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2006年01月27日
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カテゴリ: 露野
 久しぶりに戻った京は、東国の鄙びた風景を見なれた目には、ひどく煌びやかに見えた。

 街は人と物が溢れ、賑やかな喧騒が耳を突く。重々しい立派な桧皮葺の屋根が幾重にも連なり、華やかに飾り立てられた馬や牛車が大路を行き交う様は、京以外にはないものだ。子供の頃から見なれているはずのそれらを、私は初めて見るような思いで見つめていた。

 私は取り敢えず妻の家に行って、旅装を解いた。妻は私の姿を見ると、わっと泣き臥し、しばらく宥めることも出来なかったほどだ。しばらくして、ようやく落ち付いて甲斐甲斐しく世話を焼きたがる妻に、私は母について聞いてみた。妻は言った。

「確かに、母宮様は大変お具合が悪いと聞いております。今は静養のため、静かな長岡の別邸の方に居られるとか」

「ここにも何か言って来たか」

「はい、あなたから便りはないかと、何度も」

 その夜、私はいつまでも眠られず、母のことを考えていた。

 美しく驕慢で冷ややかだった母。その母が私を求めることがあるなど、考えたこともなかった。今でも信じられない。母の具合は相当に悪いのだろうか。

 私は母には会いたくなかった。会っても、一体何を話せばいいのだろう。それに、私が五条の姫君としでかしたことを、母はひどく苦々しく思っているに違いない。あのことについて、母に責められるのは耐えられなかった。






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最終更新日  2006年01月27日 16時07分27秒
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