歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2026.05.04
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♪ ガンジーの無抵抗主義思うべし犠牲もあらん「戦争放棄」


 今日は憲法記念日。朝日新聞による「高市政権のもとで、憲法改正に賛成か反対か」をアンケート調査。


17年は20歳以上。18年以降は18-19歳を含む。無回答、その他は省略。

 高市人気が反映していて、「なんとなく良い」というムードに流されている。じゃあ具体的にはどうなのかと訊かれると、シビアな反応が現れる。

「憲法9条改正の是非」



 「たとえ9条の縛りが無くなって、権限が増大しても能力が増えるわけではない。現在の日本の国力で、米軍や中国に匹敵する軍事力は到底持てない。能力がないのだから、9条によってあらかじめ権限も制限しておくことは極めて合理的かつ実利的である。

 米国からの無理難題に応えずにすむ。そのぶん、エネルギーを外交に集中させ、各国間の利害調整に汗をかける。9条によって権限が制限されているぶん、能力は拡張している。政治がそれを活かせていない事の方が問題である。」
               憲法学者・長谷部恭男氏

 米国とイスラエルがイランを攻撃。ホルムズ海峡への自衛隊派遣に関し、高市首相は「自衛隊の艦船派遣には憲法上の制約がある」と9条を理由に否定していた。
 同時に「法律の範囲内でできることをやる」とも言い、「憲法9条を『タガ』にしたつもりはない」と、トランプの意向に沿う二枚舌発言をしている。

憲法9条第二章 戦争の放棄


 2014年、安倍内閣が憲法の解釈を大きく変えた。「 密接な関係にある国 」が攻撃されたら一緒に戦えるように、「個別的自衛権」を行使できるようにしてしまった。

 高市首相は、9条で「戦力不保持」を掲げる2項は、「独立した主権国家の憲法としては不適格な表現」であり、「国防軍」をつくるというのが持論。公明党が歯止めになっていたが、日本維新になって、「国防軍保持」を支持する側になった。

「憲法になぜ、自衛隊を書いちゃいけないんですか。誇りを守り、実力組織として位置づける。当たり前の憲法改正もやらせてください」 と言っている。
 まずは「自衛隊明記」を狙って来年の党大会に臨もうとしているらしい。

自民党はなぜ改憲に前のめりなのか。 「押しつけ憲法」だと決めつけているのは、自民党が抱いている理想とかけ離れているからなのか。依存(核の傘、経済)しているアメリカに首根っこを押さえつけられ、暗に脅されているためではないか。

 かつて、密約もあった。
日米核密約 (1960年〜) 岸内閣以降、日米間の秘密合意により、アメリカ軍の核搭載艦船の日本寄港や領海通過を事前協議なしに認めていた。
沖縄返還密約 (1972年) 沖縄の米軍基地の原状回復費(約400万ドル)を日本側が負担する際、アメリカ側の負担分を日本の裏金で補填した。
朝鮮戦争・ベトナム戦争関連 米軍の基地使用や軍事支援において、日本の安全保障政策と矛盾する運用の黙認。

 アメリカに都合のいい国になろうとしているとしか思えない。
 以前のアメリカとは違い現在のアメリカは、日本を守る気はない。共産国家(中国、北朝鮮、ロシア)との間駒の 「歩」 の役割を担わせようとしている。米軍基地もそれと一体のもの。

「非核三原則」を骨抜きにし、軍隊を持つことで武器・戦争装備品などを購入しやすくする。武器輸出を解禁するのも、そういう交渉をやりやすくするためだろう。「5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)」を撤廃して、殺傷能力のある完成品も原則解禁にしたのも、「自分の国は自分で守れ」と言うのに合わせてのことだろう。



 徐々に、じょじょに機運を醸成していき、機が熟したと見るや一気に「国民投票」へ突っ走るという魂胆。「早苗ちゃーん」なんて言って浮かれているご婦人方は、ここで冷静に考えてもらいたい。
 ずるずると誤魔化されている間に、いつのまにか徴兵制が敷かれる。そして、いつでも戦争が出来る国になっているかもしれない。そんなことがない様にしないと・・。

「アメリカは守ってくれない。自衛する必要がある。」という意見はもっともらしく響いてくる。トランプが難癖付けて介入し、武力まで使って制圧しようとするのを見ていると、日本も心配になるかもしれない。
 しかし「戦争放棄」している国にそんなことは出来まい。

 「戦争放棄」を明確に表明している憲法など、他のどこの国にも無い。羨ましがられることはあっても、否定されるべきものではない。高市氏は木で鼻を括るようなもの言いで、憲法改正に蟹の横ばいす的姿勢でペラペラしている。
「憲法とはそもそも、国民の側から国家権力を縛るもの。縛られる側の行政府の長が、「改憲ありき」で突き進むべきものではない。


「天皇を『元首」と位置づけ、『国防軍』の保持や国旗・国歌を明記。表現の自由への制限を盛り込むなど、個人より国家の秩序を明記する。これが自民党の理想だとしたら、現行憲法の理念の大きな変革ではないか。」 と朝日新聞が社説に書いている。

 日本と同様、世界のほとんどの国の憲法は、簡単に改正できない「硬性憲法」になっている。
 日本国憲法96条1項は、「各議院の 総議員の3分の2の賛成 で国会が発議し、選挙の時などに行われる 国民投票において、その過半数の賛成 によって決せられる」と定められている。

 フランスでは欧州統合、ドイツではさらに東西統一などの重大な国家構造の変更があった。多くの場合、政権与党の賛成だけでは憲法改正の発議ができず厳しい手続を課す仕組みになっているのは、 野党も含め大多数の国民から、どうしても改正しなければならないという要望が湧き上がってくるような事態になった場合にのみ、憲法は改正される という趣旨があるからだという。

諸国の憲法改正手続(国会の発議要件)
 ①4分の3 
フィリピン(+必要的国民投票)、ブルガリア、南アフリカなど7カ国以上
 ②3分の2+解散+3分の2の発議+国民投票
スペイン (重要事項)
 ③国民発案+国民投票
スイス
 ④議会発案+解散・総選挙+再議決+国民投票過半数(+全有権集の40%の)賛成
デンマーク

 自民党は、日本国憲法が、第二次世界大戦後に日本を占領した連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)による「押しつけ憲法」だから改憲すべきだと主張するが、それは大きな間違いだという。

 1945年8月にポツダム宣言を受諾した後も、当時の日本政府は大日本帝国憲法(明治憲法)の基本原理(天皇主権、権力集中、基本的人権の否認)を変更する意図はなかった。それを知ったマッカーサーは、「 GHQの民政局 」のメンバーに指示して1946年2月初旬に憲法草案を起草させた。これをもとに、日本政府との交渉の末でき上がったのが大日本帝国憲法改正草案だということ。

「押しつけ憲法」のように感じるが、押し付けられたのは当時の政府であって、国民の多くはこの草案に賛成していた。

GHQの民政局 が草案起草にあたり、参照した国内外の憲法案などのなかに「 憲法研究会案 」があった。これは、日本の自由民権思想の研究者であった鈴木安蔵らの憲法研究会が提出した草案です。
 日本の自由民権運動は、明治期に民衆運動として盛んになり、フランスの人権宣言などの研究も早くから行い、「五日市草案」などの私擬憲法草案を生んでいる。明治期にすでに勃興していたこうした自由民権の活動を研究し、いわば結集させたのが鈴木安蔵らの憲法研究会案。

 そこには、国民主権や男女平等などが謳われていた。この草案が民政局の起草チームに強い影響を与えたことは、そのメンバーのひとりであったマイロ・ラウエルのノートに、はっきりと記載されているという。 (高柳賢三・大友一郎・田中英夫編著『日本国憲法制定の過程Ⅰ・Ⅱ』有斐閣、1972年、Ⅰ27頁以下、Ⅱ18頁以下参照)。

 近年、この民政局メンバーたちが、当時の状況を語っていて、そのひとり、ベアテ・シロタ・ゴードンによれば、彼らは当時の最もレベルの高い新しい憲法原理を取り入れることを目指していた。
 それはアメリカの憲法を超えるものだった。その意欲は、アメリカの憲法には謳われていない社会権の保障や、家族における男女平等と個人の尊厳を掲げた 24条 、平和的生存権を謳った 前文 など、日本国憲法の随所に見ることができる (べアテ・シロタ・ゴードン『1945年のクリスマス』柏書房、憲法24条の制定過程は、辻村『憲法と家族』日本加除出版、79頁以下参照)

 つまり、日本には脈々と自由民権の精神が流れていることを知った民政局のメンバーが、 近代立憲主義に則った憲法をつくることを目指した結果 であるということができる。
 ある意味で、新しい憲法とは、旧い体制を守りたい側からすれば、常に「押しつけ」です。王制を倒して共和制の憲法を作ったフランス革命期の人権宣言や憲法が良い例だという。

 大日本帝国憲法を守りたかった、当時の 政府に対して押しつけられた 日本国憲法は、 「国民主権、基本的人権保障、権力分立、平和主義(戦争放棄)」など、「近代立憲主義の基本原理を確立した憲法として、世界の憲法の中でも優れた内容」 を持っているのです。



 辻みよ子 (明治大学専門職大学院 法務研究科教授 2020年3月退任) 氏による記事「 Meiji.net 」より引用。





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最終更新日  2026.05.04 11:53:30
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