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神社建築は素晴らしい: 海老虹梁(えびこうりょう)と虹梁
神社の建物に関して、いままでちぎっては投げ、ちぎっては投げの感じで
「斗?」「蟇股」「木鼻」・・・など
時々書いてまいりましたが、これから書く 海老虹梁と虹梁 もその材料に対する
命名に感心致しました。
同時に、【虹梁 こうりょう】は、専門資料によれば、文字通り虹(にじ)のごとく
その上部が盛り上がっていても不思議がないのですが、神社巡りをしても"ほんの
少し盛り上がった梁(はり)が見られるだけでした。"
どうやら、その「少し盛り上がった梁」が虹梁だと最近は納得しております。
☆ 海老虹梁(えびこうりょう)
文字通り海老がはねた姿にそっくりで、" うまい命名だねえ "と感心したく
なります。
インタ-ネット検索などで拝見すると実に様々な海老虹梁がありました。
【海老虹梁】
この海老虹梁の例は、三田市深田の熊野神社の境内にある祠の一部
です。
高さの違う柱と柱をつなぐ役割のようです。
高さ約2mの小さな祠でも、木鼻、虹梁など神社建築が具備するであろう
技術で組み上げられた祠になっているので驚きです。
少なくとも、大原の大歳神社、西山の大歳神社などのご本殿は、この仕組
みが しっかりと組み込まれております。
☆ 虹梁(こうりょう)
【虹梁】
子供の頃から家の建築、改造などを通じて知っております【貫 ぬき】が
日本家屋 に関して大変重要な役割を担い、今深刻な被害をこうむっている
地震と同じように 昔から地震に悩まされて来た祖先達が苦心して工夫を
重ねてきた対策の一つが虹梁の仕組み であったと推測しております。
釘を使わない建築の中で、しっかり建物を保持する役割の大きさを果たし
ている と思われます。
また、【虹梁】も同じような役割を担う中で、 梁をわざわざ虹の如き形状に
しているのは何故か、また、その虹梁 の上には、様々な彫刻がなされてお
りますがその意味は?。
このへんついては、いまだその疑問に答える資料がありませんが、貫が横
揺れ対策なら 虹梁は、上部の重さの一切(?)を担う重要な梁かとも思われ
ます。
東大寺の虹梁(松の木)は、長さ23mあまり×2本でそれぞれで3,020トン
の重さを支える必要が あった・・・資料にありました。
1702年(元禄2年)宮崎県小林市から10万人以上の力で陸送し、船で都
奈良まで運んだとあります。
そのくらい神社建築に於いて【虹梁】は重要とおもわれますが、三田市内の
神社など で、虹梁と思われるものは、そこまでの重要性が分からないという
のが正直なところです。
同時に、必ずと言って良いほど彫刻がされております所からは、やはり
その重 要性がうかがわれます。
素人が神社建築を眺めて、その良さと歴史を知るのには大きな限界がありますが
幸い神社を参拝される方で、このブログに興味を持たれましたらまず拝殿をご覧く
ださい。
この拝殿の正面だけでも様々な興味が湧いてくると思います。