正義のシンボルコンドールマン | メタボの気まぐれ

川内康範の原作による東宝特撮番組「愛の戦士レインボーマン」
「光の戦士ダイヤモンドアイ」に次ぐ第３の菩薩系ヒーロー
「正義のシンボルコンドールマン」が東映制作にて誕生しました。

川内が描く悪の組織と言えばレインボーマンが
日本人皆殺しを企むテロリストで
ダイヤモンドアイが政界を制圧するアジアの黒幕でありました。

今回のコンドールマンに登場する悪の組織とは
ニューヨークのエンパイヤーステートビルを本拠地とし
人間の醜い欲望やエゴから生まれたモンスター一族で

会社における上司の部下支配欲のサラマンダー
異常な食欲を持つ・バーベＱ
がめつい性格・サタンガメツク
美しいものだけが好きな・レッドバットン
石油を独り占めする・オイルスネーク

また人間が生活する為に自然を汚した結果として
生まれてしまった公害怪人が、
汚した海から生まれた・ヘドロンガー
青空を汚されて誕生した・スモッグトン
大量のゴミの山で夢の島から生まれた・ゴミゴン
不衛生なものから誕生した・ゴキブラー等がいる。

帝王・キングモンスターで
彼らは欲の皮が厚く存在価値のない日本人を攻撃してきた。

一方、国際NGOの一員で福祉と平和活動を行っている
三矢一心（佐藤仁哉）は国際テロ団を追って渡米。
無差別テロを実行していたテロ団は平和の主張である

一心はテロ団から卵を守る為、銃弾に倒れ死亡してしまった。

重傷を負ったドラゴンコンドルも死亡してしまうが
卵からゴールデンコンドルが誕生した。

ムー帝国の呪術者・タバ老人（井上昭文）は正義の心を持った
三矢一心と鋼の身体を持ったドラゴンコンドルの遺骨と
闘志を持ったゴールデンコンドルを合体させる儀式を行った。

そして正義と平和の主張・コンドールマンが誕生した。

コンドールマンは来日し、普段は一心の姿に化身して
モンスター一族の動向を探り、人間に化けたモンスターの正体を暴く
コンドールアイで正体を探るのだ。

あくまでコンドールマンが三矢一心の姿に化身しているだけで
一心の記憶は無く一心の家族に逢っても分からない為
コンドールマンは、その家族を動揺させてしまう。

コンドールマンはモンスター達を三角蹴りで倒すが
敵は日本人の心が生んだ欲である為、益々強大になって行き
合成鳥人という名称とは裏腹に空を飛べない弱点もあった為
コンドールマンは“人・地・天”の修行を行い
ゴールデンコンドルへの三段化身を会得したのだ。

結果、人間の欲から生まれた数々のモンスターを倒す事が出来たが
生活が生み出した公害系モンスターには、それでも勝てず
コンドールマンは噴火口の中に飛び込む荒行で
四段化身であるドラゴンコンドルを会得した。

モンスター一族は全滅したが最後の強敵キングモンスターとは
互角の戦いを強いられ、引き分けに終わってしまい
キングモンスターは蒸発してしまった。

この「コンドールマン」は川内康範が「月光仮面」に始まった
野心的物語と菩薩系ヒーローは本作を持って終了してしまい
祖国・日本を象徴した本当の意味での真のヒーローは
現在でも登場する事は無いのです。