円高の流れが本格化してきた。
対ドルについては、政府・日銀による円安介入や米国債購入がコソコソ行わ
れているので、一進一退の動きである。
しかしその一方で、カナダ・ドル、豪ドル、ニュージランド・ドルの下落が著し
い。
対円では先週末から4~5円程度も安くなっているのだ。
さてS&P社による米国債格下げだけでなく、昨日は住宅公社2社に対して
も、ダブルAに下げた。
この2社とはいうまでもなく、ファニー・メイとフレディ・マックである。
これらはかつて民間会社であったが、リーマンショック後には国営化された
のである。
すでに2社の負債額は500兆円にも膨らんでいるといわれ、元本はもちろ
ん、金利分だけでも返済していけそうにない。
とにかく完全に焦げ付いているのは明らかである。
これらの2社は今でも米国政府に資金援助の要請をしている。
米大統領は今年2月、これらの公社を次第に縮小していくと表明したのだが、
問題は、これらの住宅債権を日本や中国、そして中東諸国らが莫大に保有
している。
こういった整理をどういう方法で具体的にやっていくのか?
今までトリプルAを付けていた格付け会社の責任も、問い質して欲しい。
世界中の投資家心理の不安要素が、どんどん上昇してきた。
VIX恐怖指数であるが、この3年9カ月間では最高の指数に達している。
1998年のロシア通貨危機、2002年のエンロン、ワールドコム、タイコなど
の不正会計事件をあっさり上回った。
とにかく問題は来月の9月である。
イタリアの莫大な国債償還と、米国の年度末決算が重なるからである。
過去2年間は比較的穏やかだったが、今年は久々の大型金融機関の破綻
が訪れるかもしれない。
そして直近問題としては、8月11日に注意して欲しい。
この日は4日同様、急激な円高と株価の暴落が起るだろう。
米国による国債償還が再びやって来るからである。
すでに今週に入ってから、こういった円高や世界的な株価下落は起こってい
るのだが、前日(日本時間)の10日には、日銀が再度の円安介入を実施す
る可能性が高いと思われる。
4日の時のように、財務大臣が "単独で円安介入します・・・" と発表するか
もしれない。
★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者
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