佐遊李葉  -さゆりば-

佐遊李葉 -さゆりば-

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

vyゆりyv

vyゆりyv

カレンダー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

露野

(129)

心あひの風

(63)

孤舟

(59)

かるかや

(68)

蒼鬼

(253)

光明遍照

(53)

山吹の井戸

(52)

きりぎりす

(217)

遠き波音

(50)

羅刹

(193)

コメント新着

vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -193-(10/05) 千菊丸2151さん いつもお読みいただいて…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -193-(10/05) 是非このブログを残してください。 ゆり様…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -192-(09/14) 千菊丸2151さん だらだら更新に最後まで…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -192-(09/14) 漸く完結しましたね。 ちょっと後味が悪い…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -190-(09/08) 千菊丸2151さん 花山院皇女は惚れた弱み(…

サイド自由欄

QLOOKアクセス解析
2014年05月30日
XML
カテゴリ: 羅刹
 行綱が去ると、能季は傍らにいる兵藤太に向き直って言った。

「とにかく今は、行綱が何か報告を持ってくるまで待つしかあるまい。兵藤太、今日は朝早くからご苦労であった。あまり寝ておらぬのだろう。今日はもう部屋へ下がってゆっくりしてくれ」

「いや、私は別に疲れてはおりませぬ」

「行綱が戻ってくるまでそなたに命ずることは何もないから、部屋で着替えでもして寛(くつろ)いでいるがよい。後で、真砂に新しい狩衣でも持って行かせよう」

「滅相もない」

 兵藤太は少し微笑みながら、手をひらひらさせて言った。

「新しい衣など、もったいのうございます。それに、真砂殿のお手を煩わせることもございませぬ。自分のことは自分でし慣れておりまするゆえ。では、お言葉に甘えて下がらせていただきます。確かに、この汗まみれの狩衣は見苦しいですからな」

 そう言うと、兵藤太は能季の前で手をついて一礼し、すっくと立ち上がった。

 能季も長身な方だが、兵藤太はそれより頭半分ほども背が高い。それに、身体つきは引き締まっていて、腕や肩はたいそう逞しかった。



 武術の技だけではなく、常に行動的で頭の切れも良く、やることにはいつもそつがない。

 それどころか、いつもの地味な狩衣の上に乗っている顔は、日に焼けて浅黒いことを除けば、なかなかの男前であった。

 これでは、真砂ならずとも、夢中になるなという方が無理だろう。

 ところが、兵藤太はもう三十歳を過ぎているにも関わらず、まだ妻帯していなかった。

 女にまるで興味がないというわけではなさそうだが、かと言って通っている女がいるようにも見えない。能季の命じた用事以外に一人で外出することなどほとんどなかったから。

 そして、いつも能季の住む東の対に隣接した随身所にいて、いつ何時呼び出してもすぐに能季のところに来てくれるのだった。


にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ
↑よろしかったら、ぽちっとお願いしますm(__)m





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014年05月30日 16時28分55秒
コメントを書く
[羅刹] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: