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2014年06月02日
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カテゴリ: 羅刹
 どうしてこれほど自分に献身的に仕えてくれるのだろうと、能季は時折考える。

 女のことだけではない。兵藤太は己自身の栄達すらまるで考えてはいないようだった。

 兵藤太は能季の母の乳母子(注)である。

 能季の母は藤原親時という受領の娘であり、兵藤太とその母である乳母はずっとその身近に仕えていたのだそうだ。

 だが、母は能季を産んだ後の肥立ちが悪くて、間もなく亡くなってしまった。それで、能季は父の手元に引き取られたのだが、その時兵藤太は能季の守役として一緒に付いてきてくれたのだという。

 能季の父の頼宗は、晩年に妻にした能季の母を大そう寵愛していたそうで、その乳母子である兵藤太のこともよく気に掛けていた。

 だから、兵藤太は父の推挙により、兵衛府に相当の官職を持っている。兵藤太という呼び方も、兵衛府に仕える藤原某家の長男という意味で、難しい名前など覚えられない幼い頃の能季が呼び習わしてきた渾名(あだな)だった。

 しかし、兵藤太の方は、他の者なら伏してありがたがるような官職にも、まるで関心がないようだった。できるだけ能季の側を離れたくないからと、兵衛府にはほとんど出仕もしない。

 父の頼宗は、有能な兵藤太が自分の才覚を活かそうとしないことを残念がりつつも、ただ能季に仕えることだけを考える無欲なその態度を大そうゆかしくも思ったらしい。それで、能季のことに関しては、やがて全て兵藤太に任せるようになっていったのである。





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最終更新日  2014年06月02日 16時42分05秒
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