『とんとこひ・セクスアリテ』

March 19, 2009
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テーマ: 性別適合手術(7)
カテゴリ: 性教育/性球儀

・・・しかしながら六〇年代の半ばには、少なくともひとり、ジョン・マネーに異議を申し立てた人物がいた。・・・
 ウクライナから移住してきた ユダヤ教徒 を両親に持つ ミルトン・ダイアモンド は・・・一九五八年の秋にカンザスにやってきたが、・・・カンザス大学のチームは・・・成長中の 胎児 の脳や神経系統にホルモンがおよぼす影響を解明しようとしていた。・・・



「人間の性行動における存在論の批判的な評価」と題されたその論文のなかで、ダイヤモンドは・・・ ジェンダー・アイデンティティ 胎児 のときから脳に組み込まれていると・・・



また、半陰陽者における性心理の柔軟性を唱える理論に対して、ダイヤモンドは、そのような人びとは子宮内で「遺伝子、あるいはホルモンの不均衡」を経験しており・・・神経系統や脳の組織が、半陰陽者のせいきと同じように子宮内であいまいに構成されたことを単に示しているにすぎないと・・・



 さらに、解剖学的にあいまいな点が見られない トランス・セクシュアル (体の性と自己が認識する性が一致せず、生得上の体を手術により変えることなしには自己のアイデンティティを表現できない者たち)に関しては、自分たちの体の性とは反対のプログラムを脳に組み込まれた、生物学上いまだ解明されていない状態にあると仮説をたてた。・・・



 この仮説は、アメリカに於ける性科学の第一人者ハリー・ベンジャミンが唱える主張を根拠にしており、実際ベンジャミンも、患者八七人のうち四七人において、「自分たちが間違った性を生きているという確信に、幼年期の心理的条件付けか関連しているという証拠はひとつも見つからなかった」と最近になって報告している。・・・



ミルトン・ダイヤモンド が言うには、一九六五年に論文を書いた当時は・・・古い伝統に縛られた科学の分野を発展させる試みに過ぎなかった、・・・実際、その論文を出版したあとでダイヤモンドは、共同研究を行っていっしょに記事を書くことを ジョン・マネー に提案している。・・・



 お互い逆の立場にいることはダイヤモンドも理解していたが、・・・ 「知性を重んじる者として、私はそれが正しいことであると疑わなかった」・・・
 「私はマネーの理論に対して挑んだにすぎないのだが、マネーはそれを自分自身に対する反論だと受け取った。ほんとうはそうではなかったというのに」



 とはいえ、非難に対して敏感なジョン・マネーでなくとも、科学者であれば、冷静にして執拗なダイヤモンドの批判的な論理には自尊心を傷つけられたかもしれない。・・・









男性と女性のテストステロンの概要


男性と女性のテストステロンの概要



 カンザス大学のチームが掲げたテーマは、出生前の体に起こるこれらのホルモンの作用が脳にも影響を及ぼすかどうかだった。
 チームは答えを確かめるために、妊娠したモルモットの子宮に多量の テストステロン を投与し、意図的に 半陰陽のモルモット群 をつくりだした。・・・ 
テストステロンの影響を受けた雌のモルモットの体の男性化に伴い、性行動にも男性化の傾向が見られるかを調査したのである 。・・・
 カンザス大学のチームは驚くべきことを発見した。・・・



 ホルモンが 人間 の行動に及ぼす作用について、何か興味深いものを発見したいという思いと共にカンザスにやってきた ミルトン・ダイヤモンド は、・・・ヤング教授をはじめとするチームのメンバーたちが・・・その結果を 人間 の状況に直接結び付けることができずにいると感じていた。
「私は進化というものを信じている」・・・
 「そういう意味では、人間がほかの動物と違うという根拠はひとつもなかった」
 そんなダイヤモンドの信念は強く・・・生物学、心理学、精神医学、人類学、内分泌学と、さまざまな分野から証拠を集め、ジェンダー・アイデンティティは 胎児 のときから組みこまれているとする・・・







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Last updated  March 20, 2009 03:49:22 PM
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