MUSIC LAND -私の庭の花たち-

MUSIC LAND -私の庭の花たち-

PR

×

プロフィール

friendly0205

friendly0205

購入履歴

災害 はいつどこで起こるか分かりません。 車 内にも 車載用 防災セット を備えましょう。 緊急 時の味方、渋滞 時、災害 時の不安を一掃!?クーポン配布中!/ 車載用 防災セット 家族用 32点 車載【 クッキー/?20?80℃対応!】【 渋滞対策 防災グッズ 防災 災害グッズ 避難グッズ 車載用セット 豪雨 台風 水害 大雪 洪水 災害 車 車用 車中泊 自動車 車用品 ランキング 1位 防災用品 オシャレ 】
ランチタイムやアウトドアに活躍♪カラフル5色セットの保冷剤! 保冷 お弁当グッズ ランチグッズ保冷剤 カラフル保冷剤 5色セット 長方形 ( 保冷 お弁当グッズ ランチグッズ 5個セット )
【追跡可能メール便配送対応】SIAA登録した抗菌・消臭・防カビの高機能マスクケース【花柄】抗菌マスクケース Wポケット 日本製|抗菌 消臭 無臭 防カビ 高機能 SIAA マスク マスクケース 冷感タオル タオル 通帳ケース 旅行 お泊まり 薬 収納 ポーチ 保管 保存 持ち歩き ダブルポケット 使い分け マチなし 北欧 オシャレ フラワー いやあらっくす
寄植えのアクセントに!ピックを挿すと豪華で可愛らしい印象に♪【良品 アウトレットセール】ガーデンピック オーナメント [852-313] 3本セット ガーデン雑貨 ハウス 置物 可愛い カントリー ガーデンアクセサリー ガーデニング (サイズ横幅5.0×高さ7.0×全長25.5cm)

日記/記事の投稿

息子にGoogleフォトデータのSSDへのダウンロードを教わり、駅まで送った。
帰省した息子を最寄駅まで迎えに行き、そのままリサイクルショップ3店をはしごしました。 トレジャーファクトリー、トレファクスポーツアウトドア、セカンドストリート。服は、両方共、色別とかになってて、ブランドなどにこだわる息子には気に入らなかったよう。
夕食は、豚角煮、炭火焼ローストビーフのユッケ風、姫竹・蕗・油揚げ煮、蒸ブロッコリー、風呂吹き大根・そぼろ・柚子胡椒など、小松菜のナムル、豚汁(豚・大根・人参・牛蒡・蒟蒻)、台湾パイン。コーヒー、ビール。
卓球ショップiruiruのGWビッグセールは明日までだった。明日はランチ・観劇だし、まあいいかなw
先日来た長女・孫娘が、LINE電話でパパと話した写真を1枚AIで4コマ漫画にした話を息子にした。 あまりパパを見てくれなかったというのがそのままだなあw 写真だけで何も言わなかったのにね。 息子が、AIはデータを蓄積してるから、他の家庭でも同じような感じなんだよと言ってましたw
久しぶりに卓球の練習。先日、Kさんにランチ・カラオケと一緒のGGクラブの練習に誘われ1時間弱練習しましたが疲れてしまったのでそれからまたやってなかったのです。今日は地元のSSAの練習に久しぶりに参加。半年ぶりくらいかな。 昨夜、世界卓球で卓球の試合を久しぶりに見て、やりたくなったのですよねw
昼食は、豚・厚揚げ炒め、卵焼き、小松菜のナムル、味噌汁。
朝食は、撮り損ねたw ベーコンエッグパン、牛乳。後で珈琲。これだけ撮ってたw

キーワードサーチ

▼キーワード検索

フリーページ

金子みすゝ゛の詩に作曲


歌「私と小鳥と鈴と」


歌「星とたんぽぽ」


歌「みんなをすきに」


歌「明るいほうへ」


歌「つゆ」


歌「こだまでしょうか」


歌「まゆと はか」


歌「つもった雪」


歌「わたしの かみの」


歌「鯨法会」


歌「お魚」


歌「大漁」


歌「ぬかるみ」


歌「たもと」


歌「木」


歌「わらい」


歌「みこし」


歌「こころ」


歌「美しい町」


歌「口真似」


歌「失くなったもの」


歌「おとむらいの日」


相田みつをの詩に作曲


歌「巖冬」


歌「あなたのこころが」


歌「だれにだって」


曲「ただいるだけで」


歌「いのちの根」


歌「いのち」


歌「自分の番」


作詞作曲した曲


歌「鏡の向こうの私」


歌「淋しいとき」


歌「癒し」


歌「流れる雲」


歌「プライド」


歌「許し」


歌「強さと優しさ」


歌「そよかぜ」


歌「争い」


歌「あの青さの中に」


歌「私は信じています」


歌「それで幸せ」


歌「渦巻く想い」


曲「人間」


曲「もう一度あなたと」


曲「あなたと私の道」


曲「秋風」


曲「あなたの瞳」


曲「雪の二人」


曲「あなただけ」


歌「愛しいあなた」2006.4.24


歌「月光」2006.4.25


歌「自分を好きになりたい」2008.8.16


曲「おやすみなさい」


歌「遥かなるあなたへ」2009.2.3


回覧板さんの詩に作曲


歌「さくらのうた」


曲「旅立ちの歌」


歌「おもかげ」


歌「鳥のうた」


歌「みなもに名を書きし者」


歌「思い出すこと」


歌「リラの門」


歌「愛」


歌「願い」


曲「神様のハンカチーフ」


歌「海の匂い」


歌「鎮魂歌」


歌「別離」


yosiさんの詩に作曲


歌「かすみ草」


歌「驟雨」


歌「あなただけではありません・・・」


他の方の詩に作曲


歌「山姥」 影絵「山姥の鏡」より


歌「自分の皮」 影絵「山姥の鏡」より


歌「スキヤキ組の歌」愛先生と子ども達


曲「ダンスナンバー」


歌「ありがとう」作詩ミンミ


歌「ありがとう、君へ」作詩 mappun


曲「素直な想い」作詩すぴすさん


曲「安らぎ」


曲「虹のムコウへ」作詞 すぴすさん


歌「憧れて秋」作詞 美憂ひかりさん


曲「空」作詩まりあーじゅさん


曲「クリスマスソング」


歌「紫苑」作詞美憂ひかりさん


歌「新月の円舞踏」作詞アリスMOONさん


曲「果てのない道」作詞すぴすさん


曲「花は咲いているかい?」作詞アリスさん


曲「いのちのうた」作詞愚信さん


曲「1年1組のうた」作詩1年1組のみんな


曲「束の間の幻」作詩アリスMOONさん


曲「鎮魂歌」BGM


歌「5年2組の歌」作詞5-2の子供達2007.4


歌「虫歯かな?」作詞:保健委員会2007


歌「まちこの恋は白い雪の中」神風スズキ


歌「神様お願い」作詞CHOCO2010.9.14


歌「暗い部屋」作詞CHOCO2010.9.22


手作りアルバム(絵本)


ビーズ小物


タグ説明


マウスで変わる画像


固定壁紙


便箋風日記のタグ


音楽の載せ方


音楽ファイルの作り方


工事中


テスト


思案中


「Climb every mountain」


動画と詩


紅葉


夜桜


Welcome


雪降る日


眠れぬ夜


湖底の想い


星落つる時


月明かり


人魚姫


白い世界


雪解け水


華やいだ紅葉


2001年ハロウィン


小説


「見果てぬ夢」NO.1(1.2)


「見果てぬ夢」NO.2(3.4.5)


「見果てぬ夢」NO.3(6.7)


「見果てぬ夢」NO.4(8,9)


「見果てぬ夢」NO.5(10,11)


「私を呼ぶ声」1


「私を呼ぶ声」2


「嵐のように」1


「嵐のように」2(最終回)


「十三夜の面影」1


「十三夜の面影」2


「十三夜の面影」3


「十三夜の面影」4


「十三夜の面影」5


「十三夜の面影」6


「十三夜の面影」7


「十三夜の面影」8


「十三夜の面影」9


「十三夜の面影」10


「十三夜の面影」11


「十三夜の面影」12


「十三夜の面影」13


「十三夜の面影」14


「十三夜の面影」15


「十三夜の面影」16


「十三夜の面影」17


「十三夜の面影」18


「十三夜の面影」19


「十三夜の面影」20


「十三夜の面影」21


「十三夜の面影」22


「十三夜の面影」23


「十三夜の面影」24


「十三夜の面影」25


「十三夜の面影」26


「十三夜の面影」27


「十三夜の面影」28


「十三夜の面影」29


「十三夜の面影」30


「心の声」1


「心の声」2


「心の声」3


「心の声」4


「心の声」5


「心の声」6


「心の声」7、8


「心の声」9


「白蛇の道」1


「白蛇の道」2


「白蛇の道」3


「白蛇の道」4


「白蛇の道」5


「白蛇の道」6


「白蛇の道」7


「白蛇の道」8


「白蛇の道」9


「白蛇の道」10


「白蛇の道」11


「地獄への道連れ」1


「地獄への道連れ」2(最終回)


「メビウスの輪」1


「メビウスの輪」2


「メビウスの輪」3


「メビウスの輪」4


「メビウスの輪」5


「メビウスの輪」6


「メビウスの輪」7


「メビウスの輪」8


「メビウスの輪」9


「メビウスの輪」10


「メビウスの輪」11


「メビウスの輪」12


「メビウスの輪」13


「メビウスの輪」14


「メビウスの輪」15


「メビウスの輪」16


「メビウスの輪」17


「メビウスの輪」18


「メビウスの輪」19


「メビウスの輪」20


「メビウスの輪」21


「メビウスの輪」22


短編「木霊に導かれて」


童話「ベラのペンダント」1・2


童話「ベラのペンダント」3


童話「ベラのペンダント」4


童話「ベラのペンダント」5


童話「ベラのペンダント」6


童話「ベラのペンダント」7


童話「ベラのペンダント」8


童話「ベラのペンダント」9


童話「ベラのペンダント」10


童話「ベラのペンダント」11


童話「ベラのペンダント」12


童話「ベラのペンダント」13


童話「ベラのペンダント」14


童話「ベラのペンダント」15


童話「ベラのペンダント」16


童話「ベラのペンダント」17


童話「ベラのペンダント」18


童話「ベラのペンダント」19


童話「ベラのペンダント」20、21


童話「ベラのペンダント」22,23(完)


おやこ劇場


どんぐりっ子


子どもの人権講座


人形作り


おはなし広場、布芝居


パネルシアター


ハロウィン


夏祭り


おやこキャンプ


春祭り(ハリーポッター)


ケーキ作り


リンゴ狩り、ローラー滑り台


短歌


短歌2


短歌3


喘息発作の短歌


短歌4


俳句


俳句2


俳句3


喘息発作の俳句


俳句4


連句


連句(織姫さんと)


連句(花調べの巻)


付け句、返歌


付け句、返歌1


好きな詩人、作家


永瀬 清子


マーガレット・F・パワーズの「あしあと」


中原中也「汚れつちまつた悲しみに」


「落葉」上田敏ヴェルレーヌ「秋の歌」訳詩


フランス旅行 2013.8.4~11


ドイツ・スイス旅行 2015.8.1~8


次女の結婚式の写真(2015.6.28)


2006年11月01日
XML
カテゴリ: 小説
出来たら、 「メビウスの輪」1

ページの最後の「続き」をクリックすれば、次のページが読めます。

良かったら、感想・アドバイスなど、
コメントやBBSに書き込んでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

千葉大.jpg

このまま、心療内科か精神科に連れて行こう。

うちに帰すだけでは不安だ。

第一、その家庭自体が原因なのだ。



幸恵と俺が通った大学の付属病院なら、

幸恵の恩師がカウンセリングをしてくれるだろう。

でも、幸恵は自分の病気を知られたくないか。

どこへ行けばいいのだろう。

とりあえず、俺のうちに連れていって、

パソコンで病院を調べよう。

うちも危ないうちだけど、

今は幸恵の家よりましだろう。

父親は入院だし、母や姉も付き添いだ。

誰も居ないほうがいいというのも寂しいが。

幸恵が起きないうちに早く連れ帰ったほうがいい。



帰りは行きよりも、もっと飛ばした。

自分でも怖いくらいだ。

やっとうちにたどり着き、

幸恵を運び込んだ。

死んだように眠っている。



寝てる間に、パソコンで調べたが、

なかなかいい病院がない。

というより、どこがいいか分からないのだ。

通うことを考えれば、あまり遠くては時間がかかりすぎるし、

近所では人目も気になる。

まだまだ、精神科などは差別の目で見られるからな。

欝は心の風邪だというのに。

やはり、大学の付属病院が安心だな。

プライバシーは守ってくれるだろうから、

恩師以外ならいいかもしれない。

それとも恩師の方が安心なのかな。

幸恵に聞いてみないことには分からない。

起こそうかと振り向くと、いつの間にか

後ろに立ってるから、心臓が止まりそうになった。

「気がついたのか?」

平静を装いながら言った。

「私はなんでここに居るの?

海に行ったはずなのに。」

まだ、ボーっとしているようだ。

「幸恵が気分悪くなったから、連れてきたんだよ。

覚えてないのかい?」

「記憶が断片的でまとまらないの。

私どうかしちゃったのかな。」

不安そうに言う幸恵が「智恵子抄」の智恵子に重なる。

あんな風に狂わせたりはしない。

「疲れてるんだよ。少し休むといい。

そうしたら、病院に連れて行くよ。」

「うん。連れてって。」

やけに素直だけど分かってるんだろうか。

「付属病院でいいか?恩師は嫌か?」

「ううん。実は前からカウンセリング受けるように言われてたの。」

「じゃあ、なんで早く受けなかったんだ。」

ついムキになってしまった。

「だって、カウンセラー失格と言われそうだし、

原因は知りたいような知りたくないような感じだったから・・・」

「分かったよ。でも、もう限界だ。

受けたほうがいい。それは幸恵だって感じたんだろう。」

「うん。そうだね。信吾と一緒なら行ってもいい。」

すがるような目で見上げられると、切なくなる。

「これから行こう。でも、予約が必要なんだよな。」

「先生に電話してみる。時間外で診てくれるかもしれない。」

「そうだな。愛弟子だし。」

幸恵の恩師は穏やかな老紳士で、娘のように可愛がっていた。

幸恵の病理を知ってて、心配してたのだろう。

電話をかけると、早速来るように言われた。

付属病院に着くと、懐かしい匂いがした。

何度か院生の幸恵を迎えに来たものだ。

まさか患者として幸恵を連れてくるとは。

「待っていたよ。」

恩師は優しく迎えてくれた。

俺のことまで覚えていたらしく、

「久しぶりだね。君が付いててくれれば安心だ。」

そう言ってくれて、涙が出そうになった。

俺自身がどうしていいか分からず不安だったのだ。

「さあ、幸恵さん座って。君もあちらにどうぞ。」

付き添いのスペースなのか、部屋の隅にある椅子を指差した。

少し遠くから離れて見ているように言われた感じがした。

幸恵が不安そうに俺のほうを振り向いて見つめる。

「幸恵さん、大丈夫。彼は見守っててくれるからね。」

恩師がそう言うと、幸恵はやっと安心したように恩師を見た。

少し寂しいような気がしたが。

「今日はどうしたのかな? 

いつもカウンセリングの必要はありませんと言ってたのに。」

恩師の笑顔は、くしゃっとして可愛く感じるほどだ。

「すみません。」

幸恵が頭を下げた。

「謝ることはないんだよ。

カウンセリングは自分が必要だと思ったときだけ

受ければいいんだから。」

「今日はそう思ったんです。」

「そうなのか。どう思ったんだい?」

「記憶が飛んでるんです。

彼が一緒だったので、詳しいことは彼に聞いてください。」

「そうか。それは不安になっただろうね。

でも、彼に頼るだけでなく、

覚えてるところだけでもいいから、話して欲しいな。」

「そうですね。彼と海に行って、入ったまでは覚えてるんです。

でも、彼に引き戻されて危ないと言われたけど、

そんなに深くまで入った覚えはなかったんです。」

「海に入るまでは覚えてるんだね。

では、君に聞くけど、我に帰るまでどれぐらい時間が経ってたかい?」

急に俺に振られて焦ってしまった。

「正確にはわからないけど、

俺が靴や靴下を脱ぎ、ズボンの裾を上げて入ろうとしたときには、

もう深いところまで行こうとしていて、

慌てて引き戻そうとしたから、

それほど時間は経ってないと思います。

せいぜい5分くらいかな。」

俺も支離滅裂だな。

「そうですか。大して時間は経ってないのですね。」

「でも、俺が視界に入ってないような、空ろな目をしてました。」

病状を軽く受け取られては困るとばかり、

つい声が大きくなってしまった。

「時間はそれほど問題ではありません。」

俺を諭すように恩師は言った。

「こんな経験は、以前にもありましたか?」

「ここまでひどいのは初めてだけど、

なんとなく私だけ別世界にいるような気がするときはありました。」

幸恵が夢の世界に行ってるときだな。

「どんなときですか?」

「集団の中で、孤独を感じたり、

付いていけないと劣等感を感じたりするときです。」

「子供の頃からですか?」

「小さい頃はよく覚えていないのです。

ただ、父も母も嫌いで、近寄りたくないと思ってました。

だから、そばに来られると、自分はここに居ないと思ってた。」

「そうですか。そんなに嫌いだったのですか?」

「大嫌い!」

急に子供のような声で叫んだ。

自分でも驚いたようだ。

俺も驚いたが、恩師だけは顔色も変えず、

「そうですか。大嫌いなのですね。」

と穏やかに繰り返すだけだったが、

幸恵もその対応にホッとしたようだ。

「嫌いなの。二人とも大っ嫌い。」

また子供のようなしゃべり方をする。

「お父さんもお母さんも嫌いなのですね。」

「お父さんは、うちに帰ってこないで、

他の人に子供を生ませるし、

お母さんも私を放っておいて、

遊んでばかりいる。

私はお手伝いさんとお留守番ばかり。」

「それは寂しかったでしょうね。」

「寂しくなんかないよ。あんな人たち居ない方がいいもの。」

「そうですか。お手伝いさんはいい人だったのですね。」

「いい人も居たけど、嫌な人も居た。

お母さんがきついから、長く続かないの。」

「そうですか。それでは、お手伝いさんに懐く暇もなかったのですね。」

「そういえば一人だけ、お母さんの嫌味も我慢して、

私のそばに居てくれてた人が居たけど、

おばあちゃんだったから病気で死んじゃったんだ。」

思い出したのか、涙声になっている。

「それは哀しかったですね。

哀しかったら、泣いてもいいんですよ。」

「おばあちゃーん!」

幸恵はまた幼女のように泣き出した。

俺は駆け寄ろうとしたが、

恩師に目で止められた。

恩師は肩に手を置いて、

幸恵が拒否しないのを確かめてから、

背中をさすり始めた。

恩師は男性恐怖症を知っていて、

なおかつ対象から除外された人物なのだ。

それは俺だけだと思っていたのに。

少し焼餅を焼いてしまった。

それとも、こういう精神状態のときは、

拒否しないのだろうか。

そんなことを考えてるうちに、

やっと幸恵の泣き声が収まってきた。

「もう大丈夫ですか?おばあちゃんが好きだったんですね。」

「うん。おばあちゃんが死ぬときに逢いたかったの。

でも、お父さんもお母さんも病院に連れて行ってくれなかった。

死んだって後から聞いて、泣きたかったけど、泣けなかったの。

見なかったから信じられなかったし、お父さんやお母さんの前で

泣き顔は見せたくなかった。悔しいから。」

「そうだったんですか。

じゃあ、今初めておばあちゃんのために泣いたのですか?」

「そうかもしれない。先生に言われるまで、

おばあちゃんのことは忘れてたの。

あんなに好きだったのに。どうしてかしら?」

「おばあちゃんが死んでしまったことを

思い出したくなかったのでしょうね。」

「本当のおばあちゃんは、

私が生まれる前に、二人とも死んじゃってたから、

その人のことを、おばあちゃんと呼ばせてもらって嬉しかったんだ。

本当のおじいちゃんは、厳しい人で嫌いだったし。」

先代の社長のことか。

「そうですか。本当のおばあちゃんのように思ってたんですね。」

「優しい人で、寝る前は必ず絵本を読んでくれたんだよ。

私が眠るまでそばに居てくれた。

朝早くから夜遅くまで働いてたから、

病気になっちゃんだよね。私のせいだ。」

また泣きそうになる。

「幸恵さんのせいではありませんよ。

おばあちゃんは幸恵さんが可愛いから、

長い時間そばに居てくれたんでしょうが、

お年だったから、病気も仕方ないですよ。」

「私のせいじゃないの?」

「たとえそうだとしても、

おばあちゃんは本望だったと思いますよ。」

「おばあちゃんは幸せだったのかな?」

「幸恵さんのそばに居られて幸せだったでしょうね。」

「そうだといいんだけど。

うるさいお母さんにいじめられて、可哀想だったんだ。

お母さんは何にもしないくせに、

おばあちゃんは仕事が鈍いとか文句ばっかり言うの。

私がそんなことないって言うと、

しつけもなってないと、またおばあちゃんが怒られる。

だから黙って見てるしかなかったの。

そういえば、その時も私はここに居ないほうがいいと思ってた。

どうせ何も出来ないのだから、居ないのとおんなじだって。」

「そうですか。居ないのと同じと思ったのですか?」

「お母さんに怒られてるおばあちゃんのそばにいる私は

本当の私じゃないと思いたかった。

おばあちゃんに絵本を読んでもらってる私が

本当の私なんだって、思い込もうとしてた。」

「おばあちゃんを通して、間接的に虐待されてた感じでしょうか。」

「私だってお母さんにいじめられたよ。」

「いじめられたの? どんなふうに?」

「お母さん、お腹とか背中とか見えないところをつねるんだ。」

顔とか腕とか目立つところは絶対やらない。」

「どんなときに?」

「たとえば、お呼ばれの時、お菓子を出されて食べようとすると、

後ろから背中をつねるんだ。食べるなって。」

「それでどうするの?」

「仕方ないから、お腹一杯って言って、食べない。」

「痛かっただろうね。他には?」






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年11月01日 15時23分54秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: