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神社建築は素晴らしい 笈形(オイガタ) と大瓶束(タイヘイヅカ)
とかく気忙しい?現代人は神社に参拝しても、向拝でお参りしてさっさと帰りがち
ではないでしょうか。
少なくとも私は、生まれてこの方そんな傾向がありました。
狛犬の写真撮影などで神社へ参詣してもその傾向が有ったので、度し難いやからで
した。
今の態度・気持ち: 見れば見るほど楽しい
それが2月上旬以来、参詣の度に拝殿正面の建築物やご本殿をぐるぐる廻って
しげしげ観察する 習慣に変わりつつあります。
今日写真をご披露させて頂きますのは、その一つ 【大瓶束と笈形】です。
(1)大瓶束(タイヘイヅカ)
三輪神社 大瓶束
以下に述べる「笈形」として存在しておりますが、真ん中の瓶状の形を大瓶束
と呼んでいるようです。
しっかりした説明はできませんが、虹梁などと上の梁を支える役割をしている
束(つか)。
その形が中央に膨らみのある瓶の形をしているのでそんな名前が付けられ
ているようです。
(2)笈形(オイガタ)
【三輪神社の笈形】
上の掲載写真をご覧ください。
神社・仏閣の建築物、例えば、【蟇股】も当初は実用的な面から入り、
やがて、実用と装飾性が、最後は、装飾性のみで存在する・・・そんな変遷
をとげているらしい。
学術的には、 笈形とは:
大瓶束の左右に彫刻が付いた物。構造と装飾を兼ねたものです。
また、「笈 おい」とは、昔、山伏などが底に足のついている四角な入れ物を
肩にして移動 した。この神社建築物がその笈に似ていたことからの命名らし
い。
【大歳神社の笈形】
真ん中に大瓶束がありますね。
下の梁はいわゆる【虹梁】と呼ばれる梁だと思います。
レイアウトと言うのでしょうか、どんな壁にどんな姿で設置されて
いるのか、ご理解願う為に写真追加しました。ご覧ください。
屋根の下から順に「縣魚・ケギョ」「笈形・オイガタ」「虹梁」「蟇股・カエルマタ」
500年、1000年、大工さんは勿論民の心がこもった彫り物の姿が、さりげな
い形でここでも見られます。
拝殿の向拝で、神様に手を合わせた後、180度方向転換して帰るのもなんら差し支
えありませんが、 出来れば頭上にある彫刻物をご覧願ってのお帰りがお勧めです。
大瓶束・・・御本殿や拝殿で、このままのケ-スもありそうです。
笈形 ・・・これが曲者で? オット失礼。
この他に「撥形 バチガタ」、蓑束(ミノヅカ)・・・束の上部に植物の
装飾彫刻のあるもの。
などが見られる可能性がありそうです。
実際の彫刻例や資料、インタ-ネットなどを見ると様々なケ-スがあり、素人の一知
半解で、"こうだ"と 決めつけることは危険極まりない次第ですが、ご覧いただいた
写真などご参考になるものと思っております。
どうぞ御参詣の際は、拝殿の上もご覧ください。
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