事搭乗しました。旅費も宿泊費も自腹なので別に一緒に行く必要は全くないんですが、今回は成り行き上そういう段取りになっています。1組だけは家族も同行なので別行動。飛行時間12時間15分、フランクフルト到着は早朝5時25分でした。時差8時間。こちら乗り換えのターミナル移動に使う歩く歩道。果てしなく続く感じです。そこからミラノ行きの飛行機に乗り換え、約1時間。イタリアの土を踏んだのは2013年11月21日、朝9時頃でした。(日本時間では午後5時)まだ目的地は遠い。空港出口から歩いて行くと皆ぞろぞろ付いてきます。私もミラノは初めてなのでどこに何があるのか知りませんでしたが、幸いすぐにバスのチケット売り場を見つけることが出来ました。『団体割引ありますか?』一応聞いてみました。片道10ユーロですが往復買うと16ユーロという割引はあるとのことだったので、どうせ帰りも乗るだろうしそれを12人分購入。『ドゥーディチ。(dodici)』イタリア語で12と言う数字だけ良く使うので覚えましたよ。空港からミラノ中央駅まではバスで約1時間かかります。20分おきに出ていて、皆の分の時刻表ももらえました。ミラノ中央駅からはローカル線に乗ってフィデンツァ(Fidenza)で乗り換え、サルソマッジョーレに向います。乗り換え電車を待っているときアメリカ代表カップルに遭遇。彼らはロスから参戦で、『お互い遠いよねー。』みたいな話しをしながら電車を待ちます。ここからは10分ほどですが電車が1時間に1本くらいしかないんです。律儀に車掌さんがやって来ます。電車のチケットは全て日本で手配して来たので駅で12人分買わずに済みました。私達はネットで買ったんですが、他の皆さんは旅行会社を通じて飛行機も電車も用意してもらったようです。こちらサルソマッジョーレ・テルメ駅。『ホテルどこ?』皆の期待の目がうちらに集中してるみたい...。超ローカルな駅なのでタクシーなんか待ってないんです。一応グーグル地図プリントして来たのでそれをたよりにぞろぞろ歩いて行きました。道がガタガタでスーツケース引っ張るの大変。結構遠かったです。雨が降っていて寒かったんですが、ホテルに向って歩いている時だけちょうど雨の切れ間で助かりました。ホテルに到着したのは午後3時頃だったと思います。家を出てから26時間。相当疲れてます。しかーし!大会会場を確認する必要がありました。実は明日、どこで試合があるのか知らなかったんです。まだタイムテーブルもエントリー表もネットで公表されてないみたいだし、会場の場所も誰も知らないって普通ないですよね。ここまで来ちゃって。ポスターもないみたいで全く見かけませんでした。大会事務局のお勧め筆頭ホテルに宿泊しているので、多分最寄りに会場があるはず。ひょっとしてテルメ(温泉施設)の中にボールルームがあるのかな?ヴッパタールのときも歴史的建造物だったし。私達のそんな想像が一人歩きして、きっとそうに違いないと思い込んでみんなで『会場見学』。ホテルの受付に一人だけ英語を話せる女性がいました。テルメはどこかと聞くと、すぐそこだと教えてくれます。『かっこいー!』『こんなところで踊れるなんて最高!』みんな大盛り上がりで記念撮影に励みます。『この距離ならドレスに着替えてからでも行けるよね。』ところがこれが、大間違いだったんですね。ここはただのお風呂だったんです。私達の勝手な思い込みで迷走する日本代表メンバーの運命やいかに。(つづく)
2013/11/21
コメント(8)
<ところ変われば>突然ですがクイズです。野生のインコ、どこにいるかわかります?このインコのいた街路樹、ぺドラルベス修道院に向かう高級住宅街なんですが、もう少し統一性持たせてもいいんじゃないかと思いましたね。なんでここまでバラバラの木が植えてあるんでしょう。そして不思議な標識。避難経路?あとで調べたらスクールゾーンでした。日本では見かけない珍しいもの、本日最終話と言うことで一挙ご紹介。お次ぎは食べ物。ドイツからスペインに向かう早朝の飛行機で出た朝ご飯代わりの品。ヨーグルトとシリアルがセットになってて混ぜて食べるんですが、かなり歯ごたえがありました。ドイツの食べ物ってグミもそうですけどあごが鍛えられます。その方が脳に刺激が行って目が覚めるのかも。そしてこちらはプラヤデアロのマクドナルドで食べたシーザーサラダ。洗面器みたいにでかい。キュウリもやけにでかかったです。パプリカも立派。スペインの方々、食べる量が日本人とは桁違いなので屈強なんでしょうか。以前フードコートで肉攻めにあった時、私は序盤でギブアップでしたが、となりで同じボリュームの料理を食べてた老夫婦が『これが普通』的表情でデザートまで完食でしたから。トイレの水流すボタンも固いんです。大将も私も、初日は慣れなくて親指つりました。水も怪しげなので海外では蛇口から出る水は飲まないようにしています。でもフランスの選手は選手控え室の洗面所で水くんで飲んでましたね。お腹大丈夫かな。空港近くのホテルは風呂水が黄色でした。あまり風呂に浸かる習慣がないせいか栓もないんですよ。でも水はけが悪いので溜まって行きます。気持ち悪いけどとりあえず入りました。プラヤデアロのホテルのエレベータも変わってました。手で押し開けるタイプの普通のドアを開けると、そこにエレベータの扉があるんです。外側の扉が内側と連動してないんですね。どこでもドア〜!一時期人がはさまれたりする事故が相次いだシン○ラー製のエレベータでしたのでいつもドキドキしながら乗ってました。どこかの階で外扉が半開きになっているとそこから動かないので、階段で行って閉めたりしてたんです。それなら最初から階段で行けよと思われるでしょうが、ダンサーは段差が苦手なもんでね。特に荷物が多いときは。何事もなく無事に日本に帰って来れてよかったです。最終日の夜、危険と言われるバルセロナ旧市街の寂しげな場所でホテルからのバス待ってるときはかなり緊張しました。弱そうな東洋人二人ですから恰好の餌食ですよね。でも犯罪が多い地域なのかパトカーがやってきてしばらくそこに停まっていてくれたので助かりました。隣に怪しげなロシアのVIPバスも停まってたけど何だったんだろう。さて、長々と綴って参りました旅日記。そろそろネタも尽きたのでこれにて幕切れとさせて頂きます。懲りずに最後までご愛読いただきました皆様にこころより御礼申し上げます。久々にクィーンの『バルセロナ』を見て、知ってるところが増えたのがとても嬉しかったです。(おわり)
2013/11/13
コメント(0)
<財布がない!>ぺドラルベス修道院を出て、新市街の大通りの方へ歩いて行きました。そこはホテルや大きな商業施設の立ち並ぶ都会で、メトロの駅もあります。そろそろ足も疲れたしお腹もすいて来たのでどこかに入ろうということになりました。こういうときは鼻が利くんですよね。大きなホテルの庭がビアガーデンになっていて、陽気な音楽が聞こえてきます。スペインだけどドイツ系のビアガーデンだ。ソーセージに鶏肉料理、酢キャベツにポテト。大きなモニターでテニスの試合を映しています。マスターズ・パリ大会だったみたい。このお店、地ビール置いてたんですよ。樽で。ウハウハです。スペインに来てからずっとサンミゲルかサングリアばっかりでしたからね。そういえばプラヤデアロではレストランに入ると必ず『まずポテチ』が出て来るんです。ポテチ箱買いするほど大好きなんですが太るから日本では控えてたのにスペインに来て初日から解禁でしたよ。おかげで太りました。そのせいだけじゃないと思うけど。さんざん飲んで食べてすっかり気持ちも身体も大きくなったわたくし。店を出て駅に向かう途中にスターバックスを見つけたのでコーヒーでも飲んで行こうかと言いました。『ケーキはやめとこうね。ここで食べたらマジ太るし。』で、お金を払おうと鞄を開けたらないんですよ。さいふが。いい気分だったのに、さーっと酔いが醒めました。ゴシック街はスリが多いから注意しなきゃとか言ってたのに...。あれ、まてよ。さっきビアガーデンでお支払いしたときはあったんですよね。店の中で飲もうと思ってたコーヒー代、もしものときのために大将に渡しておいたお金で払ってもらって、そのまま店を飛び出しました。ビアガーデンに戻ると、さっきまで座っていたテーブルはきれいに片付けられています。大将がテーブルの下にポツンと落ちている財布発見!『あーー! あったー!』周りの客たちは何事もなく談笑を続けています。鞄に入れたつもりが下に落ちたんでしょうね。大将にはさんざん『ボケ』とか『タコ』とかいじめられた上にまたスタバに取って返し、ケーキまでおごらされましたよ。たいした額は入ってないとは言え、見つかってよかった。くわばらくわばら。(つづく)
2013/11/12
コメント(0)
<旧市街と新市街>バルセロナのゴシック地区には旧市街があって、昨日ご紹介した中央郵便局のような歴史を感じさせる建物が立ち並んでいます。2010年にこの辺りを少しだけ歩いたんですが、広場や通りには人出も多く、たくさんのお店や大道芸が出てとっても賑やかな場所なんです。海沿いを自転車で散策出来るようになってます。バルセロナ紹介映像に必ず登場するでっかいエビのオブジェ。海に突き出したショッピングモールがユニークなデザインの橋で繋がっていて、旧市街のメインストリートであるランプラス通りに対し、こちらは『海のランプラス』とよばれています。この橋を私たちも渡りましたが行き交う人で大混雑なんです。しかも突然渋滞。何事かと思ったら、この橋時々開くんです。その間をヨットが通り過ぎて行ってました。地下鉄1日券を使って、旧市街から新市街へと向かいます。こちらは閑静な高級住宅街で山の手の雰囲気です。旧市街の喧騒がウソのような静けさ。まず向かったのはペドラルベス宮殿。ここでは中世からの陶器コレクションや絵画コレクションが見られるはずだったんです。ところが、『Closed for moving』(移転のため閉館中)。折角来たので付近を散策しました。こちらガウディのスポンサーだったグエル伯爵が、彼に建てさせた別邸。善光寺のような広いダラダラ坂の両側には高級そうなマンションが立ち並んでいますが、人が全く歩いてません。連休で皆さんどこかへお出かけなんでしょうか。ときどき黄緑色の鳥が群れでばさばさ飛んでいて、街路樹と保護色になっています。近付いてみたらインコでした。日本だとスズメやハトが主流ですが、スペインでは野生化したインコをよく見かけます。駅から1キロくらい坂を上った所にぺドラルベス修道院があります。14世紀に作られた建物ですが、つい最近まで使われていたようで調理場には水道やガスコンロがありました。一つ一つの部屋にここでの暮らしぶりが垣間みられるような展示がされていて、ちょっと不謹慎ですが大将と『修道女ごっこ』をして遊んでしまいました。『シスター・マリア、お庭からハーブをつんできてちょうだい。』『あらどーしましょ、シスター・ナンシー、あたくし今お鍋を見ていて手が離せませんのよ。』なんてね。ここにはベラスケスの作品などお宝絵画が展示されているとガイドブックにあったのでかなり期待していましたが、数年前にモンジュイックの丘に移転してしまったそうです。ひょっとすると宮殿のお宝陶器もそっちに行ってしまったのかも。モンジュイックの丘、ちょっと遠いし広大です。もう夕方だったのでこれから行くのはムリな感じでしたが、もしまたバルセロナに来られるチャンスがあったら次は是非行ってみたいと思いました。(つづく)
2013/11/11
コメント(0)
<ミスター・ビーン>スペインにいる間に郵便を出すというミッションを与えられていました。相手先がスペイン国内なので日本から出すより時間的にも経済的にもお得です。大将が気軽に請け負った仕事でしたが、私個人的にはあまり乗り気ではありませんでした。以前フランスから人に頼まれた本を送って『送った』『届かない』ともめたことがあったんです。海外では封筒の色とかでも料金が変わったり、少しでも料金が足りなかったり住所に不備があったりすると送り主にもどることもなく破棄されるなどという、日本での郵便事情とかなり違う噂を聞いていました。ポストはそこらじゅうにあるんですが、テキトーに切手貼って投函するのはやめて自分で郵便局へ行って料金を確認する必要があると思っていました。送ろうとしていたものが定型ではなくて、ちょっとした小包郵便だったのでさらにその必要があったんです。プラヤデアロでは郵便局に行く機会がなく、出せなかったのでバルセロナまで持って来ていました。もし近くに郵便局があったとしても祝日だったので多分休みだったと思うんです。大将は自信満々で言っていました。『ホテルのフロントに頼めば出してくれるよ。』プラヤデアロのフロントおじさんはいい方でしたけど必要な時にいないので頼めず、料金が不明なので置いて来る訳にもいきませんでした。バルセロナで泊まったホテルはきっちりスーツ着たフロントマンが常駐するシティ派ホテルでしたから頼めそうです。ところが、そこにいたフロントマンはMr.ビーンだったんですね。『スペイン国内ではすべて1ユーロでお送り出来ますよ。』ウソだー!と思いましたけどフロントマンがそう言ってるんですから、それじゃ領収書下さいと言ってみました。すると郵便物を細い指でくるくる回し始め、まん丸い目でチラリとこちらを見ると前言撤回。『これは少し大きめですので追加料金がかかる可能性があります。明日コンシェルジュがまいりますから料金を調べてもらって下さい。』でも私たちは朝7時にはここを出たいんですが。『コンシェルジュは朝7時に来ます。』自信満々、目玉くりくり。まるでMr.ビーンだと思いました。翌朝7時、フロントは別の女性に変わっていました。コンシェルジュはまだかと聞いてみると、土日は休みだと言われてしまいます。大将がバルセロナの中央郵便局は日曜日もやってるとガイドブックに書いてあるというのでそれも聞いてみると、今日は休みだと冷たく言われてしまいました。愛想悪いけどMr.ビーンよりは信用出来る。サグラダファミリアの見学を終えて、昼頃、地下鉄で旧市街にある中央郵便局に行ってみました。やっぱ、休みでしたね。結局それをスペインにいる間中ずっと持ち歩いて日本に持って帰って来たんです。大将ガックリ。(バルセロナ中央郵便局にて)夜ホテルのフロントにまたMr.ビーンがいたので、コンシェルジュは土日休みだそうですよと言ってみました。『いえいえ、彼は今日来ると言ってましたよ。あー、そーか。病気だった!』うそだろー!思いつきでもの言うなよー。(大将談)半歩譲って本当だとしてもそれだけで終わらなかったんですね。『それならバルセロナ空港で出せますよ。第1ターミナルに郵便局があります。』でも、朝7時の飛行機に乗るので郵便局はやってないのでは?『大丈夫。24時間です。』いつも自信満々。目玉くりくり。Mr.ビーン。明日の飛行機のチェックインをするのでパソコンを使わせて欲しいと頼むとVIPルームの鍵を貸してくれました。ちょっとお詫びの印みたいな気持ちだったんでしょうかね。特別な鍵が必要な豪華な部屋なんですけど電気つかないよー!大将は闇の中で奮闘してましたけど私はまたフロントまで出向いてMr.ビーンになんとかしてくれと言いました。エンジニアを行かせますというので待っていると、確かに来てくれましたけど『点きませんねー。』とか言って帰っちゃったんです。しかもプリンタがパソコンと繋がってなくてプリントアウトできないし。Mr.ビーンめ!と鼻息も荒くフロントに押し掛けると彼はいなくてピアース・ブロスナンばりのイケメンに変わってました。事情を説明すると小さく首を傾げながら『普通はこちらのパソコンをお使いいただくのですが。』と案内された場所は、明るいしPC3台もあってちゃんとプリンタに繋がってます。一つくらいまともな情報はないのか、Mr.ビーン。もう全然信用出来ませんでしたが、一応帰りに空港のインフォメーションで聞いてみました。『ここには郵便局はありませんよ。ポストだけです。』やっぱりね。私が支配人なら言っちゃいますよ。Mr. ビーン、君はクビだ。(つづく)
2013/11/10
コメント(4)
<サグラダ・ファミリア>朝9時頃、サグラダ・ファミリアには既に長い列が出来ていました。予約した人はすぐに入場出来るのかというとそうではなく、予約済みのプリントアウトを持った人の別の長い列が出来ていたんです。ゲートの直前で同じ列に並んでいた人が『予約してない人はあっち。』と追い払われているシーンを見かけました。3年前、予約無しで朝早く来て、すでに教会を一周するほどの大行列が出来ていて諦めたんですが、こんな人気スポットになるなんてガウディもびっくりでしょうね。エレベータの予約時間は9時30分でそれまでまだ少し時間がありましたので教会の中を見学しました。見学者とは別の入り口があるのか、地下では日曜日の礼拝が行われています。まだ建築中の新しい教会ですので柱がきれいでした。10人ほどしか乗れないエレベータ、10分前に来いと言われたのでピッタリ9時20分に行ったら、まだ前の時間の予約の人が掃けていなかったようで、まだだと言って追い返されます。普段着のエレベータ・ガールさんがいるんですが、上ったり降りたり、こんなに頻繁にやってて気分悪くならないのかな。エレベータを上っている途中、石の隙間から外が見えるんです。結構怖いですよ。帰りはエレベータでなく階段で降りることにしました。受難の塔の上から見たバルセロナの街並はこんな感じ。ガウディの没後100年にあたる2026年に完成予定らしいですが、2005年にはすでに世界遺産に登録されたそうです。未完の建造物で世界遺産になったのって世界でもめずらしい例でしょう。ガウディは植物や生き物など自然をモチーフに設計したとのこと。塔の上にイチゴ盛るってかなりユニークですよね。塔に沿って続く螺旋階段は貝のイメージだそうです。下見るとかなり怖い。1882年に着工してすでに130年も作り続けている教会ですが、あと13年でホントに出来るんでしょうか。その製作過程を3D映像で見られるんですよ。これはすごい。サグラダ・ファミリアはこうして造られる(予定)自分でも作ってみたい方はこちら。(つづく)
2013/11/09
コメント(6)
<バルセロナ・メトロ>前回バルセロナを訪れたとき、3日連続で通って教会を一周するほどの大行列に阻まれ結局まだ中に入ったことのないアントニオ・ガウディの有名な教会サグラダ・ファミリア。今年こそはとネットで時間指定の予約して行きました。実は予約にちょっとだけ手こずったんです。ミドルネームの欄に何を入れたらいいのか分からなくて。最初ブランクにしたら拒否され、スペースを入れてみてもダメで、startreesみたいなテキトーな名前入れる訳にもいかず試行錯誤。こういう時は『none』(なし)と入れるのが正解だそうです。ご参考まで。さて、朝9時30分に受難の塔のエレベータを予約しましたので、7時にはホテルを出ました。ホテルからバルセロナ市街に向う無料送迎バスの一番早い便は9時で、残念ながらそれは諦め空港T2まで送ってもらいます。ターミネータ2(T2)を真似て大将が私に『アスタラビスタ』(また来るぜ)って運転手さんに言えって言うんですよ。自分が言えばいいじゃん。T2からレンフェでサンツ駅まで、そこから地下鉄5号線に乗り換えてサグラダファミリア駅まで行きます。市内はゾーン1と言って、どこまで乗っても料金1律です。地下鉄の切符は前回は10回券を買ったんですが今回はそこまで乗らないだろうと思われたので少し安い一日乗り放題券を買いました。7.25ユーロ。ガイドブックには5.25ユーロって書いてあるのに随分値上がりしてます。1回券もガイドブックは1.25ユーロだったのが2ユーロに値上げ。そういえば3年前は1.4ユーロでしたから、すでに値上げ過程にありましたね。自販機がこれまた手こずったんです。二人分で14.5ユーロだから20ユーロ札入れたんですけど、無言で拒否するんですよ。ひょっとして釣りがないのか?幸い小銭を15ユーロ持っていたのでそれを投入すると、機嫌良く切符とお釣りを出してくれました。わがままな奴だ。地下鉄路線図はガイドブックに乗っていたので、この日一日でちょうど4回乗りました。1日券で4回乗れば元とれる計算です。地下鉄の中は山手線などと同じようにCMを流すモニターが各車両に付いていて、そこでしきりに『スリに注意』の映像を流していました。かなり多いらしいですね。前回もそうでしたが車両にミュージシャンが乗って来るんですよ。ギターの弾き語りをしている流しのミュジシャンなんですが、それでお金をもらっているシーンを見たことがないので生計が成り立っているのかは疑問です。日本のようにヘッドフォンで音楽聞いてる人は全然見かけませんでしたので、一応聞いてはもらえるみたいですね。今回ヒヤリハットだったのは、午後、新市街に向う地下鉄に乗った時のことです。『こっちじゃない!』大将が発車直前に乗ってた電車から飛び降りたんですよ。なんか仙台でもこんなことあったな。私が降り損ねたのでとっさに彼が腕を入れたんですが扉に挟まれて、車内の近くにいた女性が『まあ大変!』みたいな声を上げます。私はこのまま電車が発車してしまって彼が引きずられたらどうしようと硬直してしまいました。『日本人旅行者、スペインの地下鉄で死亡』必死に手で扉をこじ開けようとするんですが開かないんです。ホントに焦りましたよ。海外の電車は扉も頑丈ですから、挟まれただけで怪我するかもしれません。車掌さんが気付いてくれたのか、もういちどドアを開けてくれて私もその隙に飛び降りたので事無きを得ましたが、日本でも海外でも発車間際の駆け込みや飛び降りは絶対にやめましょうね。(つづく)
2013/11/08
コメント(2)
<ぼったくりタクシー>電車はバルセロナ空港の第2ターミナル(T2)に着きます。国際線の発着するT1と国内線のT2との間には空港の無料巡回バスがあることは3年前に利用したので知っていました。ホテルの送迎バスが来るのは多分T1の方だろうと思ったので、このバスに乗ってT1に向かいます。結構遠いんですよ。T1の案内所でホテルバスの停留所はどこかと聞くと、パーキングGだと教えてくれました。このターミナルの一番ハズレの方です。延々と歩いてようやく行き着いてみると空港駐車場に隣接したかなり寂しい場所でした。だいたいホテルバスが何時に来るかも分からなかったんです。こんな人気のない所でポツンと待ってるのは危険な気がしましたね。もうすっかりあたりは真っ暗ですし。インターフォンを見つけたのでダメ元でボタンを押してみました。『バルセロナ空港ホテルのバスは何時に来ますか?』無愛想な男性がジャージャー言ってる雑音のむこうでぶっきらぼうに応答してくれます。『これは空港駐車場のインターフォンなんだから、バスのことなんて知らねえよ。』だそうです。いつ来るか分からないバスを待ってるのも何だからタクシーで行こうということになりました。空港近くのホテルをわざわざ予約したので、タクシーに乗ってもせいぜいワンメータだろうと思っていたんです。また荷物をゴロゴロ引っ張って空港内を突っ切り、タクシー乗り場までやってきました。タクシー利用する人いないみたいですぐに乗れました。ところがこれがね、そうすんなり行かなかったんです。まずホテルの名前を言っても運転手さん知りませんでした。おじいさんドライバーで、ホテルのホームページをプリントして来た住所を見せると鉛筆なめなめその裏側で小さなナビに住所を入力し始めます。慣れてないのか老眼でよく見えないのか遅いんですよ。代わりに私やりましょうかといいたくなるくらい、ポツリ、ポツリと鉛筆の裏側で一文字ずつ入力。その間にもどんどんメーターが上がって行くんですよね。ハラハラしました。やっとスタートしたぞ、と思ったら、あっという間に到着。絶対入力時間の方が長かった。着いたと思ったら何かスペイン語で怒鳴ってます。分からないので黙っていたら聞こえないと思ったのか更に大声で同じことを繰り返し怒鳴るんですよ。何なのこの人。しかも20ユーロも要求して来てます。そこだけ英語だ。私はぶち切れそうになっていたんですが大将はいい人なので優しく答えます。『全部で20ユーロですね。どうもありがとう。』なんだこれ!ボッタクリじゃないか!そんなに渡す事無いよ。メーターは11ユーロって書いてあるしそのうちの半分はこのおっちゃんがナビ操作のろくて加算された料金じゃん。電車に乗ったバルセロナ北バスターミナルの近くには『空港まで27ユーロ』と書かれたタクシーがたくさん停まっていましたから、あんなに遠くから27ユーロなのにたったこの距離で20ユーロなんてあり得ないと思ったんです。でも大将はあくまで丁寧に対応し、20ユーロをこころよく手渡し、さすがにチップは出しませんでしたが横で鼻息粗くなっている私をなだめてホテルに入りました。フロントで聞いてみたら、バルセロナ空港ーホテル間のタクシー料金は一律で決められていて、最低料金が20ユーロなんだそうです。『あのおじいさんはそれを説明しようとしてたんだよ。悪い人じゃなかったでしょ。』大将の言う通り。喧嘩吹っかけないでよかった。昨日までのアットホームなホテルに対し、こちらはビジネスマン対象のスタイリッシュなシティ派ホテル。もちろん英語も通じます。『ホテルの無料送迎バスがパーキングGから20分おきに出ておりましたに。』なんて嫌みっぽく言われて、あんな寂しいとこで20分も待ってられるか!と、またムカっと来ました。スペインに来て肉ばっかり食べてるせいか血の気が多くなっちゃってね。カルシウム不足でしょうか。メラメラと格闘家の血が滾り、カウンター乗り越えて頭突きかます図をイメージしましたよ。タイムテーブルを差し上げましょうと出されて覗いてみると、空港だけでなくバルセロナ市街とホテルを結ぶ無料バスも数は少ないけど利用出来るようで少し気が晴れました。明日はこれを使おうと早速予約。暗く寂しいパーキングGでバスを待たなくて済みますし、無駄な20ユーロも元が取れます。ホテルの周りには何もないのでこの中で軽く夕食を食べました。無性に腹が立ったのはお腹へってたからかも。(つづく)
2013/11/07
コメント(2)
<バルセロナのレンフェ>シッチェスに来たとき毎日のように利用していたスペイン国鉄(レンフェ)。これで空港に行けることは知っていましたので、レンフェのマーク『R』をバスターミナルを出た所に見つけたときはホッとしました。バルセロナ市街は国鉄も線路が地下にあるので、地下鉄の入り口にはメトロの『M』、国鉄の入り口にはレンフェの『R』のサインが出ています。ゴシック街を南西に向かって歩いて行くと凱旋門がありました。ここから通りに沿って伸びる広場にはストリートパフォーマンスがたくさん出ていて、路行く人が足を止めています。動物博物館を有する大きな公園を回り、入り組んだ旧市街の石畳を進むとスペイン語以外の言葉が飛交う場所があって、そこがピカソ美術館でした。一つの観光名所なんでしょうね。行列が出来てました。15分ほど並んでチケットを買い、ピカソ美術館に入ります。2時間ほどゆっくり見て、日が暮れかかって来たのでホテルに向かうことにしました。レンフェの駅には切符売り場の窓口がある所とないところがあるんです。自販機しかない入り口もあるので、窓口がある所を見つけたら極力そこで買うようにしていました。日本のように自販機の上に路線図が掲示されてる訳ではないので、自分の行きたい場所がどのゾーンに属しているか知らないと買えません。小銭も必要だし。窓口なら行き先を言うだけで買えます。大きなお札も使えます。バスターミナルにもどる途中にレンフェのアルク・ダ・トリオンフ駅(Arc de Triomf)窓口で空港までの切符を買い、どの電車に乗ったらいいか聞きました。『今ならマタロー行きね。1番線よ。』窓口の駅員さんは時刻表を眺めてこう言われたんですが、私たちが『グラシアス』と言って駅の外へ出て行こうとするので叫びました。『そっちじゃないわ。下よ。マタロー!マタロー!』バスターミナルに預けた荷物を取りに行くと説明すると、ちょっと大声を出してしまった自分に照れたように手を振ってくれました。ロッカーから荷物を出し、またリュックにトロフィーを詰め直して外に出ると、切符を買った所よりもっと近い、バスターミナルの真正面にレンフェの入り口を発見してしまいます。『目の前じゃん!』そこは自販機しかない無人の改札でしたがもう切符も買ってあったのでそのままマタロー行きが来る1番線ホームに降りて行きました。ところがたった今その電車が出た所だったんです。電光掲示板にはR1、R3、R4の3つがこの駅に停まるみたいな感じに表示されていてマタロー行きはR1でした。次のR1まで待つ必要があるのか、ほかのに乗ってもいいものか。なにしろ路線図もない時刻表もない駅員さんもいないのでどうしていいのか分からず何となく次の電車を見送ってしまいました。後から考えるとそれは大正解で、もし乗ってたら全く違うあてどない旅に出てしまう所だったんです。誰に聞けばいいかなと回りを眺め回している間に大将が男性に声をかけていました。『空港に行きたいんですが。』その人はフランス人観光客だったみたいで、よくは分からないが多分逆方向のホームの電車でサンツ駅に行って乗り換えるんじゃないかなと教えてくれます。やっぱり『困ったときのサンツ駅』だ!切符売り場の駅員さんよりフランス人観光客を信じていいのかは疑問でしたがとにかく逆ホームに行ってみることに。するとそこにあったんですよ!路線図と時刻表。いやー、うれしかったですね。それによると確かにフランス人の言うことは正しくて、空港に行くにはサンツ駅でR2に乗り換える必要がありました。このホームに来る全ての電車はサンツ駅に停まります。駅員さんの言われたことも正しくて、マタロー行きのR1で隣のエル・クロット・アルゴ駅にもどり、R2に乗り換えてもよかったんです。ただ、方向的には逆なのでそのままマタローまで行っても何もないし、R1以外の電車に乗ったら空港からは遠ざかるばかりでした。レンフェ路線図、これからバルセロナに行かれる方は持っていた方がいいですよ。いつ何時、国鉄に乗ることになるか分かりませんからね。そして困ったときはサンツ駅です。(つづく)
2013/11/06
コメント(2)
<1ユーロに泣く>去年は1ユーロが100円程度だったんですがアベノミクス効果で為替レートが大きく変動し、今1ユーロ140円くらいなので、ものすごく物価が上がった感じがしました。1000円だったランチが1400円に値上げみたいなイメージです。空港の両替所でユーロに替えてもらうといろんなお札を混ぜてくれるんですが、100ユーロとか50ユーロ札って滅多に使うチャンスがないんですね。大きな買い物はカードで払ってしまうし、あとは水買ったりバス乗ったり、全部20ユーロ以下がほとんどなんです。それにあらゆる場面でチップが必要なので、常に1ユーロか2ユーロ玉を持っていなくてはいけません。今回の旅で学んだのは、大銭はくずせる時にくずす。そして小銭をいつも作っておくということです。ロッカーを使用するのに5ユーロのコインが必要だったんですがバス乗るのにこまかいお金みんな使ってしまったので手持ちのコインは4ユーロ、他には50ユーロ札しか残っていませんでした。あと1ユーロ。両替してくれる所もなさそうだし、パンでも買ってお金くずそうと売店に行ったんですがオバサンに『釣りがない』と睨まれてしまいました。怒ってる訳じゃないと思うんですが、顔が恐かったんですよ。Tシャツでも買う?売店をのぞいたんですが気に入ったのないし、やる気のなさそうな店員が本に目を落としたまま無視なのでそのまま大きな荷物引きずって店を出て、古い駅舎の奥へ奥へと進みます。するとありがたいことにレストラン発見。レストランといっても並んでるサンドイッチとかを選んで自分でテーブルに持って行って食べるカフェテリアのような所でしたが50ユーロ札使えました。お札がくずせた嬉しさに一瞬舞い上がったんですがすぐにまた急降下。パンとコーヒー2人分で9.9ユーロ。おつりが20ユーロ札2枚と10セントコインだったんです。先に計算すればよかった。もう一つ甘いお菓子を追加してようやく小銭ゲットできました。ロッカー使いたいだけなのに、なんなのこのドタバタ。しかも食べ終わってロッカーに向かうと、そばにあったでっかいブースが開いていて、中にいた女の人が両替してました。駅のキオスクみたいな売店、両替所だったのね。さっきはお昼休みだったのかしら。ロッカーは大中小3種類ありました。5ユーロの中型で荷物全部入るかと思ったんですが、トロフィー入れたリュックが意外とかさばって入らないんです。しかたなく大型に向かったんですが、縦は長くて横は狭いタイプでトランクが入りません。私、一つ特技があって、箱にピッチリもの詰めるの得意なんです。引越しを何度も経験してるせいかも。芸は身を助くってね。中型ロッカーに全部入れる方法は...。大したことじゃないんですが、トロフィーをリュックから出して、まわりに緩衝剤として入れていた洗濯物を全部バラして隙間に詰め混みました。ちょっと汗臭くなるけど。これで一件落着。5ユーロ投入して鍵を閉めます。大きくタイムロスしてしまいましたが、ようやく身軽になってバルセロナの街へ繰り出しました。(つづく)
2013/11/05
コメント(0)
<バルセロナ・ノルド>試合が終わって翌日11月2日(土)、プラヤデアロのホテルを出てバルセロナに向かいました。朝からいい天気で、眩しい日差しが照りつける中、15分ほど歩いてバス停に到着。ターミナル前の広場はフリーマーケットで賑わっていました。3日前このバス停に降り立った時、大将が気を効かせて帰りのバスの時間を調べておいてくれて、12時35分のバスに乗るつもりでホテルを出ました。この日泊まるホテルはバルセロナ空港のそばです。ところがこのバス、空港の手前のバルセロナ北(Barcelona Nord)までしか行かないバスだったんですね。オシイ!実は日本を離れるときも羽田空港に向かう電車の時間を調べておいてくれたんですけど、夜9時じゃなくて朝9時の時刻表を見たらしく、駅に行ったら目指してた電車が全然来なかったんですよ。まあ日本の電車の方はそれほど大問題でもなかったんですが、ここのバスは2時間に1本しかないのでね。ちょっと検討が必要でした。選択肢は3つ。1 2時間この街で時間をつぶして次の空港行きバスに乗る。2 1時間後のジローナ行きバスに乗って、そこから電車を乗り継ぎ空港に向かう。3 バルセロナ北までとりあえず行って、そこから空港に向かう方法を考える。皆さんならどうされます? バスの予約はしていなかったのでどれでも選択出来たんですが、私たちは3にしました。バルセロナ北というのはガイドブックによるとヨーロッパ各地からのバスが集まる大きなバスターミナルですぐそばに国鉄も地下鉄も駅があり、大型のコインロッカーもあると書いてありました。まだ昼ですから空港近くのホテルにチェクインしてからバルセロナの街へ出直すより、荷物をロッカーに預けてバルセロナ観光したあとホテルに向かった方が時間を有効に使えると思ったんですね。それに行きたいと思っていたピカソ美術館がバルセロナ北バスターミナルの比較的近くにありました。予定通り12時35分のバスに乗りプラヤデアロを離れます。海沿いを南下するイメージだったんですが山越えの道で、途中大型ショッピングモールも通過、高速道路使って約1時間でバルセロナ北に到着しました。このバスターミナルは以前国鉄の駅舎だったところを改造したものらしく、趣のあるいい感じの建物です。さて、ここからどうやって空港に向かうか。まず観光する前に調べておこうということになります。インフォメーションに黒服を着た体格のいい女性がどーんと座っているんですが、ずっと黒電話で話し中なんです。どうも仕事の話しじゃないみたい。何か聞こうと思ってカウンターに向かう人たちがみんな諦めて踵を返して行きます。このバスターミナル、1階はバスの発着場で2階がチケット売り場になっていました。少なくとも今乗って来たバス会社の2時間後のバスが空港まで行くはずだからそのカウンターに行って聞いてみることにします。2階の一番奥にありました。『バルセロナ空港行きのバスはここで買えますか?』幸いカウンターの女性は英語が話せました。意外だったのは空港行きのバスはここに停まらないということです。空港からプラヤデアロに向かうときは停まったんですけどね。逆はないそうです。『バスで空港に向かうならカタルーニャ広場から出ているのがありますよ。』カタルーニャ広場ってどこですか?『歩いて15分くらいでしょう。』バス停探すなら電車の駅探す方が簡単そうです。まず荷物をロッカーに預けて身軽になってから、何とか国鉄の駅を見つけようと言うことになりました。(つづく)
2013/11/04
コメント(0)
<ないと不便なもの>日本のホテルにはあって、スペインのホテルにはないもの。いろいろあるんですがまず真っ先に思い浮かぶのは『時計』です。いままでシッチェス、マドリード、マヨルカ、そして今回のプラヤデアロ、バルセロナ、全てのホテルに共通して部屋に時計は置いてなかったですね。旅する時くらい時間を忘れろということなのか、時計くらい自分で持ってろということなのか。私は愛用の目覚まし時計をいつも持って行くことにしています。プラヤデアロのホテルではゴミ箱もありませんでした。いらない袋にゴミをまとめて部屋の真ん中に置いておくと、お掃除の時に片付けてくれます。でもゴミ箱を置き忘れている訳ではないらしく、3泊ともその方式でした。冷蔵庫もありません。試合から帰って来てカーっと缶ビール飲みたい所ですけど冷蔵庫がないのでベランダで冷やしてました。昼は20度くらいで暖かいんですが、夜は10度くらいまで下がるので程よく冷えるんです。実際レストランが遅くまで開いているので部屋で飲む必要がなく、初日にスーパーで買ったビールを毎晩外に出して朝引き上げるという作業を繰り返していました。持って行くのも荷物になるのでチェックアウト直前に飲みましたけどね。シャンプーとボディソープ。洗面所に一応小さなシャンプーパックが2個置いてありましたが、スプレーでばりばりになった頭を洗うには足りないんです。石けんも小さいのがありましたが、ファンデーション塗りたくってる身体全部洗うにはムリがありました。歯ブラシや歯磨きは無料で置いてあるのは日本くらいじゃないでしょうかね。当然ヘアブラシとかカミソリとか、日本ではビジネスホテルでも充実しているそういったアメニティ類は皆無です。会場の下見がてらスーパーを探しまわりました。チェックインで対応してくれたホテルの従業員さんは帰ってしまったのかフロント無人で聞けません。どうせ聞いてもスペイン語だから分からないでしょうけど。すれ違う人はほとんど観光客で店もシエステ中で閉まっているので聞くことも出来ず、ひたすら自らの足を使って探しました。車を使わないと行けないような町外れに大型のスーパーがあることは想像できたんですが、いままでの感覚ではシャンプーや水や缶ビールくらいどこか近場で売ってるんじゃないかと思ったんですね。かなり歩き回りましたから街の様子はだいたい分かりました。コンビニなんて全くありません。スペインの人にとって24時間開いてる店なんて理解出来ないのかもしれません。銀行も郵便局も見かけませんでしたね。キャッシュコーナーと黄色いポストはありました。大通りに面した所にはないだろうと、喧騒を離れ海の方にむかう小道にようやくスーパー発見。シャンプー買えました。ボディソープとか石けんも買おうかと悩んだんですが、大きいのしか売ってなくて荷物になるし、身体もシャンプーで洗っちゃえばいいんじゃないのなんていう日本ではしないようなことを決行しました。ホテルの朝食メニューは3日とも同じラインナップでした。日本のホテルは連泊客のために同じバイキングでもちょっと内容変えたりするか網羅しきれないほどの種類を出してる気がするんですけど、それって日本だけかもしれないですね。もっと高いホテルに泊まればバラエティがあるのかな。でも次々にやってくる客に『卵がない』とか『パンがない』とか不満を持たれないようにマメにチェックして補充はされてました。このホテルのフロントおじさん、いて欲しい時にはいなくてどっちでもいい時にいるんです。コーヒーマシンの前で何を飲もうか考えているとサービス精神万点なフロントおじさんが飛んで来て、このボタンがコーヒー、これがお湯とか説明してくれるんですけどスペイン語の説明特にいらないんですよね。余計分からんし。英語で書いてあるんですよ。でも好意は分かりますから、最後まで説明を聞いてからにこやかに『グラシアス(ありがとう)』といってカフェラテ注ぎました。大人ですから、自分。フレンドリーなことは間違いありません。(つづく)
2013/11/03
コメント(2)
<ベサメムーチョ>プラヤデアロで宿泊したのは会場近くでとても便利なホテルでした。ホテル・クララマール(Hotel Clara mar)、澄んだ海という意味だそうです。歩いてすぐの所が海で、いつも変な鳴き声が聞こえて来ました。『ケケケケケケッ!』多分かもめだと思います。聞こえて来たのはそれだけじゃなくて、チェックインした日はいきなり隣の部屋で大げんかです。F-word連発の若い男性のどなり声、女性の泣き叫ぶ声、親かコーチか分かりませんが少し年上な人の仲裁、それが英語で延々と続きました。大きな試合を控えてピリピリしてたんでしょうかね。私たちは飛行機の長旅で疲れていたので無視して爆睡でしたが、さすがに朝起きたら静かになっていたのでホッとしました。翌日はドイツ語の大音響テレビ。ホントに見てるのかなと疑問でしたが、四六時中ついてるんです。そして天井から響いてくる足音。ジャイブの練習してるみたい。しかもハロウィーンに続く連休ですから、外の通りでも酔っぱらって遅くまで大騒ぎしてました。明け方はあちこちから咳。朝夕の寒暖差が大きいせいか、風邪ひいてる人多かったです。『ゲホゲホゲホ。』『オ、ゲッホゲホゲホ。』咳の掛け合い。向かいには赤ん坊がいてよく泣くんですよ。親がダンスの試合に出てる間、おじいちゃんとおばあちゃんで孫の面倒見てるみたいなんですね。とても感じのいいスペイン人のご夫婦で、廊下でお会いすると『オーラ(こんにちは)』と、ご迷惑かけてすいません的な視線を送られます。最終日の隣の部屋はロシア語に変わってました。スペインのホテルって壁が薄いんでしょうかね。私たちが安いホテルにしか泊まらないせいかもしれません。マドリードでもマヨルカでも周りの音が丸聞こえでした。『ベサメ〜。ベサメム〜チョ』大将がふざけて歌ったこれも、隣室を掃除中だったメイドさんたちの笑いを誘ったに違いありません。(つづく)
2013/11/02
コメント(2)
<静けさの意味>ここしばらく問題の起っていないボーイング787。ちょっとドキドキでしたがこの新型機は快適なので今回も利用させてもらいました。羽田空港からフランクフルトまで約12時間、ドイツで夜明けを迎えます。そこで乗り換えてスペインへ向う途中、眼下にアルプス山脈が見えました。白く鋭利なピークが朝日に輝く様は神々しいほどです。約2時間でバルセロナ空港に到着。さらにプラヤデアロまでバスに乗ります。余裕を持って正午のバスを予約して行ったんですが、空港にずらーっといろんな大型バスが並んでいてどこ行きがどこに停まっているのかの掲示がないんです。あるのかもしれませんが、見つけられなかったんですね。案内する人もいなくて、乗客は何を頼りに乗っているんでしょうか。空港のインフォメーションで聞いたら、バスのチケットセンターのようなものもなく、料金はバスに乗ってから払う方式だそうです。大将が意を決して一つのバスの運転手さんに聞きに行ったんですが、運転手さんは英語が分からない様子で『そんなの知らねえ』的なことを言われ何の収穫もないまま戻ってきました。カフェテリアでお昼食べながら作戦練ってたんですがいい考えが思い浮かばず、もう片っ端から聞くしかないと出発時間間際、一番手前のバスの運転手さんに叫びます。『プラヤデアロ?!』下手な英語をごちゃごちゃ文章にして話すより地名だけの方が分かるんじゃないかと思って。そしたらたまたまそのバスで当たりだったんですね。『シーシー。プラヤデアロ、○△□×(あとのスペイン語は何言ってるのか不明)。』2時25分、プレヤデアロに到着。時差8時間ですから家を出てから25時間半、ようやく目的地にたどり着きました。バス停の売店の女性にホテルの場所を聞くと、めんどくさそうに老眼鏡をかけ地図を確認。やはり英語は通じません。大きなホテルではないので誰もが知ってると言う訳じゃなさそうです。ボディランゲージであっち方向だと言うことだけは分かりました。1キロほど歩いて驚いたのは街が静かなんです。店がほとんど開いてなくて、まるでシーズンオフの軽井沢のようだなと思いました。ようやくホテルを発見しましたが、フロントに人がいません。対応してくれたのはどう見てもお掃除のオバサンのようでした。そしてここも英語は通じません。ホテルというより民宿みたいです。とりあえずチェックインはできたようなので会場の下見に出かけました。会場は歩いて5分ほどです。まだタイムテーブルがネットにアップされてなくて、明日の試合が何時からなのか分からず困っていました。会場設営中の一人に聞いてみると開場は2時半とのこと。タイムテーブルはそのうちアップされるはずだからネットで見てと言われます。やっと英語が少し話せる人に出会いました。スーパーマーケットを探してウロウロしているうちに、街の静けさの意味がやっと分かりました。昼寝中(シエステ)。日が暮れ始め街灯がともるころ、ようやく街が起き出しました。夕方5時開店と言う店が多いです。飲食店だけでなく、洋品店も雑貨店も高級ブランド店もすべて。そしてそれに合わせるかのように観光客たちが街へ繰り出してきます。コンビニはありません。ダンス競技会のポスターが多くの店に飾られていました。明日から4日間、ダンスの祭典がこの街を彩ります。(つづく)
2013/10/30
コメント(2)
秋深し、山梨行ったらブドウだな山梨大会に向かう特急かいじの中で、こんなこと言ってたのは3年前。あのときは結局、一粒もブドウを口にすることはありませんでした。しかし、今回の旅は山梨ブドウ堪能させて頂きましたよ。試合前日の団結式で既にその味のすばらしさにぶっ飛んでおりました。なんという気品の高いお姿、一粒500円玉くらい大きいんです。そして重い。ぷりぷりジューシーな食感、芳醇な甘さ。しかも種無し。近所のスーパーにも並んでるんですが高いから買った事無かったんです。試合の日に頂いたお弁当の中にも3粒入っていたので、真っ先に食べました。空きっ腹にブドウ。最高!さらに団体戦3位までの入賞者には特賞としてピオーネ一箱プレゼント!早速箱開けて皆で分けようと思ったら8人いるのに7房だった!どー分ける?一瞬固まったんですが、ありがたいことにしちりんパートナーさんのお身内が応援に来て下さっていて、お土産にブドウ下さったんです。それで無事、1人一房頂けることになりました。さて、試合が終わりしちりんさんに駅まで送って頂いて駆け込んだみどりの窓口。新宿行きの特急は最終電車を残すのみ、しかも後15分で発車というギリギリセーフでした。特急に乗れないと後が続かないんですよね。東京からまた埼玉・千葉を越えて茨城まで行かないといけないので。もう駅ビルも閉まっていて車内販売の弁当も多分売り切れてるだろうと思われたので駅構内のコンビニでビールとおにぎり買ってホームに急ぎました。あと数分で電車が来るのにそれすら待ちきれず大将はビールを開けます。スーパーあずさの最終電車の指定席におさまると私はまずビールよりおにぎりでした。もうお腹ぺこぺこで。先週もこんなだったな。やっと落ち着いてビール飲めます。つまみは青森のCatさんに頂いたイカ。車内販売が回って来た時ビール追加で買おうと思ったら売り切れでした。しかたなくチュウハイなんか久しぶりに飲んでしまった。この特急に乗れたお陰で続く電車も間に合って、真夜中過ぎ頃帰り着くことが出来ました。この電車逃すとうちの方まで来る電車がなくなってしまうので途中からタクシーなんていうとんでもない出費になる所だったんです。参加賞も頂だきました。これは参加者全員か、他府県からの人だけなのか。結構大きな袋に入っていたんですよ。観光案内パンフレットとクリアファイル、それにティッシュでした。山梨の皆さん、お世話になりました。ぶどう、最高でした!(おわり)NHK「キッチンが走る!」で杉浦太陽さんから紹介された「ぶどうばたけ」の美味しいブドウ♪17種...
2013/10/03
コメント(2)
<まかれた?>『何かあったときのために、新幹線のチケット渡しとくね。』前もって帰りの新幹線切符を大将から渡されていました。あれは予感が働いたのかな。北仙台駅を発車した地下鉄の窓から、ホームに残る大将の姿を呆然と見送る私でした。試合会場から最寄りの北仙台駅までは一緒だったんです。仙台駅に向かう地下鉄はほぼ5分おきに発着している様子。私は電車を待つ間、空のペットボトルを捨てる自販機がないかホームを歩いて探していました。最近テロを警戒してるのかホームにゴミ箱置いてる地下鉄って少ないですね。結局見つからずに荷物番をしてくれていた大将の所へもどると、そこへ丁度電車が入って来ました。大将に続いて電車に乗り込むと、比較的すぐに発車のベルが鳴ります。ところがここに来て耳を疑う発言。『こっちでいいんだっけ?』 私はてっきり彼が確認済みなのかとカルガモ的について乗っちゃったけど。『ドアが閉まります。』アナウンスとほぼ同時でしたね。大将が『こっちじゃない!』と叫んで飛び降りたんです。慌ててドアに詰め寄る私。しかし無情にも扉は閉まり、電車はホームをゆっくりとあとにします。ルパンを取り逃がした銭形警部の気持ちと言いますか、なんか意図的に『まかれた』気がする。何やってるんだろうね、自分。ペットボトル捨てに行くついでにどっち方向に乗るかくらい確認しとけばよかった。時刻表で電車が5分おきくらいに来ることは確認したのに。そういえば朝、体育館に向かう時、北仙台の一つ前の駅が『北の番長』だった。ほんとは『北四番町』なんですけど、電車のアナウンスが『北の番長』って聞こえて変な名前だなあと思いつつ駅名を確認したんですよ。そこんとこ思い出せば反対方向に乗らずにすんだのに。そんなことをウジウジ考えながら次の台原駅でもどる電車を待っていました。北仙台駅にもどると大将が笑いながら電車に乗り込んできます。『ペットボトル捨てに行くついでにどっち方向に乗るかくらい確認しとけばよかったのに。』全く同じことを私も考えていたんですけど、人から言われるとちょっとカチンときますよね。『自分こそボーっとホームで待ってないで、どっち行きかくらい確認しとけばよかったでしょ。』二人ともお腹空いてたせいでちょっと不機嫌だったんです。こういった小さな火種をきっかけに『サンバで失敗したのは…。』とか『ルンバでリードが遅いから…。』とかいう喧嘩に発展するんですよね。お腹減ってるときは黙るに限る。まかれたんじゃなくてよかったと思おう。
2013/09/18
コメント(2)
台風18号が日本列島に接近中の三連休。仙台に行ってきました。日本インター以来、3ヶ月ぶりの試合です。こんなに長く試合にでなかったことはここ数年なかったので、忘れ物をするんじゃないかとか試合感が鈍って変な事しでかすんじゃないかとちょっと心配。案の定、『床屋に行くの忘れてたけど大丈夫かな。』と、大将。コスチュームにアイロンかけるのも忘れてました。昼過ぎの新幹線だったのでブランチとしてサンドイッチを近所のパン屋に買いに走った私は『なんでそこ?!』っていうところ、親指の付け根を蚊に刺されて猛烈に痒い。忙しい中、かゆみ止めを求めて薬箱あさっていたら、『それ?もう鞄に詰めたよ。』と変なとこだけ気が回る様子。さて、電車の中でずっとぷっくり膨れた親指が気になりつつ家から4時間ほどで仙台駅到着。車窓から見える稲の穂がまだ青々としていたのが北を感じさせてくれます。うちの近所は既に稲刈り終わってるところも多いですからね。北に来れば涼しいかと長袖持って来たんですけど必要ないくらい暑かったです。ホテルは天然温泉付きのビジネスホテルで、台風接近に伴うちょっと異常な蒸し暑さに対応するためかエレベータホールに扇風機回ってました。去年の北海道グランプリでは飲んでばかりで大失敗だったので、今回は新幹線の中でもビールは飲まずに青森産リンゴのアイスなんか食べて、夕食でも居酒屋へは行かず有機野菜を使った健康食材の食べ放題の店でブドウジュース飲んでます。明日は全日本選手権シニアラテン。今年熊本に次ぎ2回目の日本代表を決める戦いです。
2013/09/14
コメント(0)
2020年のオリンピック開催地が東京に決まって以来、テレビではその話しばかりなので、もうそろそろ終わってもいいんじゃないかと思い始めている今日この頃。特に滝川クリステルさんの『お・も・て・な・し』合掌シーンはどのチャンネルでも出て来てましたね。『おもてなし、うらがあっても、おもてなし』その度になぜかこのどっちでもいいようなダジャレが頭に浮かんでしまって...。日本には漢字検定はじめ様々な業界資格検定がありますが、『おもてなし検定』なるものがあるのは今回初めて知りました。2009年にJTB旅ホ連主催で始まったこの資格試験は、旅館・ホテルの接遇力の向上や人材育成の支援などを目的として毎年1回行われ、数千人の受験者がウェブ上で参加しているようです。おもてなし検定のサイトによると、旅館やホテルのおもてなしとは次の4つを提供することなのだそうです。1. お客様の立場に立って考え2. お客様の望むものを3. お客様の望む時と場所で4. 心をこめて提供する日本のおもてなしの心は確かに世界に誇れるレベルだと思いますね。『お客様は神様』の精神がベースにあるのか、日本ではお客さんがいれば早めに店開けたり閉店時間だけどちょっと待ったりしてくれるじゃないですか。20年前に聞いた話なんで今はどうか知りませんが、ドイツでは残業すると罰金取られるとか言う法律があるそうで、土曜日2時になったらお客がいようが何しようがとにかく一斉に店じまいが始まってあっけにとられたことがあります。イタリアのレストランでも、電車の時間があるから何とか少し早めに開けてくれないかといっても『うちは12時開店だから』の一点張りでした。私がとびっきりの美人だったりしたら話は別だったのかもしれませんね。中国も30年くらい前に行ったときはお店の人の方が客より立場が上のような状況で、『売ってやってる』みたいなイメージを受けました。シンガポールのホテルでは、フロントに預けた鍵がないなんて言われたり、風呂の栓がなかったり。イギリスの四つ星ホテルでさえ夜遅くなるとシャワーは冷水しか出なかったです。日本では考えられないですよね。資格試験で決めているおもてなしレベルには3つの段階があるようです。初級:基本中の基本ともいうべきレベル中級:お客様のご満足と明確なプラス評価をいただけるレベル上級:お客様に「感動」していただける「カリスマ」レベル今年7月に行われた試験では初級受験者3055人(合格率70.7%)、中級受験者967人(合格率50.1%)で、年代別では20-40代が主な受験者のようです。初級レベルくらいは全世界のサービス業界で共通の認識にしてもらえると、ストレスなく海外旅行も楽しめるかもしれません。検定にご興味ある方、サイトはこちらです。おもてなし検定言葉使いに関する演習問題、難しいですよ。
2013/09/11
コメント(0)
<ヒヤリハット>結果として事故には至らなかったけれど、ひょっとしたら危なかった『ひやりとした』と『ハッとした』事例をヒヤリハットと呼びます。冷たい帽子ではありません。私はクールビズの新商品かと思いましたけどね。重大な事故や災害に繋がりかねないニアミスをあらかじめ知っておくことで、事故防止につなげようという活動がいろんな現場で実践されていますね。私の職場でも毎月事例が回って来て注意を喚起されますが、長野の大会会場でもヒヤリハットがあったんです。駐車場が大混雑だったので、スカイラインさんが自分以外のメンバーと荷物を体育館の側で下ろし、ちょっと遠い駐車場に停めに行って下さることになりました。降りている間も、後ろから続々と駐車スペースを探す車がやって来ます。『後ろにジャケット忘れてるよ。』空気薄いからボケてるのか、自分。あわててジャケットを取ったのはよかったんですが、ドア閉めるの忘れたんですよ。スカイラインさんはそのまま車を出してしまって、あわや高級車の後部ドアが損傷のピンチ。『あら、ドア開きっぱなし!』そのドアが駐車してる車に次々ぶつかっていったらシャレにならない大惨事に!走りましたよ。『キャー!まってー!』とか言いながら。3台くらいニアミスして、幸いスカイラインさんが気付いて停まってくれました。あー、怖かった。スカイラインさんが戻って来られるまで、そのヒヤリハット現場で『いやー、危なかったね。』なんて話をしながら待ってたんですが、かなり長い時間かかりましたから相当遠くまで停めに行かれたんだと思います。ダンス競技会用に用意されていた臨時駐車場も最後の1台にギリギリ停められたとのことでした。【残り一つ!!50%OFF!今がチャンス!!】回転!トライバルリングさて、会場に入ると今度は選手控え室も大混雑。全く入る余地がなかったので、2階の観客席に陣地を敷くことにします。やっと落ち着いて受付も済ませ(ヒールカバー2重でした)試合開始まであと1時間。準備運動でもしようかと思った矢先に競技とは関係ない場内アナウンスが流れたんです。『お呼び出しを申し上げます。水戸ナンバー○○のお車でお越しの方…。』へー、うちら以外にも茨城から来てる人いるんだねーなんて軽く聞き流していると、スカイラインさんが照れくさそうにおっしゃいました。『ちょっと行ってくるわ。』ハザードランプが点きっぱなしだったみたい。知らせてくれた方に感謝ですよね。ずっと点いてたらバッテリー上がっちゃって帰れなくなるとこですよ。でもまた遠くの駐車場まで往復なんてお気の毒。『いい準備運動になった。』そうです。どちらも大問題にならなくてよかった。これも善光寺さんのおかげかな。(つづく)
2013/06/04
コメント(4)
<善光寺参り>JBDF関東甲信越の試合で何度か長野は訪れているんですが、毎回何かあるんですよね。関東平野にべったり貼付いて生きている私らにとって、ここは標高高くて空気薄いから頭回らなくなるのかもしれません。アルプスもあるしね。(ホントなのか?)長野県大会は松本市や佐久市でも開催されるので、長野市に行くのはこれで確か2回目。前回ここに来たときは金縛りにあったんですよ。ちょっと怪しげな、というか古そうな宿だったせい?善光寺にお参りしなかったのがいけなかったんじゃないの?勝手にいろいろ言ってたんですけど、今回はそれを避けるためにJALシティホテルなんていう比較的新しめなホテルにして、善光寺にもお参りに行くことにしました。試合で遠征するたびに城とか寺とか観光させて頂くんですが、だいたいそういう類いの建物は山の上の方にあって階段をとんでもなく上らさせる羽目になるんです。試合の前日に筋トレしない方がいいんじゃないかと思いますよね。肝心の試合で筋肉痛じゃ困るでしょ。善光寺は、階段じゃなかったんです。すでに長野市自体が高いところにあるからもう登らんでいいのかなあ。やれよかった。まだ7時前だったと思うんですが、店はもう全部閉まってました。ところが、ふと気がつくと微妙に登ってるんですね。長野駅前からずーっとなんとなーく上り坂で、それが少しずつ少しずつ急になって行くんですよ。マラソンとかされてる方はよくご存知なんじゃないかと思いますが、ダラダラした坂って筋肉にじわじわ効いて来るんですよね。あとで調べたら44.5メートルも登って来たようです。マンション15階くらいかな。階段では登りたくない高さですね。夕暮れの善光寺参り。早速ご利益ありました。(お賽銭20円だったけど)善光寺から坂を降りて駅前に向う途中、茨城DSCのスカイラインさんとサリーちゃんにばったりお会いしたんです。スカイラインさんは昨年の茨城DSC会長ですから会計係の大将とはよく連絡取り合っていて、前回の総会のときも自宅にまでおじゃまさせて頂いてたんです。『あれー!いまお腹いっぱい食べて来ちゃったのよ。何だ知ってれば一緒に行ったのにね。』サクランボ狩りしたりしながら車で来られて、なんと泊まってるのも偶然同じホテル。糖度18~21度!佐藤錦より大粒で甘い!限定200箱!早割33%OFF!大粒・ルビー色の宝石がまぶしい!...朝,試合に行くのに一緒にどうぞと言って下さってとても助かりました。タクシーで行くと体育館まで2500円はかかると思うんです。善光寺参りって、噂には聞いてましたけどやっぱすごい。今度からここに来たらまたお参りする事にしよう。夜は金縛りにも合わずにゆっくり眠れました。(つづく)
2013/06/01
コメント(4)
2年前の九州大会『博多どんたこす』に引っ掛けて今回のタイトル決めたんですけど、何のオチも思いつかないまま最終話を迎えてしまいました。競技会に引っ掛けた遠征旅行のいいところは、ご当地の観光や温泉や美味しいもの、特に地ビールなんかが楽しめることもありますが、その他に忘れてならないのが人との出会いです。路線バスが1日に2本しかないような会場でしたので、今回はタクシーをよく利用させてもらったんですけど、運転手さんが皆さんお話し好きでブログネタに重宝しそうな地域情報をたくさん教えて頂けました。熊本空港から肥後大津駅まで無料空港ライナーの運転手さんも面白かったですね。イメージ的には路線バスくらいのサイズを想像していたんです。でも実際は4人乗りのタクシーでした。利用者が多いと乗りきれないので応援を呼ぶんですね。そのタクシーを待つ間、バーバラさんご夫妻と私たちと運転手さんでお話ししていました。私たちがダンスの試合で熊本に来たというと、運転手さんはどうもダンス経験者らしい発言をされたんです。『ワルツとかタンゴとか、そういうのですか?』今はもうカラオケにハマってダンスはされてないそうです。『みんな派手なドレス着て、髪もばっちり決めて、審査員と観客の前で歌って競う大会がありましてね。』毎週日曜日はその応援とのこと。私も足腰立たなくなってダンスできなくなったらそっちの世界でデビューしようかしらなんて思いましたよ。競技会場で久しぶりにお会いできた九州の皆様、短い時間でしたけどお世話になりました。特にかふぇりんさんとBUNTAさん、どらやきとチョコクッキーのくまモン、大将の腹に消えました。瞬殺デス。福岡のKimさん、ラテン入賞おめでとうございます。どんどん上目指して頑張ってね。行きも帰りも同じ飛行機だったバーバラさんご夫妻、マヨルカのお土産ありがとうございました。5種類のフレーバーが楽しめるオリーブオイル、早速サラダなどで頂いております。今回シニア戦初参戦の奈良のH夫妻、大将の筋トレ&ストレッチ自慢には思わず吹き出しそうになりましたが熱心に聞いて下さってありがとうございました。久しぶりにお会いした明太カップル、役員としてご活躍の様子。応援して頂いてありがとうございました。『StarTreesさん。ブログ拝見してますよ。』と声をかけて下さった皆様。いつもありがとうございます。これまで3回ダンスで熊本に行かせて頂きましたが、毎回楽しい思い出がいっぱいです。書いてる間になんかいいオチが思いつくかと思いましたが、とうとう何も出て来ませんでした。そのまんまですいません。熊本って、ほんと、ヨカトコス。(おわり)
2013/05/16
コメント(2)
私たちの試合は午前中に終わり、早々に会場をあとにしました。実は行きたいところがあったんです。折角九州まではるばるやって来たんだから、飛行機の時間までに何か一つくらい熊本ならではのところに行きたいじゃないですか。情報は朝、大会に向かうタクシーの運転手さんから仕入れていました。『どこかこの辺に日帰りできる天然温泉ないですか?』都合のいいことに会場と駅の真ん中辺りにあったんです。会場の周りには麦とかタバコの畑、それに牧草地が広がっていてとってものどかな場所なんですが、そこに巨大なSONYの工場が建っています。そのちょうど裏手にあるとおっしゃってました。それがね、熊本弁だと思うんですけど聞き慣れない単語で言われたんで多分そうじゃないかなーと思っただけで確証はありませんでした。試合後会場まで迎えに来て下さったタクシーの運転手さんはその温泉の存在をご存じなかったので、多分まだ出来てそれほど経ってない新しい温泉施設なんでしょうね。SONYのまわりをぐるっと回ったらありましたよ。大谷の湯。まずはお昼ご飯と思ったら、入浴とランチがセットになって1000円という私からすると破格のサービスがありました。うちの近所の天然温泉は、入るだけで1000円ですよ。ここは入浴だけなら500円だそうです。ランチは松花堂弁当で大好物の茶碗蒸しもついてます。タクシーで来てますからもちろんビールも飲んじゃいましたよ。お風呂の方も家族風呂に入れました。プラス1000円で80分。大きな荷物もそのまま持って入れるし、助かりましたよ。ここでもクナイプ式で温泉と冷水シャワーを繰り返し時間的にも丁度いい感じでした。真っ黒なファンデーションもスプレーでバリバリの頭も家族風呂なら気兼ねなくきれいサッパリ。『真っ黒な二人が出て来たら真っ白になってて、受付の人たちの話題になっちゃうかもね。』九州でも数少ない琥珀色のにごり湯を贅沢にかけ流しているとのこと。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉です。私たちはとってもタイミング良く来たようで、この後に来られたお客さん達は家族風呂1時間待ちみたいな状況になってました。地元でも人気あるみたい。熊本のヨカトコ、また一つ発見しました。
2013/05/13
コメント(6)
足はまだ完治した訳ではありません。でも1週間前についに行くことに決めて飛行機とホテルの予約をしました。ダンススポーツグランプリ in 熊本。WDSFシニアラテン世界選手権代表選考会です。一番の理由はここで連続出場記録を止めたくなかったから。(今年10年目!)足首を無意識にかばって動くせいか、ひざ関節まで調子が悪くなって、ここのところサポータした足を隠すためにジャージで練習していました。『やめたほうがいいよ。』競技仲間にも母親にも言われましたけど、やめたくないからサポータして練習してるんです。動かないでいるとどんどん筋肉も落ちるし関節も硬くなってしまうのでね。それよりもっと大問題が発生していました。『リーダーが帰って来ない!』出発前、名古屋に出張していた大将が戻って来ないんです。当日キャンセルなんてしたってお金帰って来ないし、半分でも元取るために一人で熊本に行くべきか、行って何をするというのだ、見学?うじうじ悩んでいたところに2時頃大将帰還。『トイレ行ってたら新幹線1本乗り遅れちゃってさ。』あほか! トイレなんて乗ってからいけ!そんな訳で無事,飛行機に乗れました。ANAとの共同運行というソラシドエアー。初めて乗りました。グランプリスタンダードに出場する長野のバーバラさんご夫妻と偶然同じ飛行機で、空港から無料空港ライナーが肥後大津駅まで出ている事を教えて頂き、それを待つ間,今年マヨルカの世界選手権に行かれたときの話しをいろいろ聞かせてもらいました。私達も去年行って毎日通ったレストランの話しや、近所のスーパーの話し、試合の事以外でもいろんなスペインローカル話に花が咲きます。この日泊まるホテルが少し離れていたので夕食は別々に取ることにして、私達は歩いて近所のファミレスに行きました。ホテルのフロントでは居酒屋勧められたけど、今日は飲まないのよ〜。熊本って凄く物価安いんでしょうか。激安ファミレスチェーン店にたまたま入っただけなのかもしれませんが、メニューがみんな500円前後なんですよ。ステーキとかハンバーグとかも。ビックリしました。ホテルはツインの部屋だったんですが、ブラックプールのホテルのダブルベッドより大きなベッドが2つ並んでるんですね。宿泊料もそんなに高くないのに。しかも朝食バイキング付き。熊本ヨイトコ一度はおいでって感じでした。(もう3回目だけど)(つづく)
2013/05/11
コメント(8)
<おまけの一日>東京の大雪が嘘のように、道後温泉はいい天気です。実はもう一泊したお陰でいいことがありました。大将が昨晩泊まった温泉ホテルにスマホの充電ケーブルを忘れて来たというんです。電話してみると『あります』とのことでしたので、松山駅前のビジネスホテルをチェックアウトして道後温泉までまた市電で出かけて行きました。折角なので昨日見学できなかった日本で唯一の皇室専用浴室『又新殿(ゆうしんでん)』や、3階の奥の個室にある『坊つちやんの間』も見てきました。明治時代に建てられた道後温泉本館は、ちょうど夏目漱石が英語教師としてこの地に赴任した時新築だったそうです。お風呂に入るにも、払った料金で待遇がかなり違うんですよ。ただお風呂につかるだけなら400円で、そのかわりタオルも石けんもシャンプーもない、普通の銭湯と同じです。私たちはこれで入りました。もう少しお金を出すと浴衣やお茶が出てくるサービスが受けられて、800円出すと2階の大広間で休憩も出来ます。さらに1500円で3階の個室に案内してもらえるらしいんですね。お菓子も出るそうですよ。漱石はこの3階個室システムが気に入って、いつも利用していたとのこと。当時の彼の給料は校長先生より高かったそうですから贅沢できたんでしょうね。非常に興味深い『マドンナ』のモデルと思われる女性の写真も飾られてました。なるほど美人さんです。道後温泉駅を降りたところにからくり時計があって、ちょうど12時だったので見てきました。音楽が鳴ってマドンナが現れ、坊ちゃんの登場人物が次々と顔を出します。どんどん伸びて、温泉に入ってる人たちまで登場。これが最終形です。時計台の右側には足湯があります。この日は祝日の翌日ということで休館日の場所も多く、子規記念館も愛媛県立美術館もそうでした。飛行機の時間も迫っていましたのであまり回れませんでしたが、最後に立ち寄ったのはここ、子規堂でした。正岡子規と文学仲間だった住職が、寺の境内に子規が17歳まで過ごした住居を復元して資料館として解放しています。誰もいないみたいなので入り口でウロウロしていると、いきなりマイクの音声で『入場券はこちらです。』と案内されてビックリ。寺をはさんだ反対側のお札とか売ってるらしい小屋で女性がこっちを見ていました。何回か焼失しているようですが、それでもいろんな資料が展示されていました。ものすごい数の句を詠んでたみたいです。今で言うツイート感覚だったのかもしれませんね。夏目漱石とも仲が良くて、一緒に碁を打ったり歌を詠んだり、何しろとても社交的な面白い人だったみたいです。この日も市電の1日乗り放題券を買って楽しく市内観光をさせてもらいました。市電の中には俳句の投稿箱があるんです。さすが文学の街ですね。2017年に愛媛で国体が開催されるそうなので、その時県代表になれたらまた愛媛に来られるチャンスがあるかもしれません。温泉につかって、美味しいものをたらふく食べて、地ビールも堪能し、今年一番のいい旅でした。(おわり)【送料無料選択可!】[オーディオブックCD] 夏目漱石「坊ちゃん」 (CD) / 夏目漱石
2013/01/18
コメント(0)
全442件 (442件中 251-300件目)