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2008年01月22日
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カテゴリ: 蒼鬼
 緑濃い夏木立を映した池面に、陽光に煌くさざ波が揺れる。

 その上を、ゆっくりと進む二つの船影。舳先に黄金の龍頭鷁首をつけた華麗な船だ。

 鞆の方には赤い錦の衣装を着た童子が眠たげに座っていて、時折思い出したように櫓を漕いでは船を滑らせていた。むっとするような夏の暑さの中で、その船の周りだけが涼しげに見える。

 管弦の宴でもないのに、龍頭鷁首の船を遊ばせているとは。これが、染殿か。なるほど。豪勢なものだ……。

 東の対の庇の間に座って、染殿の広大な庭の池を眺めていた真済は、心の中で皮肉に呟いた。

 初めて訪れる染殿は、噂通りの豪華さだった。今、真済が座っている対の屋の庇の隅ですら、名人の描いた山水の屏風が立てられ、傍らに置かれた凝った細工の香炉からは、高価な伽羅の香の煙が立ちのぼっている。

 青々とした真新しい御簾の向こうでは、何やらざわざわと人声や衣擦れの音がしていた。おそらく、祈祷の準備でもしているのだろう。

 真済は用意が整うまでの間、池の水面を眺めて涼みながら考えていた。

 都へ、それもこの染殿へ舞い戻ってくることになろうとは、何と皮肉なことか……。


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↓平安時代の貴族の大邸宅は、だいたいこんな感じ。メインの庭は必ず敷地の南側にあり、舟を浮かべられるほどの大きな人工の池が造られることも多かったようです。大変見づらいですが、画面の左下の隅の池面にも舟が浮かんでいますね。(この写真は、宇治源氏物語ミュージアムの展示の中にあった光源氏の邸宅「六条院」の「春の町」)





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最終更新日  2008年01月22日 12時16分11秒
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Re:蒼鬼 -136-(01/22)  
black_obelisk  さん
こんばんは。^-^

と、とうとう彼が染殿に・・・?!
誰も彼の過去には気づいていないのでしょうか。
次の展開が楽しみです。
ランキング、ポチッと押させていただきました。
更新頑張って下さいませ。(^-^)/
(2008年01月23日 01時43分20秒)

Re[1]:蒼鬼 -136-(01/22)  
black_obeliskさん

ああー、やっとここまで辿り着いた…(笑)
これからようやく真済と明子の関係に話が進みます。
どうぞ今度ともおつき合いくださいませ~♪

私もblackさんの更新を楽しみにしています。
いろいろお忙しいでしょうが、頑張ってくださいね!
(2008年01月23日 10時58分21秒)

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