佐遊李葉  -さゆりば-

佐遊李葉 -さゆりば-

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

vyゆりyv

vyゆりyv

カレンダー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

露野

(129)

心あひの風

(63)

孤舟

(59)

かるかや

(68)

蒼鬼

(253)

光明遍照

(53)

山吹の井戸

(52)

きりぎりす

(217)

遠き波音

(50)

羅刹

(193)

コメント新着

vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -193-(10/05) 千菊丸2151さん いつもお読みいただいて…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -193-(10/05) 是非このブログを残してください。 ゆり様…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -192-(09/14) 千菊丸2151さん だらだら更新に最後まで…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -192-(09/14) 漸く完結しましたね。 ちょっと後味が悪い…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -190-(09/08) 千菊丸2151さん 花山院皇女は惚れた弱み(…

サイド自由欄

QLOOKアクセス解析
2015年02月19日
XML
カテゴリ: 羅刹
 そう言えば、私と斉子女王もあんな風に渡殿の下に隠れたことがあったっけ。

 あれはまだ能季が十歳になるかならないかくらいの頃だったろうか。

 父に連れられて小一条院へ行った能季は、いつものように瑠璃女御のところへ呼ばれ、宮たちと一緒にかくれんぼをしようということになった。

 鬼は斉子女王の兄宮。能季と斉子女王は一緒に御所の塗籠や屏風の陰に隠れたが、目ざとい兄宮はすぐに見つけ出してしまう。

 口惜しく思った能季は、ふいに斉子女王の手を掴んで庭に降り、渡殿の下に隠れた。ここなら絶対に見つかるまいと思ったのだ。

 案の定、兄宮は渡殿の上を何度も通るものの、まさか下に隠れているとは思いもよらずに通り過ぎるばかり。

 能季と斉子女王は声を殺してくすくす笑いながら、兄宮が戸惑って探し回るのを楽しんでいた。

 その時、能季はふとまだ斉子女王の手を取ったままだったということに気づいた。

 斉子女王の手は小さくて、指先が少し冷たかった。



 斉子女王もやがてそっと握り返してくれた。

 その小さな指先の儚(はかな)い感触……その時から、能季の心から斉子女王の面影が離れなくなった気がする。

 その時には淡くただ暖かいだけだった想いは、年を追うごとに次第に熱く胸を焦がすようになっていった。

 といっても、能季自身は迂闊(うかつ)にもその心の高まりに気がついてはいなかったのだけれど。


にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ
↑よろしかったら、ぽちっとお願いしますm(__)m





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015年02月19日 17時20分26秒
コメント(2) | コメントを書く
[羅刹] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:羅刹 -113-(02/19)  
千菊丸2151  さん
懐かしい日々のことを思い出す能季。

Re[1]:羅刹 -113-(02/19)  
千菊丸2151さん

昔は「身分」っていう、ややこしいものがありましたからね~(-_-;)
特に、当時の皇族の女性は、「身分が高すぎる」ことで、結婚そのものをすることすら難しかったんですよ。。。(T_T)
(2015年02月24日 17時21分07秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: