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2014年10月31日
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カテゴリ: 羅刹
 行綱がこの間言っていた四条宮に仕える恋人とは、この小中将のことなのだろう。

 だが、この様子ではどうやら行綱の片想いらしい。

 小中将はもう二十歳をとっくに越している年恰好で、行綱よりかなり年上らしかったし、行綱への態度はどう見ても優しい恋人のものとは思えない。

 何だか行綱が哀れになって来た能季は、しぶしぶ怒りを収めて常の座に腰を下ろすと、行綱を差し招いた。

「もう良い。行綱、とにかくそなたの話を聞こう」

 行綱はようやく能季の怒りが解けたことを知ると、いつもの剽軽(ひょうきん)な身ごなしで近づいてきて言った。

「ご報告が遅くなって申しわけございませんでした。兄が文を届けるのが遅かったし、それからまた別の御所に行ったりしておりましたのでな。これでも精一杯急いだのですよ。それにいろいろと聞き込むのが大変で……」


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最終更新日  2014年10月31日 16時43分26秒
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