2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
全19件 (19件中 1-19件目)
1

一日からまたガソリンが値上げ・・という噂を聞きつけて今日は満タンにしてきました。とは言うものの通勤距離が伸びたので、このガソリンも一週間でカラになっちまいます。最近はメーターパネルの中のECOランプを意識して運転するようになりました。6月の書籍代10冊 4,399円 (11冊@399円)今月の大当たり今月の当たり TOPページを改築して、新刊情報を設置しました。いつまで続くのかは自分でも謎ですが、時々更新しているので参考にしていただければ幸いです。
2008.06.29
コメント(10)
![]()
維新後間もない日本の奥地を旅する英国女性を通訳として導いた青年イトウは、諍いを繰り返しながらも親子ほど年上の彼女に惹かれていく―。イトウの手記を発見し、文学的背景もかけ離れた二人の恋の行末を見届けたい新米教師の久保耕平と、イトウの孫の娘にあたる劇画原作者の田中シゲルの思いは…。 <感想> ★★★★☆本書は、明治時代に通訳として活躍したイトウの手記をみつけた中学教師とイトウの孫娘にあたる漫画原作者が登場する現代、年上の英国女性IBへの想いを綴ったその手記を交互に描いています。 ありがちといえばありがちな構成ですが、明治初期のヨコハマと現代の横浜を書き分ける筆は秀逸で、章が変わるたびに夢から醒めたような錯覚に陥りました。 二つの物語が収斂していくラストも見事です。 明治初期、母親近く年齢の離れている英国女性と、彼女に憧れる若い日本人男性はあたかも時代を象徴しているなどという読み方もできると思いますが、100年前のヨコハマ(日本)を舞台にした純粋な恋愛小説として読んだ方が楽しめると思います。娘、おまえは誰のようにもなる必要はない。おまえ自身の不可思議な人生を生きるのだ。本書はフィクションですが、手記に出てくるイトウもIBも実在の人物です。伊藤鶴吉イザベラ・バード
2008.06.29
コメント(2)

人の誕生は激烈な危機の瞬間である。成人では耐えられない酸素欠之、低血糖を乗り越えて新生児は生れる。乳児死亡の大部分は出産時に発生し、身体障害のほとんどが、胎内と出産時前後,いわゆる周産期に起きる。だが、産科と小児科の谷間で,新生児医療は軽視されてきた。わが国初の周産期病院を設立し,もの言わぬ小さな命に半生を捧げた医師三宅廉の、30年にわたる活動を描く感動作。 <感想> ★★★☆☆2005年(平成17年)我が国の周産期(妊娠満22週から出生後満7日未満)死亡率は出生1000あたりで3.3です。 まだ周産期という言葉さえない1950年(昭和25年)当時のデータを見ると周産期死亡率は約50です。 つまり妊娠、出産の過程で子供の20人に一人は亡くなってしまうということです。 さらに無事に生まれてきたとしても当時の乳児死亡率は1,000人当たり76.7人。 終戦直後の食糧難も影響していると思われますが、それを当たり前と捉えている風潮や、産科と小児科を分離している医療制度の不備がその原因と考え、産婦人科と小児科をあわせた周産期医療に取り組んだのが本書で語られる医師の三宅廉です。 長い間見捨てられてきた未熟児や出産時のアクシデントで障害を背負ってしまう子供を救いたいという一念で大学教授の職を辞し、1951年(昭和26年)神戸に小さな診療所を作ります。 数々の苦難が待ち受けていますが、赤ちゃんを救いたいという情熱のみでそれを乗り越えて突き進む三宅の姿は感動的です。 ただ、これはあくまで描き方の問題ですが、三宅の情熱の根源にもっと光を当てるべきだったのではないかと思います。 残念ながら読み物としてはちょっと平板すぎるような気がしました。 現在のパルモア病院現代の周産期医療の実態や問題をお知りになりたい方には『ブラックジャックによろしく』ベビーER編(第3巻・4巻)がオススメです。
2008.06.26
コメント(2)
![]()
新しい営業所で一週間が過ぎました。前の所より忙しいし、周囲に気を使わなきゃいけないし・・本を読んでいる精神的ゆとりがありません。 今読んでいる本は↓ですが、先々週の水曜日に読んだきりです。 文庫出てたんだ・・森絵都さんですが二年ぶりに新作が出ましたよ♪ 汗ばむ季節になってきたので、コンビニで制汗スプレーを購入しました。オッサンとしては特にこだわりはありません。爽やかで心地よい、アクアノートの香りと書かれていた↓をチョイスしました。 早速、シューしましたがスプレー独特の爽快感がありません。きっと新製品に違いないと思って3~4回シューしましたが、なんかヌルヌルします。 よ~く缶を見たら・・・・・・アクアエアスコールどうやら顔に直接スプレーする化粧水らしい・・・・もちろんメンズコスメの棚にあったんだけどワカモノはこんなモノを使っているんですね。
2008.06.22
コメント(14)
紫陽花が見ごろになってきたので近くにあるあじさい屋敷に行きましたが七分咲きという感じだったので、仕事中に看板を見つけて気になっていた源氏ぼたるの里に行ってきました。昼間とはだいぶ雰囲気が違うので、周囲をぐるぐる廻ってしまいましたが、橋にひとだかりが出来ているのを発見!川べりの細い道を奥に入っていったら、あちこちに淡い光が乱舞していました。 幻想的な光を眺めながら、田んぼの中の畦道を歩いていると子供時代にタイムスリップしたような気になります。ホタル狩りのシーズンは5月末から6月半ば、曇り(月が出ていない)の19時~21時ごろが適しているそうです。最近は、あちこちの公園で人工繁殖しているところもあるのでチェックしてみてはいかがでしょうか?
2008.06.15
コメント(4)

金曜日は異動最終日でした。思えば前回の異動から1年10ヶ月しか経っていません。明らかに以前と比べて異動の間隔が短くなっています。ちょっといい加減にしろよ!!という感じです。今回の人事で、通常ではありえない異動を命じられて辞めてしまった同僚もいます。 異動のたびに人を減らす作戦のようですが、負けないように頑張りたいと思います。 パートさん達からお餞別にネクタイをいただきました。
2008.06.14
コメント(0)
![]()
「彼女が容疑者だとは、思えない」警視庁捜査一課強行犯第三係を率いる樋口警部補は、荻窪で起きた殺人事件を追っていた。デートクラブオーナーが殺害され、現場から逃げ去る美少女が目撃される。第二、第三の殺人が都内で起こり、そこにも彼女の姿が。捜査本部は、少女=リオが犯人であろうという説に傾く。しかし、樋口の刑事の直感は、“否”と告げた。名手が描く本格警察小説。 <感想> ★★★★☆最近ハマっている今野敏さんの作品です。去年あたりから名前を聞くようになった今野さんですが、作家デビューは70年代の終わりで、既刊は150冊を超えているようです。 さて、本書の主人公は警視庁捜査一課の刑事である樋口顕。 設定は40歳ですが、本書が書き下ろしで出たのは96年。 団塊直後のシラケと呼ばれる世代です。 従来の警察小説と違いキャラクター小説の色合いが濃い今野作品ですが、現在50代半ばの主人公が社会の中でどのような役割を担ってきたのかが丁寧に描かれています。 事件を解決に導くまでも面白く読みましたが、圧倒的な破壊力を持ち合わせていた団塊世代の影でひっそり生きてきたシラケ世代の人たちの価値観が良く描けているように思いました。 先日、読んだ『反乱のボヤージュ』は団塊と団塊ジュニアを描いていましたが、その中間に位置するシラケ世代と新人類世代。 世代ですべてを語ろうという描き方は好きではありませんが、切り口としては悪くありません。警察小説といえば今月末に久しぶりの新作『 64(ロクヨン)』が出る横山秀夫さんが白眉と言われていますが、個人的には今野敏さんの方が奥行きがあるような気がします。 大変、失礼な言い方ですが30年の下積みはダテじゃありません。
2008.06.13
コメント(0)
![]()
生命を誕生させるはずの分娩室で行われた後期妊娠中絶。過去、数百にのぼる胎児の命を奪ってきた助産婦・桐山冬子はある日、無造作に放置された赤ん坊の目に映る醜い己の顔を見た。その時から罪の償いのために半生を捧げる決意をした彼女は、声高に語られることのない“生”を守る挑戦を始める―。胎児の命、そして中絶の意味を問う衝撃作。<感想> ★★★★☆本書の著者は数年前に『嫌われ松子の一生』でベストセラーを出した山田宗樹さんです。 あれ以降、新作の話を聞きませんがいかがされているのでしょうか? また、面白い作品を読ませていただきたいものです。さて、この作品の主人公は助産師です。 本来生命の誕生の場に立ち会うはずの職業ですが、しばしば中絶の現場に立たされます。 それを端緒にして様々な立場の女性たちが登場します。 子供を欲しいと願いながらもそれが叶わない人、望まない妊娠をしてしまい中絶を選択する人、優秀な精子を海外から取り寄せて人工授精にチャレンジする人。 中絶に断固反対の人たち、たとえ妊娠後期であろうとも生まない自由を認めろという人たち。 そんな登場人物の間で立ち回るのが主人公たち「天使の代理人」です。 発想は面白いし、核となるキャラクターも丁寧に描かれています。 文庫二冊組をさらりと読ませる著者の力量はなかなかのものです。 結末は若干消化不良気味ですが、読者の手に委ねるという読み方をすれば、気になりません。 女性だけではなく男性にも読んで欲しい一冊です。
2008.06.12
コメント(6)
![]()
昼間ラジオで、点字図書館に関する話題を取り上げていました。点字図書館とは、視覚に障害をお持ちの方のための図書館です。本に書かれている文章を点訳(点字)または、テープ起こしをして、それらを視覚障害者の方に無料で貸し出しています。目が見えない方たちは、様々な困難と向き合っていらっしゃる思いますが、私がまず考えるのは本が読めなくなってしまうということです。ところが以前、仕事で視覚障害の方とお話をしたところ本の話が出てきてびっくりしました。 そのときに見せてもらったのが、点字図書館と書かれたケースに入ったカセットテープでした。郵送されてきて、聴き終わったらポストに返送するシステムだそうです。ちなみに昨年12月から5月までの間で、貸出回数が多かったベスト3は さて、昭和15年に開館した日本点字図書館は民間の施設(社会福祉法人)です。 ご他聞にもれず、企業からの大口寄付がなくなってしまったために、運営状況が苦しいようです。 サイトをチェックしたところ、個人単位での寄付、募金箱の設置。 クレジットカード(イオンカード)を作ると個人の負担がなく企業から募金されるシステム。などで協力ができるようです。興味のある方は日本点字図書館・募金のお願いをご覧になってください。
2008.06.11
コメント(6)
先日の日記に書きましたが、定例の民族大移動に巻き込まれて職場の異動を言い渡されました。先週までは6月23日から新しい赴任先に出勤ということになっていましたが、昨日上司から一週間早くなったから・・と、ありえないひとことが まったく信じられません。 自分なりに仕事を組み立てていたんだけど、すべて組み直さなくてはいけません。 しかも、5日間で・・・・・・・・・二年弱しかいなかった職場ですが、それなりに引き継ぐものがあります。というわけで、昨日から引越し準備に取り掛かっています。今日も、処分する書類と後任に引き継ぐ書類を分類しようと考えていましたが、もうそんな時間はありません。 顧客の個人情報もあります。メンド臭いので全部シュレッターしちまいました。 明日はパソコンのホルダーを整理しなくてはいけません。 もちろん、こっちも一括削除する所存です。後任は仕事ができると評判の若手なので、なんとかしてくれるでしょう。文句を言われたら「先入観を持つといい仕事ができませんよ」などとテキトーなことを言って誤魔化そうと考えています。
2008.06.10
コメント(2)
![]()
坂下薫平19歳。首都大学の学生寮で、個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。だが、寮の取り壊しをもくろむ大学側は、元刑事の舎監・名倉を送りこみ、厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、寮内のストーカー事件や自殺未遂騒動。だが、一つ一つのトラブルを乗り越えながら結束を固めた寮生達は、遂に大学側との戦いに立ち上がる。現代の若者達の「旅立ち」を描く、伸びやかな青春小説。 <感想> ★★★★☆野沢尚といえばミステリーというイメージがありますが、本書は大学生を主人公にした青春小説です。 主人公はいわゆる団塊ジュニアと呼ばれる世代で、学生寮の取り壊しを巡って大学側と対立しているものの寮に住む仲間と楽しく過ごしている現代の若者です。 そこの大学側から寮の舎監の名目で送り込まれるのが元警察官の名倉です。 名倉は若いころ機動隊の一員として浅間山荘事件や大学紛争に関わった人物で、主人公の父親の年齢に近い団塊世代。 この二人が核になって物語が進んでいきます。 当初は反目しあっていた二人が少しずつ歩み寄る過程で、主人公と父親の関係、かつて、権力側で学生に警棒を振り上げていた名倉の過去が少しづつ明らかになっていきます。 このあたりは月並みと言えば月並みですが、現代が失った(団塊世代が壊してしまった?)父子関係の理想が描かれているように思います。 夭折した野沢尚ですが、本書も自身の脚本で01年にドラマ化されています。 主人公の大学生はV6の岡田准一さん。 名倉は渡哲也さん(それ以外ありえないキャスティングです)が演じています。 世代の断絶などと言う言葉がありますが、本書は重すぎることもなく、軽すぎることもなく、お互いの世代が理解しあうことの大切さを説いています。 読んだ後に心があたたかくなる作品をご所望の方にオススメです。
2008.06.09
コメント(2)

TOPページに読書メーターなるものを設置しました。 読んだ本の冊数とページ数の累積がグラフで表示されます。また、読んだ本の記録ができるようになっているので、備忘録として使っても便利です。「読書メーター」mixiコミュブログパーツも4種類用意されています。楽天的には横長があると便利なんですが・・・詳しくは読書メーター
2008.06.08
コメント(14)
![]()
息子の不祥事で、警察庁から大森署署長に左遷されたキャリアの竜崎伸也。大森署管内で拳銃を持った強盗犯の立て籠り事件が発生、竜崎は現場で指揮を執る。人質に危機が迫る中、混乱する現場で対立する捜査一課特殊班とSAT。事件は、SATによる犯人射殺で解決したが……。吉川英治文学新人賞受賞作に続くシリーズ第二弾。<感想> ★★★★☆本書は、先日感想をUPした『隠蔽捜査』のシリーズ二作目です。前作は吉川英治文学新人賞を受賞していますが、この作品は今年度の山本周五郎賞と日本推理作家協会賞をW授賞して話題になっています。さて、警察庁の官僚であった主人公ですが、家族の不祥事から警視庁管内の警察署長に左遷させられます。 特異なキャラクターを持つ主人公が本省の役人から、現場の警察官に立場を変えているのが一作目との大きな相違点です。 そのため前作と比較すると本格警察小説の色合いが濃くなっています。 後半以降は若干急ぎすぎた傾向がありますが、圧倒的な筆力と巧みな構成力は前作と一線を隔しています。 読み応えのある警察小説を読みたい方にオススメいたします。
2008.06.07
コメント(0)
昨日(金曜日)は早く帰ってくるつもりでしたが、いつもながらの残業で帰ってきたのは22時すぎでした。 本日(土曜日)は子供の部活の送迎があるんですが、集合時間を聞いたら「明日、試合だからさぁ~5時集合だから・・・」えっ・・・・・ というコトは4時に家を出るということですか? それで弁当あるから3時半に起きろということですか? というわけで、恐ろしくて眠れないのでずっ~と起きていることにしました。 久しぶりの土日連休なのに・・・・・なんか悲しいです。
2008.06.06
コメント(4)
![]()
昭和四十年代、子供たちはいつも外で遊んでいた。こっそり忍び込んだ空き家で藁人形を見つけたことから騒動になる「座敷童子」。河童を生け捕りにしようと底なし沼にボートを漕ぎ出す「河童沼」。廃坑になった洞窟を探検しているうちに不気味な寒村に迷い込んでしまった「山姥の里」ほか、怖いながらも心躍る冒険の数々。あの頃は里にも山にも素敵な遊び場所があり、そこではいつも幼なじみと一緒だった。自然の中で生きる人間の逞しさと弱さを描いて直木賞を受賞した著者が、自らの少年時代を回顧しつつ綴った懐かしさあふれる連作集。 <感想> ★★★★☆本書は地方に暮らす子供達の成長を描いた連作短編です。時代は1967年~1970年、昭和でいえば42年~45年になります。この類で最も代表的ものと言えばS・キングの『スタンダ・バイ・ミー』があげられますが、本書は地方の民俗にこだわる著者ならではの味付けがなされています。 座敷童子、天狗、河童、鬼、雪女、山姥、神隠し・・・。キーワードになっているのはいずれも土着の文化から発生してきたものです。 しかし本書はあくまで少年たちの友情や成長を描いた青春小説で、ホラーではありません。 キーワードになっているそれらはあくまで気配を感じさせるだけで、本当に河童や山姥が出てくるわけではありません。 個人的には、彼らが持っていた自然に対する畏怖の比喩ではないかと思います。 「週刊・少年ジャンプ」創刊、「コンバット」「スパイ大作戦」。 このあたりにピンと来た方なら本書を十分に堪能できると思います。
2008.06.06
コメント(2)
![]()
毒薬の本を探す人、毎年一度同じ日に現われる客…古本愛好家はちょっと変わった人ばかり。古本をめぐる人間模様のさまざまを掬い取った軽妙達意のエッセイ五十余篇に、稀覯本のいかがわしい悪徳商法を描いた短篇「聖紙魚」を加える。 <感想> ★★★★☆出久根達郎さんの作品を初めて読んだのは第108回直木賞(92年)を受賞した『佃島ふたり書房』です。直木賞と言えば脂の乗り切ったエンターテイメント系の作家に贈られる文学賞です。 この回、私は宮部みゆきさんの『火車』を本命視していました。 失礼ながら出久根達郎・・誰?という感じでした。 古書の世界を描いた受賞作は予想以上に面白い作品でしたが、さらに驚いたのは著者が古本屋の店主だということです。 中学を卒業後集団就職で上京、それ以降は専ら、古書の世界で生きてきたと当時のプロフィールにありました。 本書はそんな出久根達郎さんが直木賞を受賞する5年前に出版されたエッセイです。 初出を見ると文芸誌ではなく業界紙などに書かれたものがほとんどです。 自分の店にやってくる客とのエピソードや古書への思い入れを軽妙洒脱な文体で綴っています。 87年と言えばバブル最盛期ですが、そんな時代にあって著者は古本の魅力を次のように語っています。明治時代の語学の本を開いていたら、膝にこぼれたものがある。 つまんでみると、いり豆である。 もはや香りもうせた豆粒であったが、恐らくは筒袖の書生さんがランプの下で、これをかじりながら勉強していたのにちがいない。 百年後の私が、はからずもその同じページを読んでいるのである。 本の間に挟まっていた豆粒を不潔だと感じるのは正常な神経だと思いますが、それを踏み越えて、そこに浪漫を感じる方であれば本書を含めた出久根達郎さんの世界を存分に楽しめるのではないかと思います。
2008.06.05
コメント(4)
![]()
島本理生さんの新刊『CHICAライフ』が今月末に発売されます。初のエッセイ集です。比較的重い作品の多い島本さんですが、時々見かけるエッセイは笑えるものが多いように思います。まだ画像がありませんが予約受付中♪↓島本理生の正体見っけ。 『ナラタージュ』では「せつなすぎる」「泣いた」と、読者の圧倒的な共感を得た著者が、意外にも思える彼女自身やその恋愛状況をセキララに語った初エッセイ集。
2008.06.04
コメント(4)
![]()
北鎌倉の旧家で、恋愛小説家の父、若いお手伝いさんと3人で暮らす12歳の少女・山野内荒野(こうや)。 中学の入学式に向かう電車で彼女は一人の少年に助けられるのですが、教室で再会した彼はなぜか氷のような視線を荒野に投げかけてきます。 「好き」という気持ちの、最初の光が兆すその瞬間。「子供」が「少女」にかわる、本人にもわからない臨界点。 「恋」、「青春」、そして「女」というものをまったく新しい姿で描きだす、感動の長篇小説です。<感想> ★★★★☆本書は先月末に出た桜庭一樹さんの最新刊です。直木賞受賞作の『私の男』では、あらゆる意味で度肝を抜かれましたが、この作品はよい子のみんなも安心して読める内容です。(念のため・笑)思春期の少女の三年間を三部構成で描いていますが『少女には向かない職業』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』で味わった独特の重さや読後感の悪さはありません。 小説家の父親は女癖が悪く、父子家庭の主人公はその影響を受けることになりますが、娘を気遣う父親は好感がもてます。 むしろ多様化する家庭環境にあって主人公のそれは特別とは言い難く、フツーの中学生と考えても差し支えありません。 そんな主人公が少女から大人になる過程を描いています。 この点に関してはいくつかの作品の感想で申し上げたので割愛しますが、誰もが通り過ぎる思春期を俯瞰で描くさまは秀逸としか言いようがありません。さらに、舞台になっている鎌倉を一度でも訪れたことがあれば、十二分に堪能できると思います。 桜庭一樹さんをお読みになったことのない方は、姫野カオルコさんの『ツ・イ・ラ・ク』の過激さを取り去って、森絵都さんの『永遠の出口』を更に深くしたといえばわかりやすいと思います。十一月最後の日だった。冬の始まり。山野内荒野は、十二月生まれ。もうすぐ十三歳の時間が、永遠に終わる。新しい季節がすぐそこまでやってきている・・・。第二部第一章からの引用ですが、この文章にシビれた方にはヨーシャなくオススメいたします。 文藝春秋社『荒野』特設サイト
2008.06.03
コメント(6)
![]()
風呂上りの火照った肌に鮮やかな刺青を躍らせた猛々しい男たちが、下穿き一つで集い、日々酒盛りに明け暮れる三村の家。人面獣心の荒くれどもの棲む大家族に育った幼い駿は、ある日、若い衆が女たちを連れ込んでは淫蕩にふける古びた離れの家の一隅に、幽霊がいるのに気づくのだった。湾の見える町に根を下ろす、昭和後期の地方侠家の栄光と没落のなかに、繊細な心の成長を追う力作長編。<感想> ★★★★☆芥川賞を受賞した『パークライフ』や『東京湾景』では都会を舞台にしていますが、本書の舞台は吉田さんの出身地である長崎です。 都会風の小品も悪くはありませんが、個人的な好みとしては方言を駆使して描かれたこの作品の方が好きです。 両親の離婚を機に母親の実家に行くことになった主人公ですが、そこは伯父達の支配する侠家(ひらたく言えばヤッちゃんの家)。 伯父(兄)達の支配から逃れるために自殺してしまった叔父(末弟)、侠家に出入りする刺青を背負った男たち。 そんな環境で成長する主人公の姿を描いて行きます。 連作短編になっていますが、最終章の語り手だけが主人公の弟に変わっています。 主人公がどのよう成長したのか?その結果を客観的な視点で語る手法は見事です。 吉田作品は嫌いではないけど、もうちょっと泥臭い作品を味わいたいとお考えの方にオススメします。
2008.06.02
コメント(2)
全19件 (19件中 1-19件目)
1
![]()

![]()