時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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July 20, 2007
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 久しぶりに、宮部みゆきの時代物を読んだ。 「震える岩」 「他人には見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる」 という不思議な能力により、オカルティックな事件に立ち向かうのである。

 今回立ち向かうのは、 「死人憑き」 、邪悪な妄念の塊で、人に取り付いて、殺人を犯す恐ろしい悪霊である。この死人憑きが出現した頃、田村家下屋敷にある、忠臣蔵の浅野内匠守が切腹した場所を示す石が鳴動しだす。果たして、死人憑きとの関係はあるのか。

 今回、お初は、奉行から、与力見習いの古沢右京之介といっしょに、町方の探索を命じられる。与力の家を継ぐよりは、算学の道へ進みたいと思っている、どちらかといえばうらなり君と言った感じの青年である。しかしこれはいいコンビなのであろう。

 お初は、パトス優位であり、あまりロゴス的なものは感じられない。右京之介が算額について熱心に説明してもあまり興味がないようで、右京之介を寂しがらせている。もっとも、お初は、右京之介自身については、結構気になっているようだが。

 一方、右京之介は、算学を志すだけあり、ロゴスの徒である。なにしろ十二歳のときに、「塵劫記」の遺題を解いたほどである。(もっともそれがどんなものかは、私も知らないが)

 お初のパトスと、右京之介のロゴス、これらが相乗効果をもたらし、コンビになれば、名探偵振りを発揮してくれるのではないかと期待させる。実は、霊験お初シリーズ続編の「天狗風」も手元にあるのだが、積読状態の本が多いので、読み出すのは、ちょっと先になりそうだ。はたして、このコンビが続編でも活躍しているか、お楽しみ、お楽しみ・・・。








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Last updated  September 25, 2007 08:58:25 PM コメント(6) | コメントを書く
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