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2024.05.19
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カテゴリ: 愛toSMAP

昨日、公開2日目に鑑賞して来ました!

*以下、公開直後の映画のネタバレ有感想です。
未鑑賞の方はご注意ください!*



鑑賞特典で50両(ステッカー)もらった…。

​映画感想『碁盤斬り』​
(2024年・白石和彌監督・キノフィルムズ)

清廉潔白で生真面目過ぎる元彦根藩士・ 柳田格之進 は、
在らぬ疑いにより藩を追われ、
妻も失い、
一人娘の絹 と2人で江戸での質素な浪人長屋生活を送っていた。


そんな彼の特技は、囲碁。
ある日、碁会所で大きな質屋の主人・ 萬屋源兵衛 と知り合う。
2人は良き碁仲間となり、柳田の人柄の現れた清廉潔白な碁に感化された源兵衛は、
それまでの高圧的で勝ちにこだわる自身の囲碁、また質屋業への向き合い方を、
素直で実直な形に変化させていく。

月見の夜、萬屋は宴に柳田を招待し、いつものように2人で囲碁を打っていたが、
その際、現金50両が紛失する事件が発生する。
時を同じくして、柳田は彦根藩で自身を失脚させ、妻を自死に追い込んだのは
柴田兵庫 という元同僚の謀であった真相を知る。

​柴田への復讐を果たそうとした矢先、​ 盗人の疑いをかけられ、
柳田は一度は腹を切る覚悟を決めるも、
娘の絹に止められ、
また50両の工面のため、絹は進んで吉原にその身を売る。


柳田は柴田を討つため、目撃情報を頼りに中山道を下るが…。

予告編⇒ こちら


香取慎吾主演映画『凪待ち』 がとても面白かったので、
同監督×新しい地図タッグ の本映画作品も楽しみにしていました。

本作は、『凪待ち』を鑑賞して感動した草彅くんが
「白石監督と是非!」と希望して誕生した作品…とのことで、
草彅くんを魅力的に映す、
SMAP騒動からの物語性・キャラクター性を物語に落とし込むという大前提があった上で、
映画鑑賞としての付加価値を、オマージュ・コラージュで手法で詰め込んだ、
​超「アイドル映画」な作りの作品だな、​ と感じました。



以下、面白かった点の列記です。

​・時代劇×草彅剛​

本作は 落語を下地とした時代劇 ですが、
そもそも白石監督は時代劇初挑戦とのことで、
草彅くんの為の映画だからこそ、この題材だったんだなと感じました。

​草彅くんのビジュアル…鼻筋の真っすぐ通った、唯一無二の顔立ち…特に横顔。​
それを最大限映える形で魅せられる題材として、
​​ 『囲碁×武士』 が上がって来たのかな、と感じました。


・落語モチーフ
​​
本作の下地になったのは、 落語「柳田格之進」 とのことですが、
その他にも有名 落語「文七元結」 の要素等で脚色してある部分があるようです。
対質屋の要素は落語の筋道をなぞり、
彦根藩を追われる原因となった柴田への復讐物語は、本映画のオリジナル要素だったのかな?
と受け取っています。

この辺りは、落語の教養が一切ない私には拾い切れないのですが、
「なんでこんな話回しなんだろ?」と不思議に思う点は、
お約束の定型要素としてあるものだったのかもしれません。


​・春夏秋冬、浮世絵モチーフ、音 ​​

サブスク等で、家で膨大な映画作品が観れてしまう現在において、
​映画館までわざわざ足を運んで鑑賞する付加価値​ という考え方だと思いますが、
映像・音ともに、面白味がたくさん詰め込まれていました。

春から始まり、夏・秋・冬…と1年間巡る形で季節が変遷しています。
「桜だよ~!春だよ~!」って目いっぱい映したり、
「風鈴だよ~!夏だよ~!」ってわざとらしいくらい風鈴の音をでかく入れ込んだり、
「中秋の名月だよ~!お月見だよ秋だよ~!」ってシーンがあったり、
クライマックスは年の瀬・大晦日~年越しの場面に設定されていました。

また中山道を下っていく過程において、
浮世絵を想起させる画面作り が各所で入れ込まれていました。
中山道ですので、特に広重モチーフですかね。
雨や雪の中、傘を被りながら橋の上を走ったり、
明らかに実物より鋭角な富士山のシルエットが遠景に見えたり。

あとは 音もとても印象的 でした。
上述のような季節感を意識した音を大きく入れ込んだり、
劇半も、時代劇には意外な弦楽器を思いっきり響かせるシーン等があり、
とても気になりました。


​・脚本、動機、キャラクター性 ​​

本作ですが、先に語った通り複数の古典定型筋に、
復讐譚(+時代劇として面白味のある絵面・アクションシーン)を組み込んだ作りになっています。
そのせいもあって、 動機がかみ合っていないところ があるんですよ。

後半の主人公の動機としては下記の2つがありますが、 これらは別件で繋がってない。
①彦根藩を追われ、妻を自死に追いやった原因(柴田)への復讐
②柳田が50両を盗んだと疑いをかけられ、その金の工面の為に娘が吉原へ
&大晦日の返済期限を過ぎると店に出される

結局主人公は、秋~大晦日までの時間を①の復讐譚に全振りする んですが、
鑑賞していて引っかかるのは、
「いや先に②50両の工面の方に奔走しないの?」 という点。

奥さんは既に亡くなってしまってますが、娘さんにはこれからがあるので。
仇討ちより、なんとか娘さんを吉原から引き出す方を優先した方が良くないか?と。

ただ、 最終的には作中で①も②もどっちも問題解決まで行きつく んですよ。
①の方は、柳田本人が柴田に手を下す形で見事に完遂するし、
②の方は、落語の世界観を感じさせる情け×情けの相乗効果で
「人情話・ハッピーエンド」に落ち着く。

もし②の方に走っていたら、おそらく①の復讐譚はやり切ることが出来ない…
あるいは、もっともっと時間がかかる事態に陥っていたと思います。

​つまり①に全振りしたのが、最終的には最短ルートで正解だった​
という話です。

鑑賞し終わってじわじわと納得感が出て来るのが、
​確かに明らかに①の復讐譚の方が要素が重い点。​
柴田(元同僚)の、柳田への明確且つ悪質な個人攻撃と、それに派生した彦根藩内の混乱、
柳田の妻が自死しているという取り返しのつかない事実 がありますから。

斎藤工さん演じる柴田の描かれ方 も非常にオモシロかった。
一見、話が通じそうな受け答えが出来るし、口も達者なのですが、
やってることだけ並べ立てれば、柳田への個人感情(嫉妬心)を拗らせ、
全体バランス・周囲の迷惑等も一切合切無視して、何よりもそれを優先してしまったという
完全にただのネジのとんだ社会的害悪でしかない、 という人物。

彦根藩も有能人員を配してその行方を追っており、目撃情報も得ている今、
この機を逃さず、こいつを捕まえるのが最優先だ、ということだと思います。

​この①と②への対応の違い…
これは 柳田さんのキャラクター性が見て取れる部分 だと思います。​
①柴田の首は思いっきり刎ねた柳田さんですが、
②どんなに気がたっている状況でも、質屋の源兵衛さんと弥吉には情をかけました。
2人の人柄や、人を攻撃しようという悪意がないことは分かっていますので。

あくまで私の個人的な受け取り方なのですが、上記のこうした柳田格之進の描かれ方が、
草彅くんというキャラクター性になんともマッチしているな、 と感じました。

少し込み入った話になりますが、香取慎吾主演「凪待ち」然り、
やっぱり 「復讐譚」なんてテーマで作品が構築されているのは、
間違いなく、
新しい地図主体がSMAP騒動というバックボーンを
抱えているからだ
と思っています。

凪待ちは、自責のスパイラル⇒心の嵐が凪いだ後に希望を見出し始める話でした。
コレは本当に、当時の香取慎吾主演でしか出来ない、
鑑賞者をその感情に飲み込んでしまうような作品だったと思います。


​対して本作は、 観客が柳田格之進になかなかついて行けない。 捉えどころがない。​
上述のように、「えっ今そっちに全集中しちゃう!?大丈夫!?」と若干ハラハラ感がある。

​また、映画頭で源兵衛さんの賭け碁を安請け合いするとことか、
何も考えてないんだろうな~と感じる、
ウェーイ!な部分がある人だよな、 ってところと、​
そうかと思えば ​超シビアで、問答無用に復讐譚を完遂するところ​ のギャップ…とか。

気分によってなんとなく使い分けてるようにしか見えないんですが…
​​ …でも、最終的に間違ってないんですよ。
気づいたら最短ルートなんですよ。
​​
↑この辺りが、騒動以降のSMAP主体を追いかけて見て来て、
私が個人的に草彅くんに抱いている&感じているイメージそのままのもの でした。


上手く書けないんですが…うん。
香取慎吾主演だからこその『凪待ち』だし、
草彅剛主演だからこその『碁盤斬り』だな、 と思います。

主演俳優のキャラクター性を一番に据えた考え方で作品が構築されている…
​​ これぞまさしく「アイドル映画」の作り方 ​​ というか、
だからこその面白さだな、と感じました。


​・最萌え・萬屋源兵衛/國村隼さん ​​

本作ですが、キャスト様が本当に演技派の固い方ばかりでとても見応えがありました。
​娘・絹役の 清原果耶さん 、​
​質屋の跡取り・弥吉役の 中川大志さん 、​
​吉原の女主人・お庚役の 小泉今日子さん 、​
​敵の柴田兵庫役・ 斎藤工さん 、​
​碁会を取り仕切る長兵衛役の 市村正親さん …​
お一人お一人の立ち振る舞い、セリフ…
どこをとっても迫力があって素晴らしかったです!

なんですが… ​個人的なMVPは、萬屋源兵衛の 國村隼さん !​
​​ 萌えキャラ過ぎて、源兵衛さんしか見えない!状態 ​​ でした。

國村隼さん…どっかで観た方だなと思っていましたが、
映画「ちはやふる」三部作の原田先生か…そうか…。
あとは「君たちはどう生きるか」のインコ大王の声…ほう…。

私が今回、落語の筋立ても何も事前予習せずに映画鑑賞に臨んでいたので。
前半の、源兵衛が柳田さんの人となりにほれ込み、二人が心を通わせていく過程は、
​若干 「私は何を見せられているんだ?!まさかのBL?!」 が頭をかすめたくらい…
​すごく良かった!​

高齢且つ大きな質屋の主人という成功者なのに、
人の振り見て我が振りを直していけるところとか、
跡取りの弥吉を可愛がって、育ててあげようとしてるところとか、
人に対して疑り深い現番頭を買っていたりとか(質屋の番頭には必要な素養だと思う)…

作中一貫して、私は源兵衛さんにメロメロになりながら鑑賞していました。
​​國村隼さんのハートフルな演技、最高でした!​ ​​


​・ラストシーン

ラスト、彦根藩への帰参を熱望されるも断り、
娘・絹と萬屋跡取りの弥吉の結婚式まで見届けて、
柳田は再び旅に出た…というシーンで終幕となります。

彼の旅の動機について作中で明言はされておりませんでしたが、
おそらく、 彦根藩時代に自身が失脚させた人・その家族へのお詫び行幸…
何か困っていることがあったら力になれないか観に行ったのかな、と受け取りました。

この辺りは落語の筋道それているオリジナル(?)なようですし、
SMAP騒動を経て、旧事務所の現状も踏まえ、
新しい地図・草彅くんの心情として、今こんな感じなのかな~?
これからやっていきたい方向として、こういう面に向かう気持ちもあるのかな~? という
あくまで「含み」として、そんな印象を受けました。




​​ 映画『碁盤斬り』、とてもオモシロかったです!!

映画館で鑑賞する醍醐味がたくさん入れ込まれた作品でしたので、
SMAP・草彅くんのファンの方は元より、
時代劇・落語・浮世絵等にワクっとする方、
演技派俳優好きの方、
ハートフル萌えキュン親父(萬屋源兵衛さん)が観てみたい方、
​是非、映画館で鑑賞してください! ​​


ここまで来たら、 新しい地図×白石監督の三部作完結編 として、
​​​ 稲垣吾郎主演の失脚・復讐モチーフ映画 も是非観てみたいですね…!

by姉
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最終更新日  2024.05.19 23:15:54
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