続いて2012年のブルックナー演奏会のまとめです。
2011年に続いて、ブルックナー演奏会に行った回数は少なめでした。
3番 3月 7日
スクロヴァチェフスキ/読響 (サントリー)
4番 11月 6日
ブロムシュテット/バンベルク響
(サントリー)
7番 10月26日
ティーレマン/ドレスデン国立歌劇場管
(サントリー)
8番 3月31日
大植/大フィル
(ザ・シンフォニーホール)
6月 7日
ヤルヴィ/フランクフルト響 (サントリー)
9番 6月16日
コバケン/日フィル (サントリー)
ブルックナー3番のコンサートといえば、思い出すのが朝比奈隆さんのことです。朝比奈さんの最晩年、東京での最後のブルックナーとなった8番のあと、さらに 3番の演奏会が東京で予定されていて、そのチケットを買って楽しみにしていました。しかし体調が悪化され、結局それは幻の演奏会になってしまいました。手元に残った3番のチケット、そのまま記念に永久保存しておこうかと、かなり迷いましたが、結局払い戻しのために郵送し、手放してしまいました。
ですので今度の3番は、「スクロヴァさんには是非お元気で予定通り振ってもらいたい」とひそかに願っていました。幸いにも無事演奏会が行われ、若々しいブ ルックナーを聴くことができて何より良かったです。スクロヴァチェフスキさんにはいつまでもブルックナーを振っていただきたいと思います。
4番は、記事にしたとおり、ブロムシュテットさんの超名演が、至高の体験でした。
7番のティレーマンについては、このあと独立した記事で書いておこうと思います。立派な演奏ではありましたが、僕には疑問の7番でした。
8番は、大フィルの歴史にまた一つ偉大な8番が刻まれた、その時空間に仲間たちと居れたことにただただ感謝です。
コバケンのブルックナーを聴くのは、2009年の4番に続き2回目です。4番のときはあまり印象がありませんでしたが、この9番は僕にはなかなか良かったです。ちょっとおもしろかったのは、最近の日フィルの技術的進歩は著しく、インキネンや佐渡さんのマーラーとのときに聴かせてくれた輪郭のしっかりしたシャープな音への変貌ぶりに感心していましたが、このコバケンが振ったブルックナーのときは、悪い意味ではなく、それ以前に耳にしていた日フィルらしい音が聞こえてきて、懐かしかったです。コバケンが振ると、オケの中に染み込んでいるであろうコバケンの薫陶が呼び起こされ湧き上がって来るのだろうかと、興味深く思った次第です。
2012年の演奏会を振り返って、声楽曲編 2013.01.16
2012年の演奏会を振り返って、ピアノ編 2013.01.14
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