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2008年11月11日
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カテゴリ: 光明遍照
 田畑を捨てて逃亡するなど、あってはならないことだ。それに、女の一人旅などできるわけがない。防人の旅に妻が同行することも禁じられている。後先考えずに里を出た堅香子はけなげであったが、浅はかでもあった。

 それでも、堅香子は何とか、諸国の防人が一旦集結する摂津の難波津まで、乙麻呂を追いかけて行ったのだという。三河まで辿り着いた時、親切な老夫婦に助けられて、難波津に向かう船にこっそり便乗させてもらえたのだ。

 難波津についた堅香子は、必死になって乙麻呂を探し回った。だが、とっくの昔に難波津についているはずの駿河からの防人の一行は、湊中で聞きまわってもどこにもいない。なおも探し回っていると、堅香子を哀れんだ湊の役人が教えてくれた。

 駿河から向かったはず防人の船は、まだ難波津には着いていない。ちょうどその頃ひどい嵐があったし、和泉の辺りの海岸に船の残骸や何体もの遺体が流れ着いたという知らせも入っているから、おそらく船が沈没して皆死んでしまったのだろうと。

 堅香子はそれでも諦めきれず、乙麻呂の船がやってくるのをひたすら待った。

 湊が見渡せる波止場の隅に一人座り込んで、涙も枯れた乾いた目を見開いたまま。

 幾日も、幾日も……。


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最終更新日  2008年11月11日 14時36分37秒
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