ホスピスの日々を共に生きて～「おはよう・オヤスミ・・・」遺してくれた夫の声

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August 15, 2017

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カテゴリ：ホスピスの日々を共に生きて～

ホスピス１７日目

朝７時、気分よく目覚める。看護師への対応もしっかりしている。
昨夜、トンチンカン、チンプンカンなことを言っていたので驚いたが正常に戻って嬉しかった。
歯磨きも自分から丁寧に行う。「今日は調子が良いという」

院長先生来室（回診）

舌の薬は継続するが、唇の薬は終了する、という。

午前、午後とよく眠る。
目が覚めるたびに「今日は気分が良い」といい、おしゃべりする。
自分の辛さを我慢して優しいことを言ってくれるので涙が溢れる。
「mawakoの涙は鼻からも出るんだね」と夫が笑った。涙が目と鼻からジョロジュロ流れる。
「mawako頑張んだよ」と励ましてくれる。

「調子がいいので声を録音したい」という。PM 4:02（ボイスレコーダーの記録時刻）

「mawako おはよう！　今日も元気で行こうね。」
「mawako おはよう！　mawako！おはよう、
　今日も元気で行こうね、今日も行くぞ、mawakoと一緒だから元気が出るよ。」

「mawako オヤスミ！　二人で一緒にゆっくり休もうね。」
「mawako オヤスミ！　今日も一日良い一日だったね。ふたりでゆっくり休みましょう」

「落ち着いたいいメッセージだったんじゃない、　　
このごろ、感心してるんだ、mawakoはいつも笑顔を見せてくれるからすごいな～っと思って
　～・～・～・～・～　でもやっぱり泣いてたんだね　
～・～・～・～・～しょうがないよね。～・～・～・～・～

～・～・～・～・～～・～・～・～・～～・～・～・～・～

「mawako！元気出せよ　　mawako！元気出してね。」
「mawako！元気！元気！アイボに負けないでね」

練習の時とは言葉がちょっと違っているが、明瞭に発音しすらすら言葉が出ている。
　～・～・～・～・～の部分はしばらく無言が続いたところ、
涙を見せないように頑張っていたが、鼻をかむ回数が多くなり、夫はそのたびに
「風邪じゃないか、診てもらいなさい」といつも言っていた。そして今日、私の涙は鼻からも
流れることに気が付いたようだ。

今日の声は張りがあって健康な時の夫の声と同じ。
私はきっとこれなら１０月の誕生日までは大丈夫と確信した。

看護師さん達は、朝になるとベッドを動かしてベッド間にスペースを作る私が楽なように、
ケアの時に夫の可動式ベッドを動かすから大丈夫といい、そのために冷蔵庫や処置台などの
位置を工夫してくれたので、私たちは枕を並べておしゃべりしたり、眠ったりした。
ベッドの防護柵が中央部分だけ開いているので、私の体半分は夫のベッドに、足の方を
私のベッドに伸ばして斜めになってしまうが、それでも満足、今日も、互いに顔を
向かい合せておしゃべりしたり、録音したりした。

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