歌 と こころ と 心 の さんぽ

歌 と こころ と 心 の さんぽ

2021.12.19
XML
カテゴリ: 観察

♪ 進歩など疑っているメビウスの輪に立ち止まりおる令和3年


 総勢11人の職人が銘々の仕事をてきぱきとこなしている。図面だけを見て寸法をカットし、様々な継ぎ手やほぞを掘って、現場でビシッと組み上げる大工の仕事は見ていてとても気持ちがいい。継手(つぎて)、仕口(しくち)、組手(くみて)、差口(さしぐち)、矧ぎ(はぎ)などを駆使してできる木造住宅。今は機械でプレカットしたり、補助金具を使うことで簡略化され、その技術はどんどん衰退している一方のようだが・・




 ウォーキングを兼ねて図書館に歩いて行ってきた。15日から28日の間に借りると年末年始が入るので、貸出期間が22日になる。この期間に普段できていない読書をしようと5冊も借りてきた。果たして全部読めるかどうかわからないが、30冊まで借りられると思うとついつい欲がでて余分に借りる気になる。
 本好きのカミさんに、何が面白いかを聞いて2冊、「池内紀」のエッセーと21年版の「ベストエッセイ集」、学校が面白くないという孫のこともあって、読んでおくべしと「窓際のトットちゃん(英文併記)」を。
 図書館から帰ってくると、作業はすでに屋根まで進んでいた。下は防水シートを張っているところらしい。


最近の家は気密性と防犯重視らしく、窓が少なくてとても小さい。箱型のフラットなデザインが主流のようで、ボックスそのもの。情緒という観点からすると味気ない。

 普通なら「建前」と呼ばれる上棟式をやるのだろうけど、最近は行わないのが主流になっているのかもしれない。何事もなく終わってしまった。私の知っている(かなり昔)ものでも、ごく簡易な形式的なものになっていた。その前までは、一席設ける形で酒をふるまったりしていたが、飲酒運転が問題になってからはそれもなくなり、酒や折詰を持って帰ってもらう形になっていた。
 それが近年になってどんどん省略されるようになって、あの晴れがましい「建前」と言うものはもう見られなくなったのかもしれない。ちょっと認識不足だったようだ。



 もう一軒の方も足場が組まれ、建築材料も届いている。今度は正面で見られるわけだが、逆光になるので写真は撮りずらい。間取りは違うにしても加藤連合「そよほか」が推奨する家なので、コンセプトは同じだろうから似たような家が建つのだろうか。



 ちょうどこの土地の参考プランがサイトに載っていて、外装工事は別にして1960万円の設定になっている。こんな感じか、いいなあ新築の家って!



 踏切がスッポリ隠れる感じ。二軒の家が建つと雰囲気がずいぶん変わるだろう。でもなあ、最近の日本人は、家の周りに土の部分があるのを極端に嫌う傾向が強く、砂利を敷き詰めるかコンクリートで覆ってしまうのが当たり前になっている。
 草取りや掃除が面倒だとかいって、自然からどんどん遠ざかろうとする。土があることで草木や野菜を育てることができ、季節の移ろいを楽しめるし野鳥だってやってくる。情操の面で不可欠のものだと思うのはもう古いセンスでしかないのか。ノスタルジーそのものだとしても、庭に花を育てる人には何かしらの情緒を感じるし、人柄さえ信頼できる気がする。

 一年中、窓は締め切ってエアコンを点け、空気清浄機を作動し、洗濯物は部屋干しで太陽の恵みをないがしろにする。それがあたかも進取の理想とばかりに・・・。
 お願いだから土の部分を設けてほしい、木を植えてほしい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021.12.19 09:15:17
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

sunkyu

sunkyu

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄

◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

◎たまに見るページ

一減一増。捨てネコを保護 2011年9月19日
胸は男女の象徴としてあり 2015年2月12日
好きこそ何とか、ものを創るとは好きを極める事 2015年4月22日
文字の持つ多様な姿 2015年7月27日
他人を寄せ付けるか、あるいは自分が寄っていくか  2015年10月8日




コメント新着

sunkyu @ Re[1]:★ 雨上がりの緑陰の中を歩く 短歌10首(05/08) rankoさんへ おはようございます。返信が…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: