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2006年10月06日
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カテゴリ: 孤舟
 だが、今こうしてさきくさの棺を前にすると、左衛門尉は詫びても詫びきれないような気がする。左衛門尉は思わず、両手で自分の顔を覆ってしまった。

 さきくさは胡蝶を手放した後、数年して京から姿を消した。左衛門尉も何かと多忙で、さきくさの行方を探す暇もない有様だった。

 あれは、胡蝶が十二歳になる頃だったか。

 その年、左衛門尉は殿の任国の一つである美作へ、長い間所用で出かけていた。そして、ようやく秋になって京へ戻ってみると、北の対の奥で密かに育てられていた胡蝶が、屋敷の内から姿を消していたのである。

 左衛門尉はあわてて殿に胡蝶の行方を問い詰めた。すると、殿は男にしては赤く薄い唇で平然と微笑みながらこう言ったのである。

「あれは夏の間に流行った疱瘡にかかってな。今にも死にそうな様子に見えたので、河原へ捨ててくるように命じた。この屋敷内で死なれては穢れが出て物忌みせねばならぬし、どうせあのようにあばたができてはこれから先女としては使い物にならぬ。大層美しい子で、残念ではあったがな。そう怖い顔をするな。遊女ふぜいの産んだ子が一人死んだところで、何と言うこともないではないか」





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最終更新日  2006年10月06日 17時40分16秒
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