ミシガン・ロール症候群

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ろいろい0822 @ Re:セパハン(11/17) セパハン?ん?なになになに何??? ・…
ぐっちゃんZ @ よみとさんへ マジです。 もう要領をえずに温厚な俺も…
よみと @ ぎゃはははは! コレはマジ話デスカ!? 大概どこのサポ…
ぐっちゃんZ @ ろいろいさんへ 忘れた財布は取りに戻ればいい。 しかし…
ろいろい\( ̄0 ̄)/@ 兄さん… ところで財布忘れてない?って(´-ω-`)…ち…
May 19, 2010
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いや、最近計った事はないが、高校の体力測定の時に60kgはあったので今でもそのぐらいはあるだろうと推測する。
だが、今この瞬間だけを言えば確実にリンゴを握りつぶす自信がある。
その握力で助手席の窓際についているバーを手形が付くほど握りしめ、両足を床が抜けんばかりに踏みしめる。
そしてフロントグラスを貫くほどの視線で前方を見据え、早鐘の様に鳴り響く心臓を鎮める為に大きく深呼吸した。
「よし、来い!」
「・・・あのー すごく失礼な事されてる気がするんですけど?」
運転席で車を出発させようとしている彼女が不満をもらす。
「そうか?気のせいだろ」
俺はけして失礼な事をしているつもりはない。本気だ。
「そんなに構えなくても、わたし事故した事ありません」
それはそうかも知れないが、その事故を回避するために死ぬような目に遭って、トラウマを抱える奴がいる事は事実だ。
それでも非情にも車は発進する。
俺は身を固く身構えたが・・・お?
「どうです?わたしの何を見て誤解されたか知れませんけど、安全運転でしょ?」
お?お?・・・確かに安全運転だ。
周りの車と上手く同調して彼女の運転する車は駅前を抜け、郊外の広い道を進む。
まあ、あの時は状況が状況だったし、考えて見れば彼女がいつもあんな運転をするとは思えない。
俺は踏ん張っていた足を緩めシートに座り直す。
俺だって好き好んで何も無い前方の景色を注視したい訳じゃない。
ミニのタイトスカートをはいた彼女が数十センチ横にいるのだ。それならばおのずと見るべき物が決まってくるだろう。
俺は身体の緊張を解くと共に鼻の下の緊張も解き彼女の方を見ると、彼女はチラチラとバックミラーを見ている。
何だ?
後ろを振り返ると、一目で族車と分かる頭の悪そうな車が煽って来ていた。
こんな事されたら女の子なら怖くて仕方ないだろう。
いったん脇によって先に行かせるべきかと考えていたら、急に反対車線に入り、こちらの車を追い抜いて行った。
「バカはいるものだな」
と彼女を慰めてやろうと思ったら
「チッ」
と舌打ちする音が聞こえた
・・・?・・・
まさか彼女が・・・と彼女を見ようとしたら
「コクン」
シフトダウンする音。
それと共に高級セダンにあるまじき高回転のエンジン音が響き、シートに背中が張り付いた。
見る見るさっきの車に追いついていく。
前の車もその事に気付き、スピードを上げるが、その差はじりじりと狭まり、ピタリと後ろの付けたかと思うと、今度は彼女が反対車線に出て相手の車と平行させた。
俺の中で悪夢がフラッシュバックする。
「あぶない!何して・・・」
彼女を見て息を呑んだ。
後に同期の矢野が「病み上がりの如き白き肌」と評する事になる彼女の白い肌に映えるローズ色で彩られた唇の端が微かにつり上がっている。
・・・笑ってる?
「・・・紀、紀美さん?」
前を見ると川沿いの広い道は数百メーター先でカーブになっていて、このままのスピードでは曲がりきれない。
「何やってる!チキン・ランでもするつもりか」
「坂口さん」
「・・・ブレーキ」
「坂口さん」
「スピードを落とせ!」
「坂口さん」
え?誰か俺を呼んでる?
チラリと後ろを見るとオキデンが何食わぬ顔で俺を呼んでいた。
「あの忘れてたんですけど、台本何時までに書けます?」
オキデン状況を考えろ!今そんな事言ってる場合じゃないだろ
「でもわたしノンキだから思い出した時に言っとかないと」
自分でノンキと言わなくても、この状況を見れば誰でもわかる。
「あまり無理は言えませんから、一週間ぐらいでどうですか?」
・・・一週間・・・果てしなく遠い未来に思える。
「わ、分かった。分かったから黙っててくれ!」
「じゃあお願いしますね」
と言って後部座席でゆっくりと窓の外の景色を眺めている。
まったく、こっちは一週間どころか10分後の未来すら不確定なのに
そんな事を言ってるうちにカーブはもうすぐそこまで来ている
急に相手の車が後方に下がっていった。ブレーキを踏んだのだ。
ダメだ。こんなスピードで曲がりっこない。
「ヤバイ!オキデン!何かに掴まれ!」
と叫んだ途端彼女が思いっきりブレーキを踏みシフトダウンした。
ガクン!
フロンに加重が移り、加重の抜けたリアタイヤが滑り出すが、それでもエンジンの回転数は落ちない。
ゲッ!ヒールでヒール&トゥしてやがる。
車はリアタイヤを滑らしながらカーブに進入し、横を向いたままきれいにクリッピングポイントを通過する
・・・ドラフト?・・・
俺の動揺と反比例して、車は姿勢を元にもどし何事もなかったかのように走り出した。
口をあんぐりと開けたまま彼女を見ると、そこにはいつもの穏やかな彼女がいて
「本当に暴走族って迷惑ですね」
とさも怖そうに言っている。
ツッコむべきか・・・
いや、やめておこう。そして少し遅い夏の夜の夢として忘れてしまおう。
じゃあなきゃあ、とりちゃんと会って話をする間、帰りに彼女に送ってもらう事を断る理由を考え続けなければならなくなる。





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Last updated  May 22, 2010 03:43:54 PM
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