2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
貴殿のその心意気には勝てぬ小次郎が屋根から飛び降りると右門も飛びおり、屋根の上での攻防から中庭での攻防となります。 二人の間の攻防の決着はつきそうもなかった中、相手と組み合った瞬間、言葉をかわし、お互いの太刀さばきを褒め合うのです。小次郎「うーん、錣正流、水も止まらぬ太刀さばきだ」右門 「北辰一刀流、見事だぞ」そういうと二人は離れ構えます。 小次郎がうしろへさがります。そして、暫くすると短刀を持っている手をさげ構えをやめます。はっとする右門。 小次郎「うーん、負けた」じっと小次郎を見つめる右門。小次郎「武士は己を知る者の為に死す、の一言、近頃地に落ちた武士どもに、まさ に頂門の一針。・・・千波小次郎、残念ながら貴殿のその心意気には勝て ぬ」右門 「それでは・・・」小次郎が短刀を懐にしまうと、右門も刀を鞘に納め、二人はお互いに歩み寄り固く手を握り合い目と目で語り合い、黙って小次郎が去って行こうとします。 そのとき、右門が「小次郎殿」と声をかけます。振り返った小次郎に、右門はこういいます。右門 「お花ちゃんが、約束の場所で、与吉さんの来るのを待っているはずだ」小次郎「お花さんは、拙者のことを・・・」小次郎の言葉にゆっくりと首を縦に振ります。与吉でなく、千波小次郎ということを知っていると伝えたのです。小次郎は右門に礼をいうように、そして去って行きます。 右門がいったように、お花は約束の場所で与吉の来るのを待っていました。「お花ちゃん」と呼ぶ与吉の声のほうを振り向きます。言いずらそうに与吉が話します。与吉「お花ちゃん、俺はおめえと二人で葛飾へ行くことを約束したんだが・・・」お花は「いいの、いいのよ。あたいも田舎へ行くことは諦めたわ」 そんなお花の様子を見ていて、与吉は胸がつまったのでしょう。与吉「お花さん」という与吉の様子からびっくりしたようなお花は自分から先に話をしだします。 お花「あたいは、これからもずっと、綱渡りをして暮らします」与吉の胸の中で泣きたいような気持ちをじっとおさえ話すお花の決心は与吉には辛いものがあったでしょう。お花の気持ちをいやと言うほど分っているし、自分にもいつしかお花への愛情が芽生えているのですから。与吉「約束を破って、すまぬ」お花「いいの・・・。あたいは、一生与吉さんのこと・・・忘れません。・・・さ よなら・・・」涙を見せまいとするお花は、与吉の前から走り去って行きます。 📌(この物語を見ていて、時期が来て、事情が許されるなら、お花を迎えに行ってほしいと思うのは、いけないことでしょうか。)千波小次郎は、大老土井大炊頭に報告するのです。土井 「何?世情の噂のみじゃと」小次郎「はっ。まったく、世情の根も葉もなき流言にござりました」 土井 「しかし小次郎、そもそもこの度のことは、その方の報告に端を発したこと ではないか」小次郎「申し訳ありません。全ては私の思惑違い、水野家には断じて内紛はござり ません」そう言うと、小次郎は右門との約束を守ったのです。 右門は、相変わらずで、南蛮鮫事件は同心あばたの敬四郎に手柄を譲り、今日も町へと出て行きます。(完)📌この映画の中では、与吉とお花は、このまま別れてしまうのか、それとも一緒になれるのか、見ている人の想像に任せるようにもとれます。筋書きからいきますと、この後千波小次郎は隠密をやめで、お花との芽生えた恋に、新しい生活に出発して行くようです。映画の中では、すんなりいっては・・・とひとひねりしてきたのでしょう。🎥『右門捕物帖・南蛮鮫』前回までの投稿掲載分は、ページ内リンクできるようにしてみました。下記のそれぞれをクリックしてご購読することができます。右門捕物帖 南蛮鮫・・・(1)右門捕物帖 南蛮鮫・・・(2)右門捕物帖 南蛮鮫・・・(3)右門捕物帖 南蛮鮫・・・(4)右門捕物帖 南蛮鮫・・・(5)右門捕物帖 南蛮鮫・・・(6)この記事の下のコマーシャルの下にも、橋蔵さんに関するものを載せています。時々下の方へスクロールしてみてくださいね。このブログのために今まで作った表題画像も掲載しています。
2026年06月01日
コメント(0)