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2013年08月20日
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カテゴリ: きりぎりす
 西行は目を閉じて数珠を持った手を合わせた。堀河はそんな西行の顔を見ていたが、ふと以前聞いた噂を思い出して尋ねた。

「そなた、讃岐でお隠れになった崇徳院の陵にも詣でたそうじゃの」

 西行は目を開くと頷いた。

「はい。もう四年ほど前でしょうか。私は出家する前から、崇徳院には随分と近しくしていただいておりました。さすがに品格のある良い歌をお詠みになる方でしたな。院と夜を徹して歌道を語り合ったことなどを、今でもよく思い出します。あの保元の乱の折りも、何とかお力になれぬものかと、崇徳院が逃げ込まれた仁和寺へ馳せ参じたものの、結局は大したお助けもできなくて。それがずっと心残りで、崇徳院が讃岐へ去られた後も、伝手(つて)を頼って文など差し上げていたのです。いつか讃岐の配所をお訪ねしようと思っていたのですが、そうできぬ前にお隠れになられるとは」

 西行は無念げに俯いた。堀河は荒れ果てた寂しい配所で、遥か京の方角を見上げる崇徳院の姿を思い浮かべる。

「讃岐はどんな所であった?」

「崇徳院がおられた配所は、今は跡形もなくなっておりました。白峰というところにある御墓は、治天の君であられたお方の陵としてはあまりにも粗末なもので。私は少しでも院の御霊をお慰めできればと、長い間経を読んで参りました」

「男は良いな。どこにでも自由に旅ができる。そなたは讃岐ばかりか、陸奥にまで足を伸ばしたことがあるそうではないか。わたくしなど、待賢門院様のお供をして行った熊野が関の山。わたくしもできることなら、讃岐まで行って崇徳院の御霊をお慰めしたいものじゃ。あのような悲惨な御最期を遂げられるとは。母君思いの、優しくて美しいお方であったに」


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最終更新日  2013年08月20日 14時27分12秒
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