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本日お誕生日の透子さんへプレゼント ■ヒロの留学日記─第二章─■ 私はASの人が好きです。 きちんと指示が理解できれば頑張れる人です。正直で努力家で、すぐれた才能を持っていても驕ることのない人です。障害とも呼ばれますが、障害とは、通常発達者との関わりのなかで浮かび上がってくる概念です。通常発達者が理解を示せば、ASの人たちの困難はほとんどすべてが解消する実例を、私は身近に知っています。 皆さんの身近に、引きこもりの若者はいますか。もしかしたら、かれらは我知らずASに苦しんでいるのかもしれません。 理解者に恵まれれば、ASの人は努力して才能を発揮します。 どうぞ、以下に載せるQ&Aに目を通していただき、ASの人特有の感じ方と周囲の友人たちの印象の相違に触れ、ぜひ理解者としての役割を、ご自分にも課してみていただければ嬉しく思います。 【ヒカリと周囲の友人に聞いた質問】・無口な方? よくしゃべる方? ヒカリ(以下:ヒ):普通、かな。 友人(以下、友):子供の頃の方がよくしゃべった。・涙もろいほう?あまり泣けないタイプ? ヒ:どうやったら泣けるのかわからない。 友:一度くらいは泣き顔を披露しろ!・「サリーとアン課題」はクリアできた? ヒ:クリアできた。 友:応用問題はクリアできませんでした。・学校の頃の、得意な教科、苦手な教科は? ヒ:英語の授業は日本語の勉強になった。 友:体育の授業でバスケやサッカーなどのルールが理解できなかった。・子どもの頃理解できなくて困ったルールや、 大人になってから知ってびっくりした世の中のルールは? 子供の頃理解できなくて困ったルール: 席替え。なんで席が決まってるんだ? 大人になって知ってびっくりしたこと: 5時10分前を、5時10分のちょっと前の5時8分頃のことだと思っていた。・どんな分野の仕事をしていますか? 研究医。場合によっては臨床も。・血縁者の中に、ASっぽい人はいますか? ヒ:母親は知りません。 友:父親がアヤシイ。・最初にASかもしれないと気付いたのは、どんなきっかけ? 何歳頃?その時の気持ちは? Docter Digreeに上がるときの面接で指摘されて。二十代前半。 ほめられたのだと思った。・ASの診断は下りましたか? 下りています。・WAIS-R検査を受けましたか?IQ値や言語性と動作性の有意差はどう? ヒ:WISK-3 IQ=138,言語性と動作性の有意差なし。 友:ちなみにIQはこの検査の最高値だった。 知能指数のみの検査だと、おそらくもっと高くなると思う。・併発・二次障害がありますか? その対処は?(処方箋・カウンセリングなど) LD(識字障害)・タイプでいうと、積極奇異型、孤立型、受動型、どれっぽい? ヒ:わかりません。 友:成長するにしたがい、孤立型から積極奇異型へ移行した。・どんな「こだわり」がありますか? 「勝ちたいこだわり」ってある? 友:競争意識皆無。天下御免のマイペース。 ヒ:勝ちたいっていうか、過程と結果が「=」で結べるかどうかにはこだわる。・常同運動、ロッキングはしますか? ありません。・記憶力はいい? 赤ちゃんの頃のこと今でも覚えてますか?どんなこと? 生まれてすぐに失踪した母親の顔を覚えている。今でも会えばわかると思う。・関節はユルい?固い? 身体はかたい。 ヒロと取っ組み合いの喧嘩をしてから、こっちの肩(左肩)に脱臼グセがある。・自分だけ感じる不思議な感覚ってある? 身体の一部が視界から見えなくなると、その部分の感覚がなくなる。 たとえば、手を後ろに組んだりすると両手の感覚が消える。・感覚優位はありますか?(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚) 友:本人は気づいていないけど、視覚と聴覚が優位だと思う。・好きな食べ物、苦手な食べ物は?(コーヒー、チョコ、ナッツ等は?) ヒ:好き嫌いはないけど、活造りとか、生きたまま食べるのが苦手かな。 細胞が分解されて壊れていくのが口の中でわかる感じがする。・苦手な音は? ヒ:ミ♯の音。苦手ではないけれど、やたらとはっきり聞こえる。 友:でも誰もが嫌う黒板を爪で引っかく音などは平気だったりする。・電話の音や、電話をかけるのは苦手? ヒ:電話の呼び出し音はミ♯だ。 友:苦手とは思っていないようだけど、下手くそだ。・苦手な服は?(タートルネック、ピタッとした下着は?) ヒ:着られます。・聴覚過敏と視覚過敏、どちらが強い? ヒ:聴覚かなぁ。色の区別はあんまりわからない。地下鉄路線図が読めない。 友:音楽の経験がないのに絶対音感がある。・反対に、鈍感すぎて困ったことはない? ヒ:ぶつけても気がつかない。ぶつかっても気がつかない。らしい。 友:沸騰している鍋の蓋が持てる。その後火傷しているのに(他人が)気づく。・恐怖症はありますか?何恐怖症? 恐怖症というほどでもないけど、TVの「ニュース速報」という字面と、「おかけになった電話番号は現在使われておりません」という声は薄気味悪く感じる。・右と左は混乱しませんか? ヒ:「あっち」と「こっち」で事足りる。 友:右左の概念がないので、利き手もない!・人の顔を覚えられない? ヒ:周囲からは「はじめまして」を使うなと厳命されている。・どんな人が苦手? 苦手な男性のタイプ、女性のタイプは? ヒ:苦手なタイプはないけど、おれのことが苦手な人はいるんじゃないかな。 ・じゃがいもとさつまいも、豚肉と鶏肉、芸能人のあの人とこの人など、長い間区別がつかなかったものはありますか? 日本語の「今行く」と「今来る」の違いがわからない。 あと、「キウイ」と「キウリ」(←正:キュウリ) 芸能人はマイケル・ジャクソンしか判別できません。・声が大きすぎたり小さすぎたりして困ったことはありますか? ヒ:抑揚がなく、句読点の位置も違うと言われます。 友:「三時に集合だよねそれで、どこに行くの」というような喋り方をする。・フラッシュバックはありますか? つらい? 暴力や暴力シーンは苦手です。・自分は、ポジティブ?ネガティブ? ポジティブだと思う。・理論派か?情緒派か? 直感派かなぁ。・四角四面の物事を額面通りに考えるタイプ? あまり四角四面には考えないけど、自分で理解できないことは「言われた通り」にするようにしている。・ファンタジーは好き? おまえがファンタジーだと言われる。・あなた独自の計算方法がある? たくさんあるようなので、次回にまとめて話すのでいいそうです。・量の感覚がつかみにくい?たとえば? 「テキトーに買ってきて」の「テキトー」の量やら質やら。・時間は、守れるほう?遅れるほう? 守れるほうだと思います。いつも急いでいないんで。・正義感が強いほう? 考えたことがないけれど、自分の考える正義感には共感してもらえないかも。・割り込みをする人や「ゴミのポイ捨て」を見たら、どう思う? 何も思いません。 ポイされたゴミは拾って捨てに行きます。・定型発達者と「これは違う!」という異文化(あなたの考えや趣味)について教えて下さい。 感染細胞とキラーT細胞はそれぞれキャラが立っていて、 両者の間には、切ないドラマがある。・あなたの趣味は? 料理と掃除。・「これだけは誰にも負けない」というマニアックな知識を一発。 分母と分子の間の「-」は「括線(かっせん)」という。・「オタク」? 何の? B細胞 Th17細胞 Th1細胞 Th2細胞 T細胞 制御性T細胞 細胞傷害性T細胞 ・どんな本が好きですか? 通販生活・音楽の一曲リピートにハマったことは? Danjo. 二年くらい頭の中でまわっている。・見ていて飽きないものは? 国会中継。 あの人はあんなことを言ってござる──と思いながら見ている。・できれば在宅で仕事をしたい? 外で働くのは楽しいです。・カバンの中身を教えてください。常に持ち歩いている必需品って、ある? Albuterolと緋路の常備薬かな。・服装について、人から何か言われたことは? 君、白衣だと思って着ているのかもしれないけど、それトレンチコートだよ。 ・色や音付きの夢を見る? ヒ:願望がそのまま夢に出る。 友:怖ぇ・なかなかやめられない「儀式」って、ある? 歯を一本一本磨いてしまう。20分くらいかかるけど。・実年齢より若く見られる? 若く見られます。・対人コミュニケーションで、工夫していることは何ですか? 話している相手の目をじっと見続けてしまうクセがあると指摘されたので、 一分に一回くらい、相手から目をそらして背景を見るようにしている。 ・定型発達者と関わる時はどうなる? 変わりません。・血液型でB型と間違えられることがある? 実際にB型です。・あなたのリラックス法は? 凝った料理を作ること。パイがのった壺入りオニオングラタンスープとか。・最近失敗したことは、何ですか? 変わった苗字の人がいて、「ヘンな名前だね」と言ったらヒロに膝の裏を蹴られた。失敗したんだと思う。・男性、女性、どっちに生まれたかった? どっちでもいいし、楓の体でもよかった。・男性脳?女性脳? 男性脳です。・恋愛についてどう思う? 普通だと思います。・どちらかというと、異性に興味がなかった? 人に興味を持つとき、性別は特に意識しません。・異性と話せるようになったのはいつ頃? 昔から話せるよ。・女っぽい女性や男らしい男性が好み?中性的な人が好み? どちらかというと中世的な人(←字が違う。それともそのままの意味か?)・20代以上の方、思春期はどうでした? ヒ:今から思うとけっこう大変だったなと思う。 友:まわりが…な。・さみしくなるのはどんな時? ひとりでご飯を食べているとき。・親に言われて辛かった言葉は? むしろ自分の存在が親にとって致命傷だったんじゃないかな。 捨てなきゃならないほど辛かったんだろう。・親に言われて嬉しかった言葉、支えになった言葉は? 絵が上手いんだね。・理解者は周囲に居ますか? 悩みは、誰に聞いてもらってる? 悩みは靖幸や松丸に聞いてもらってます。・今の悩みは? 時々むしょうに緋路の血を啜りたくなる。・日本の社会福祉に一言。(法律、教育、行政など) アメリカで障害者のための料理番組に出てます。 卵は器にわたしたフォークの先端めがけて落とせば黄身を崩さずに割れるとか、理科の実験のようで面白い、と健常者の視聴者にも人気があります。日本でもそんな番組があればいいのにな。・定型発達の人に一言。 おまえも十分ヘンだ。・今の気分は? すっきりしました。 11月13日、一緒に笑顔でパパンダとパンちゃんv ◆応援ありがとうございます! 次回更新は、11月15日(日)ヒロの留学日記、ヒカリの計算方法とともに、 ジュン兄貴からの挑戦状をアップいたします☆ お楽しみに!
2009年10月29日
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「楓、死んでもきれい」とはーやんは泣いた。 みんなもその通りだと思った。 なんだか楓はあたしたちを悲しませないように、 まるで眠っているのを装っているかのように見える。 ■ヒロの留学日記■ 【第四回楓祭】 皆様、この場にお集まりいただき、本当にありがとうございます。 本日、楓祭も第四回目を迎えることとなりました。 どうぞ皆様おひとりおひとりが、青木学院のメンバーとして参加していただければ嬉しいです。 冒頭にアップした画像は、前々回のコメント欄でお約束させていただいた、楓の手による修正の入った「We are The World」の歌詞です。 楓は実に耳が良く、情報処理能力にも長けていたので、私たちは「厩戸皇子」とあだ名していたほどなのですが、1985年夏、英が日本発売前に手に入れてきた「We are The World」のカセットテープを聞いたときも、その才能は発揮されました。 曲を聞きながら、楓は歌詞カードを見ていたのですが、サビの部分を聞き終えるやいなや、愛用のシェーファーの万年筆をやおら取り出し、「こことここ、歌詞が違ってる」と訂正を入れたのです。 歌詞カードには、 「There's choice we're making We're saving out own lives」とあったのですが、 「There's a choice we're making We're saving our own lives」 楓はこう聞き取ったのです。 冒頭の画像をアップするにあたり、1985年以来初めて、「We are The World」の歌詞を検索してみました。すると、その歌詞は楓が直したとおりのものであることが判明しました。 「サビの部分を間違って載せるなよなー」と笑っていた楓。 あらためて、「厩戸皇子」の豊耳(とよとみみ)に感心する次第です。 さて、本日は楓祭の場を借りて、飛雁にもスポットを当ててみたいと思います。 自分からこのような企画をしておきながら、実は今日に至るまで、このような内容をアップすることに非常に逡巡いたしました。なぜならば、ヒカリに最も近しい友人が、強固に反対の意思表示をしていたからです。 ヒカリという人物の特性は、ある一定の名称でカテゴライズされるべきものではないと、彼は強く感じている。確かにそれは、すべての人格にも同じようにいえることだと思います。 彼は言います。「かわいそうだから助けてあげるとかじゃなくて、自分があのユニークな存在と一緒に成長していきたいだけ」 ただ、Kのご両親からいただいたヒカリの人となりについてのご指摘と、ご自分やご自分の家族をかえりみてのご相談が、「青木」の出版以来多く寄せられていることから、私はこの更新に踏み切ろうと考えました。ヒカリの友人も「実称ではなくて略称でならば」という条件で譲歩してくれました。どうか、皆様のご理解とご支援もよろしくお願いいたします。 お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、ヒカリは「AS(略称)」という生まれつきの発達障害を持っています。私たちははじめ、ヒカリのこの特性に気づきませんでした。当時は彼の識字障害ですら日本では知られているものではなく、ASにいたっては誰も耳にしたことがない障害だったと思われます。 しかしヒカリの場合は、識字障害が先んじているのではなく、ASに並存する障害として、識字障害(LD)が現れているのだと、最近でははっきりと診断が下されています。 さて、ASとはいったいどんな特性を持つ人なのでしょうか。私は専門家ではないので、愛、燦々とさんのご協力を得て、この記述を進めていきたいと思います。 ASは、知的な遅れの目立たない自閉症のことを指します。 自閉症とは、内気とか人嫌いなどの性格的なものを表わすものではなく、病気でもありません。発達心理学では、生まれつきの障害と考えられており、風邪のように一時的な治療で治るものではなく、愛情が不足して陥ってしまう心の病気とも異なります。いわば、脳の仕組みが通常発達者とは違う、ととらえていただければ真実に近いと私は考えています。 その上で、知的な遅れが目立たない自閉症は「AS」と呼んで知的な遅れのある自閉症と区別することがあります。ASのことを、「高機能自閉」という言葉であらわすこともあります。いずれにしても、ASの人はほかの人と変わらず、誰もがすぐれた能力を持っています。また、知能指数も一般の人より高い傾向があり、興味のあることには長時間集中できる特性も持っています。それゆえ、かれらの力を見出し、正しい知識をもって適切な支援をすれば、長じてから得意な能力を伸ばして研究者となったり、ある分野で素晴らしい才能を開かせることもあります。 ASには次のような特徴がみられます。 ASの人はほかの人がどう思うかを自然にわかることや、言葉に出して言わないけれどみんながわかっている決まりのようなものを理解するということがうまくできません。ですから、日本などのいわゆる「以心伝心」の伝統がある国では、非常に苦労を強いられることになります。 また、自分の気持ちや表情や身振りなどで表現してほかの人に伝えることもうまくありません。ところが、感覚については特に鋭かったり、逆に非常に鈍かったりもします。能力においてもばらつきがあり、ヒカリの場合、PCはすばやく正確に操作できるのに、TVゲームのコントローラーはまったく動かせない、字を書くのは相当苦心するのに、絵は素描のように美しく書く、などといった特徴があげられます。 ASの人はあまりほかの人と一緒に過ごそうとしなかったり、ひとりでいるほうが多いようです。けれども、自分からはほかの人に近づかないけれど、相手から誘ってくれば友人関係を受け入れる、ヒカリのようなタイプもいます。そのなかでもまず気の合う子と交流を深めることができれば、そのなかで自分と他人との関係を見直していくことも可能になります。特性を理解してくれる子と、友達を信じて頑張ってみようと思う気持ちがひとつになれば、ASの人には大きな成長が期待できます。 しかし、どうしても相手の気持ちを感じ取ったり、自分の気持ちをうまくあらわすことが難しいという特徴を持っているため、こちらが手助けをした方がいい場面も出てきます。 以下は、ヒカリの常に隣人であったヒロや松丸の行動から教えられた、具体的な対応のポイントを挙げてまいります。 話すときは曖昧な言い方をなるべく避けて、具体的に簡単な言い方で伝えるようにします。 一般の人「この本、どうだった?」 ヒカリ「別に」「わかんない」 ヒロ&松丸「この本、面白かった?」 ヒカリ「面白かった」 一般の人「どうやってきたの?」 ヒカリ「まず家を出て、富士見台というバス停に行き、 8時13分に臨港バスというバスに乗って──」 (主に何について聞かれているのかわからないので延々と話してしまう) ヒロ&松丸「バスで来たんだよね?」 ヒカリ「うん」 一般の人「どうしたの?」 ヒカリ「なにが?」 ヒロ&松丸「顔色が悪いよ。お腹が痛いの? 頭が痛いの?」 ヒカリ「そういえば朝から何も食べてなかった」 一般の人「修学旅行の班行動、どこに行きたい?」 ヒカリ「なんで行かなくちゃならないんだ?」 ヒロ&松丸「修学旅行中、おまえはとにかくおれについてこい」 ヒカリ「わかった」 ASの人の多くがそうであるように、ヒカリも知能指数が一般よりも高いので、「チビ」「デブ」「ハゲ」など「禁止言葉」を決めておくと、一度に覚えて、以後、絶対に使わないでいられます。自分の語彙から「消す」ことができるのです。決まりごとを律儀に守る「習性」があるので、「これは人間界での決まりごとなんだ」と教えれば、案外素直に聞き入れてくれます。もともと、悪意があったり、わがままな面があるのではなく、素直で人をだますということを知らない、ピュアな人なのです。 ヒロはヒカリのことを「ビジュアル・ラーナー」と呼びます。 ヒカリは文字や文章を見て内容を理解することは難しくても、写真やイラストなど、視覚的な情報で判断することは得意です。「今日は僕は帰りが遅いから、先に食べてていいよ」というメモ書きを見ても、意味はすぐに出てこないのです。 こんな場合、ヒロはヒカリがひとりで食事をしている画像をメールで送ります。すると、ヒカリは意味を理解して、それに従うことできるのです。 ところが、ひとくちにビジュアルといっても、顔文字や絵文字にしてしまうと意味がわからなくなるなど、ビジュアルに対する理解力にもばらつきがあるのがASであるヒカリの特徴です。 映画などを見ていても、ヒカリは主人公の気持ちになることが難しいのです。 ヒロが「シングル・フォーカス」と指摘するように、映画に出てきた「グラス」が「どこどこのレストランのグラスと同じ種類だった」などという部分だけを見て取っていることがあります。映画を見る前に、「ヒカリだったらどうする?」というように、自分に置き換えてみることをアドバイスしておくと、映画の内容を追えるようになったりもします。 また、ヒロはASについて、高機能「自開」とも言っています。 ヒカリの状態は「自分を閉じている」のではなく、逆に「開けっ広げ過ぎ」というヒロなりの感覚を持っているようです。 ヒロや松丸は非常にバランスの取れた性質を持っているため、ヒカリの特性と周囲の反応を瞬時に理解し、両者をうまくまとめるような言動が取れるのです。ヒロや松丸が誰に教わることもなく、自分たちで自然にヒカリを理解していったことに敬意を表します。 ただし、ASの人は人によってあらわれ方が違います。上記に挙げた特性が、すべてのASの人に当てはまるというわけではありません。また、手助けの仕方もそれぞれ違いがあることでしょう。 もし、皆さまの身近に、ヒカリのような「ちょっと変わっていて、すごく魅力的」な人がいたら、正しい知識をもって、理解をしてあげてください。そしてできれば、手助けをしてあげてください。 次回は「ヒロの留学日記」のつづきとともに、ヒカリ自身の「感じ方」「考え方」についてインタビューした記事をアップしたいと思います。 皆さまのご理解とご協力に心から感謝いたします。 ヒカリに関しての別の観点についてはこちらをご参照ください。 ←『ある日の青木学院』をお楽しみください☆ ◆応援ありがとうございます! 次回更新は10月29日(木)、透子さんのお誕生日です☆ ◆去年の楓祭の折、チーフのご紹介で出会った天晴くんが、 無事に移植手術を克服されました。皆様の祈りとご協力に感謝いたします。 10月28日、ブルーナのキイロイトリの海苔佃煮べんとうv ◆お弁当の画像は順次こちらにも収めてあります☆
2009年10月10日
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