GOAL通信

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2006.11.12
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カテゴリ: 教育全般




 小学生、特に高学年は、生活の中で自立に向けて様々なことを学んでいく。

 道徳・ルール・思いやり・誇り、そして自分を高めるための知識。

 遊びも悪ではない。遊びの中で身に付けるスキルは、自己形成に欠かせないものだ。

 私もよく遊んだが、友達と感覚を共有し合い、助け合い、互いに学ぶことが多かった。

 課題が生まれれば相談し、ルールを決め、役割を考えながら、そしてちっぽけな思想のようなものをちらつかせながら、何か大切なものを得てきたような気がする。





 大切なのは、その心の芽生えを周囲がどう導いていくかである。

 当たり前なことだが、語り合うという行為はすべての基本だ。

 疑問や悩みを持った時、あるいは歓びや感動に溢れた時、人は言葉を交わし一体化を求めようとする。

 その受け皿は、小学生ならば親であり、それは他に代替のきかない絶対的な存在だろう。



 子供が中学生ぐらいになると、言うことを聞かないと悩む親が増える。

 毎年、毎年、後を絶たない。

 塾の場合その内容は、「勉強しろと言ってもやらない」「何度も言うと反抗する」といったものが大半だ。

 そういう話を聞くたびに、《悩みのベクトルがずれている》と私は思う。


 親は言うことを聞いてくれないので困るのだろうが、悩んでいるのは親よりもむしろ子供なのではないか。

 他者との比較で劣等感を持ち、思うようにいかないジレンマを抱え、すべきことの内容も善悪も知りながら、手順と価値が見い出せずに日々もんもんとしている。

 親はその一つ一つをひも解き、対等に語り合う勇気を持つべきだ。





 語り合うためにはその「管理する」という感覚を一度リセットする必要がある。

 親は気を使い、「何でも相談しなよ」「どうしたいか言ってみな」と語るが、子供が「別に」と言えば、そこでコミュニケーションが断たれてしまう。

 そこに、目に見えない管理の匂いを子供が感知するからではないだろうか。


 関係が崩れていくと、「お願いだから話して」「頼むから止めて」「お願いだから勉強して」と、我が子にお願いするようになる。

 進もうとしている方向、望む姿は何なのだろう。





 相談しなさいと相手のアクションを待つ必要もない。

 逆に子供に親自身の悩みや課題を相談してみてはどうだろう。

 対等の信頼関係には、親優位の意識を払拭することも大事な要素であり、それは相手の立場と存在を認めることにもなるだろう。


 少なくとも週1回、家族で話し合う時間が欲しい。

 互いに課題やテーマを出し合い、出来事を語り合い、考えをヒントを拾いあう。

 そこでは、親も子供になるべきだ。

 ブレインストームの形をとり、「聞いてあげる」ではなく、「本音を語り合い、さらけだす」のである。

 この「さらけだす」ことが普通にできる家庭は強いと思う。



 子供を成長させるには、様々な体験と学びの機会を与え、自らの内部的な力を育んでいく必要がある。

 その一環として学校教育があり、学習する時間が設けられている。

 学び、体験することは「知」を得ることであり、それは明日からの生活におけるエネルギーに繋がる大切なものだ。


 自ら意欲的に学ぼうとしない子供たちは、周囲の環境や人との関係において、何を優先すべきか、そして何を糧として蓄えなくてはならないのかという、根本的な「学び」を得る機会が疎遠であったケースが多い。

 人間は、感情と誘惑に日々闘っている。

 日常から心を開く付き合いができれば苦労しないが、努力は必要だろう。



 冒頭の「学習姿勢」とは、飽くまでも「姿勢」であって、成績を上げよということではない。

 何が大切なのかを判断するための知恵。

 興味を発見し掘り下げていく勇気。

 得手、不得手を知り、工夫し克服していく力。

 そういったものを頭にまとめ上げていくことであり、体験により自力で乗り越えていくコツを掴むということだ。


 小学生と言ったが、そのタイミングは人によっては中学、高校なのかも知れない。

 「知」の深さを知る旅は、人生、延々と続くもの。

 その新芽に水と肥料を与え、陽を当ててあげることがいかに大切か。

 最初の姿勢はその後の10年の成長を左右する。

 すべては周囲の働きかけであり、いかに本人が素直に考えられる形を作れるかであろう。

 子供が信頼できる環境の中で、自ら価値を探し、動き始めた時、

 本物の成績は後からついてくるものだ。





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最終更新日  2006.11.12 15:53:50


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