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2012年12月10日
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カテゴリ: きりぎりす
「武士が武士らしく生きていける国……」

「あなた様にはおわかりになりますまいが、京での武士の扱いはひどいものでございます。命を賭けて戦で働き、どれほど巨万の金銀を貢いでも、貴顕の方々からは忠義な番犬程度にしか思っては貰えませぬ。若殿はもっと武士が心豊かに生き、誇り高く死ねる、そんな世を造ることを目指しておられたのです。決して私利私欲にかられてのことではございませぬ」

「でも、それはこの都の朝廷とは合い入れぬ」

「ですから、都の者たちは若殿を理解せず、ただの乱暴者として都から追い出してしまったのです。しかし、九州ではそうではありませんでした。地方の豪族たちはみな都からやってきた受領たちに根こそぎ財を奪われ、民人は飢えに苦しんでおりました。若殿の考えに惹(ひ)かれた豪族たちは、続々と若殿の元に集まり、大宰府の命令を無視して、自分たちの国を自分たちのために豊かにしようと動き始めたのです。それは当然、大宰府の役人どもの怒りを買うでしょう」

「なるほど、それならば話はわかる」

「わしは若殿のお考えに打たれ、大殿に逆らって若殿にお仕えしようと決心いたしました。でも、わしが若殿に従おうと思ったのは、そればかりではございませぬ。実は、わしは大殿から、もし若殿があくまで反抗するのであれば、殺してその首を持ち返るよう命ぜられていたのでございます。若殿は京に残していたご自分の郎党からの報告で、すでにそこまでご存知でした。それにもかかわらず、若殿はお供に加えてくれと願うわしを快く受け入れ、身近に仕えさせて下さいました。わしはお前を信じよう。もし、信頼する郎党に寝首をかかれたなら、わしもただその程度の男であったというわけだ、とおっしゃって。そんなことを言ってくれたのは、後にも先にも若殿ただ御一人でした。それに、その時の若殿の眩(まぶ)しかったこと。逞(たくま)しく雄々しく、まるで軍神が人の姿を借りて天下ったような御姿でした。わしは、その時思ったのです。わしは一生この方に仕え、この方の手足となって働き、いつの日か必ずこの方の夢見る理想の武士の世を実現しようと」


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最終更新日  2012年12月10日 14時26分50秒
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