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2006年06月06日
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カテゴリ: 心あひの風
 その後、山中で見つかった二人の死体は、焼き討ちを画策するために豪族が野へ放っていた者たちと判明した。だが、口を割った賊の残党の話によると、命を受けて動き回っていたのは三人だったという。もう一人の探索も行われたが、まるで雲を払うように掻き消えていて、結局何の手がかりもなかった。

 兵衛尉の頭に、ふと千手から聞いた話が浮かんできた。播磨が連れてきた二人の男。千手が焼き討ちについて知らせに来たのも、その男たちに何か関係があるのではないか。兵衛尉の胸に、播磨の冥い鋭い眼差しが浮かんできた。あの男なら。

 だが、兵衛尉は父には何も言わなかった。国府はもう救われたし、父は用心を堅くして国府の警護に大勢の武者たちを駐屯させることにしたので、これから先襲われることもないだろう。

 それに、何を言おうと、何をしようと、もう千手は帰っては来ない。おそらく、あの二人の男は、どうにかして焼き討ちの一件を知った千手の口を封じるために彼女を斬ったのだろう。そして、仲間割れでもして、互いに斬り合ったのかもしれない。だが、今更それを詮議してどうなるだろう。兵衛尉は、焼き討ちの一件には既に興味を失っていた。播磨のことも、もうどうでも良かった。それに、千手は播磨が捕らわれることを望むまい。

 兵衛尉は、父が何と言おうと焼き討ちの一件には関わりあおうとせず、密かに袖の下に数珠を隠して、千手のために経文を誦していた。





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最終更新日  2006年06月06日 12時49分04秒
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