絵本ノート - 1日1冊お気に入りの絵本

絵本ノート - 1日1冊お気に入りの絵本

2024.01.27
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カテゴリ: 絵本

作: あべ弘士

講談社

寒い冬の夜、月明かりの下で、フクロウがモモンガたちに語ります

なぜ、エゾオオカミがいなくなってしまったのかを

そして、その後に何が起こったか、を

オオカミがシカを食べるのは当たり前

それはシカも承知の上

オオカミも、シカも、人間(アイヌの人たち)も、かつては互いに恐れ、尊敬し合いながら共に生きてきた

なのに、ある時、大雪で食べるものがなくなり、シカが大勢命を落とし、バランスが崩れた。

困ったオオカミは、開拓で北海道にきた内地の人たちの馬を襲った

人間はオオカミを害獣とみなして、一頭残らず殺してしまった

その後、シカが数を増やし、森や畑を食い荒らし、今度、人間はシカを害獣と考え始めている

フクロウは答えを言わない

誰が悪かったのか

どうすればよかったのか

私たちに考えさせる

人間には知恵がある

バランスが崩れたらどうなるか、この話を教訓として知るべきだと思う

当時は、人間も自分の生活を守ることでいっぱいだったのかもしれない

今の私たちは、自分たちの手で一つの種を絶滅させたことで、その後に何が起きたのかを学ばないといけない、そして、それを今後に活かさなければいけない

と、私は思う

このお話は、問題提起をしていますが、子どもに配慮して書かれていると思います

大人の方のために少し補足をすると

エゾオオカミが絶滅したのは、今から100年以上前の明治時代

しかも、1896年から1903年までのたった7年間で絶滅したようです

これは明らかに自然の力ではありませんよね

絶滅に至る1つめの大きな理由は

北海道の開拓

です

開拓によって、森がなくなり、エゾシカが減少。

オオカミたちは食べる物を失い、家畜に手を出すようになりました

結果、エゾオオカミは「害獣」と呼ばれ、駆除の対象となりました

2つめの理由は

"開拓使"と呼ばれる国の行政機関が、エゾオオカミの駆除に奨励金をかけたから

です

3つめの理由は

大雪

です

こうして、オオカミが絶滅したことで、天敵のいなくなったエゾシカは増え、農業や森林に被害を及ぼしていきます

こうなった今、人は次にエゾシカを絶滅させるのでしょうか

エゾシカを退治したとしても、また別の種が台頭するだけ

このループはずっとずっと続くことになるのではないでしょうか

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最終更新日  2024.01.27 00:28:36
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