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2009年03月15日
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カテゴリ: 山吹の井戸
 今も信明のくれた歌を口ずさんでいる妹を横目で眺めながら、少将はその頃のことを何となく苦々しいような気持ちで思い出していた。

 当時はまだ父も母も生きていたから、少将は時折宿下がりをしていたのだが、ある夜退出してくると井戸殿の様子は一変していた。少将と妹が共に使っていた東の対は妹の新居になり、少将の部屋はそれまでほとんど使われていなかった古びた西の対に移されていたのである。

 もちろん、新婚の夫婦の邪魔をするつもりはないし、少将は宮仕えでほとんど自分の部屋は使っていなかったから、当然といえば当然だろう。だが、少将は何となく自分が余計者にされたような寂しさを感じた。

 それに、妹の態度も、少将の心を逆撫でするようだった。

 妹はすっかり新妻になりきり、東の対を自分の好みの設えにすっかり変え、始終夫の信明に寄り添っていた。

 あからさまに自慢げだったわけではない。だが、その態度には自分の満足を周囲に見せつけるような押し付けがましさがあるような気がしてならなかったのである。

 少将はなぜか苛々してくる自分に気づいて愕然とした。

 わたくしは妹に嫉妬しているのだろうか。

 だが、少将は別に信明の妻になることは羨ましくなかった。宮中に仕えているので、信明のことはよく知っている。歌は上手かもしれないが、容姿も才覚も十人並みの、どうということのない男だ。




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↓平安時代の貴族の邸宅は、おおかたこの写真のような寝殿造りという形式になっていました。この写真で言うと、中央の建物が寝殿(館の殿様用)、その後ろが北の対(殿様の正妻=北の方用)、寝殿の右手が東の対、左手が西の対です。東の対の方が西の対より若干格が上だと考えられていました。(少将が怒るのも当然かな?)ちなみに、この模型は摂関家レベルの大邸宅。少将の実家のような中流貴族の屋敷は、もっと建物が小さかったり、対の屋の数が少なかったりしたようです。





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最終更新日  2009年03月15日 18時46分36秒
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