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2014年12月17日
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カテゴリ: 羅刹
 能季ははっとなって、頭の中を一杯にしている姫宮の面影を振り払った。

 この小一条院へ来たのは、訪問の口実に使ったように到来物の白絹を院の上に献上するためでも、瑠璃女御の昔話を聞くためでもなく、当子内親王の乳母に会うためなのだ。

 能季は姫宮のことを無理矢理頭の脇へ押しやり、何気ない口調で訊ねた。

「ほう、そんな尼君がおられるのですか。姫宮がわざわざお話を聞きに行くとは、よほど面白い話をするのでしょうな。一体どういうお方です?」

「亡き小一条院からお預かりしているお方です。何でも、妹宮の乳母だったとか。もう七十歳を過ぎた老尼ですよ」

「そんな方と、姫宮は一体どんな話をしているのでしょう」

「さあ、そこまでは。でも、老いた者のする話といえば、昔語りに決まっておりますからね」

「姫宮が興味をもたれるような面白い話なら、私も聞いてみたいものです。訪ねていって、話をしてもかまいませぬか」

「まあ、おかしなこと。若い方にはきっと退屈でしょうに。でも、ご希望なら女房に案内させましょう」



 瑠璃女御の御前を辞した能季は、女房に連れられて西の対の北庇に行った。簀子(すのこ)に回された欄干のずっと向こうに、庭に下ろされた小さな階(きざはし)が見える。その階の辺りが姫宮の部屋だった。

 あの黄昏の日、能季はその階の上で、思いがけず姫宮と会ったのだった。


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↓平安時代の貴族の邸宅の造りはこんな感じ。簀子は建物の外側に廻された廊下のような部分。簀子についている手すりが欄干。階は庭に通じる階段のことです。

  • 御所3





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最終更新日  2014年12月17日 15時41分56秒
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