歌 と こころ と 心 の さんぽ

歌 と こころ と 心 の さんぽ

2020.05.17
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カテゴリ: 心 想い

♪ 昆虫がアートしている風の中在りて移ろう心し愛し




 抽斗を整理していたらこんな絵が出てきた。不透明水彩で描いてあるが、何時ごろ描いた絵だろうか。


椿 不透明水彩
150㎝×200㎝

 こういう絵は誰でも書ける。こんなクソ真面目な絵しか描けないことが嫌になっていた若いころの絵だろう。自画像なんかも描いていたがそれも捨ててしまった。その後、油絵も描いたりしていたがもっと洒脱な勢いのある絵が描きたいと思っていて、その才能の無さに嫌気がさしていた。
 グラフィックデザインに興味を持ちそちらに進むことになって、絵画への想いがどこかに行ってしまってそれっきり。

 作曲をしてNHKに二度採用されたりしても、自分に才能があるとは思えず、グラフィックデザインも、そこそこ評価されることもあったが自分に才能があるとは思えなかった。カメラも無いのにビデオクラブに入って、ナレーションを書き編集もした。染色家になって最初の個展がきっかけでTV出演もした。工芸展や染織コンペに入選しても賞には届かず、あっさりと自分を見切ってしまう。

 何をやっても自信が持てず、中途半端なまま挫折する前に逃げ出してしまう。執念とか執着心がなく、自分を肯定できずに否定ばかりして生きてきた。そのくせ傲慢で図々しく、自己中心的で協調性がない。なのにストイックで自制するクセが抜けず、自分を抑え込んでしまう。そんな雲子のような自分を正当化しようと虚勢を張る。
 まったく箸にも棒にもかからない、鮮度の落ちた卵白のような日々を送って来た。


 毎日、飽きもせずにブログを書いていることが何を意味しているのか。自分探しなどしていないし、何かを求めているわけでもない。強いて言えば自分を解放するために書いている。身軽になりたいがために、鬱屈した心の底に溜まった澱をなんとか外へ吐き出すための行為。どうせ大した人間でもなく、隠したってしょうがないと・・。

 今は、書くことが生き甲斐とまでは言えないが、書かずにおれないのは確か。2005年3月23日に、訳が分からんままにスタートしたこのブログ。2006年5月8日に、突然始めた短歌をアップし始めてほぼ毎日、最低一首の歌をアップし続けている。もう14年が過ぎたことになる。


 飽きっぽくて移り気で、色んな事へ手を出しながらずっと独りで生きてきた。そんな自分を愛おしく思う事はなかったが、昨日の「折々のことば」にはとても共感できた。



「私たちがすることは、それがどんなに些細なことであっても、すべてがある意味では発明なのです。」

 人間には「孤独」が必要なんだと。その孤独の中で必要に迫られて生まれた発見やアイデアは、その人固有のものであって「発明」と同じ価値のものだと。
 実際、生きる上ではその時々の問題に対処するために知恵を働かせ、解決策を見つけなくてはならない。それは、その時のその人にしかない創造そのもの。受け売りや真似でもアレンジは要る。

 アートは決して芸術家だけのものではなく、個々の力で生み出されたものすべてが創作でありアートだ。そうしてみれば、人生そのものもアートだ。
 完全唯一の絶対芸術。移り気だろうと挫折の連続だろうと、未知の朝(あした)を生きていることは創造そのものだと思えば、気が楽だ。






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最終更新日  2020.06.01 09:47:30
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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