歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2022.08.08
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♪ 瞑目ししずかな時に身をまかす猫はことばをもてあそびもしない

 一か月ほど前に、アランが頭と顔に小さな傷を付けて帰って来た。喧嘩したらしい。オス猫の行動範囲は結構広い。喧嘩しているような声は聞いていないので遠くの方で、その辺りにテリトリーを持っている猫に襲われたのかもしれない。

 小さな傷だし元気だし、どうってことないと思っていた。それが一週間ほど前になって、耳の中の傷から汁が出ていてティッシュで拭いてやったりしていた。その内、耳の奥がじっとりとして変だなあと思っていた。

 その内、顔が腫れてきた。化膿しているようだ。ちょっとまずいなあと思いつつも当のアランは元気だし、いつもと変わらないので様子を見ていた。



 2日ほどしたら急に腫れが酷くなり、化膿がかなりひどくなっている。以前飼っていたオス猫もしょっちゅう喧嘩して年中傷だらけで、化膿してお岩さんみたいになることも珍しくなかった。

 オス猫の宿命としてこっちも付き合っていくしかない。最初は犬猫病院に連れて行ったりしたが、大きな猫だったので嫌がって暴れて大変だった。以降は慣れっこになって、状態を説明して化膿止めをもらって来るという方法で対処していた。



 ここまで腫れては、放っては置けない。今回はスマホで写真を撮って、それを先生に見せるという方法を取った。先生も「暴れる猫で怪我をする恐れもあるので、それが一番有難い」って。
 化膿止めを粉にしてエサに混ぜて食べさせた。それが6日(土曜日は午前中だけやっている)のこと。こうして動くのはカミさんで、私は見守っているだけだ。看護は女性の方が向いているし、猫もそういう扱いになれている。

 一日経って、昨日の午後。アランが外から、勢いよく駆け込んできた。何かに怯えている。家の中でもじっとしておれず、走ったり隠れたりいかにも尋常じゃない。何があったのだろうと、追いかけて様子を見ると、呼吸は引きつるほどに早く、まるでパニック状態。

 チラっと顔が見えた。あの傷口から、血がダラーッと垂れている。膿が溜まって膨らんで、傷口が破れたらしい。気になって、爪で引っ掻いたのかも知れない。
「変だ~!」まだ子供なので何が起こったのか分からず、ビックリしてパニ喰ったようだ。

 押し入れに入り込んだところをカミさんが、のぞき込んで落ち着かせ、ティッシュで血を拭いてやる。逃げる素振りもなく、されるままになっている。ちょっと安心したようだ。小さな子供なら泣きわめくところだろう。



 朝、カミさんがエサを食べている時を狙って撮った。如何にも大きな傷のように見えるが、毛が抜けているのでそう見えるだけ。膿が出てスッキリした。傷口が塞がるのも時間の問題だろうし、若いので治りも早い。

 それにしても、野生の動物は強い。化膿しかかった時はかなり痛かったはずだが、痛い辛いと鳴くわけでもなく、ただじっとそれが通り過ぎるのを待っている。ケガは怖い。運が悪ければそれで死ぬこともある。


 ここの所、アランだけでなくピピの様子も変だった。やけに甘えてくるのでおかしいとは思っても、何を訴えているのか分からない。
 昨日、リビングでピピが寝ていたところに、何かの液体がたくさん流れて出ている。「なんだこれ~」いわゆる嚢胞の中の粘りのある液体が破れて出たような感じのもの。ほとんど無臭。尿ならかなり強烈な匂いなので、全く違うもの。何だかさっぱり分からない。

 雑巾で拭いて、周りを点検する。と、点々と血のようなものが落ちている。ピピの体に傷らしきものは無いし、一体どこから出たものか?
 この血の雫は、アランが走り回った時に落としたものだったようだ。

 出てしまって楽になったのか、近くに寄ってきてウロウロするあの落ち着かない素振りが無くなった。一体何だったのだろう?



 猫はただじっと耐えるだけなので、よけいにいじらしく愛おしくもなる。






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最終更新日  2022.08.08 11:36:14
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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